双子の妹がキャンプにハマりました   作:トロホルモン

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第10話

 

 

 

 なでしこと志摩と鍋キャンプの後の翌日の放課後。

 

 俺は歴史を担当している田原先生に頼まれて、授業で使った教材や資料を資料室まで運ぶのを手伝っている。この田原先生は他の先生と違って俺を他の生徒と同じように扱ってくれる良い先生だ。他の先生からは何処か距離を置かれている感じがする。特に体育の先生にはヤバい奴みたいな目で見られている。この前の持久走を3分で走り切ったのが悪かったのか?

 

「各務原くんありがとうございます。重たい物を運んで貰い」

「いいですよこれくらい。それに、妊婦さんに重たい物を運ばせられませんよ」

「お気遣いありがとうございます。私も後数週間もすれば産休に入りますので、この学校から去ることになります」

「そうなのですか。普通に接してくれる先生が居なくなるのは辛いですね」

「各務原くんは他の先生から距離を置かれてますね。初めて見た時は近寄り難い雰囲気ありましたけど、話してみれば普通の生徒と同じで優しくて気をつかってくれる優しい人でした」

 

 せっかくまともに話せる先生が居なくなるのは寂しいな。前の学校では話しかけてくれる先生は居たには居たけど、陸上部の顧問やサッカー部の顧問などの運動関係の先生だけで、部活の勧誘ばかりでまともに接してくれなかった。まともに接してくれた先生は小学生の時のおじいちゃん先生と田原先生だけだった。

 そんな事を思いながら俺と先生は一緒に教材を資料室まで運んで行った。

 

 

 ⬜︎

 

 田原先生の手伝いを済ませた俺は図書室に向かっていた。借りていた本を返却しに行くのと、志摩が図書委員で居る筈だから会いに行く事にした。

 図書室の前に着いて扉を開けると、中には志摩と斉藤だけがいた。

 

「おつかれ」

「おつかれ〜各務原くん」

「おつかれ〜、田原先生の手伝いは終わったんだな」

「あぁ。それと、これを返しに来た」

「うい」

 

 そう言って志摩に本を渡した。志摩は適当に返事をしてそれを受け取ってスキャンで読み込んでかは返却カゴに置いた。

 

「それでさっきまで何話してたんだ?」

「来週の土日にまたキャンプに行こうと思って」

「へぇ〜、何処に行くんだ?」

「長野」

「県境を越えるのか、自転車で行くのか?」

「いいや、原付の免許取ったから原付で行く予定」

 

 そう言えば、休み時間に原付の免許の勉強をしてたな。いつの間にか取ってたのか。この学校は原付の免許を取るのも許されてるし、原付での登校も許されているんだったな。意外と緩いなこの高校。

 そんな事を考えているとポケットに入っている携帯が震えた。ポケットから取り出して確認するとなでしこからメッセージが届いていた。

 

なでしこ『お兄ちゃん、来週の土日に野クルでキャンプに行く事になった!』

 

やまと『よかったな。二人に迷惑かけないようにしろよ』

 

なでしこ『迷惑なんてかけないよ。お兄ちゃんは心配性だな」

 

やまと『お前とずっと一緒に居るから言える言葉だ。姉ちゃん達には自分で言えよ』

 

 そう送ってから俺は携帯をポケットにしまった。志摩達の方を向くと、不思議そうな顔をして二人が俺を見てきていた。

 

「どうしたんだ?」

「誰からの連絡かな〜って思って」

「なでしこから。野外活動サークル達も来週にキャンプに行くらしい」

「えっ、マジで。何処に行くんだ?」

「何も書いてなかったから知らん。たぶん、まだ決めてないんだろう。まぁ、安心しろよ志摩。なでしこが言うには野外活動サークルのメンバーはサークルを作ってからまだ一度もキャンプをしてないらしい。近場のキャンプ場に行く筈だから、お前が来週に行く長野のキャンプ場には居ないだろう」

「そうか。それもそうだな」

 

 志摩はホッとした表情をした。また志摩のソロキャンに邪魔されてしまうと思ったから嫌そうな表情をしていたのだろうな。この間は俺となでしこはお邪魔してしまったから、ソロキャンを楽しめなかったからな。でも、鍋キャンプしてた時は楽しそうにしてたけどな。

 

「なでしこちゃん達も来週キャンプに行くんだ。各務原くんは来週の週末はどうするの?」

「日曜は朝から昼過ぎまでコンビニのアルバイト。斉藤は?」

「私は土日とも暇だよ。これが帰宅部でアルバイトしていない人の特権だから」

 

 そうなると俺と斎藤は土曜日が空いていると。なでしこや志摩達は楽しくキャンプか……なんかアイツ等だけ楽しんでいてモヤモヤするな。そうだ!

 

「それなら斉藤、土曜日に日帰りでキャンプしようぜ」

「えっ、日帰り?キャンプ?キャンプならもう少し暖かくなってからがいいかなー」

「別にキャンプじゃなくていいけど、昼くらいの暖かい時にちくわを連れて公園とかに行って遊んだりしないか?」

「それいいかも。うん、行こう」

 

 俺の突発的な提案に斉藤は意外にも乗り気だった。

 まさかのってくれるとは思わなかったな。寒いから出て行かないって言って全部断ってくると思った。もしかしてちくわを話に出したから乗り気になったのか?

 

「おーい、そろそろ図書室閉めるぞ」

「わかった。それじゃあ細かい事はまた明日決めよ」

「了解」

 

 そう言ってから俺達は図書室を出た。

 こうして俺は来週の土曜日に斉藤とちくわとでお出かけする事となった。





 投稿が遅れて本当にすみません。ただの体調不良で病んでエタッていただけです。まだ完全に治ってないので不定期更新になります。

 次回はちくわ(斉藤さんも)とデート回です。
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