We are The Super STAR!**   作:A×K(アツシくん)

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WBC繋がりってことで、命くんのその後です。


11-00話

かのん「……んー…」

 

練習前、部室でノートやら本を広げて黙々とペンを走らせるかのん。

 

千砂都「かのんちゃん、勉強?」

他のメンバーが顔を覗かせて様子を伺っていた。

 

かのん「あっ、うん、ちょっとね」

すみれ「珍しいじゃない、部室で勉強なんて」

可可「もしや…次のテストがピンチ…とかデスかぁっ…!?」

恋「かのんさんに限ってそんなことは無いと思いますが…」

 

かのん「あはは、学校の勉強じゃないんだけどね」

きな子「じゃあ…音楽の勉強っすか?」

メイ「見たところそんな感じはしねーけど…」

四季「…アスリートのメディカルチェック…適切な対処法…」

夏美「何だか難しそうな事を勉強してるんですの」

 

かのん「わ、わぁっ!見ないで見ないで~っ!!」

千砂都「アスリート…って、事は…」

 

かのん「…命くんにしか、話して無いからみんなが知らないのも無理はない、よね…」

ノートを閉じて、少しずつ…言葉を呟くかのん。

 

かのん「…私、ね…高校卒業したら…スポーツ医学を大学で学ぼうと思ってるの」

恋「…えっ…?」

可可「…スポーツ医学……デス、か…?」

 

千砂都「それって、やっぱり…命の事?」

かのん「うん、正直な事を言うとね…命くんが居なかったら…ここまで来れなかったと思うの

自分の夢を諦めて…私たちに真面目に向き合ってくれる命くんに…私は恩返しがしたい

…だからね、まだ…私は諦めてないよって…少しでも可能性があるなら…私は、命くんにもう一度あの場所に立って欲しい」

 

すみれ「かのん…アンタ…」

かのん「昨日ね、野球の試合がテレビでやっててね?

私と命くんで見てたんだけど……命くんったら、私が声掛けても全然反応しないくらい見入ってて……やっぱり、野球が好きなんだなぁって改めて思っちゃって」

 

きな子「かのん先輩…」

かのん「あ、あははっ!

と言っても、進学するには

もうちょーーーーーっと勉強頑張らないといけないんだけどねっ!」

 

メイ「…大丈夫なのかよ、Liellaの事もあるのに詰め込んだりして…」

かのん「…命くんも、同じだから…自分の学校の勉強…私たちのLiella!のこと…帰ってきたら、リハビリ…やることが沢山あるのに、苦しい顔1つ私たちに見せないで…それを見てたら、私も頑張らなくちゃって」

 

夏美「…でも、大学に進んだとして……歌は…」

千砂都「そ、そうだよっ…歌を響かせるって言ってたのに…!」

 

かのん「…大学に行きながらでも、歌を続ける方法なんていくらでもあるよ

それに、私は……命くんの支えになりたい…そう思ってる」

すみれ「…はいはい、ご馳走様っと……こうなったらかのんは強情よ

意地でも動かないわ」

千砂都「まぁ、かのんちゃんなら言い出しそうな事……だもんねっ」

 

恋「ですが…並大抵の事では無い気がしますが…」

かのん「そこなんだよね…どうにかしてあげたいって思ってるんだけど…」

四季「献身的な支えがあれば…必ず報われる…」

きな子「どうにかしたいと思ってるのは、先輩も同じだと思うっす」

メイ「それに、転んだままじゃ終わらない奴だしな、アイツは」

夏美「復活した瞬間は、是非夏美に撮らせて欲しいんですのっ!♪」

 

可可「コレまで、メーさんには頼りっぱなしデスから…可可達も応援しマス!」

かのん「みんな…うんっ、頑張るね!」

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

【週末】

 

 

かのん「よ、よーーしっ、来~いっ!」

「……急に外に出ようって言い出したと思ったら…どうしたんだよ、かのん」

 

連れて来られたのは…結ヶ丘女子高等学校。

グラウンドに連れて来られた命…そして、グローブを填めて、身構えるかのん。

一方、距離を取ってボールを握り呆れ顔をする命。

 

かのん「命くんが投げられるようになるためのリハビリだよっ!」

「……だから、俺は…」

 

 

かのん「……命くん」

「見てただろ、あんな不細工な投げ方…もう昔の俺じゃない

リハビリ…確かに頑張ってるけど、報われるかなんて────」

かのん「私は─────っ!!!」

 

かのんからの声に、顔つきを変える命。

 

かのん「……信じてる……

そして、命くんが諦めたって言っても…私は諦めないよ…!!!」

真っ直ぐに命の方を見ながら、そう言い切るかのん。

 

「………万が一…ちゃんと投げれたら、しっかり捕れよ」

かのん「キャッチの仕方は命くんに教えてもらったから、大丈夫!」

 

「…………ふぅ……」

大きく息を吐いて、いつものモーションに移る命。

 

かのん(この感じ…前の命くんに────────)

「………っ!!!」

しかし、余計な力みが入ったのか、苦い顔をしながら自分の目の前でボールを勢いよく叩きつける命。

真っ直ぐにボールはかのんの方に行くことなく……バウンドして高く上がってしまった。

 

「……くっ……はぁっ…」

そして、いつもと違い1球で息切れを起こす命。

 

