私の想いを歌にのせて平和を願う   作:猫神瀬笈

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色々あって投稿が遅れたのです。


第3話 呉鎮守府

 

あの最悪な現状を知った次の日の朝、

私は呼ばれて憲兵隊のところへ行った。

 

まだ放送が聞こえる前の早い時間。

 

そんな時間に憲兵たちが整列しており、

元帥と秋雲が待っていた。

 

「これで揃ったかな。それでは

これからの行動について説明する。」

 

そう言って元帥からの説明が始まった。

 

これから私たちは呉鎮守府に向かう。

 

向こうに着いて佐世保への突入の準備、

明日には突撃を開始する。

 

今から30分後には出発するため、

私は急いで準備をする。

 

秋雲が一緒に来てくれたので

部屋に戻って必要なものを用意する。

 

とりあえず数日分の着替えを

カバンに入れて急いで工廠に向かう。

 

工廠では明石が

キャリーケースを持っていた。

 

すでに準備してくれていたようだ。

 

中身はマイクが2つ。

 

それといつもの棒を用意してくれた。

 

マイクが2つあるのは

呉鎮守府にも提供するから。

 

ちなみにこの前の幻覚効果は

危険性が高いためすぐに廃棄された。

 

ここにあるのはいつものマイク。

 

何かあったら使うようにと言われた。

 

私は明石に感謝して

集合地点に向かった。

 

集合地点には自衛隊などでよく見る

大型のトラックがあった。

 

憲兵たちは既に乗っていた。

 

私も早く乗ろうとしたが、

秋雲に止められた。

 

「ちょい待ち!歌音は助手席。

男だらけの後ろには乗せないよ。」

 

そう言って助手席に放り込まれた。

 

秋雲はそのまま運転席に乗り込む。

 

どうやら運転は秋雲がするらしい。

 

意外だ。

 

私はシートベルトを締めて準備する。

 

すると後ろにある窓が開いた。

 

「秋雲さん、いつでもいけますが、

安全運転でお願いしますよ。」

 

「大丈夫、大丈夫!」

 

そう言ってハンドルを握る秋雲。

 

するとさっきの憲兵が叫んだ。

 

「全員、衝撃に備えろ!」

 

急に叫んだためとりあえず身構える。

 

敵襲でもあったのだろうか。

 

そう思っていると体重が

一気に後ろにかかった。

 

大型トラックはすごい音を鳴らして

大本営を出発する。

 

「ヒャッハー!飛ばすぜー!」

 

秋雲はハンドルを持つと

性格が変わるタイプだった。

 

数分後には食事中の人たちには

見せられない光景が後ろに広がった。

 

だが、何とかする術もない。

 

私は呉まで頑張って耐えることにした。

 

 

 

 

 

何とか無事に呉に着いた。

 

普通は9時間かかるところを

6時間で着きやがった。

 

もちろん道中は猛スピード。

 

トラックの出していい

スピードではない。

 

二度と秋雲の運転する車には乗らない。

 

私はそう誓った。

 

じゃないと体がもたない。

 

秋雲以外の全員がクタクタなところに

猫さんと足柄がやって来た。

 

「秋雲~、またやったのね。

ほら、こっちにいらっしゃい!」

 

「勘弁してよ!お説教は嫌だー!」

 

秋雲は俵のように運ばれていった。

 

私達はその光景を見送る。

 

「それじゃあ、みんないつもの場所で

休んでくれ、お嬢さんはこっちね。」

 

私は猫さんに、憲兵たちは

どこか決まった場所に向かった。

 

私がやってきたのは食堂。

 

食堂にはカレーの

良い匂いが広がっていた。

 

食堂にいるのは睦月型、川内型、長門型

天龍型、木曾と夕立、涼風に電。

 

奥の方には黒いフードの少女がいた。

 

少女はこちらに来ると

すぐに猫さんに抱き着いた。

 

子供らしい満面の笑み。

 

その笑顔に癒されながら

ここの艦娘たちと交流する。

 

ここの艦娘たちは少数精鋭らしく、

1人1人が強いそうだ。

 

あの大本営の艦娘とやり合えるとか。

 

それぞれ他の艦娘のように個性が強い。

 

そんな子たちと話した後、

少女について聞いてみた。

 

「その子も艦娘なんですか?」

 

