私の想いを歌にのせて平和を願う   作:猫神瀬笈

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第5話 海上演習

 

今日は普通に目が覚めた。

 

薬は飲んでない。

 

あの光景を思い出すこともなかった。

 

時間はいつもと同じ。

 

私は羽織を着て屋上に向かった。

 

屋上からの景色は綺麗だった。

 

ちゃんと見られなかった。

 

と言うより覚えていないこの景色。

 

いつもと違う高さからの景色。

 

いつもより早く見える光の水平線。

 

見たことがあるようで無い景色。

 

その光景を見て私は口を開く。

 

いつものように思い浮かぶ歌詞。

 

でも、いつもと違う言葉が浮かぶ。

 

いつも以上に清々しい。

 

そんな気持ちで私は歌を続けた。

 

 

 

部屋に戻った私はネ音を起こす。

 

食堂で食事を済ませ、工廠に向かった。

 

工廠では明石が待っていた。

 

今日は私の戦闘能力の確認。

 

結果が良ければ憲兵の訓練に参加。

 

佐世保突入までは訓練するそうだ。

 

ネ音は予定をずらして勉強。

 

一般知識の勉強と話せるようになる。

 

この2つが目的らしい。

 

確かに意思疎通ができるのは嬉しい。

 

今はキューちゃんたちのように

仕草や文字での会話だから。

 

文字での会話と言うのは

こっくりさんと同じようなやり方だ。

 

50音のシートの上で言葉にする。

 

今回はこれを話せるようにするそうだ。

 

そのため、今日はネ音と少しお別れ。

 

ネ音には夕張が付き、建物の方へ。

 

私には明石が付き、海へ向かった。

 

 

 

まず行ったのは海上演習。

 

海上での動きと自衛を見たいそうだ。

 

最初は防空、次に戦闘、最後に艦隊で。

 

艦隊で行うのは言うまでもなく連携。

 

仲間との連携は大事だからね。

 

ちゃんとできるか不安だけど。

 

私は棒を持って指定位置に移動する。

 

まずは防空演習。

 

空母数人からの攻撃から耐える。

 

これにはいくつかやり方がある。

 

自分を守る、仲間を守る。船を守る。

 

私は武器の都合上、船を守れない。

 

そのため自分と仲間の護衛をする。

 

まずは自分の防空を行う。

 

撃ってくれるのは一航戦、二航戦。

 

陸から四人が一斉に艦載機を放つ。

 

空を覆うようにやってくる艦載機。

 

瑞鶴と戦った時を思い出す。

 

当たり前だがあの時に比べ、数が多い。

 

艦載機からは魚雷、爆装、弾。

 

それが無数に落ちてくる。

 

とりあえず躱せるものは躱す。

 

魚雷は躱し、爆装は棒の先端に当てる。

 

弾は棒を自分の正面で回して弾く。

 

そんな感じで約20分の防空を終えた。

 

服は爆装の煤で汚れたが、怪我はない。

 

ダメージを受けることなく、

次のステップへと進んだ。

 

仲間の護衛も同じように行った。

 

仲間は3人。

 

装甲の状態は元帥のせいで全員中破。

 

その状態からの防空だった。

 

この演習は仲間が1~5人。

 

空襲、砲撃、潜水など様々な戦況、

味方の状態を自由に変更して行う。

 

味方には判定札があり、

それが轟沈になると失敗となる。

 

それなのに元帥が勝手に設定した。

 

仲間は駆逐艦3人。

 

装備はそれぞれに機銃が1機ずつ。

 

直撃すれば大破、轟沈となる状態。

 

そんな状態で先ほどと同じように

約20分の防空を行った。

 

結果から言えば何とかクリアした。

 

途中で1人大破してしまったが、

その子を片手で抱いて防空した。

 

私が小破判定、中破2、大破1。

 

ほぼ無傷、中破3から始まったのだから

上々だと言えるだろう。

 

私は大破の子を抱いたまま、陸に戻る。

 

次の演習まで休憩となったため休む。

 

一緒に演習してくれたこと会話をした。

 

お互いに感想と反省を言いあう。

 

いくつかアドバイスも貰った。

 

あまり経験のない私には嬉しいことだ。

 

赤城さんには「リベンジ」と言われた。

 

よほど悔しかったのだろう。

 

他の空母の人が引っ張っていくまで

ふくれっ面で駄々を捏ねていたから。

 