かのん(やっぱり、力が入りすぎてる…リラックスして…なんて、簡単には言えないし…)

 

すみれ「はいはいっ、おしまい!」

「……っ…すみ、れ…?」

かのん「すみれちゃん!……それに、みんなも……!」

 

すみれ「ダメでしょ、命

女の子相手に投げようとするなんて」

「いや、でも……かのんが……」

 

すみれ「ほら、これ持ってきたらからこっちに向かって投げなさい」

可可「重いデス~っ!」

夏美「な、なんで夏美達が荷物持ちなんですの~っ!!」

千砂都「はいはい、こっちだよ~」

 

2人がかりで大きめのネットを持ってきていた。

すみれ「あんた達が遅刻するのがいけないんでしょっ」

 

ワーワーと騒ぐメンバーを他所に、恋ときな子が話を続けた。

恋「自主練も兼ねて…命さんの様子を見に来たんですよ」

きな子「曜さん達に聞いたら、ココに来ているって言ったんで、きな子達急いで来たっす!」

 

メイ「ほら、とりあえず飲み物でも飲めよ」

四季「アミノ酸、大事」

 

「…みんな…」

かのん「…応援してるのは、私だけじゃないんだよ、命くん」

「………でも、応援されても…裏切っちゃうだけで……」

すみれ「そんな事、無いわよ」

可可「そうデス!不可能な事も、私たちなら乗り越えて来れまシタ!」

恋「話しにくいのは、重々理解してます……ですが、時には頼ってくれても良いんですからね…?」

 

きな子「先輩の夢は、きな子の夢っすから!」

千砂都「俯いてるなんて、命らしくないぞ~っ?」

 

「………………」

ボールを握る手に力が入る命。

そんな様子を見ていたかのんが、肩を触れた。

 

かのん「…やっぱり、力入ってる」

「…かのん……」

かのん「落ち着いて……リラックスして…大丈夫っ、目を閉じれば…

私たちが、ついてるから!」

 

「…………………分かった」

良い仲間に恵まれたな……と、心から思った命は大きく深呼吸した。

 

 

 

 

(……腕、振るのまだ怖い…)

(ボールを捕るのも……怖い……)

 

 

 

 

(……けど…………っ!!)

 

 

 

「ここで終わって……たまる、かぁあぁ…っ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

かのん「…!!!」

かのんには、しっかり見えた……あの時の、輝いてる時の命との姿と……全く同じだ、と……。

 

大きくしならせた腕から振り抜かれたボールは

轟音と共に、ネットへと突き刺さった。

 

 

メイ「…は、はえぇっ……!!」

四季「唸ってた」

 

夏美「あぁーっ!撮り損ねたんですの~!」

きな子「先輩……今のって…!」

 

千砂都「命…」

かのん「命くん……っ!」

 

「はぁっ……はぁっ……俺……今…」

自分では、しっかり投げれたという感覚がまだ無かったが……。

投げたボールはネットに、ちゃん届いていた。

 

「投げ……れた…?」

かのん「凄いっ、凄いよ命くん!!」

興奮のあまり抱きつくかのん。

 

すみれ「こら、そこっ!抱きつかないの!」

かのん「あぁ~っ!」

名残惜しそうに離れるかのん。

 

すみれ「全く……何度見ても恐ろしいわね

あの球を捕らせようとするなんて、言語道断よ」

「い、いや……まさか本当に投げられるようになるなんて……思ってなくて…」

 

夏美「撮影の準備出来ましたの!さあさあ、もう一度投げるんですの!」

メイ「あっ、お前なぁ……!」

四季「止めても無駄そう」

きな子「き、きな子も…もう一度見たいっす!」

 

 

「もう1回……もう1回……」

さっきのイメージで…体を脱力させて投げる。

 

 

 

 

「……っ……ここだ……っ!!!」

しかし、思ってる方向とは全く別の方向に大きく逸れてしまう。

 

夏美「ど、どこに投げてるんですの~!?」

「……あ、あれ……っ?」

 

かのん「流石にまだ完璧にってわけじゃないみたいだね……」

千砂都「1球でも投げられただけ大きな進歩だよ。ね、命?」

「……あ、あぁ……」

 

 

その後、何球か投げたが……10球に1球はまっすぐ行く満足のいく球が投げられるに留まった。

 

 

 

 

……………………………………。

 

 

【その日の夜】

 

 

かのん「久々にあんなに投げたから、肩をしっかり休ませないとねっ」

「いや、かのん……近い……」

 

マッサージしてくれるのは、ありがたいんだが……。

明らかに体の密着がすごい。

 

「もう少し、離れ──────」

かのん「嬉しかった」

 

「……かのん?」

かのん「ちょっとでも…あの頃の命くんの姿に重なってたから」

「……そう、か」

かのん「……これからも、少しずつ…頑張って……いこ?」

「あぁ……かのんが居れば…大丈夫な気がするよ」

 

 

決意を新たに……2人はキスをした。

 

 

 

 

 

 

 

曜「……ドアは閉めときな~……///」

かのん「はうぅ!!???ご、ごめんなさい~っ!!!///」




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よろしくお願いします。


(自分も、怪我をして野球を辞めた経緯があり今回の話を書きました
命くんには、自分の想いも馳せて欲しいところです)
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