双子の妹がキャンプにハマりました   作:トロホルモン

14 / 15
第14話

 

 そして迎えた週末。

 今日は俺となでしこと志摩はキャンプをする事になってしまった。なでしこは着々とキャンプ場を決めて行った。野外活動サークルのメンバーに相談して決めたらしい。今回行くキャンプ場までのアクセスが難しく志摩だけで行くのならいいが、免許がない俺となでしこでは電車の後にバスに乗る事になる、体力には余裕がある俺達はそれくらいなら大丈夫だが、行く前に肉を買ったりしないとならなくて面倒だと思った俺は姉ちゃんに頼んだ。最初は姉ちゃんは訝しげな顔をして俺となでしこを見て「あんた達もうそろそろテストよね?」と聞いて来た。俺は肯定すると姉ちゃんはため息を吐いた。まぁ、姉ちゃんのその反応には俺も納得する、俺もこの間になでしこにこの話を聞かされた時もその反応したからな。俺は姉ちゃんに「テストで好成績を残すからお願い」と話してからこの間になでしことの約束の事も話した。姉ちゃんはそれを聞いてから少し考えて「わかった。やまとはテスト勉強をやっているからその約束は守れると思うわ。………あとなでしこ、テストでもしも酷い結果だった場合は覚悟しておきなさい」と言って姉ちゃんは笑っていたが……目が笑っていない。これはガチな奴だ。なでしこもそれに気がついて驚愕した表情をしていた。涙目で俺の方を見て来たが黙ってサムズアップして返事をするとなでしこは絶望した顔をした。ありがとうなでしこ、君の事は忘れないよ………たぶん。

 姉ちゃんが車を出してくれるのでせっかくだから志摩も一緒に乗せて行ってもいいかと姉ちゃんに聞くといいよっと肯定してくれて志摩にその事をメッセージで送ってから少しメッセージを送り返してから『お願いします』と返ってきた。

 

 

 そしてキャンプの当日になり俺となでしこと姉ちゃんは志摩家までやって来た。俺となでしこは志摩のキャンプ道具と先に用意してくれた薪と炭を車の荷台に乗せていた。

 

「ありがとうな志摩、薪と炭を用意してくれて」

「いいよ、薪は前に買ったのが残っていた物だから。それにお肉の方はそっちで買ってくれるんだろ」

「そうだな。行く途中にあるゼブラってスーパーに寄って買う予定」

「そうか」

「君が噂の各務原くんだよね」

 

 すると背後から声をかけられた。

 ここには各務原は3人居る。くん付けで呼ばれたって事は俺の事だろうな。振り向くと志摩のお母さんがいた。顔が志摩にそっくりだ。

 

「はい。初めまして各務原やまとです」

「やまとくんだね。君の事はリンから聞いてるよ」

「ちょっとお母さん!」

 

 志摩は驚いた顔をしていた。

 たぶん志摩の事だから俺のロクな事しか話してないだろうな。

 志摩のお母さんと軽く話してから荷物を乗せ終えた。俺はそのまま助手席に乗った。後ろの席になでしこと志摩が乗って出発した。

 

 

********

 

 車を走らせてスーパーゼブラに着いた。

 俺となでしこと志摩は車を出てスーパの中に入った。姉ちゃんは車で待っててくれてる。ついでにコーヒーの甘いの買って来てと言われた。

 

「リンちゃんお兄ちゃんお肉は何買ってく?」

「俺はミノとハラミがいいな」

「そうだな……豚バラ、カルビ、豚トロ、ホルモン、タン、ロース……」

「あ、私豚トロすきー」

「俺はホルモンだな」

 

 焼肉もいいけど焼き鳥の方が好きだな俺は。ねぎまが特に好きだ。小学生の頃はそこまで好きじゃなかった、ねぎが邪魔だと思っていた。だが、ねぎの良さを知ってからはねぎが主役だと。……ねぎま買ってこ。

 

「豚トロとタンとカルビだけは絶対に外せないな」

「圧が凄いな」

「ごはんも買わないとねー」

 

 そんな話をして精肉コーナーに着いたのだが……

 焼肉用の肉がバラとカルビしかなかった。

 