そんな赤城さんを見送った後、

艦娘が団体で来た。

 

合計で11人。

 

わたしを含めて丁度2艦隊になる。

 

しかも艦種が同じになるように

調整がしっかりとされていた。

 

戦艦1、空母2、駆逐2、特殊1。

 

空母は正規空母と軽空母が1ずつ。

 

私は特殊艦に入るそうだ。

 

戦艦は長門、武蔵。

 

空母は五航戦。

 

軽空母は千歳・千代田姉妹。

 

駆逐は秋月、初月、雷、電の4人

 

特殊艦は日進だ。

 

それぞれが分かれて並ぶ。

 

その結果姉チームと妹チームになった。

 

私は姉チームに入った。

 

開始前に5分間の作戦会議をする。

 

殆ど正面からのぶつかり合いになるが、

私の動きが大事になるだろう。

 

相手側の動きを予想して作戦を立てた。

 

 

 

海に出て一定の距離を開ける。

 

お互いが定位置に着く。

 

明石の合図で艦隊演習が始まった。

 

まずは航空戦。

 

翔鶴と千歳の艦載機が飛んでいく。

 

それと同時に向こうから艦載機が来る。

 

お互いが撃ち落とし、何機かが来る。

 

私は空母2人の前に立って構える。

 

しかし、艦載機は全て落ちていく。

 

隣にいた秋月が全て撃ち落とした。

 

そして、砲撃戦を開始した。

 

長門を先頭に砲撃組が向かっていく。

 

私は空母の護衛のために残った。

 

ここで役に立つのが私の視力。

 

遠くまでよく見えるから

戦況を空母に伝えることができる。

 

だから瑞鶴、千代田の動きが分かる。

 

撃つタイミングをずらしたり、

部隊を分けて攻撃したりしていた。

 

私は直ぐにそのことを報告。

 

2人は息を合わせて対応した。

 

その結果、制空権を取ることができた。

 

そこからは流れるように進んだ。

 

武蔵による反撃で秋月たちが被弾したが

長門の攻撃で大破させた。

 

空母の攻撃も私が弾き、逆に被弾させる。

 

途中から私も攻撃に加わった。

 

直接体には当てず、艤装を弾く。

 

相手を無効化させ、降参させた。

 

雷と電は相打ちに終わった。

 

でも納得は行かなかったらしい。

 

お互いに私が先に倒したと主張。

 

戻っても尚、ずっと言い合っていた。

 

陸に戻り、明石も含めて反省会。

 

今回の私の動きと、全体の話をする。

 

私の動きは立場上申し分なし。

 

役割をしっかりと果たしていた。

 

状況報告についてはもう少し

視野を広げるべきだと言われた。

 

どうやら日進がこっそり水上機を

私たちの後ろに放っていたらしい。

 

空母の2人は気づいていたらしい。

 

私はそれに一切気づかなかった。

 

これが偵察機でなかったらと思うと…。

 

考えただけでもゾッとする。

 

これはしっかり反省しないといけない。

 

そんな感じで反省会が続いた。

 

それぞれの目線からの話もした。

 

そんなこんなで海上演習が終わった。

 

艦隊のみんなは入渠ドックに行った。

 

私は明石と食堂に行く。

 

食事をしつつ、会話をする。

 

その際、なぜ午前中に

海上演習を行ったのかを聞いた。

 

理由は午後の予定が入っているから。

 

昼前から他鎮守府の演習があるらしい。

 

大本営は演習の場としても使われる。

 

遠い位置にある鎮守府同士での演習は

よくこの大本営で行われる。*1

 

そのため、海上演習を先にしたらしい。

 

私はそれに納得した。

 

その後は、さっきの演習の話をした。

 

明石が取ったデータを見ながら、

午後の演習が始まるまでの時間を潰す。

 

この時、私はまだ知らなかった。

 

まさかあの人に会うなんて…………。

 

*1
元帥の視察に行くのが面倒くさいという理由が主な理由である。




一体誰に会うのやら?

大本営の雷と電は負けず嫌い。
他の子と言い合うことが多いが
特に姉妹間では止まらないレベル。

ちなみに演習内容はたまに元帥の
悪戯と気分で変わります。
(バレたら大和から説教)

第2章で同行するメンバー(残りのメンバーは基地でお留守番)最終投票

  • キューちゃんズ(イ級×4)
  • ネ音(ネ級)
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