We are The Super STAR!** 作:A×K(アツシくん)
【朝】
「ぐぅ…………ぁ……(体が重い……それに、頭も痛い……)」
苦しむように目を開けた命。
その目に映ったのは、見知らぬ天井。
(……自分の家のベットじゃない……それに、この格好と……点滴……)
痛む頭に考えを巡らせて……命は当時の事を思い出した。
「……そうか、俺……あの試合で…いっ…つつ……その後から今現在の事は思い出せないな……」
あーだこーだ言ってても仕方ないので、とりあえずナースコールを呼ぶ事にした。
(…いや、待てよ…そういや、俺……どんくらい眠ってたんだ?
携帯……携帯……流石に充電切れてるか)
携帯電話を探すと……ナースコール用のボタンのすぐ近くに置いてあった。
「……モバイルバッテリー…?……しかも、これ…俺のじゃないし…」
かのんのか?……と思ったが、あの子は持ってない。
「(一体誰のだ……?)……あっ」
白いモバイルバッテリーには、赤い油性ペンで文字が書かれていた。
【目が覚めたなら、1番大事な人に連絡入れてやれよ】、と。
「……父さんの字にしては……綺麗すぎるな……一体、誰の…」
一旦考えるのを後にし……命は携帯を開いた。
連絡する相手は……もちろん……。
(……7時……か……アイツは……起きてる、よな)
ここ数日、目が覚めなかった事を考えると……本人も心に深く傷を負ってる事くらい、すぐに分かる。
「…………携帯の画面は…まだ頭に悪影響を及ぼしそうだな……いてて…」
ガンガンと痛みがする中…命は電話を鳴らした。
────────────────────────
【かのんの部屋】
かのん「…………(また、眠れなかったな……)」
ここ数日、かのんは寝不足と食欲不振に陥っていた。
もちろん、スクールアイドルの練習も……。
かのん「……学校、行かなきゃ…」
立ち上がったかのん……その時、電話が鳴った。
かのん「……こんな時間に……誰だろう…ちーちゃん、かな……」
数コール鳴った携帯の画面を見て……かのんは目を見開いた。
かのん「……っ!……う………嘘っ……なん、で……っ!?」
それもそのはず……画面には【命くん】と表示されていたからだ。
高鳴った胸を必死に押えて、かのんは電話に出た。
かのん「……め、命……くんっ……!?」
「……はぁ……っ……はぁ……っ(くそっ……また頭が……っ)」
かのん「命くん、私だよ……っ!私……っ……!」
「……かの、ん……っ……(意識……が……)」
その一言で電話は切れてしまった。
かのん「……戻ったんだ……命くんの……記憶が……っ!!」
でもその一言で分かった……確かに命はかのんと呼んだからだ。
かのん「面会時間……確か……あった!」
急いで命が居る病院の面会時間を調べるかのん。
運がいい事に、朝7時から面会は可能だった。
かのん「……っ……!!」
部屋着のまま、急いで下に降りるかのん。
かのん母「ちょっ、か、かのんっ!?」
かのん「お母さん、ごめんなさい!!」
そう言って目の前をフルスピードで駆け抜けるかのん。
かのん母「あの子……どうしちゃったのよ……」
かのん「はぁ……はぁ……っ!!」
寝不足で食事もまともに取ってない。
肺が潰れそうなくらい苦しい……それでも……。
かのん「それでも……っ……命くんに……会いたい……っ!!」
涙を零しながら、かのんは病院へと向かった。
────────────────────────
【病院】
かのん「はぁ……っ……はぁ……!あ、あのっ!ここに入院している冴木命さんの面会に来たんですが……っ!!」
受付「面会……ですか?
