瑞鶴との決闘が終わった。
今は皆で瑞鶴の目覚めを待っている。
その間、私は食堂で話をしていた。
内容は私のことについてだ。
元は16歳の少女であったこと。
この世界に転生した身であること。
その際にヲ級になったこと。
この体は加賀さんのものであること。
その加賀さんが私の中にいること。
加賀さんは佐世保の出身であること。
そして佐世保はブラックであること。
私の目的が佐世保を救うこと。
行くと死んでしまうかもしれないこと。
私が知っていることをすべて話した。
私の目的をすべて話した。
艦娘たちは様々な反応をした。
怒る者、悲しむ者、泣き出す者。
今すぐに行くべきだという者も。
しかし、それは無理だと提督は言う。
理由は証拠がないからだ。
今までも報告が上がっていた。
だが、どれも決定打に欠けていた。
大本営も乗り込めなかったらしい。
それに今のままでは証拠がない。
私は「歌音」であり「加賀」ではない。
加賀さんからの言葉でないと
本当の言葉にはならない。
私のでっち上げということで終わる。
故に私が行っても意味がないだろう。
そのため提督から大本営に報告して
それから考えようと言われた。
提督がどちら側なのか気になったが
話を行く限り大本営側のようだ。
提督は大本営への連絡のために
執務室に大淀と向かう。
私は食堂で艦娘たちと話を続けた。
しかし、かなり大変だった。
本当は明石たちと色々話そうとした。
でも駆逐達に泣かれたのだ。
吹雪とネ音にも泣かれたよ。
抱き着かれたうえに耳元で。
鼓膜が破けるかと思った。
そんな子たちを慰めながら
皆で色々と考えてみる。
中々いい案が浮かばないまま
提督が戻ってきた。
大本営への報告結果を伝えてくれた。
私は予定通り1か月後に大本営へ。
その際は深海棲艦の誰かと一緒。
全員ではなく一種。
イ級ならイ級全員だという。
佐世保に行く許可は出される。
ただし、憲兵と突入するときだけ。
それまでは大本営で生活。
大本営側でも色々するため
その際に協力すること等。
前に聞いた内容とほとんど同じだ。
いくつか変わっているが問題はない。
そう安心していると食堂の扉が開く。
すると翔鶴が入ってきた。
そして、彼女も入ってきた。
瑞鶴が……ショートヘアになって…。
私だけでなく全員が驚いた。
あの長いツインテールは見事に無くなり
一目見ただけでは誰か分からなかった。*1
髪留めは手首に巻かれていた。
これは彼女なりのけじめなのだろう。
瑞鶴は入ってすぐに頭を下げた。
言い訳も許してもらうこともしない。
どんな処罰でも受けると言う。
そう言う瑞鶴に近づく2人がいた。
加賀さんと叢雲だ。
叢雲は松葉杖で立っていた。
何とか立てるまで回復したらしい。
2人は揃って瑞鶴の肩に手を置く。
そして声を揃えて
「「期待しているわ。」」
と言った。
瑞鶴は驚いて顔を上げる。
周りのみんなも笑顔で見る。
あれだけひどいことをしたのに、
駆逐達も笑顔で瑞鶴を見ていた。
瑞鶴は涙を流して崩れ落ちる。
嬉しくて、申し訳なくて。
声を出して泣いた。
その瑞鶴を翔鶴が抱きしめる。
瑞鶴はしばらくの間泣き続けた。
私は本当にそっくりだと思った。
私と瑞鶴は似ているのだと。
私もこれからの瑞鶴の成長が楽しみだ。
その瑞鶴が泣き止むまで私たちは
食堂で時間を過ごした。
瑞鶴が泣き止んで少し遅めの昼食。
今日はうどん揃ってうどんだった。
麺の日が多いって?
……気のせいです。
皆、美味しそうに食べている。
隣では吹雪とネ音が大食い勝負。
今日の寝床争いである。
あの3日間以降こうやって勝負して
勝った方が隣で寝ている。
まだ始まってすぐだが、
最低でも後一か月は続く。
今日はどちらが勝つのだろうか。
そう思っていると決着がついたようだ。
まだまだ余裕そうなネ音と
お腹を膨らませ苦しんでいる吹雪。
約10杯でネ音が勝ったようだ。
ネ音は私に抱き着く。
私はそのままネ音を連れて外に行く。
向かったのはいつものところ。
日課で来る私のステージ。
ネ音に抱き着かれたまま歌う。
今日と言う勝利の歌を。
訪れた平和の時を。
此処に吹く新たな風を。
そして新たな旅立ちを。
私が歌い終わるとネ音は
強く私を抱きしめる。
離れたくないという思いが伝わる。
私も抱きしめ返す。
あの時の鳳翔さんと同じように。
ゆっくりと頭を撫でる。
ネ音が落ち着けるようにゆっくりと。
ネ音はそのまま寝息を立てて
涙を流しながら眠りについた。
その日の夜。
私は工廠に来ていた。
理由は艤装の整備と確認。
あの時はマイクと棒の2つを使った。
その時の棒の確認である。
前世でも道具の手入れはしていた。
自分が使うものなのだから、
自分が状態を知らなければならない。
お父さんに言われたことだ。
だから棒の状態を確認する。
少し凹みがあるが、目立ちはしない。
気にするなと言われるレベルの凹みだ。
それでも棒を細かく確認する。
傷、凹み、ひびなどの異常がないか。
一通り確認が終わった。
大きな異常はなかった。
後は手入れをするだけだ。
明石に教えられたやり方で手入れする。
特殊なクリームを使って塗っていく。
小一時間ほどそうやって手入れをした。
終わった後に明石と話をする。
今回使ったマイクの性能と
瑞鶴への影響のデータだ。
瑞鶴が寝ている間にバイタルチェックを
して体への影響を調べたらしい。
結果はクリア、影響なしだった。
脳へのダメージが心配されたが
些細な影響も出なかったそうだ。
このマイクは私が大本営に行くと同時に
大本営の明石の元へ送られるらしい。
大本営でも色々と実験するそうだ。
そのためマイクとはしばらくお別れ。
いつかまた使えることを願おう。
それだけ願い、私は工廠から出た。
部屋に戻る途中、ふと空を見る。
目を奪われる程の綺麗な満天の星空。
吸い込まれそうなほど綺麗だった。
その空に手が届きそうだと錯覚させる。
そんな不思議な星空だった。
この星たちは私に対して
何かを教えてくれているのだろうか?
いいことだと良いな。
そんなことを思いながら部屋に戻る。
今日はいつもと違う感覚のまま寝た。
謎の高揚感、ワクワクする気持ちで…。
ショートヘア瑞鶴……いいよね。
確認したらTwitterにあったよ。
気になる人は調べてみてね。
次回はついに第一章が完結
次の舞台もお楽しみに。
アンケートはちゃんと
新しくしたので投票を願いします。
終了予定は今月いっぱいです。
第2章で同行するメンバー(残りのメンバーは基地でお留守番)最終投票
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キューちゃんズ(イ級×4)
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ネ音(ネ級)