We are The Super STAR!** 作:A×K(アツシくん)
ウィーン「………………」
数日後、ウィーンが行き着いた先は…病院に居た。
ウィーン(ここね)
グッと目に力を込めて、ウィーンが病室のドアを開ける。
ウィーン「…………………………」
ツカツカと中に入り…見上げた先には……。
「…………………………」
心電図の音だけが響く…命の病室だった。
ウィーン「……あんな啖呵を切った人がこんな有様なんて」
どこか悔しそうに命の顔を見るウィーン。
そのまま、横に置いてある椅子に腰掛けた。
ウィーン「……貴方がこうなってから、かのんはボロボロ…Liellaもチームとしてまとまりを欠いている」
「…………………………」
ウィーン「やっぱり、決勝にはこの私が出るべきだったのよ
歌は想い……その言葉は、空虚な考えだったわね」
「…………………………」
ウィーン「…………それでも」
スカートをグッと掴むウィーン。
その顔は、その言葉を認めるような…負けたくないというプライドが抵抗しているかのような顔だった。
ウィーン「……早く…目を覚ましなさいよ
目を覚まして、本物のLiellaを……本物の歌を聞かせなさいよ…!」
「…………………………」
ウィーン「……私らしくないわね、こんな姿…仮に見られたりでもしたら笑われるところだった」
いつもの凛とした顔に戻ったウィーンは、そのまま病室を後にしようとした。
ウィーン「……………………冴木……命……」
最後に……命の名前を呼びながら。
─────────────────────
【部室】
そこには、かのんを見守るLiellaメンバーが居た。
すみれ「…答えは決まったって顔してるわね」
きな子「どんな選択をしても、かのん先輩はかのん先輩っす!」
千砂都「……改めて、かのんちゃんの考えを…かのんちゃんの口から聞かせて」
かのん「……ごめん、私…留学しないって…決めたはず……なのに…
揺らいでる自分が居た。」
千砂都「……うん、私も…やっぱりかのんちゃんには留学して欲しい」
かのん「ちーちゃん…」
千砂都「かのんちゃんは、みんなを元気にできる…みんなに勇気を与えられるLiellaで1番のスーパースター……それって、才能だと…私は思うよ」
千砂都「……だから、その声を…もっともっと遠くまで、響かせて欲しい…!」
かのん「…………………………」
俯き、目をつぶったかのん……。
そして、静かに目を開けて…Liellaメンバー達を見る。
かのん「……私、もう一度…よく考えてみたの。
……留学…しようと、思ってる。
留学して、結ヶ丘の代表としてこの学校がもっと有名になるように……そして…自分自身がもっともっと成長出来るよう挑戦してみる!」
かのん「……だから、みんなとは……。」
言葉を詰まらせるかのん…しかし、すみれがフォローを入れる。
すみれ「命の存在も大きいけれど…かのんが居たから
かのんの歌声があったから、ここまで来れた」
恋「私もです!」
可可「もちロン、可可もデス!」
きな子「きな子もっす!」
メイ「私も!」
四季「Me Too」
夏美「悔しいけど、私もですの」
かのん「みんな……」
千砂都「かのんちゃんが居ないLiellaはLiellaじゃない…
それが私たちの出した答え」
恋「その為には……ラブライブ…決勝、優勝しましょう」
すみれ「それで命に報告して夢に向かって踏み出しなさい!」
可可「かのんの夢はみんなの夢デス!」
きな子「かのん先輩には、思いっきり歌を響かせて欲しいっす!」
千砂都「……決まりだねっ」
かのん「……うんっ……ぁ……でも、お願いがあるの!」
Liellaメンバー「「「????」」」
かのん「Liellaは……続けて、欲しい!」
かのん「1人でも欠けたらLiellaじゃない…この9人と命くんでLiellaだって気持ちはわかるよ…私だって、そう思う。
でも、辞めて欲しくない……私にとってLiellaは青春……
この結ヶ丘から私がいなくなる事でLiellaが無くなるのは嫌なんだ」
きな子「でも、かのん先輩が居ないLiellaは考えられないっす…!」
かのん「そんな事ない……それに…命くんなら、きっと続けるって言ってくれる」
すみれ「……そうね、離れていてもLiellaはLiellaだ……って言いそうだもの」
千砂都「分からないかもよ~……全国大会が終わったら、Liellaは解散!って言うかもね~?……えへへっ、なんてね。」
メイ「あのどこまでも突っ走る性格のマネージャーに限ってそりゃあねぇな」
四季「どんな事があっても、Liellaを大事にする」
夏美「ご心配なくっ、夏美がセンターを取りますの!♪」
恋「ふふっ、命さんが居ないといじられないからか生き生きしてますね」
すみれ「あら、ギャラクシーなセンターを目指す私の事も忘れないでね?」
可可「よく言うデス」
きな子「きな子も…もっともっとLiellaを輝かせてみせるっす!」
千砂都「決まりだね、約束するっ」
かのん「分かった……ラブライブ、必ず優勝しよう!」
すみれ「それしかないわね……ところで、お願いって他にもあるんじゃなかったかしら?」
かのん「あっ、そうだった……!
……決勝の歌、なんだけど……。」
カバンからノートを出すかのん。
すみれ「……ただのノートじゃない…寄せ書きでも書くの?」
かのん「……このノートの…最後のページに……」
ノートをめくり……最後の部分を皆に見せるかのん。
そこには、フレーズが書かれていた。
可可「……歌詞……デスか?」
恋「これは、いったい……」
かのん「……命くんが、最後に書いてくれた…歌詞
もし、自分に何かあった時に……この曲を歌って欲しいって」
きな子「……そんな事……いつ話してたんすか?」
かのん「…………………………」
苦笑いをしながら、俯くかのん。
そして、そのノートをメイが取り…他のメンバー達も覗き込んだ。
メイ「……''未来''……か……」
四季「歌詞に命さんの想いが凄く詰まっている」
夏美「……歌いましょう、バディの為にも!」
かのん「……みんな……ありがとう……!」
……………………………………
【次の日】
かのん「……ごめんなさい、命くん…
報告するのが遅くなっちゃって……」
かのんは、再び命の面会に来ていた。
かのん「……私ね、留学……することにしたの
もちろん、命くんと離れるのは……すごく寂しい…
けど、命くんが好きだって言ってくれた歌を……私はもっともっと響かせたい……だから、帰ってきた時には…目を覚まして…胸いっぱい抱きしめて欲しいんだ」
命の手を取り、優しく握るかのん。
かのん「……それとね、命くんが書いてくれた歌詞…決勝で歌う事にしたよ。
どんなに離れてても…命くんが目を覚まさなくても…想いは1つ
Liellaは……命くんが居てこそのLiella……だから」
かのん「……聞いててね…命くん
命くんがくれた……キミがくれたメロディに……私の歌を乗せるから」
想いを乗せて、何度も命の手を握るかのんだった。
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