We are The Super STAR!**   作:A×K(アツシくん)

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シリアス回です
心してかかってください


第34話

【試合日当日】

 

かのん「おはよう、命くん!」

「おはよ」

 

かのん「おっ、気合入ってるね~♪

なんかいつもより背中も大きく見えるし!」

「そんな事ないって」

 

悠「俺らも見に行けたらな……」

曜「仕事もあるしね、それに今日だけが全てじゃないよ」

 

「あぁ、今日勝って2回戦に進んでみせる」

かのん「私は応援に行くからねっ!♪」

「勝利の女神が居てくれるなら、百人力だな」

かのん「も~っ、そんなことばっかり言って~……///」

 

 

悠「……眩しいなぁ」

曜「悠くんも当時あんなことしてたんだよ?」

悠「……そうか」

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

かのん「……って…………なんでみんないるの~っ!?」

 

すみれ「水くさいじゃない、一人で来るなんて」

千砂都「まぁ、やっぱり見に来るよね?」

 

可可「ゴーゴーレッツゴー!メーぇーさーーん!!」

恋「……(オロオロ」

かのん「……あはは、賑やかだな~…」

 

 

 

 

 

 

野球部監督「いよいよ大会が始まる……今日の先発は、冴木……お前に任せる」

「……っす」

 

野球部監督「……だが、球数制限は掛けさせてもらう」

「……は?(……ちっ、高校野球ならではのやつか)」

野球部監督【90球で交代だ、いいな?】

「……分かりました」

 

野球部監督【部としても、大会初勝利がかかってる、全力で挑むように、以上!】

「「「おーーーーっ!!!」」」

 

 

(……大会初勝利……ねぇ、相手はどう見ても格上っぽいけど)

野球部員 茅野「おい、冴木お前今日は……」

「……先輩、今日はストレートとカットボール……ストライクゾーンにしか投げません、釣り玉やウェイトは要りません

特にストレート……気張ってください」

 

野球部員 茅野「お、おう……(なんつー気迫……)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────プレイボールッ!!

 

 

 

 

 

 

野球部員 茅野(気張るってどういう意味だ……?

とりあえず、ストレートを投げさせるか……)

 

 

「……………………」

足に力を入れ、腕を振り上げる命。

その時、命の周りの空気が歪むほどの気迫を感じた。

 

 

「…………シュッ!!!!!」

投じた一球は唸りを上げてキャッチャーのミットに吸い込まれた。

 

 

ズバァン!!!

審判「……ス、ストライーク!」

野球部員 茅野「……っ!(なんて衝撃だ……手が持っていかれそうになった……!)」

 

 

 

恋「……す、凄まじい音でしたね…」

すみれ「ホントね、ここに居てもしっかり聞こえるくらいの音だったわ」

 

 

観客「な、なぁ……今の球…」

観客「あ、あぁ……早過ぎないか…?」

 

相手野球部監督(……150、いや…それ以上か…?)

相手チームバッター(おいおい、聞いてたが……噂以上だろ)

 

「……絶対に負けない」

この一球で波に乗った命は、一番二番三番と三者三球三振に切った。

 

 

 

野球部員 茅野「お、お前まさか……っ!」

「この後も、この調子でお願いします」

野球部員 茅野「………(化け物だ……)」

 

 

 

二回……三回と、相手チームのスコアにゼロが並んでいく

そして、その内容は相手チームも観客をも黙らせるものだった。

 

 

 

相手チーム野球部員A「……きゅ、9回まで……パーフェクトピッチング……」

相手チーム野球部員B「それどころか、三球三振ばっかじゃねーか…!」

 

(……球数制限が90球……んなら、それを越さなきゃいいだけ……

27人で3球…81球で用が足りる)

 

 

キィンっ!

 

野球部員 山手「……あっ……!」

相手チーム野球部員「エラーで出塁だ!」

相手チーム野球部員「ツーアウトだけど持ちこたえた……!」

 

 

「……まっ、そんな簡単にはいかないよな」

野球部員 山手「す、すまない……」

「大丈夫です、最後のバッターを抑えればいいだけなんで」

野球部員 茅野「……そうも言ってられないぞ」

 

代打として出てきたのは…明らかに大柄のバッターだった。

相手チームバッター「カッカッカッ!俺の出番が来るとはなぁ……まぁいい」

 

そう言うと、バットを観客席の方へと高々と向けた。

 

 

