We are The Super STAR!**   作:A×K(アツシくん)

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気が重い!!!(おい)


第35話

曜「……記憶……障害…?」

医師「脳震盪による一時的なものと思われますが……自分の名前、今日の日付…そして自分が倒れる前の記憶…それらを思い出せない状態です」

 

悠「……戻るんですよね?」

医師「……いつ、というのは断定できませんが……」

曜「そんな…………」

悠「…………………………」

 

 

 

 

 

 

その頃……かのんは……。

面会時間ギリギリまで命の部屋の前にいた。

……彼が、いつ記憶を取り戻しても、いいように……。

 

 

かのん「……嘘だよ…なんかの間違いだよ」

自虐的に笑うかのん、その目に生気は宿ってなかった。

 

かのん「……命くん、最後に顔見ても……良い、よね」

病室に一歩足を踏み入れたかのん。

そして、目が虚ろな命と視線が合った。

 

 

「…………あっ…」

かのん「ごめんね、もう帰るから……」

 

「……あ、えっと……その……アナタ、は…」

頭を押さえながら何かを思い出そうとする命。

 

かのん「だ、ダメっ!安静にしてないと……!」

「……し……ぶ……」

 

かのん「……あっ……」

思い出してくれる……そう思った。

 

 

「……渋…川……さん……?」

かのん「…………あ……あぁ……」

しかし、現実はそんなに甘くなかった。

こんな時に命が冗談なんか言うはずもない……本当に分からなくなっていた。

 

 

かのん「……ごめん……帰るね……」

力なく、かのんは病室を後にした。

 

「………………ぁ……」

命の方も、ただただ無言で見送るしか無かった。

 

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

【かのんの家】

 

 

かのん母「おかえり、遅かったじゃない……ご飯は?」

かのん「………………いらない………………」

 

かのん母「か、かのん……っ???」

フラフラと抜け殻のようになったかのんはそのまま自分の部屋へと戻っていった。

 

かのん母「……どうしたのかしら、顔色がかなり悪かったけど…」

ありあ「……お母さん、知らないの?……実は……」

かのん母「…………えっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【かのんの部屋】

 

 

 

 

かのん「……命くん……」

着替えもせず、ベットに横たわるかのん。

隣の家の部屋の明かりは消えたまま……。

 

かのん「……そんな……こんなことって……」

必死に彼も名前を思い出そうとした、けどその頑張りも虚しく……澁谷……ではなく、渋川と返ってきた。

 

かのん「……命、くん……やだよ…………ぅ……ぁぁっ……!!」

もっと出かけたかったし、もっとたくさん話したかった。

触れ合って体温を感じて……幸せになりたかった……でも、今はそれが出来ない。

 

暗い気持ちがかのんを覆い……かのんは大声で泣きじゃくった。

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

【次の日】

 

 

そのまま泣き疲れたかのんは、朝になり目が覚めた。

 

 

かのん「……学校…………行かなきゃ…」

覚束無い足に力を入れて……かのんは階段を降りて行った。

 

 

かのん母「……あっ……か、かのん……朝ごはんは……」

かのん「……ごめん、いらない……」

 

かのん母「いらないって、アナタ……!」

かのん「……行ってきます……」

 

視線を俯かせたまま……かのんは家を後にした。

 

ありあ「このままじゃお姉ちゃん……倒れちゃうよ……」

かのん母「かのん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

1人で歩く道……その先で待ってる人がいた。

 

千砂都「……かのんちゃん」

かのん「……おはよ……」

 

悠に連絡をした千砂都は事の次第を知っていた。

……そして、その事実は可可やすみれ……恋にも伝えられていた。

 

 

千砂都「……これ、食べなよ」

渡したのは、パンだった。

 

かのん「……ごめん、食欲無いんだ……」

千砂都「ダメだよっ!命が目を覚ましてそんなかのんちゃんみたら悲しむよ!」

かのん「……悲しいのは……私の方だよ……」

千砂都「……っ……かのんちゃん……」

 

かのん「このまま記憶が戻らないんじゃないかって……私のことを忘れたままになるんじゃないかって……そう考えると、怖くて……怖くて…………っ……」

喋りながらポロポロと涙を流すかのん。

その様子を見ていた千砂都はただただ包み込む事しかできなかった。

 

 

千砂都「……大丈夫……大丈夫だから……

だから、かのんちゃんは……いつも通り居てあげないと……命も…」

かのん「………………………………うん」

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

【放課後】

 

 

恋「あ、あのっ……かのんさん…今日の練習は……」

かのん「……私、今日帰るね……」

 

可可「……かのん……」

すみれ「お見舞いに行くのよ、察してあげましょ」

恋「ですが、目に見えてかのんさんの元気が……っ」

 

千砂都「……私たちじゃ、どうすることも……」

恋「……………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【病室】

 

 

かのん「……命くん、いる?」

「……あっ、渋川さん」

 

かのん「……っ……………………うんっ、渋川だよっ」

一瞬暗い表情を見せたかのんだったが、いつものように命に向かって笑って見せた。

 

 

 

「……すいません、毎日毎日僕のお見舞いに来てもらって……」

かのん「……僕……」

「……?……どうか、しましたか……?」

かのん「ううんっ、なんでもないよ!……なんでも……」

 

 

我慢していたが……命の顔を見ると、涙がまた込み上げてきた。

かのん「ご、ごめんねっ、泣くなんておかしいよね……っ……!」

笑いながら涙を拭くかのん……しかし、命がその手を下ろさせ……自分の手で涙を拭いた。

 

 

「……あの……なんで泣いてるのか……分からないですけど…僕のせい……ですよね」

かのん「ち、違うよ……っ!」

「……ごめんなさい……でも、泣かないでください

アナタが泣いてる姿を見るのは……なんだか、悲しくって……」

かのん「……ありがとう……命くん……」

 

その手にかのんは、何度も何度も顔を擦りつけた。

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

【かのんが帰ったあと】

 

いつもより少し早めに帰ったかのん。

誰もいない病室にノックする音が響いた。

 

 

 

「……渋川さん?」

???「誰だよ、渋川さんって……」

 

そこに居たのは、同じくらいの歳の男の人だった。

 

「……あの、アナタ……は?

どこかでお会いしたんでしょうか……?」

???「……本当に記憶無くなってるし……ったく、雷に打たれた父親と言い何といい……不幸中の不幸の星の元に生まれたとしか言いようがないな……」

 

「……えっと、ごめんなさい……何の話でしょうか……」

???「助けに来てやった……と、だけ言っといてやるよ」

 

 

 

そう言うと、その男の人は鋭く首裏を手刀で打撃した。

 

「かはっ……!!」

???「……目覚めたらすぐに彼女の事を優しく抱きしめるんだぞ……いいな?」

 

薄れゆく意識の中で、その男の声だけが何度も響いた……。




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夏美「だ、だだだだ、誰ですのっ!?」
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夏美「しれっと登場してるんじゃないですの~っ!!」
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