東方新天地 〜 Forgotten Memories in the New World.   作:ぽよい

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ワドルディ:その辺にいるキングオブ雑魚で人畜無害、雑草のように復活力と適応力が高い。倒されても目を離すと何事もなかったかのように復活している。デデデ大王の部下とそうでないのものとのニ種類がいるが、どちらも性格は純粋無垢で臆病かつ働き者。強いものに逆らう勇気はないが、正式なルールのある戦闘であれば割と本気かつ精確に傘や槍を振り回して殴りかかってくるので、臆病な性格さえ何とかなれば雑魚は卒業できそうだ。


ロストプラント居住区
塩害のビルディング


映画館を出ると、見計らったかのように紫が神社から降りてきた。今回の目的地は日本の中でかつて最も発展していた海近くの都市だそうだ。ここにまだ沢山のワドルディが残っているらしい。また、今回の調査であちこちに物理結界が張られていることがわかったようだ。なんでも思念波の影響でうまく壊せなかったらしい。探索域を広げるには物理結界の物理的な破壊が必要とのこと。霊力頼りの方法では絶対に壊れないのだとか、つまるところワドルディに壊してもらうしかない。ワドルディ一人一人は弱いから、そのためにも、ワドルディを一人でも多く遠くに連れ去られる前に助け出す必要があるということだ。ワドルディ達が無抵抗で捕まってたら詰んでたなこりゃ。

紫から簡易スキマが開けるという御札状の物を受け取る。思念波の影響で外へ繋ぐのは難しいらしいが、その逆は物理結界を超えていなければ簡単なのだとか。紫がスキマを開ける。

 

「私が送れるのはここまでよ、行ってらっしゃい。」

 

「ああ、行ってくる。」

 

私はスキマへ飛び込んだ。スキマの先には広い道にボロボロの舗装、少なくとも幻想郷とは違う技術で作られた道路に出た。あちこちで陥没が起きており、相変わらず自分の背丈程までは植物が生えていない。老朽化も下の方だけ極端に酷い、よく見ると僅かだが塩の結晶が見える。つまりここは海だったのか?

とりあえず目の前にある大きな建物に入ってみた。声が建物全体に響いている。間違いなくワドルディの声だ。だが、そんな声に混じって威圧感のある野太くも高い声が聞こえる。あの映画の主演と同じ声だ。声が聞こえる上の階へと登っていく。声の発生源に辿り着くと、あの主演は既に動物達に囲まれていた。声も見た目も主演そっくり、間違いなくカービィだろう。助け出さなければと思ったが、彼はすごい勢いで動物達を吸い込み、それどころか展示されていた車(といっても幻想郷にあるものとは形状が全く違うが)まで一緒に彼の口に収まってしまった。どうも車はうまく飲み込めなかったらしく、彼の身体はゴムのように伸びて車の形になってしまった。ワドルディがピンク色の車に寄り付く。おそらく先程襲われていたワドルディだろう。静けさの中に喜ぶ二人の声だけが響いていた。二人は私に気がついたようだ。ピンク色の車は私の帽子を見て、嬉しそうな幼い子供のような声を出して私に近付いて来た。彼が仲間なら心強い、初対面のはずなのにそう思ってしまった。いや、本当に初対面なのだろうか…薄っすらとプレゼントを貰った時の記憶を思い出した。

ワドルディと私は車の上に乗って彼の運転に身を任せた。彼は勢いよく走り出し、壁をぶち破って外へ出た。彼は同じ星の仲間だからなのか、単純に勘がいいだけなのか、次々とワドルディが居る場所を当てていく。中には瓦礫の僅かな隙間に身を隠すものや、箱の中に閉じこもっているものも居た。前は彼が、背中は私が、襲いかかってくる動物達を蹴散らし、途中で車を捨てて最終的には高い塔へと登った。塔にはワドルディが3人も居たが、既に檻に捕まっており、今にも烏に運ばれそうだった。おそらく犬から逃げて高いところに登ったのだろうが、上には猿や烏がいて、逃げ場を失ったのだろう。その3人のワドルディを助けたあと、御札を使ってスキマを開け、神社へと帰った。ワドルディたちは新しいワドルディの町ができているのを見て、喜んで彼らに混ざり、新たな施設を建て始めた。

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