双子の妹がキャンプにハマりました   作:トロホルモン

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遅れましたが投稿です。


第6話

 

 なでしこ達が中庭でテントを建てるのを失敗した数分後。

 

 

 下駄箱で靴に履き替えてから斉藤と一緒に中庭に向かった。

 

「ど、どうしよ〜う!」

「お、落ち着くんだ各務原。まだだ、まだなんとかなる筈だ!」

「これはどないしようもないであき、もうこれは修理に出すしかあらへん」

「そ、そうだよな。買って一度も使わずにもう修理かこの980円テント」

 

 中庭に着くとなでしこと見知らぬ女子が居て、話し声も聞こえてきた。

 折れた棒を持って悩んでいるようだ。取り敢えず、なでしこに声をかけてみよう。

 

「おーい、なでしこ」

「あっ、お兄ちゃん!」

「「お兄ちゃん!?」」

 

 なでしこに声をかけるとなでしこは振り向いて俺達の方にやって来た。野外活動サークルの二人はなでしこが『お兄ちゃん』と呼んだ事で俺の方を向いて驚いていた。

 

「どうしたのお兄ちゃん。あれ、そっちの人は?」

「はじめまして、各務原くんの友達の斉藤恵那でーす」

「えっ、お兄ちゃんにアヤちゃん以外の友達が!!?」

「本当だよ。綾乃以外に友達が出来た」

「えぇ!?」

 

 なでしこのリアクションは多少オーバーだと思われそうだが、それくらい各務原家にとってはビックニュースだ。綾乃にこの事を伝えたら疑われそうだな。

 

「あの……その……良かったね各務原くん」

 

 斉藤に同情されてしまった。野外活動サークルの2人も何故か哀れみの目で俺の見てくる。

 なんだろうか……凄く心が痛い。こんな経験は初めてだな。

 

「それでお兄ちゃん、何しに来たの?」

「あぁ忘れてた。斉藤、例の物を」

「はーい。これ使って」

「これってパイプ?」

 

 斉藤はそう言ってなでしこに例のパイプを渡した。だが、なでしこはパイプを貰ってもその意味を理解できないみたいで、頭に?マークを浮かべていた。

 まぁ、これだけ渡しても意味ないか、実践してみるか。

 

「それでそのテントの棒の応急処置をするんだよ」

「えぇ、そんな事できるの!?」

「あぁ。あっ、ガムテープも必要だったな。なでしこ、何処からかガムテープを借りて来てくれ」

「了解。ガムテープー!」

 

 そう言ってなでしこは中庭を走って出て行った。そして俺と斉藤と野外活動サークルの二人だけが残った。

 これは自己紹介をしておいた方がいいよな?さっきから野外活動サークルの二人がチラチラ見てくるし、内緒話もしてる。陰口とかされてないよな?

 

「なぁ斉藤、これって自己紹介した方がいいかな?」

「そうだね。あの二人完全に各務原くんの事を警戒してるよ」

「だよな」

 

 斉藤の言った野外活動サークルの二人は俺の事を警戒しているように見える。

 こういう経験は何度かある。一番酷かったのは小学生と中学生の頃の修学旅行で、同じ部屋になった奴等からは一度も話しかけてくる事がなかったし、風呂だってだいぶ距離を置かれていたくらい警戒されていた。それと、修学旅行の班行動はなでしこと綾乃と班を組んでいたから一人になる事はなかった。

 よし、気を取り直して自己紹介からだ!

 

「えっと初めまして。なでしこの“双子の兄”の各務原やまとです」

「「えっ、双子!?」」

「そこ驚くよねー」

 

 野外活動サークルの二人は俺の双子の兄発言に凄く驚いていて、斉藤もそれに同意していた。 

 もう慣れたし、数分前にも同じリアクション(斉藤と志摩から)をとられたから。

 

「はい。似てないと思いますが本当です。その、妹と仲良くしてあげてください」

「そっ、それはご丁寧にどうも」

「何恐縮してるのあき、ウチらも自己紹介しやんと」

「そうだった。ごほん、私は大垣千明。この野クルの部長だ」

「ウチは犬山あおいね。よろしくね各務原くん」

「よろしく大垣に犬山」

「あっ、私も自己紹介しておくね。私は斉藤恵那、各務原くんとは違うクラスだけど友達だよ。よろしくね」

「ガムテープ持ってきたよー!!」

 

 こうしてなでしこの居ない所でお互いの自己紹介は終わり、なでしこはガムテープを持って戻ってきた。

 ガムテープをなでしこから受け取ってから、俺と斉藤は志摩に見せてもらったサイト通りの応急処置を始めた。折れた二つの部分にパイプを両方から刺してからガムテープでぐるぐる巻きにして完了。

 

「わぁ〜直ったー!」

「直ってはない、応急処置をしただけだ。ほら、テントの建てるのを再開しないと」

「うん、わかった!」

 

 なでしこ達はまたテントの建て始めた。

 そして数分後に、なんとかテントを建て終えた。建てたテントの中にはなでしこと大垣が中に入っていった。

 

「斉藤さんと各務原くんありがとね、助かったよー」

「どういたしまして」

「でもあんな事よー知っとったねー。テント持っとるの?」

「いいや、持ってない」

「あそこに居る子に聞いたの」

 

 そう言って俺と斉藤は中庭から図書室に居る志摩を指差した。なでしこ達はテントから出ていて、俺達の指差す方を向いた。そしてなでしこは『あぁ!!』っと驚きの声を出した。

 

「あっ、しまりんじゃん」

「えっ、しまりん!?」

「ゆるキャラみたいに言うなや」

「名前は志摩リンだよ」

「えっ、なんでお兄ちゃんが知ってるの!?」

「同じクラスで隣の席なんだよ。あと友達」

「そうなんだ‼︎ならリンちゃん。リンちゃーーーん!!」

 

 なでしこは名前を呼びながら、志摩の方に走って行った。そして見事に窓に激突して崩れ落ちた。

 見たら分かるだろ、志摩が屋内にいる事くらい。

 そんな事を思っていると、何処からか視線を感じてその方を見ると志摩が居た。志摩は嫌そうな顔をしていて、『おい、余計な事をするな』と言っている様に見えた。

 

「リン、凄く嫌そうな顔をしてる。たぶん余計な事をするなって思ってるよ」

「斉藤もそう思うか。まぁ、いつかはなでしこと出会っていただろうしいいだろ」

 

 斉藤とそう会話をしてから、俺と斉藤は志摩に向かってグーサインを送った。志摩は呆れた顔をして『おい、グーサイン出すな』て言っているように見えた。




 読みにくいと感想をいただきまして少し書き方を変えてみました。また読みにくかったら教えてください。
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