4月11日(月)
6時。
秀尽に着かないと行けない時間は8:30。
7:30分発の四軒茶屋駅から蒼山一丁目駅まで35分。
そこから10分で学校に着く。
初めは、この時間で大丈夫だろう。
人と交流し始めたらその人と話すために早く行く可能性は出てくるけど。
という訳で制服に着替える。
ちなみに蓮は下で着替えるついでに綺麗にするという事だ。
7時。
カランコロン
そんな入店音と共に入ってきたのは惣治郎だ。
店内に入ってきたなり、驚いている。
「ピカピカすぎるだろ、ちゃんと元に戻したのか?」
「はい、勝手ながら居候の身ですが、掃除させて頂きました」
「そうか、ありがとな。そうだ、ルブラン自慢のカレー食べていけよ」
『良いんですか!』
「ありがとうございます」
やった、ルブランのカレーだ!!
帽子と袖を脱いで、冷蔵庫からカレーの入った黄色い鍋を取り出し火にかける。
温まったソレをご飯の上にかけて私達に渡される。
「『いただきます』」
ほんの少し辛味の効いたスパイスたっぷりのカレーだ。
ちなみに、私に食レポはしないでくれよ。
美味しいしか言語化出来ないから。
美味しかったルブランカレーを食べ終わり、秀尽へと向かう準備をする。
「『ご馳走様です』」
『美味しかったです!』
「おそまつさん。そろそろ学校行けよ」
『はい!あ、店先オープンにしますか?』
「ああ、お願い」
『了解です』
ルブランを開店させ、試験茶屋駅から渋谷、そこから乗り換えで蒼山一丁目へ向かう。
本当なら、渋谷で迷うはずだか、周回している兄貴がいるお陰で迷わずスムーズに来れた。
そして、駅から出ると軽い雨が。
軒先で雨宿りしていると、白いフードを被りツインテールの赤タイツの子がやってきた。
来た、我の嫁。(嫁じゃない
「雨、やまないね」
『そうだね』
軽く話していると、クラクションが鳴り、高巻の前に止まる。
窓を開き、
「遅刻するぞ、乗っていくか」
とにこやかに杏に話す鴨志田。
はたから見たら生徒思いな先生だなと思うかもしれないがその本心を知っているが故に嫌悪感しか出ない私である。
「ありがとうございます」
少し暗めな表情で車に乗る杏。
『先生俺は?』
「残念だが、男を載せる趣味は無いのでな」
と軽やかに車を発進させた鴨志田。
ちっ、乗せてくれなかった。
見た目男だからかな。
拒否られた。
女のコなのに。
―――そろそろかな。
水溜まりを音を立てながら走ってきた同じ秀尽の生徒が傍にやってきた。
その少年は金髪、中に黄色のシャツを来ている見た目不良。
その名は『坂本竜司』
「クソッ、鴨志田の野郎・・・好き勝手やりやがって。城の王様かよ」
そう言って顔を向けて来る坂本に「?」の顔をする兄貴。
兄貴と坂本が話している間、いつの間にかスマホにインストールされていた、赤い背景に目のようなアイコンをタップして起動させる。
そして、文字入力にてキーワード、場所を打ち込む。
本来なら音声だけなはず、文字入力出来るようになったのか?
私のやつだけなのかな…。
「分からないって、あぁお前噂の転校生か。…にしてはどっかで会ったような…まぁいいや。大した雨でもねーしさっさと行こーぜ。裏道教えてやっからよ」
――目的地へ案内します。
今の時間を思い出して登校しようと目の前の裏道に入ろうとすると突然訪れた謎の頭痛に立ち止まる。
兄貴は慣れているようでケロリとしていた。
なるほど、パレスに入る時の頭痛はズキッとくる頭痛みたいな感じなのね。
少ししかめっ面をするが、問題は無いな。
「うっ・・・あー、頭いてぇー帰りてぇー・・・」
「大丈夫か?」
「あぁ、心配ねーよ。行くぞ」
坂本の後を追いながらスイスイと路地裏を抜けていく。
途中水溜まりが赤黒くなっていたが、これでパレス内に入れた事を確認。
先頭を歩いていた坂本が突如止まる。
どうしたものかと見上げるとそこ、秀尽学園ではなく気味の悪い城となっていた。
「なんじゃこりゃ。ここ学校だよな」
「ああ、看板にも書いていたはずだ」
『まぁ、中入ろうぜ何か分かるかもしれないし』
真正面から入り、ホールへと移動する。
そこには門番の格好をしたシャドウが2体。
それに突っかかる坂本。
「逃げるぞ!」
不利を悟った坂本が逃げようとするが後ろからも2体追加のシャドウ。
そして、盾で背中を押され意識昏睡となる私達だった。