グロイものがありますので
ご理解の上、ご覧ください。
佐世保鎮守府に響く悲しみの声。
何度も地面をたたく天龍。
私はそれを見ていられなくなった。
今まで感じた物とは違う悲しみ。
その空気に耐えられなかった。
だから私は赤城さんがいる
憲兵寮に逃げるように向かう。
なるべく早く、遠ざけるように。
肩の痛みに耐えながら…。
そうしてやってきた憲兵寮の前には
憲兵たちと
この北上は間違いなく大本営の北上だ。
北上は私に近づくと
肩にテーピングを巻く。
すると、痛みが徐々に治まっていった。
「艦娘用のやつでも治るんだね~。
これは新たな発見だよ。」
ありがとう、と言ってくる北上。
どうやら私に巻いたテーピングは
艦娘の応急処置用らしい。
応急修理要員のようなものだとか。
効果があって喜んでいる北上に
なぜここにいるのか尋ねた。
「私は夏雲の付き添いだよ。
ここに来るって自分で言ったからね。」
何と夏雲は自らの意志で
ここに来る決意をしたそうだ。
苦しく、辛いはずなのに。
私達が呉にいる間に色々あったらしい。
だからこそ此処に居るのだ。
私はそんな彼女を見習うべきだろう。
そう思いながら私は
北上と共に憲兵寮に入る。
寮は完全に制圧されていた。
いるのは突入した憲兵たちだけ。
その憲兵たちに地下への道を
教えてもらった。
地下へと続く長い階段。
憲兵に貰った懐中電灯で
先を照らしながら降りていく。
降りていくと次第に異臭がしてきた。
とても臭い、血生臭さが漂ってきた。
あまりの匂いに気分が悪くなる。
そんな私に北上はマスクをくれた。
北上は既につけていた。
私もすぐにつける。
さっきより幾分かマシになったため、
さらに下へと歩を進める。
マスク越しでも感じる異臭が
どんどん強くなる。
それと同時に階段を降り終わった。
目の前にあるのは鉄の扉。
扉の向こうがどうなっているのか
ここからでは全く分からない。
北上が私の方を向くので頷く。
恐らく覚悟の確認。
さっきの猫さんの話から向こうは
モザイクがかかるような景色だろう。
それを見る覚悟があるか。
大本営では吐いてしまったから、
北上が確認するのはなおさらだ。
でも、私は中に行かないといけない。
それが私の目的でもあるから。
北上は扉の方を向くと
少し間をおいて鉄の扉を開ける。
すると匂いがさらに濃くなった。
もう目の前なのだろうと思った。
しかし、中は薄暗い廊下が
奥まで続いている。
照らしてみると、奥に鉄の扉が見える。
二重扉にしているのだろう。
しかし、その扉の意味がないほど
匂いが来ている。
これはかなりヤバい。
そう思っていると後ろから足音が聞こえた。
来たのは猫さんと天龍、加古、
天龍と加古はあの中にいたけど
霧島はいったいどこに?
それを聞くと霧島から語られた。
「私は書類担当でした、
あの男の監視も兼ねて。」
霧島は執務室で
書類作業をしていたそうだ。
彼女自身も被害者。
姉である榛名が無理な進軍で轟沈。
それ以降、提督の下でみんなを
生かすように色々してきたらしい。
だが、朝潮や仕方なく提督の味方をする
艦娘たちのせいで動けなかったそうだ。
被害はだいぶ収まったものの
轟沈する者は何人もいたのだとか。
隙がなかなか見えないまま今日を迎え、
ようやく解放されたということらしい。
その後、秋雲に地下室の話を聞いて
こっちに来たそうだ。
猫さんの話からして、
人が多いほうがいいだろう。
しかし、ここまで匂いがひどいと
長居はできそうにない。
すると猫さんがガスマスクを出した。
一体どこから出したかは後にして、
とりあえず貰ってすぐにつける。
さっきまでの匂いが嘘のように消えた。
ガスマスクの凄さを初めて体感し、
6人で奥の扉へ向かう。
扉を開けるとまた廊下が続く。
しかしさっきと違うのが
右には鉄格子があること。
その向こうには鎖でつながれた艦娘が
いくつもの部屋に分けられていた。
一番手前にいるのは小さい艦娘。
足に重りを付けられていた。
「ひぃ!来ないで!来るな!」
少女は私たちを威嚇する。
涙を流しながら
何かを守るように此方を威嚇する。
その少女に天龍は声を掛ける。
「暁!俺だ、天龍だ!
