ヤンデレは世界を救う ─ホロライブ・オルタナティブ外伝─ 作:らっくぅ
色んなホロメンがモンハン実況してるからネタバレを防ぐ為に見ないようにしてます、、つれぇや!!(´;ω;`)
「っ…」
るしあはその場に力なく倒れる。
「なっ……」
スメラギの表情が凍りつく。1番あってはならない事が。今までやってきた事の大前提が。大きく崩れた。
頭の中がぐちゃぐちゃになる。呼吸が乱れる。
襲撃は終わらない。
スメラギに向けて弾丸が数発放たれる。
「ッ!!!」
それでも何とか我に帰り、スメラギは邪神の力でそれを防ぐ。
『奴ら』と戦う事も視野に入れたが、今はそれどころではない。そんな事よりも、目の前で倒れている少女を助けなければならなかった。
スメラギはるしあを抱き抱えると、直後、コマ撮りを間違えたかのように2人の姿が消える。邪神の力で距離を『奪った』のだ。
彼らが消えた場所の近くから、ステルス迷彩を解いたアンドロイドが数体、現れた。
『…逃げたか。これまでの奴の行動パターンから逸脱している。』
『これは新たな傾向と見ていいだろう。今まで奴は単独行動していた。』
同じ顔、同じ体格の機械達は、これまた同じ声色で会話を交わす。
『つまりアレは奴にとって重要な存在という事か。』
『ならば殲滅対象に加えるべきだ。『スターク』の痕跡を抹消する事が我々の使命であるならば。』
*
スメラギが空間跳躍をした先には、幸いにも廃屋があった。
スメラギは躊躇なくそのドアを蹴破り、比較的綺麗な木の床にるしあを横たわらせる。
「あはは…あなたも、そんな顔するんだ…」
るしあの腹部から、夥しい程の血が溢れている。それと同時に、身体の熱も失われ、徐々に冷たくなっていくのを感じた。
「そんな…! そんなっ…‼︎」
「さっきまであんな態度取ってたのに…意外と優しいのですね…」
「君が死んでしまったら…僕は…ッ!」
「そんなに悲しむ事、ないのです…。だってまだ…友達にもなってない……でも、あなたとはもっと…」
その言葉は、最後まで紡がれることはなかった。
「…っ、どうしたら…」
そこでスメラギは思い付いた。
やるしかない。
「…」
右手を滅紫色に染める。
今も血が溢れ出す傷口に、スメラギはそっと触れ、
次の瞬間、
「がっ……!!!?」
るしあの腹部に空いた赤黒い穴が綺麗に無くなり、代わりにスメラギの腹に同じ程度の銃痕ができた。
スメラギは血が噴き出る前に、傷周辺にアーマーを展開し出血を食い止める。
激痛に顔を歪めるが、苦痛なんて
さらにスメラギは体内にナノマシンを注入する。元々身体能力は著しく高い為、ナノマシンによる新陳代謝促進をもってすれば数日で傷は完治するだろう。
自分の傷の手当てを終わらせると、今度は左手にアーマーを装着し、それを少女にかざす。
手のひらのセンサーが作動し、少女の身体を検査する。少し血を流し過ぎていたが、幸い命に関わるほどではなかった。今は気を失っているだけのようだ。
(…)
スメラギはそっと心の中で息をつく。最悪の展開だけは免れる事ができた。
それにしても、と考える。
何故奴らは自分ではなく彼女を狙ったのか。
あの時、スメラギ自身も奴らの存在には気づいていなかった。奇襲は成功したはずだ。
自分がこの子と接触してしまったせいなのか? あの時、強引にでも振り切ってこの子の元を去るべきだったか?
……スメラギは首を振る。
そんなことを考えたって無意味だ。目的や真意なんかどうでもいい。奴らの狙いが自分だけでなく、目の前の少女でもあるなら、このまま放ってはおけない。
スメラギは守らなければならなかった。無論、それは今までと変わりはしなかったが、今度ばかりはただ自分が死ねばいいわけではない。むしろ、自分がいなくなれば少女が殺される可能性がある。それだけは防がねばならない。それこそが、スメラギの生きる意味であり、戦う理由なのだから。