思ってることを文章化できないもどかしさが凄い。
そして何より自分の語彙力の無さに驚愕する。
やっぱ語彙力って大事やなって再認識しました....
ともかく第十話どーぞ!
「はぁ.....」
いつもなら色々と思い浮かんで研究も捗るんだけど、今日は全く捗らない。
理由はわかってる。
正直、今回の襲撃からもわかるけど組織力のない私たちでは組織的な相手には分が悪く対応力に欠けてる。
今打てる最良の手はアメリカ軍と共に戦うこと。
でも私たちみたいな別組織とアメリカ軍の共同運用は恐らくできない。
あの襲撃だって正義はあれどもテロであるという論調も多くそのまま強行すると国内の反対派が勢いづく可能性が高い。
それを防ぎつつアメリカ軍と共に戦うにはアメリカ軍に入って堂々とバックアップを受けるしかない。
でも....それじゃあ恐らくかーくんへの負担が大きくなりすぎる。
それに今の生活は楽しい。前までは一人で味気のない食事をして、どうしようもないこの世界をどうすればいいかを考えることしかできなかった。
それを変えてくれたのはかーくんだ。
一人で何でもやろうとしていた私と一緒に戦うと言ってくれた。
でも、かーくんとは戦う場所が違う。
かーくんは戦場で、私は後方。
かーくんが戦いやすいのはバックアップがしっかりしている軍の方がいいだろう。
私では肩を並べて支えることはできない。
「はぁ....」
また、ため息がでる。
「どうすればいいのかなぁ....」
左腕が使えないから色々と不便ではあるが、クロエが積極的に手伝ってくれるから特に何の支障もなく生活ができている。
まさかクロエにメシマズの片鱗があるとは思ってなかったが.....
まぁ、オレの手伝いという形で色々教えてるから修正していけると思っているが。
そんな感じでフリーガン大統領との直接会談のためにサンディエゴ沖の合流地点に向かっている。
目的はアメリカとの協力体制の構築とアメリカに拠点を置くことだ。
だがあっちの出方次第で内容が大きく変わるから情報を集めることぐらいしかやることがなくトレーニングしたりクロエと戯れるぐらいしかやることがない。
いかんせん現場でドンパチぐらいしかオレに出来ることはなく暇なのだ。
「てな訳で堅物だったシェンフーに司令官閣下からパクった酒を飲ませ共犯にしてヤツを嵌めたのさ。そんでキレたあいつとの殴り合いの末にすったもんだあってバディとして信頼するようになったのさ。」
「シェンフーさんとはそんな風に仲良くなったんですね!」
目を輝かせながらオレの話を聞くクロエに、話す内容間違えたかなと若干の後悔を感じつつも昔の仲間の話をしていた。
シェンフーは1001大隊の初期メンバーでオレのバディだったヤツだ。
初期メンバーの写真を見ながらコーヒーを飲んでいるとクロエが興味を持ったから菓子をつまみつつ昔話に花を咲かせたのだ。
連中の話をするなら最初はバディだろと、アイツとの出会いについて話していた。
「ぜひ一度お会いしてみたいです!」
そう言うクロエの頭を撫でる。
「そうだな。アイツもきっと喜ぶさ。」
ま、カシュガルでくたばっちまってるから会うことなんてできないんだが。
こっちに来てから色々と経験した。
どこか頭のネジの飛んでる束や素直な妹分のクロエ、提督をやってるホーキンスさん、いろんな人と出会った。
まだ死ぬ気は毛頭ないが、先に逝った連中への土産話のストックがどんどん増えていく。
こっちに流れ着いた時はどうしようかと思ったが今は生きてて良かったと思える。
全て束がアソコで拾ってくれたことから始まっている。
アイツには返しきれない恩がある。
叶うことならアイツには自分の夢を、宇宙への夢に邁進してほしい。
今のアイツを苦しめる問題を解決するにはアメリカの協力は不可欠だ。
「一樹様?」
そんな風に思考の海に潜っていると心配そうな目でクロエがコチラを見ていた。
「すまん、少し考え事をしてた。」
安心させるためにクロエの頭を撫でる。
嬉しそうな笑顔を綻ばせる彼女を見てクロエと束には平和に生きてほしいと、そう思わずにはいられなかった。
そうして時が来た。