「この子は深海棲艦だよ。

戦艦レ級、名前はユリだ。」

 

驚かされた。

 

目の前にいる子が戦艦で、しかも

名前しか知らないあのレ級だとは…。

 

それに私以外にもこちら側に

深海棲艦がいることを初めて知った。

 

どうやって大本営に

許可を得たのだろうか。

 

するとこう言った。

 

「大本営会議には行ってないぞ。

うるさいやつが多いから非公開さ。」

 

許可なんてなかった。

 

本当に不思議な人だ。

 

この人がいると

何でもできるように思える。

 

そんな人と食事後に執務室で話をした。

 

佐世保突入に関する話しだ。

 

実行は明日だが、

向こうの内情が分からない。

 

そのため、呉鎮守府の方で今も

情報を集めているそうだ。

 

明日は近くまで行き、情報を獲得次第

突撃することになっている。

 

艦娘が提督の味方をしている以上、

憲兵の命に関わるかららしい。

 

提督を抑えるには艦娘を

無力化する必要がある。

 

そのため、私の役目は

敵の誘導となった。

 

マイクを使って誘導してほしい

ということらしい。

 

調査結果次第では変わるらしいが、

今はそうするのだと覚えておく。

 

猫さんは秋雲と共に指示を飛ばし、

状況次第では突撃するらしい。

 

大まかな流れはそうなっている。

 

私はなるべく海の方に行くそうだ。

 

そのため、ある機械を渡された。

 

それはバッチのような何か。

 

詳しい用途についても教えてくれた。

 

本来鎮守府には深海棲艦の侵入に

対して反応するセンサーがある。

 

そのセンサー内に入ると

警報機が作動してしまうそうだ。

 

妖精さん仕様のため深海棲艦であれば

どんな変装でも見抜けるらしい。

 

つまり、私が近づけば間違いなく

反応するということだ。

 

そこで役に立つのがこの機械。

 

これを付けることで反応を消すらしい。

 

既に実験もしているようで

ユリちゃんの反応を消せたそうだ。

 

これで佐世保に突入しやすくなった。

 

そんな感じで話はどんどん進んだ。

 

後は猫さんに任せることになるので、

私は呉鎮守府を散策することにした。

 

非番だったらしい睦月型の子たちに

色々な施設を案内してもらった。

 

大本営と同じような設備が置かれており、

娯楽施設なども充実していた。

 

艦娘たちの部屋や客室、

男女で分けられた大きなお風呂。

 

同じ装備が多く置かれている工廠など。

 

大本営、基地とも違う

鎮守府の設備に驚かされた。

 

もっと驚かされたのはその戦い方。

 

全員が体術や剣術で戦っていた。

 

特にヤバいのは睦月型を相手する赤城と

大型艦を相手にする電。

 

しかも、2人は目を瞑っている。

 

私では手も足も出ない。

 

そう断言できる。

 

この人たちだけで佐世保に突入すれば

解決するのではないかと思えるほどに。

 

そんな人たちの戦闘を見て、

今日の一日は終わった。

 

夜は皆で足柄のカツカレーを食べて

お風呂でゆっくりとする。

 

駆逐達は子供の様に

私の近くに集まってきた。

 

こういう時は甘えたいのだろう。

 

私は子供たちが知っている曲を

一緒に歌って時間を過ごした。

 

 

 

 

 

夜、みんなが寝静まる時間。

 

執務室には2人の艦娘が揃っていた。

 

「それじゃあ、頼むぞ2人とも。」

 

猫の言葉に2人が返答する。

 

「お任せ下さい。」

 

「了解、隅々まで探ってくるから。」

 

そう言って2人は部屋を出て行った。

 

足音が遠くなり、しばらくして

猫は窓を開き、月を見上げる。

 

「新月か…、暗闇の先は

希望と絶望、どっちだろうな。」

 

少し嫌な予感を感じながら

何も無い暗闇に独り言を言う。

 

寝ている私には分からない。

 

そんな夜のひと時のこと。

 

 

 




ついに佐世保突入…
の前に呉鎮守府に寄り道。

準備は大事なのです。

第2章で同行するメンバー(残りのメンバーは基地でお留守番)最終投票

  • キューちゃんズ(イ級×4)
  • ネ音(ネ級)
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