We are The Super STAR!**   作:A×K

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ロスが凄い……UNIVERSEしてキュンキュンしてぇ……!


14-2話

【次の日】

 

かのん「失礼しま~す…」

理事長に呼び出されたかのんが恐る恐る中へと入る。

珍しく、Liellaメンバー…ではなく、かのんだけが呼び出された。

 

かのん(私、何かしちゃったかな……?)

理事長「今日は、お話があって呼び出したの」

かのん「……お話、ですか?」

理事長「ウィーン国立音楽学校……知ってるかしら?」

かのん「ウィーン国立音楽学校…はい、名前だけは」

 

理事長「そう、なら話が早いわね

指導も施設も全てが最高峰の、世界で一番って言っていいほどの音楽学校よ」

かのん「……ウィーン…」

 

理事長「そこから今朝、メールが来たの

結ヶ丘女子高等学校に所属する、澁谷かのんさんを当校に招きたい

……留学生として」

かのん「……留…学…?」

手渡された書類を受け取るかのん、その目は少し困惑していた。

 

理事長「そこに詳しい資料があるわ、期間は…今年の4月から

学費や生活費に関しては、むこうが面倒を見てくれると言っているので心配ないわ

…ん~…それから───────」

かのん「ま、待ってください!」

理事長「えっ?」

 

あまりに突然の事に思わずかのんが声を上げた。

かのん「……い、行くかどうかは…っ」

理事長「もちろん、澁谷さんの自由よ?

…ただ、貴方がこの先も本気で歌の道を目指していきたいと思うのであれば…大きなチャンスである事は間違いないわよ?」

かのん「………………っ」

 

理事長「返事は今すぐじゃなくていいわ、ゆっくり

親御さんとも相談したりして考えなさい」

 

 

 

【理事長室 外】

 

きな子「聞こえ、ないっすね……」

メイ「おい、四季……っ!こういう時ほど隠しマイクは…!」

四季「こうなることは予測不可…」

すみれ「って、かのんがこっち来てるわよ!」

 

 

 

ガラガラ……。

 

 

かのん「……み、みんなっ????」

きな子「か、かのん先輩っ!ど、どうしたんっすか~っ???」

すみれ「ぐ、偶然ね~!」

 

かのん「……バレバレなんですけど?」

可可「ナニを話してたんデスか?」

メイ「……アイツの事か?」

かのん「ううん、そういうのじゃなくって…」

四季「…………ジーッ」

かのん「あっ、えっ、あっと…これは…!

ま、マルガレーテちゃんの事、ちょっと調べてて~…!」

 

Liellaメンバー「「「……マルガレーテちゃん???」」」

 

 

 

………………………………。

 

 

かのん「マルガレーテちゃん、このウィーン国立音楽学校に入りたかったみたいで……」

 

すみれ「ウィーン……」

可可「国立音楽学校…」

すみれ「め、めちゃくちゃエリートな所じゃない!」

 

かのん「そうなんだ…そしたら、理事長先生が資料持ってるって言うから…」

きな子「……かのん先輩?」

かのん「ううん!なんでもないよ!……さっ!練習始めるよ!」

 

 

 

すみれ「……あの話、本当だと思う?」

千砂都「半分本当で、半分嘘だと思う…何か、隠してる事があると思う…」

 

きな子「隠してる事……っすか」

メイ「かのん先輩の性格上…簡単には言い出してはくれなさそうだな」

夏美「バディ関係だとは思うんですの」

恋「…気にはなりますが…今はかのんさんに一任しましょう」

すみれ「……えぇい!そんな悠長な事出来るかぁ!

迷ったなら、行動ったら行動よ!!」

可可「な、なにする気デスかぁ~!?」

 

 

─────────────────────

 

 

 

【かのんの部屋】

 

かのん「専門的な指導の元…卒業生は、それぞれ希望した音楽の仕事に就き、第一線で世界的な音楽活動を続けています…かぁ」

 

ページをめくりながら、昔の事を思い出すかのん。

 

 

 

 

中学生時代のかのん【夢?それはもう小さい頃から決めているんだ!】

 

かのん【誰かの為に歌う歌は……とっても幸せで、私はこの人の為に……歌いたい】

 

 

 

かのん「…留学なんて……そんな…こんな時、命くんだったらなんて言ってくれるのかな…

背中、押してくれるのかな……それとも引き止めて─────」

 

 

???「い、痛いデス~っ!」

???「こらっ、大きな声出すんじゃないわよっ!」

 

 

かのん「……えっ??!!」

聞き慣れた声が外から聞こえた。

窓を開けて外を見てると……。

 

 

すみれ「ほ、ほら!イメージは騎馬戦ったら騎馬戦よ…!」

メイ「何か閃いたかと思えば……っ!」

きな子「後をつけて監視って、やっぱり辞めた方がいいっすよ~…!」

 

千砂都「メイちゃんの部屋以来だねぇ……っ」

メイ「おぉい!ちょっと待て!それ初耳だぞ!」

千砂都「あ、しまった」

 

四季「……かのん先輩に見つかった」

夏美「そりゃバレますの~っ!」

かのん「みんな……っ!」

 

可可「こ、こんばんは~…デス……」

きな子「………あ、あの……っ!!!

留学するって……本当っすか…!?」

かのん「えっ……!?」

 

恋「噂になってるんです!」

メイ「ラブライブ終わったら、ウィーンに留学するって!」

かのん「……っ……」

 

千砂都「……かのんちゃん……」

可可「……かのん…」

 

かのん「それでみんな心配して……ありがとう、みんな…!」

きな子「かのん先輩……」

かのん「心配しないで、行かないよ」

可可「えっ……!」

メイ「それって、やっぱり……!」

 

かのん「理事長から話があったのは、本当……でも、留学はしない

結ヶ丘に入って、スクールアイドルになって……命くんが居てくれて

また、歌うことが出来て…皆と出会えた

だから、この学校にずっと居たい…もっと歌って3年間この学校でスクールアイドルとして頑張りたい」

恋「かのんさん……っ」

 

かのん「あのね、東京大会の景色を見た時……思ったの

私の選んだ道は何にも間違ってなかった!って!

命くんが、皆が、この喜びを教えてくれたんだって!」

すみれ「……かのんらしいわね

命もきっと、同じ事を考えてくれてるはずよ」

 

きな子「じゃあ、このまま……!」

メイ「Liellaとして、居てくれるんだな!?」

四季「卒業まで…!」

かのん「もちろん!」

 

Liellaメンバー「「「よ、良かった~……」」」

かのん「まさか、私がすぐ行くって言うと思ってたの?」

きな子「そ、それは無いっすけど……!」

夏美「バディの事もありますし、凄く悩んでるんじゃないかと思いましたの!」

 

千砂都「……………………………………」

恋(千砂都…さん?)




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