千砂都「……かのんちゃんの方向いてない?」

かのん「えっ、私……っ!?」

 

 

相手チームバッター「スクールアイドルだろ?あのオレンジ髪……タイプなんだよ……お前の知り合いだろ?紹介してくれよ」

ニヤッと不敵に笑う相手バッター。

 

 

「……んだその負け犬みてぇなセリフ」

相手チームバッター「そのデケェ態度とも打ち崩してやるぜ!」

「…………………………」

野球部員 茅野(……とは言え、確かに強打者っぽいな……低めにアウトコースに……)

 

「………………」

そのサインに命は首を横に振る。

 

野球部員 茅野(……アイツ、切れてるな……)

「………………………」

結局、命が選んだコースは…………ど真ん中ストレート。

 

 

 

相手チームバッター「甘いっ!!!」

しかし、渾身のフルスイングは空を切った。

 

相手チームバッター「なっ……」

「……人の女に手……出すな」

 

相手チームバッター「……っ……!」

闘志に押されたのか、結局そのバッターも三振……。

試合は無事に勝利を収め、命はノーヒットノーランという記録付きで祝福を受けた。

 

 

 

 

かのん「か、勝てた~……っ!!」

千砂都「いやぁ、気合十分だったからねぇ」

可可「見ている可可達も熱が込み上げてきマス!」

 

すみれ「でも、最後の場面……なんだったのかしら?」

恋「……さ、さぁ……?」

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

【試合後……】

 

かのん「お疲れ様っ、命くん!」

「かのん……わざわざ喫茶店に呼ぶから何かと思ったら…」

 

外の看板には夜間貸切中の文字が。

かのん「えへへ、お疲れ様会したくて!♪」

 

すみれ「かのんったら、言っても聞かないのよ」

千砂都「疲れてるんだし、やめといたらって言ったんだけどね…」

恋「自分の事のように嬉しいからと…」

可可「アオハルです~……っ!」

 

「……まぁ、嬉しいよ…ありがとうね、かのん」

すみれ「……で、なんでアンタはかのんの後ろにいるのよ」

 

「……いや、まぁ……」

かのん「ちょっと、命くん危ないよ~……っ///」

聞く耳を持たず、かのんを後ろから抱きしめる命。

 

恋「お、お2人は……いったい……///」

千砂都「幼馴染だよっ、ね?」

 

かのん「……///」

千砂都「…………ね???」

 

困惑した声でかのんの方を覗く千砂都。

可可「まさカ、お2人トモ……!?///」

かのん「……あ、あはは……ね、ねぇ?///」

「好き」

かのん「~~……っ!!!//////」

 

すみれ「……ようやく、って感想しかないんだけど…」

恋「……あ、あわわわっ……!///」

可可「スクールアイドルが恋愛なんていけませんヨォー!!」

かのん「じゃ、じゃあスクールアイドルやめるっ!//////」

千砂都「いや、そうはならないでしょっ!」

 

すみれ「全く……スキャンダルだけは気をつけなさいよ?」

可可「なんでそんな寛容なんデスかぁ、グソクムシはーっ!!」

すみれ「止める方が無理ってもんでしょ!」

 

ワーワーと賑やかなまま、夜は更けていった……。

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

 

【次の週…】

 

 

 

 

二回戦、一回戦の噂を聞き付けたのか……観客の数は多くなっていた。

 

 

かのん「お、多いね…」

千砂都「相手チーム、有名なとこでもないんだけどね」

 

悠「聞いたよ、東京地区に天才投手現れるって」

曜「話題の人物になるのは、悠くんと変わらないねぇ……」

 

可可「曜さんデぇース!♪」

曜「こんにちは~♪」

恋「あ、貴方が……っ!!」

 

曜「あれっ、この子は?」

かのん「恋ちゃんです!5人目のメンバーの!」

曜「あっ、もしかしてお母さんがスクールアイドルだった……?」

恋「そ、そうですっ……その節はご迷惑を…」

 

曜「あぁ、いいっていいって♪

困った時はお互い様って言うし♪それに、力になってあげられることも多いかなって♪」

 

恋「…………(ほ、ホントに命さんのお母様なのでしょうか?……まるで似つかわしくないのですが……っ)」

かのん「あはは……」

 

悠「それにしても、アイツ……試合になると人が変わるなぁ…」

千砂都「まぁ、昔から少し怖いところはありますけどね」

悠「怒らせると怖いぞ~…?」

 

