We are The Super STAR!** 作:A×K(アツシくん)
「…はぁっ、はっ…はっ…」
今日も朝から俺はランニングをしている。
かのんとの電話も済んだし…ここら辺で折り返して帰ろう。
「…原宿・渋谷って言っても…一本道外れると人気のない静かな道もあるんだよな」
林…とは言わずとも木が何本も生えてるところもあるし。
「………さて、と…引き返すか」
???「…………………」
「…何だ、あの子…中学生か?…木なんかじっと見て…」
1人、じっと木を見上げる女の子と……目が合った。
「………み、見なかったことにしよ…帰ろ帰ろ…」
???「…………(じー」
「…か、帰ろ帰ろ…」
???「………(クイクイ」
無言で手招きをされた。
…拒否して叫ばれたりでもしたら困るし…話だけでも聞こう…。
「…な、なに?」
???「…蹴って」
「…え?」
???「…木、蹴って」
「…こ、この木を?」
???「……(コクン」
木を蹴って何になるんだ…という素朴な疑問は考えない事として…。
「…危ないから、下がってろ…」
「…しゅっ!!!」
グッと力を溜めて放った蹴りは大きな音と共に何かが落ちてきた。
ポトッ。
「…こ、これは…っ?」
???「…ミッション、コンプリート…クワガタ」
「…く、クワガタ~??!!」
おいおい、ここは原宿だぞ…そんなとこにもいるのかよ…。
???「予測通り……協力、感謝」
「…お、おう」
???「…これ、使って」
そう言うと女の子はハンカチを渡してきた。
「…使ってって…どう返せばいいんだよ?」
???「あげる」
「あげるって…」
???「それじゃ」
そう言うと、そのままクワガタを持ったまま女の子はどこかに行ってしまった。
「…青い髪の…不思議な…中学生…?」
謎が謎を呼び、俺はしばらくその場で考え込んでしまった。
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【その日の夜】
かのん「…あっ、ちーちゃん?ごめんね、夜遅くに」
千砂都「ううん、大丈夫だよっ…それで、どうしたの?」
かのん「今回のライブの歌詞を…ちーちゃんにも見てもらいたいと思って…今から送ってもいいかな?」
千砂都「私に?…う、うん…いいけど…」
かのん「感想、聞かせてね!」
電話が切れたすぐ後…かのんからのメッセージが届いた。
千砂都「…これ…まるで…」
何度も出てくるキミというワード。
その歌詞を見ただけで…千砂都は察した。
千砂都「…命の事を…書いた?…あはは、敵わないなぁ…かのんちゃんには」
クスッと笑った千砂都はすぐ返事を返した。
千砂都(…届くといいね、命に…この気持ちが)
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【時同じくして】
「…この日…千砂都の大会…午後からか…」
メモ帳に千砂都の大会日程を書き込んだ。
「…んで、かのん達のライブが……あ、これって…」
しばらく考えて込んで…命は立ち上がった。
「…やるしかねぇよな!」
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【そして千砂都の大会当日】
恋「調子は絶好調のようですね」
千砂都「そりゃね」
恋「…本当に、考えは変わらないんですか?」
千砂都「うん、もう決めたの…って言ってもまだ誰にも話してないんだけどね♪」
恋「…そう、ですか…大会…午後から、なんですよね?」
千砂都「…じゃあ、私…着替えてくるからっ」
そう言うと、レッスンスタジオを後にする千砂都。
恋「…スクール…………アイドル…」
何も言わずに千砂都が出ていったドアを見つめる…恋だった。
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【ダンス大会会場】
千砂都「…かのんちゃんに…連絡…っと…」
千砂都(………見て欲しかったな…)
「何辛気臭い顔してんだよ」
千砂都「…えっ?」
壁によりかかった命が千砂都の方へと近づいてきた。
千砂都「め、命っ!?」
「おせーよ」
千砂都「や、野球の練習は…っ!?」
「抜け出してきた」
千砂都「え、ええぇえええ~っ!?」
「聞いたらOK出たから」
千砂都「で、でもなんで…っ!」
「幼馴染の晴れ姿くらい見ても損は無いだろ?」
千砂都「な、なら一言くらい言ってくれても…!」
「驚いて肩の荷が下りるかなーって」
千砂都「…び、びっくりはしたけど…」
「んじゃ、本番も大丈夫だな」
そう言って手を上げる命。
「…行ってこい、千砂都」
千砂都「…うんっ!」
笑顔のまま、ハイタッチをし…千砂都は会場へと向かった。
「…さ、こっからだな」
そして命もまた…別の場所へと向かうのだった。
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【大会終了後…】
千砂都「見ててくれたっ、命!?」
「ああ、しっかりと見させてもらったよ」
2人でピースを重ねる命と千砂都。
……その直後、命は千砂都の手を引いた。
千砂都「……えっ!?め、命……??」
「……行くよ!」
千砂都「い、行くよって……どこに~っ!?」
バックを片手に…千砂都の手を引いて会場を後にした命。
出ると直ぐに……車が待機していた。
「悪い、父さん!」
悠「お前も常識じゃ考えられない行動をするよな……って、そんな話はあとか」
千砂都「……えっ?……えっ???」
「……お前、俺に言ってたろ……大会終わったら……言いたいことがあるって」
千砂都「……う、うん」
「わかったよ、お前の言いたいこと……だから、今から答え合わせ」
千砂都「……答え……合わせ?」
「……行くよ……かのん達がいる島に!」
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