サンディエゴ沖で待機していると哨戒任務という名目で出てきたフリゲート艦に回収してもらいサンディエゴ海軍基地へと向かった。
基地へ着くとオレと束、クロエの3人は空母ロナルドレーガンの応接室へと案内された。
応接室に入るとガタイの良い金髪碧眼の男性が座ってホーキンスさんとなにやら話していた。
彼はコチラに気づくと立ち上がって挨拶をしてきた。
「はじめまして。私がアメリカ合衆国大統領のスティムソン・J・フリーガンです。」
「はじめまして。大統領閣下、私は仙洞一樹と言います。こちらが篠ノ乃束、そしてこちらがドイツの研究所にて保護したクロエです。」
「よろしく。」
「よろしくお願いします。」
フリーガン大統領に挨拶を返し束とクロエもそれに続いて挨拶をする。
そして握手を交わし席に着くように促された。
席につくと担当の従卒がを持ってきてくれたコーヒーに口をつける。
クロエはオレンジジュースをもらって嬉しそうに飲んでいた。
それをフリーガン大統領を含め皆でつい眺めてしまい、クロエは少し恥ずかしそうにしていた。
クロエに癒されたところで早速切り出す。
「大統領閣下、私たちとしてはあなた方合衆国と協力してことにあたりたいと考えています。例の声明文は確認しましたが改めてお聞かせ願いたい。貴国としては私たちと協力体制を築いていただけますか?」
「もちろんだ。」
既定路線だとは思っていたがあまりの即答に少し驚く。
「我が合衆国の欧州に対するプレゼンスの獲得も可能だし、我々にも利益がある。それにメキシコでの一件に関しても、空軍内の馬鹿どもを始末する大義名分を作ってくれた。加えてメキシコ政府に対しても例の事件でのドイツ政府の混乱を見て一気に及び腰になったから、簡単に言いくるめる事ができた。君たちには感謝こそすれ、わざわざ敵対する必要はないからね。」
そうにこやかに理由を語った。
そしてコーヒーに手をつけた彼から提案がもたらされた。
「私たちとしては一応テロリストである君たちを大規模に支援するわけにはいかん。そこで、君たちに我が合衆国市民になってほしいんだ。」
合衆国市民...!?
まさか、傘下に入れぐらいはいわれると思っていたがまさかの国民になれとは...!?
「私たちはテロリストですよ⁉︎ それを国民として招き入れるなんて...!?」
思わず腰を上げてそう反論する。
だが、彼は余裕そうに続ける。
「ああ、君たちはテロリストだ。だがそのテロリストは存在しない。ここにいるのは日系アメリカ人のカズキ・センドウとタバネ...シノノではまずいからセンドウでいいか。それとクロエ・センドウ。こんな感じでいいだろう。」
「なっ....!?」
「君達だって追われる立場なのは嫌だろう。研究所を潰し責任を取るというならMs.センドウには情報を提供していただき、Mr.センドウには軍に入り私直属のコマンド部隊に入ってもらう。研究所潰し専門の部隊だ。」
確かに追われる事なくいられるようにアメリカに拠点が欲しいとは思っていたが...。
チラッと束の方に視線を向ける。
すると束がうなづき発言をした。
「私としては構いません。かーk、一樹くんにとってそれが一番戦いやすい環境でしょうし、その手のプロではない私ではバックアップに限界があります。」
「うん、賢明な決断に感謝するよ。」
束の言葉にフリーガンは満足げに頷く。
そして思い出したようにもう一つ提案する。
「そうだ。Ms.センドウ。君にもう一つ提案がある。」
「なんです?それとMs.センドウじゃ反応しずらいので束でいいですよ」
「そうか。では束さん。NASAで働く気はないかね?」
「え?」
思っても見なかった提案に目を丸くする束。
そんな彼女を見て笑みをこぼしながら続ける。
「私は昔から夢があるんだ。それは再び人類を月へと送ることだ。アポロ計画成功後、段々と宇宙に対する関心を失っていった我が国ではNASAに対する予算も削られ宇宙開発は宇宙ステーションと無人探査機のみになってしまった。だが私はあの宇宙に人を送りたい。その私の夢に君の手を借りたいんだ。」
彼は夢を語る。自分の夢を。
ここで彼、スティムソン・J・フリーガンについて少し話そう。
彼はかつて宇宙を夢見る少年であった。
