私の想いを歌にのせて平和を願う   作:猫神瀬笈

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書けちゃったので
14話も投稿します。




第14話 平和の崩壊

 

嫌な予感とは的中するものだ。

 

私は今、戦っている。

 

相手は加賀さん。

 

この暗く赤い海で対峙する。

 

加賀さんは私を完全に殺す気だ。

 

私は弾幕の量と艦載機の数に

手も足も出ない。

 

一方的にボロボロにされる。

 

体が動けなくなるまで。

 

胸ぐらを掴まれたと思えば

そのまま腹を蹴られて飛ばされる。

 

その一撃で嗚咽(おえつ)し、(うずくま)る。

 

そんな私を見降ろす加賀さん。

 

「あなたは……その程度なの?」

 

見降ろしながら加賀さんは言う。

 

「その程度の覚悟なら死になさい。」

 

弓を構えて私に向ける。

 

「後であの子たちも送ってあげる。」

 

あの子たち…………?

 

…………っ!

 

私は吠えながら立ち上がる。

 

ボロボロの身体に鞭を打って。

 

いつの間にか手に収まっていた

戦闘用の棒で振り払う。

 

加賀さんは後ろに下がった。

 

「加賀さん、そこを退いて!」

 

私は思い出した。

 

なんでここにいるのか。

 

一体何があったのかを。

 

早く戻らないといけない。

 

「戻りたいのなら私を倒すことね。」

 

倒さないと出られないらしい。

 

私は加賀さん、いや加賀を倒す。

 

私は再び戦闘を始めた。

 

 

 

 

 

今日は普通の朝だった。

 

いつものように歌を歌い、

いつものように鍛錬をした。

 

違ったのは大本営側の動きだ。

 

どうやら深海棲艦側の

大規模な動きが観測されたそうだ。

 

そのため鍛錬は午前中に終了。

 

教官たちは待機することになった。

 

私は待機中に暇になった那珂ちゃんの

相手をさせられていた。

 

昨日の鍛錬の時の動きから

私が踊れることを知ったからだ。

 

一緒にライブに出ないかと聞かれたし、

今後のスケジュールの話をされた。

 

その後、待機中の神通と川内を交えて

話した結果、ライブ参加が決まった。

 

後々元帥に提案するそうだ。

 

勘弁してほしいものだ。

 

そんな話をしていたが、

ある人物の登場で空気は変わる。

 

扉が勢いよく開いたのだ。

 

そこにいた艦娘は急いでいたのか、

大きく肩で息をしていた。

 

正体は卯月。

 

研修で一緒になったこともある。

 

いたずらっ子だが、ネ音と友達に

なってくれたいい子だ。

 

その卯月が教官もいるこの部屋に

血相を抱えてやってきたのだ。

 

この部屋にいるのは大本営の艦娘たち。

 

もちろん目線はそちらに移る。

 

神通は険しい顔で近づく。

 

「いったい何事です!

せめてノックを……」

 

「お説教は後で受けます!

今はネ音ちゃんが大変ぴょん!」

 

ネ音の名前を聞いて

私は勢いよく席を立つ。

 

すぐに卯月に近づいて肩を掴む。

 

「ネ音に何があったの⁈」

 

「雪風が…他の研修生と喧嘩になって

それをネ音ちゃんが庇って…」

 

それを聞いた私は振り返って

窓を開けて飛び降りた。

 

ここは3()()だが気にしない。

 

地面にちょっとしたクレーターと

ひびを作って着地する。

 

そのまま地面を蹴り、広場の方へ。

 

微かに感じる嫌な感覚のする方に

走って向かう。

 

広場に着くと研修生が集まっていた。

 

私はそこに走っていく。

 

私に気づいた研修生たちは

怯えながら道を開ける。

 

そこにいたのはへたり込む雪風と

血の海に倒れているネ音。

 

傷だらけで顔の右側にある

飛び出ていたところは欠けていた。

 

顔にも切り傷があり、

背中から血を流している。

 

冷たい体がいつも以上に冷たい。

 

私はネ音の名を呼ぶ。

 

自分でも焦っているのが分かる。

 

心臓の動きが速い。

 

嫌な汗もかいている。

 

ネ音を抱きしめ、必死に名前を呼ぶ。

 