「まぁ、BBQは普通は夏だからな。今はそんなに売ってないか」

「そうだね……り、リンちゃん!?な、泣いてるの?」

「マイノリティ殺し……」

 

 すると志摩は顔を手で隠して震えていた。

 志摩って変な所で面白くなるよな。

 無い物は無い、何か他の物はないだろうか。

 

「おっ、焼き鳥……ねぎまあるじゃん」

「豚串もある!!」

「焼き鳥?」

 

 すると志摩は顔を上げて見て俺の方を見た。

 志摩が元気が出るようなワードを言って元気づけよう。

 

「あぁ、焼き鳥の炭火焼きだとかなり美味いだろう。他にもハンバーグとかさつまいもに焼きおにぎりとかもいいかもな」

「それアリだよお兄ちゃん!!」

「確かに美味しそうだ!」

 

 元気がなかった志摩は元気になって目がキラキラと光出した。

 俺はねぎまとモモを入れておこ。今回は焼肉以外にも鍋も作る予定だから俺は肉はこれくらいでいいかな。なでしこはカルビとウィンナーとハンバーグを入れていて志摩は豚串を入れていた。

 

 次は米を買わないとな……

 そんな事を思いながら振り向くと志摩だけが居てなでしこは居なかった。

 

「あれ、なでしこは?」

「あそこのお惣菜コーナーにいる。出来たてと聞こえたら吸い込まれるようにお惣菜コーナーに歩いて行った」

「………なでしこらしいな」

 

 そしてなでしこがお惣菜を詰めてから戻って来てお米コーナーに行き麦飯を選んだ。麦飯は普通の白米よりも栄養価が高くて良いし美味しいからオススメだ。

 志摩に鍋をするから嫌いな食べ物を確認してから魚と野菜も買った。志摩は貝類が苦手らしい、俺となでしこは嫌いな食べ物は特に無いな。

 調味料は家から持って来たからそっちは買わなくていい。タレも通販で買ったのがある。

 

 

 そして会計をする為にレジに行くと見覚えのある奴が居た。

 確か野外活動サークルのメンバーの犬山だったよな?

 

「あれあおいちゃん!?」

「いらっしゃいませー」

「ここでバイトしてたんだー」

「先週からな。今からなでしこちゃん達は四尾連湖へキャンプに行くん?」

「うん。写真いっぱい撮ってくるね」

「たのむわー」

 

 なでしこと犬山はたわいない話をしていたが、ちゃんと犬山はレジを通してくれていた。犬山はしっかりとしてるな。なでしこから聞く話でも犬山はしっかりとしたイメージがある、もう1人の大垣はなでしこに少し似た感じだと思っている。

 

「じゃ気いつけてなー。ありがとうございました」

「うん、またねあおいちゃん」

「ありがとう犬山、仕事頑張れ」

「犬山さん、バイト頑張ってね」

「うん。各務原くんも志摩さんもキャンプ楽しんできてなー」

 

 犬山に別れの挨拶をしてから俺となでしこと志摩は姉ちゃんの居る車に戻った。

 

「ただいま姉ちゃん。これコーヒー」

「ありがとう。……なでしこ何持ってるの?」

「揚げたてのメンチカツ!」

「………やまと」

「いつの間にか惣菜コーナーに居て袋に詰めていたんだよ!」

 

 姉ちゃんは鋭い視線で俺を見て来た。

 ごめん姉ちゃん、俺にはこの大食いモンスターを止める事は出来なかったよ。揚げたてだからたぶん車でそのメンチカツを食べるだろうな。

 

 案の定なでしこは車でメンチカツを食べ出した。車の中がメンチカツ臭で充満した。そして姉ちゃんはなでしこの席の窓を全開にして換気をした。

 

 俺は助手席でナビをして四尾連湖まで案内した。





 早めに書けたので投稿しました。
 今なら月に2、3話くらいを目安で投稿して行きたいですね。
 取り敢えず今の最終話はクリスマスキャンプにする予定をしています。
 
 次回は四尾連湖でのキャンプになります。
 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。