アポロ計画の本を読み漁り、宇宙に行くためにはどうすればいいのかと必死に勉強した。
そうして思い描いた彼の夢は宇宙飛行士かNASAの技術職員になる事だった。
しかし彼は高校の時に現実にぶつかる。
NASAは予算が削られ研究費に苦しんでいる事。アポロ計画の凍結後、月へ向かう技術を失いロストテクノロジーと化してしまっている事。
そこで彼は考えた。
人を宇宙へ送り月へと進出するには政治の力が必要であると。
そこで彼は必死に勉強し政治家に必要な能力を身につけるべく、工学系ではなく法律を学んだ。
大学卒業後はとある上院議員の秘書として働き、着々とパイプを築いていった。
そして29歳の若さで共和党として下院議員に当選する。
そこで訴えた事も経済対策や安全保障に加え宇宙開発に関する事だった。
そうして着々と知識と経験を身につけ、口癖である「アメリカのフロンティアは宇宙である!」という言葉と共に徐々にアメリカ全土にその名を広げていき、上院議員や閣僚を経験した上で49歳で僅差ではあったものの大統領になった。
就任演説においても「宇宙こそが我々のフロンティアである!合衆国の誇りたるフロンティアスピリッツが真に輝くのは宇宙開発の場である!」と発言した事が知られている。
つまり彼は宇宙を目指して大統領になった男なのだ。
そんな彼にとって宇宙進出のためのパワードスーツ開発の第一人者である束は、尊敬すべき科学者であり何がなんでも手に入れたい相手なのだ。
「あなたの開発したインフィニット・ストラトスの論文はしっかりと読みました。あれが発表された時、性能が本物であるなら宇宙進出は加速すると胸を躍らせたものです。どうか、どうかお願いします。優秀なNASAのスタッフといえど行き詰まっている部分がいくつかあるのです。どうか手を貸していただきたい!」
その熱意に束は大きく揺らいでいた。
元々、彼女とて宇宙を夢見る少女の一人であった。
彼女はその類稀なる知能によって若すぎる内にISを開発した。そしてその力に振り回され孤独になった。
そんな彼女の前に初めて現れた真に夢を共有できるかもしれない人物。
だが、彼の手を取れば一樹に重荷を背負わせて自分だけが自由になる。
「........あの...「オレに遠慮すんな」.....え?」
束が自分に遠慮してたり、現状を生み出してしまった責任を感じている事を察した一樹は束の言葉を遮る。
「オレはお前に恩がある。返しきれないぐらいの恩が。あの時言ったろ、コレは恩じゃないからしばらく恩を返せないって。ならコレがオレの恩返しだ。お前の重荷は背負ってやる。オレはそういうの背負い込むことは慣れてんでね。」
「でも....」
そう未だ躊躇う束。
「オレには大層な夢なんてねぇ。けどあの時お前は言ってただろ。「あなたたちを苦しめるものではなく、こんなにも素敵な世界を見るためのものなんだって見せるんだ」ってよ。」
その言葉に顔を上げる束。
「だったらお前には救いだされた人達に見せるための準備をしとかないといけないだろーが。それとも救い出してからようやく今から作るから待っとけとでも言うのか?」
「お前の夢をオレやクロエにも見せてくれよ。お前だって見たいよなクロエ、束の夢の果てを。」
「はい、私も見たいです!あの時一樹様に見せてもらったように広くてキレイな世界を!」
オレの問いかけにクロエは元気よく答える。
その言葉に束は涙を目の端に浮かべながら、フリーガン大統領の方に向き直る。
「その話、受けます!あなたの夢だけでなく私の夢も叶えますけど」
束の宣言にフリーガンはそれはもう満面の笑みを浮かべて束の手を取る。
「やってみせてくれ。私は政治家としてサポートさせてもらう!私にも君の夢を見せてくれ。同じ宇宙を夢見る同志として!」
こうしてアメリカとの協力だけではなくフリーガン大統領とも個人的に協力することとなった。
その後はどこに住むのかという話になりNASAに近いフロリダのヒューストンで暮らすことも決まった。
そしてオレたちの戸籍の話になった。
「君達の戸籍だがタバネとカズキは夫婦でクロエくんはその娘ということでいいかね?」
「「へ?」」
