双子の妹がキャンプにハマりました   作:トロホルモン

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原作通りに少し時間を飛びます。


第7話

 

 なでしこ達のテントを直した週の週末。

 

 

 俺は朝早くから起きて、一人でランニングをしていた。

 今は静岡の富士宮にある、牧場まで走って来た。まだ朝早いみたいだからオープンはしていないようだ。日が昇り初めたばかりだから閉まってるよな。

 

「さてと、そろそろ帰るか」

 

 お腹も空いて来たから俺は帰る事にした。

 そう言えば、今日は志摩が富士山の麓のキャンプ場でソロキャンプをすると言っていたな。昨日の放課後、志摩はそわそわしながらキャンプ飯の本を読んでいたな。今頃は自転車でキャンプ場に向かおうと起きたくらいかな?

 

 そんな事を思いながら俺は来た道を戻るように走り出した。

 

 

 

 家に帰ってきて風呂に入ってから、母と一緒に朝ごはんを作り、父やなでしこを起こしに行ってから、家族一緒に朝ごはんを食べた。これが俺の週末の日課みたいなものだ。

 

 朝ごはんを食べ終えた俺は、部屋に戻ってから図書室で借りた本を読みながらまったりと週末を過ごしていた。転校して来てからゆっくりと過ごして居なかったよな。今週末くらいゆっくりと……

 

「お兄ちゃーん、手伝って!!」

 

 過ごせませんでした。

 俺は、なでしこを無視して本を読むのに集中した。だが、なでしこが俺の椅子に手で掴んで揺らしてきた所為で全然本が読めず、諦めることにした。

 

「お兄ちゃん〜」

「週末くらいいいだろ。一人で頑張れ」

「お願い。手伝って〜」

「はぁ〜何を言っても無駄か。それで、何を手伝うんだよ」

「倉庫からテントを探すのを手伝って〜」

「テント?……あぁ、この前に姉ちゃんがあるとか言ってたな」

 

 志摩と初めて会った日、車でなでしこが姉に聞いていたな。それで今日まで探していなかったのか。なでしこが志摩とキャンプに行く事になった時に、テントを見つけてなかったら、志摩のテントにお邪魔する事になり、迷惑が掛かるだろうな。

 

「わかった手伝うよ」

「ありがとうお兄ちゃん!」

 

 今更ながら、本当に妹に甘いよな……

 

 

 ⬜︎

 

 外に出て倉庫のある家の裏に行った。

 なでしこは倉庫の扉を開けて、適当に物を取ってから俺に渡してきた。俺は中を確認すると、父の釣竿が入っていた。次に渡して来たのは子供の時になでしことよく遊んだボールで、次は俺が幼稚園の時に遊んでいたロボット玩具だ。

 

「ない、ない、ない、ない!!」

 

 そしてなでしこは次々に荷物を渡して来た、俺はそれを受け取ってテキパキと地面に置いていった。

 するとなでしこの『わぁー!!』という悲鳴と共に、倉庫に置いてあった段ボールなどの荷物の山が崩れて雪崩が起きた。その雪崩になでしこは巻き込まれて生き埋めになった。

 

「おーい、大丈夫か?」

「大丈夫、大丈夫」

 

 ちゃんと返事が返って来たから大丈夫そうだな。

 俺は崩れた段ボール達を退かして行き、なでしこを救出しようとした。

 

「あった、テント!!」

「見つけたか。なら、俺はこの段ボールやガラクタを片付けるよ」

「ありがとうお兄ちゃん」

 

 俺は一人で倉庫の荷物を片付けはじめた。

 引っ越して来たばかりなのに、何故ガラクタや荷物がこんなにもたくさんあるんだよ。少しくらい整理しろよ。

 背後で、なでしこがせっせとテントを設営していた。見るからに、色々と部品とか何か足りないような気がするんだが……

 

 

 

「うーん、何か違う」

「一応は、雨や日光を遮る事が出来るからテントだな」

 

 なでしこは、無事にテントを建てることが出来たが、中身がなかった。

 俺がそう言うと、なでしこは建てたテントに入って座った。すると冷たい風が吹いた。

 

「う〜、さむさむ。これじゃあキャンプ出来ないよ」

「テントは買わないとな。それよりも、風邪ひく前にテントを片付けて、家の中に入るぞ」

「うん、わかった。………あれ、斉藤さんからメールだ」

 

 なでしこがポケットから携帯を取り出した。

 いつの間に斉藤と仲良くなって、アドレス交換したのだろうか?

  

「あれ……今日リンちゃん、キャンプに行ってるんだ!」

「あぁ。富士山の麓キャンプ場って所に行ってるらしい」

「斉藤さんがURL貼ってくれてる。わぁ〜富士山がこんなに近くで見れるんだ!!」

 

 なでしこは、携帯で斉藤が送ってくれたURLを開いて富士山の麓キャンプ場の写真などを見ていた。

 

「麓だからな。富士山の真前でキャンプが出来るから、なでしこには嬉しいキャンプ場かもな」

「うん。そうだ、お兄ちゃん!!」

「なんだ、今何かを思いついた顔をして」

「麓キャンプ場に行って、リンちゃんにお礼をしに行こ!」

「突然だな。志摩にお礼って、お前を迎えに行った時に志摩にキウイを沢山渡したぞ」

「そうじゃなくて、リンちゃんにカレー麺を貰ったの。だからそれのお礼がしたくて」

「後日、志摩にカレー麺を返せばいいだろ」

「そうじゃないの!!リンちゃんにご飯を作ってあげたいの!」

「そうか。なら頑張れよ」

 

 俺は手をはらってから、家に戻ろうと歩き出した。 

 すると、右脚が突然重くなった。下を見るとなでしこが俺の脚にしがみついていた。

 

「お兄ちゃんも一緒に着いて来てよ!」

「嫌だよ寒いし。それに、テントもないからキャンプ出来ないだろ」

「そ、それなら。お姉ちゃんの車に泊まれば」

「姉ちゃんも巻き込むのかよ。まぁ、姉ちゃんなら一緒に着いて来てくれそうだな。……そう言えば、今日の夕方からは姉ちゃんが友達と街に遊びに行くとか言ってたから、先に姉ちゃんにお願いしてこい」

「本当、お姉ちゃんにお願いして来る!!」

 

 なでしこは、慌てて庭から家の中に入って行った。

 庭には俺とテントだけが残ってしまった。アイツ、テントを片付けずに出て行きやがって。これも俺に片付けろと言うのか。

 

「そのままにしておく訳にはいかないよな」

 

 そう呟いてから、テントを片付けだした。

 なんとか片付け終えるとなでしこが戻ってきて、姉ちゃんから許可を貰ったようだ。勿論、俺も行く事になっていた。

 

 さてと、ソロキャンしてる志摩の所に会いに行こう。驚いた顔をするんだろうな。

 

 

 

「お兄ちゃん、晩御飯は何にする?」

「寒いから鍋にしようか。カセットコンロと材料を持っていけば作れるだろ」

「なら、餃子があるから餃子鍋にしよう!」

 

 なでしこはルンルンっと材料を集め出した。まだ昼ごはんを食べてないんだけどな。昼ごはんは餃子以外にしよう。

 

 

 





 前回は、恵那ちゃんばかり出ていたので、次回はリンちゃんが特に出る予定です。
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