可可「ひ、ヒエェ~……」

曜「こらこら、驚かさないの」

悠「あはは、まぁそんな怒ることないから大丈夫だよ」

 

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

試合は進み、命が属するチームが有利に試合を進めていた。

 

 

 

悠「どうやら、ここも勝ち進めそうだな」

曜「息子の成長を見守るのが、こんなにも良いものなんてね~…曜ちゃん泣いちゃうよ~…ほろろ…」

 

可可「……エモいデス~…」

恋「はいぃ~……」

すみれ「アンタ達、試合よりもこっちに気が行ってるじゃないの…」

 

 

千砂都「……かのんちゃん、どうしたの?」

かのん「…………」

千砂都「かのんちゃん?」

かのん「あっ………………う、ううん!なんでもないよっ!」

 

千砂都「……?」

かのん(何だろう……胸騒ぎがする…命くん……)

 

 

 

「……(あと2人……ここで、勝って…かのんに……勇気を……っ!)」

相手チームバッター(こうなったら……やけくそで目を瞑っていちにのさんで振るしかない……っ!!)

 

 

命の投じた一球……その直後、金属音がした。

打った球は、上にも上がらず……ボテボテと下にも転がらず……。

────────''命に向かって一直線に飛んできた''

 

 

 

 

(……ライナーっ!……捕れる……!!)

グローブを構えた命……しかし、自分の想定よりも打球の速度が速かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

(…し、まっ……っ!!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズカッ………………………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

側頭部にボールが当たった命はそのまま倒れ込む。

倒れ込むまでの間の時間が……スローに……スローに見えた。

帽子が落ち……ドサッと音がし、世界が戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かのん「……ぁ…………め、命くんっ!!!!!!!」

悠「命っ!!!!」

 

 

 

我先に飛び出したのは、悠の方だった。

そして、審判も倒れた命に駆け寄る。

 

 

 

審判「意識が無い……!」

悠「おい、命!しっかりしろ、命!!」

 

審判「救急車!」

一気に場内が慌ただしくなる。

悠や審判の問いかけに命が応える事もなく……ただただ救急車が来るのを待つだけだった。

 

 

かのん「……ぁ……あぁ……命……く、ん……っ……?」

目の前で起きた惨劇に、かのんはただ蹲るしかなかった。

 

 

 

千砂都「……かのん……ちゃん……」

恋「……あっ……きゅ、救急車来ました……!」

 

 

救急隊員が容態を確認してる間、悠と曜は話を聞いていた。

すみれ「……アンタも行きなさい、かのん」

かのん「……で、でも……っ」

 

すみれ「ジャリボーイが目を覚ました時、一番そばにいて欲しいのは、アンタに決まってるでしょ」

かのん「…………」

 

すみれ「早く!」

かのん「……ぁ…………う、うん……っ!」

 

走って悠達の元へ向かうかのん。

その様子を、すみれはただただ見守っていた。

 

 

すみれ「………………バカ……」

 

 

 

 

こうして、意識が無い命と、悠と曜……そして、かのんを乗せた救急車は近くの病院に搬送された。

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

病院に着いてからは、頭部CT検査をしたり……医師から悠や曜に説明がなされたりと……目まぐるしく事態が動いていた。

 

……かのんはと言うと……。

 

 

かのん「……………………」

検査が終わり、病室で横になっている命の部屋の前にいた。

 

 

 

曜「……かのんちゃん」

かのん「……あっ」

 

悠と曜の姿を見たかのんは、2人に近寄った。

 

かのん「……命くんは……っ?」

曜「……頭部に外傷は見られるけど…出血は見られないって

脳震盪を引き起こして意識が無いけど直に目を覚ます……って」

 

かのん「……どうして、こんな事に…」

悠「大丈夫だ……命なら、必ず…」

 

かのん「……命くん……」

 

 

 

 

 

 

 

「……う、うぁ……」

かのん「命くんっ!?」

 

 

中から命の苦しそうな声が聞こえたかのんは、すぐに中に入ろうとした。

 

悠「待って!先生を呼んでからの方が……!」

曜「私、呼んでくる!」

 

 

 

かのん「命くんっ、大丈夫っ!?命くん!」

目が覚めて安心したのか、命に近寄るかのん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………誰、ですか?」

 

 

かのん「……………………えっ?」




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よろしくお願いしま…………


夏美「なんて展開にしてますの!」
「これも定めだ……」
夏美「は、灰になってますの……」
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