「お二人の娘なら大歓迎です」
「ん?」
フリーガンはてっきり束と一樹の二人がデキていると思っており夫婦にしようとしたのだが、夫婦どころか付き合ってもいない二人には寝耳に水であり変な声を上げ困惑した。
クロエは嬉しそうにしているが。
「いや、夫婦どころか付き合ってもないです!」
「そうなのか?二人で行動して当然のように同居しようとしたからてっきりデキてると思っていたのだが」
「そうですよ!かーくんはその、何というか友達で!」
「ふむ、つまり友達以上恋人未満というやつか」
「そんな感じじゃないでしょうか?」
二人の否定に対しクロエと共に友達以上恋人未満という関係性でフリーガンは勝手に納得した。
「だが、それでは戸籍はどうするのかね?」
「姉弟でいいのでは?」
姉弟では、との意見にフリーガンはイヤらしくニヤッと笑う。
「だが君たちが万が一お互いを意識し出したりデキちゃったりした時に困るだろうから却下。」
「閣下!」
まさかの返しにたまらず一樹は抗議の声を上げるが無視された。
すると今まで空気になっていたホーキンスが助け舟を出した。
「では閣下、孤児院という形にしてみては?」
「孤児院とな?」
「ええ。クロエくんにはどちらかと養子縁組みを組んでもらい、メキシコで保護した子供たちと一緒に住んでもらうのです。」
「ふむ、なるほど。」
「そうすれば孤児への支援という名目で資金援助もいくらかしやすいでしょうし。」
「ホーキンス提督のこの案ではどうだね?」
その問いに対しては先ほどのやりとりで変に疲れた二人はもうそれでいいという投げやりな答えが返ってきた。
最終的にクロエは軍人になる一樹の方が身元がはっきりしてるし制度面で色々と便利とのことで一樹の養子となった。
孤児院に関してはファナたちも合流する事で最終的に合意した。
この孤児院はヒューストンの土地を束が購入し、新しく建物を建てスタッフ兼監視兼護衛としてCIAのスタッフが入ることになる。
孤児院を開くことに先駆け一樹はアメリカ軍の軍法や戦略などを学ぶ為に教育を受けることになり、一旦束たちと別れる事が決まった。
「それじゃ、1ヶ月ぐらいお別れだ。」
「一樹様...」
養子になってからすぐに別れることになりクロエは寂しそうにしている。
「クロエ、オレの代わりに束を頼むよ。お前にしか頼めないからな。....ほらこれ貸しとくから帰ったら返してくれ。」
代わりを頼むが不安そうな顔をしているクロエにペンダントを渡す。
「コレは...?」
「オレのお守りさ。妹の形見だ。」
妹の形見という言葉にクロエは慌てたが、「お前に持っておいて欲しい」という言葉に了解し大事に胸に抱いた。
「かーくん。そこは私にくーちゃんを頼むところじゃないの?」
そういい束はジト目を一樹に向ける。
「うっせ、もうちょい家事ができるようになってから出直してこい」
「むかっ!私にだって家事ぐらいできます〜!」
そう言う束に今度は一樹がジト目を向ける。
「長らく軍隊生活してたオレより料理ができなかったようなやつがよく言うよ」
「ち、違うし。あの時は効率よくカロリー摂取してただけだしっ!」
「同じものクロエに食べさせた上でクロエに言えるなら認めてやる。」
そういうと束はうぐっ!とくぐもった悲鳴をあげ、肩を落とした。
このやり取りもしばらくできないんだなと思うと少し寂しく思えたが、今生の別れではないという事が嬉しくも思えた。
「またな、束。クロエをあんまり困らせんなよ。」
「そっちこそ軍の人を困らせないようにね!」
そういうとオレは車に乗りワシントンD.C.へ向かうべく飛行場へと向かった。
いかがだったでしょうか?
活動報告の方にも書きましたが、お気に入り登録は50を、合計UAは4000を超えました!
こんなにも読んでいただけるとは思ってませんでした!
素直に嬉しいです!
今後も下手くそな小説を吐き出していきますが、どうか「ソラを駆ける衛士」をよろしくお願いします!
スウェーデンとロシアに研究所が残ってますがどっちも潰すか片方だけ潰して新編された部隊の能力を見るかさっさと原作に突入するかアンケートを取ります。
回答お願いします。