ネ音は少しだけ目を開けた。

 

私は何度も名前を呼ぶ。

 

ネ音は震える手を私の顔に当てる。

 

そして、掠れた声で私を呼んだ。

 

「う…たね、お姉……ちゃ…ん……」

 

掠れているのに濁声じゃない。

 

しっかりとした掠れた声で

私を呼んだ。

 

涙を流しながら。

 

『――――』

 

その言葉と同時に手は地面に落ちた。

 

眼も閉じられていた。

 

ネ音の体が重くなった感じがした。

 

スッキリした顔をしている。

 

私の目からは涙がこぼれ落ちる。

 

少しずつ弱くなっていく心音が

私の焦りを募らせる。

 

だが、その気持ちも消え失せる。

 

「これでこいつを倒せる…」

 

そんな声が聞こえた。

 

殺気も感じる。

 

数は5人…………。

 

そして聞き覚えのある声だ。

 

あの時の5人か……。

 

「邪魔な奴が消えたから

後はこいつを倒せば……。」

 

…………こいつらは今、何て言った?

 

募っていた焦りはなくなった。

 

それは次第に怒りへと変………パキッ

 

何かが壊れる音がした。

 

ひだりめガ、イタイ。

 

デも、そンなコト、ドウでモいイ。

 

タダ、ハカイシツクスダケダ!

 

ワタシノイシキハ、ソコデトダエタ。

 

 

 

 

 

そう、私は前のようになった。

 

精神がおかしくなっているはずだ。

 

しかし、加賀は目の前で対峙している。

 

エラー娘が何かしたのだろうか?

 

…………、今はそのことを忘れよう。

 

今は、加賀に勝つ!

 

私は全力で加賀の攻撃を防ぐ。

 

棒があるだけでさっきより戦える。

 

隙を探して加賀に近づく。

 

しかし、加賀も一歩も引かない。

 

無数に出てくる艦載機。

 

うまく使って私を近づけさせない。

 

突破できなくはない。

 

加賀も集中しているだけ

疲れているのだから。

 

それでも突破できないのは私の焦り。

 

急いで戻らないといけない。

 

だが、この焦りが邪魔するのだ。

 

いつもの私の動きを。

 

そのせいか被弾数も多い。

 

「…………っ!そこ!」

 

っ!

 

直撃した。

 

見えていなかった。

 

いつもならしないミスだ。

 

私はその衝撃で海面を

バウンドしながら転がっていく。

 

早く立たなければ。

 

しかし、体は言うことを聞かない。

 

さっき無理やり動かしたからか、

いくら踏ん張っても立てない。

 

その間にも艦載機が迫っている。

 

私は全力で吠える。

 

維持で、根性で。

 

生まれたての小鹿のような足で。

 

体から血があふれ出ていても。

 

無理を通して立ち上がる。

 

だが、目の前には無数の艦載機。

 

既に攻撃が行われている。

 

私は迎え撃つように構える。

 

ここで死ぬわけにはいかない。

 

しかし、その直後。

 

私の目の前が煙に覆われた。

 

私はとっさに腕を顔の前で交える。

 

大きな衝撃が伝わる。

 

その衝撃を維持で耐える。

 

加賀からの攻撃が来ている………。

 

…………、痛くない?

 

衝撃が爆風の後から伝わってこない。

 

一体どういうことだろう?

 

私は恐る恐る目を開ける。

 

そこには驚くべき光景があった。

 

此処にいないはずの大福たちが

()()()()()()私の前にいた。

 

しかも、私を包むような

大きなバリアを貼っている。

 

とても暖かい…………。

 

だが、大福たちだけではない。

 

目の前に()()()1()()()()()()()

 

オレンジ色のロングヘア―の少女。

 

頭にイ級の被り物をしていた。

 

その子はこちらを振り向いた。

 

そして満面の笑みでこう言った。

 

「お待たせしました、歌音お姉さま!」

 

 

 

 




平和は唐突な崩壊を起こす。
戦いと密接なところはそんなものだろう。

最後に出てきた少女
一体何ちゃんなんでしょうね?

第2章で同行するメンバー(残りのメンバーは基地でお留守番)最終投票

  • キューちゃんズ(イ級×4)
  • ネ音(ネ級)
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