We are The Super STAR!**   作:A×K(アツシくん)

128 / 158
16-1話

意識を取り戻した命。

数日経った後も病室で身動きが取れない状態が続いていた。

 

 

「…………………………。」

曜「体調はどう、命?」

心配そうに顔を覗かせる曜。

 

「まだ体は重いし…頭がぼーっとする…。」

曜「無理もないよ…すごく長い時間意識が無かったんだもん…。」

「………………。」

 

その言葉に、命は自分の右胸に手を当てた。

「……心臓病……か…。」

曜「命……。」

「…ごめん、母さん……俺が…無茶なんかしなければ…こんな事には…。」

曜「ううん、今回の事は……不幸が重なって起きた事だから…

でも、こうやって命が目を覚ましてくれた…それだけで本当に良かったって思えたから……。」

「……ありがとう……母さん。」

確かに聞こえる胸の鼓動に、命の表情も柔らかくなった。

 

 

「……そう言えば、父さんは…?」

曜「悠くんはね…何だか慌てた様子でどこかに出かけちゃった。」

「……え?」

曜「確かめたい事があるって……行先も伝えないで…大丈夫かな…。」

「……確かめたい、事……。」

曜「命は気にしないで安静にしてることっ、良いね?」

「……ん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

【お台場海浜公園】

 

 

 

 

悠「……………………。」

砂浜に立ち、辺りを見渡す悠。

好都合だったのは、人がいない事……くらいか。

 

 

 

悠「……峻……アイツが……。」

???「俺がなんだって?」

悠「……!」

声がした、しかし……悠は振り返らないでいた。

 

???「へぇ……随分と冷静じゃん。」

悠「色々な出来事に巻き込まれたからな…

ちょっとやそっとじゃ驚かないよ……''峻''」

その回答に、声の主はケラケラと笑った。

 

峻「はははっ!…しかしさぁ、父親と言い息子と言い…どうしてこうも…なぁ?」

悠「俺の事はいいよ……でも、命の事については聞きたい事と言いたい事があった。」

ここで振り返る…そこには、ぼんやりと霞みがかった峻の姿が見えた。

……でも、見えるのは…恐らく自分だけなのだろう。

 

 

悠「……命に、会ったな?」

その質問に、溜め息と共に頭を搔いた峻。

 

峻「会ったな?…じゃねぇよ、こっちはもうお前の前から姿を消して

これでやり残した事も~…って思ってた矢先だったのによ。」

悠「………………。」

峻「……あんだけ真っ直ぐな生きたいって希望に満ちた目を見て

あっ、そうって見過ごす訳にもいかねぇだろ、ましてやお前の息子と来たもんだし」

 

悠「……2度も、助けられちまったな。」

峻「高くつくぞ?…なんてな。

何か若い頃の自分にそっくりだなって思ったよ。」

 

悠「……お前は、これからどうするんだ?」

峻「何だよ、見守ってて欲しいってか。」

悠「そうじゃなくて……!!」

峻「安心しろ、もう本当にやり残す事はねぇよ。

……まっ、後は好きなようにするさ。」

悠「……ありがとうな、峻…。」

 

 

 

 

 

その言葉に、何も返さず……ただ手を振り、姿が消えた。

悠「…………最後まで、アイツらしい……な。」

見上げた空には、虹がかかっていた。

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

【病室】

 

かのん「こんにちはっ!」

曜「あっ、かのんちゃんこんにちはっ。」

 

すっかり元気になったかのんがお見舞いに訪れた。

かのん「命くん、体調はどう?」

「……最悪だよ。」

かのん「とりあえず話は出来そうだね……水分も~…うん、ちゃんと取ってるね。

……あっ、でも…また入院服を着崩して~…もー、ダメだよ?」

 

テキパキと動きながら、日々の変化やこちらの様子を確認するかのん。

そんな姿を見て、曜がクスッと笑った。

 

曜「何だか、かのんちゃんお母さんみたいだね♪」

かのん「お、お母っ……!?///」

曜「将来は安心だね~。」

かのん「そ、そんな……っ……気が早いですよ…っ!///」

(……騒がしいなぁ…。)

以前の様な賑やかさに安心しつつも、病院という場所を忘れてる2人に苦笑いを浮かべる命だった。

 

 

 

かのん「……あっ、そうだ……曜さん、ごめんなさい…。

ちょっと席を外してもらう事って……出来、ますか?」

曜「……?……良いけど……イチャイチャする感じ?」

かのん「ち、違います!///

えっと……命くんと、話したい事が……あって……。」

曜「……分かった、私待合室に居るから、終わったら声かけてね。」

 

そう言うと、曜は病室を後にした。

「……話したい事って…改まってどうしたんだよ。

……ラブライブの事について……か?」

 

 

 

 

 

 

 

 

かのん「─────大事な……話なの。」




評価・感想・お気に入り登録・推薦・読了報告
よろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。