We are The Super STAR!** 作:A×K(アツシくん)
【リハビリテーション】
「……………………。」
かのん(きょ、今日も命くんのお見舞いに来たけど…何してるんだろう?)
アイマスクをした命が立ったまま微動だにせずに居た。
そして、その眼前にはゴムボールを手にした悠の姿が。
かのん「…何をするんだろ…。」
悠「…ホントにやるんだな?」
「やるよ、何時でもOK。」
その言葉を聞いて、小さく息を漏らした悠が命に向かってボールを投げた。
かのん「─────えっ…!!!」
しかし、命は…。
「─────…!」
顔を少し動かして、ボールを避けてみせた。
かのん「う、嘘…!」
「…ん、かのんか?」
アイマスクをずらして、かのんの姿を眺める命。
かのん「め、命くん…何やってるの!」
「…えっと、リハビリだけど…。」
悠「何でも、以前より集中力が増した気がするって言って聞かなくてさ…。」
かのん「もーっ、快復してきてるのはいい事だけど無理はしないの!」
「…うっ、ご、ごめん…。」
悠(かのんちゃんも大変だなぁ…。)
悠(─────でも、アイツ…確かに前より異様なオーラが増した気がするな…。)
かのん「はい、リハビリはおしまい!病室に戻るよ!」
「いたた…わ、分かったから押さないで…!」
悠「やれやれ…とりあえず、かのんちゃんに任せておこう…。」
かのん「…っと、お母さんからだ。」
「なんだって?」
かのん「んー、お店のお手伝いして欲しいから戻ってきてだって。」
「そっか、なら言われた通り病室で大人しくしてるから戻ってあげたら?」
かのん「約束だよ?」
「分かってるよ、破ったらどうなるか容易に想像できるしな。」
かのん「ならよろしい、じゃあまた来るからね?」
「うん、ありがとうな、かのん。」
そう言って、かのんは病院を後にした。
(…とは言え、病室に戻ってもやる事は…。)
なんて事を考えながら、病室に戻ると─────
夏美「あっ、バディ♪
お邪魔してますの~♪」
「夏美、来てたのか。」
病室に入ると、にこやかに手を振る夏美の姿があった。
……その隣には…。
「……誰?」
そこには青い髪をした女の子がちょこんと座っていた。
俺の顔を見たその子は、小さく頭を下げた。
夏美「紹介しますの、妹の冬毬ですのっ。」
「…………………。」
「……い、妹……?????」
確かに言われてみれば、夏美に似てる気も…するような?
冬毬「鬼塚冬毬です。
命さんの事は、
「…あ、姉者…。」
なかなか古風な呼び方をするな…と、内心ツッコミながらも挨拶を交わす。
「…それで、冬毬…さんは、何でここ─────」
冬毬「冬毬で結構です、先輩ですので。」
「…冬毬ちゃんは、どうしてここに?」
冬毬「姉者がバディと慕う命さんの事をスクリーニングしたいと私の方から申し出た所存です。」
「…スクリーニングって。」
夏美「にょほほ…ごめんなさいですの、その~…こういう子でして…。」
「…まぁ、本人が納得するまですればいいよ。
それで、冬毬ちゃんは…春から結ヶ丘に?」
冬毬「えぇ、そのつもりです。」
「そっか、ならいい先輩沢山いるから良い学校生活が送れると思うよ。」
冬毬「命さんも居ますので、その辺りはエビデンスもフィックスしてるとかんじております。」
「…夏美、漏らしたな?」
夏美「な、ななな、なんで夏美が真っ先に疑われるんですの~っ!?」
冬毬「アグリー、その通りです、命さん。」
「…そんな気はしてたよ。」
冬毬「…む、姉者…そろそろ。」
夏美「お騒がせしたんですの。バディ、また来ますの~♪」
そう言うと、ヒラヒラと手を振りながら夏美達は病室を後にした。
「…賑やかだったな。」
…にしても、姉妹か…。
冬毬「命さん。」
「のわぁあああっ!?」
1人で考え込んでた時に、不意に声をかけられ情けない声を出してしまった。
「…と、冬毬ちゃん?どうしたの?」
冬毬「いえ、連絡先を貰ってなかったと思いまして。
姉者から貰ってもいいのですが、To be…将来的に鑑みて、私から直接聞くのがお互いのベネフィットになるかと思いまして。」
「…あ、あぁ…そういう事ね。
…俺ので良ければ、いくらでも…。」
そう言って、俺と冬毬は連絡先を交換した。
冬毬「……。」
画面をじっと眺める冬毬。
「…どうかした?」
冬毬「…いえ、もし命さんが良ければ…普段の姉者の─────」
夏美「冬毬~、行きますのよ~?」
冬毬「…すいません、何でもありません。失礼します。」
そう言って、頭を下げて冬毬は病室を後にした。
(…何を言いかけたんだろ…。)
夏美が関係してるのは、確定的だったが…。
俺はそれ以上の詮索をするのをやめた。
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