大丈夫だから落ち着け!」
「ふぇ、てんりゅう…さん……!」
すると少女、暁は泣きだした。
天龍は何とか落ち着かせる。
すぐに泣き止んだ暁は、はっ!と
鉄格子に近づいて叫ぶ。
「一番奥に長門さん達が!
龍田さんもそこに!」
「奥にいるのか!分かった!」
天龍は走って奥に向かう。
加古と霧島は天龍の後を追う。
私と猫さん、北上はその場に残った。
赤城さんを探すのに奥に行くべきだが、
目の前の光景を放っておけなかった。
暁の後ろで寄り添っている少女たち。
服はボロボロで目に輝きが無い。
まるで壊れて動かなくなった
ロボットの様に。
「猫さん…あの子たちは…。」
「暁を絶望させるためだろうな。
艦娘として戦うことは無理だろう。」
「ひどいね、これは」
暁の後ろにいるのは暁の妹たち。
暁が無事な理由でもある。
暁はお姉ちゃんとして守ろうとした。
お姉ちゃんだから、レディだから。
そんな暁を絶望させるために
妹たちに手を掛けた。
暁では妹たちは守れない。
何もできない、無力であると…。
そうやって心を壊すために。
猫さん曰く
「守ると決めたものを目の前で
めちゃくちゃにされることほど
残酷で絶望的なことはない。」
そうだ。
まるで『絶望的な光景を見せられながら
生かされたゲームの主人公』のようだ。
猫さんはそう言いながら
鉄格子を壊し始めた。
強引に壊して中に入り、
暁の足につけられた重りを外す。
後ろにいる暁型の鎖も外そうとしたが、
暁が彼女たちの前に立つ。
「妹たちに手を出さないで!」
泣きながらこちらを睨む暁。
猫さんはそんな暁を見ながら近づく。
近づいてくる猫さんに恐怖しながら
暁は襲いかかった。
思いっきり振りかぶって殴りに来る。
猫さんはそれを何もせずに受けた。
止めることもできたのにしなかった。
猫さんを見て固まる暁。
そんな暁を猫さんは優しく抱きしめる。
「お前は、いいお姉ちゃんだ。
その行動に敬意を表する。」
優しく頭を撫でながら抱きしめる。
それは私がするのと同じように、
ユリちゃんにいつもしているように。
なんども声をかけながら。
暁を落ち着かせて北上にまかせた後、
私達は奥に向かう。
奥では天龍が泣いていた。
大切な人を抱えて。
片腕がなく、皮膚が所々壊死している。
火傷と傷だらけの体。
その体を抱きしめていた。
その横では自力で立っている
川内型と長門。
他の艦娘よりは動けるようだ。
その奥では霧島と加古が
鉄格子を壊していた。
そこにいたのは目的の人。
私はそれを見たとき、
眼を見開いて鉄格子を掴む。
鼓動が速くなる。
顔 らは血 が引 、
立っ られ い
吸が荒 なり、へた む。
嫌だ、 くな !
そ な姿 直 のは!
ど て、 んで…。
ああ ああ あ ああ!
…プツン
私の意識はそこで途切れた。
最後に見た光景は嫌でも残るだろう。
服がなく、手足を鎖に繋がれた裸体。
あざだらけ、傷だらけ、火傷だらけ…。
青黒いお腹に、無数の切り傷。
下の地面には大量の血痕と黒い何か。
左足は膝から先がなく、骨がむき出し。
長いはずの髪は短く、顔は半分が火傷。
爪は全て剥がされ、右手は小指が無い
右目は潰れ、腕は関節が変な方向へ。
まるで放置された操り人形のように。
佐世保提督が暁にしたのは
RPGでよくあるやつです。
自分の無力さが分かるやつ。
特に暁は大人のレディを目指しているので
他の艦娘より効果はあるでしょう。
(清霜とかは同じぐらい効果がありそう)
赤城さんと龍田は…。
まあ、これは次回にでも…。
第2章で同行するメンバー(残りのメンバーは基地でお留守番)最終投票
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キューちゃんズ(イ級×4)
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ネ音(ネ級)