朝早くから……一体どうしたのですか?」
かのん「目覚めたんです……っ!記憶を、取り戻したんです……!!」
物凄い剣幕で詰め寄るかのんを見て、受付の人もたじろいでいた。
受付「しょ、少々お待ちください……」
電話機を取り、誰かと会話しているようだった。
受付「……目覚めた、と言ってましたが……ナースコールも鳴ってないと確認が取れましたが…」
かのん「そ、そんな……っ……本当なんです!」
確かにこの耳で聞いた……と、かのんが言おうとした時だった。
「……かの、ん……」
フラフラと受付の方に歩いてくる人影を見つけた。
かのん「……命……くん……っ……」
顔色は悪いが……確かに命くんだった。
「……お前、学校は……よ」
かのん「あ、危ないっ……!」
急いで命を支えるかのん。
かのん「先生を呼んでください……っ!!」
受付「わ、分かりました……っ!!」
これには受付も面を食らったようだった。
かのん「……命くんが、電話してくれて……私、気になって……会いたくなって……」
「……馬鹿野郎……もう遅刻じゃねぇか……」
かのん「……ホントに、命くん……なんだよね…?」
「……ああ、悪かったな……苦しくて寂しい思いさせて……」
かのん「……命くん……っ!!」
支えながら涙を流すかのん。
それを見て一安心する命だった。
──────────────────────────
その後、病室に戻され……父さんと母さんが呼ばれた。
悠「命……お前……っ!」
曜「記憶が戻ったの……っ!?」
「……うん、戻った……みたい」
医師【自分の名前…試合があった日…そしてその日の出来事……思い出せる?】
「冴木 命……試合があったのは3日前……ボールがライナーで来て……側頭部に当たったまでは……後、病室に居る間の出来事は思い出せなくて……」
医師【……ふむ……喋りもスムーズだし、一先ずは記憶能力が正常に戻ったと判断して良いでしょう……ただ、まだ混乱してる部分がありますので……検査と入院は必要です】
悠「……わかりました」
曜「……ほっ…………」
かのん「……命くん」
「……俺、記憶が無かったのか……」
かのん「……うん、私や悠さん……曜さんを見て……誰ですか、って…」
「……そうか」
かのん「自分の事も……僕って呼んで……敬語で……私の事は……渋川さん……って……」
「……ごめんな、かのん」
悠「……でも、なんで急に…」
「それが……その部分がどうしても思い出せなくて……いてて…」
かのん「あぁ、ダメダメっ!……安静にしてないと…」
曜「気になるところではあるけど……一先ずは安静にしてないとね………悠くん?」
悠(……この文字……どっかで……)
医師【あぁ、ここに居ましたか……今後の説明をしたいのですが…】
曜「あっ、はーいっ……行くよ、悠くん?」
悠「あ、あぁ」
「………………」
かのん「……私も、行かなくっちゃ…遅れて学校行くなんて……ダメな子だよね~…」
いつも通りに振る舞うかのん。
……でも、命にはお見通しだったようで……。
「待って、かのん」
かのん「……えっ?」
「……こっちおいで」
かのん「……う、うん」
そう言うと、かのんの頭を撫でて……おでことおでこを合わせる命。
「……ごめんな、かのん…もう一人ぼっちにはさせないから」
かのん「……命……くん…」
「……泣いても、いいんだよ」
かのん「……っ……ぁ……ああぁっ……!!!!」
分け目も振らずに泣きじゃくるかのん。
その様子を静かに見守る命だった。
かのん「怖かった……すっごく怖かった……!!
もう元通りにはならないんじゃないかって……私、そう考えてたら……もう……っ!!」
「大丈夫……もう絶対に…お前を寂しい思いになんかさせない」
かのん「命……くん……っ」
「ありがとうな、かのん」
かのん「…………うんっ……!!」
────────────────────────
【結ヶ丘女子高等学校】
かのんは遅れていった理由を正直に話した。
注意はされたけど……心は晴れやかだった。
千砂都「……そっか、命……目覚めたんだね」
すみれ「……全く、人騒がせ過ぎよ」
可可「とーか言って、安心してる顔してマースっ」
すみれ「うっさいわねぇ!アンタもしてるでしょうよ!」
恋「お見舞い……行ってあげた方が良いでしょうか…?」
かのん「うんっ、行ってあげて!……命くんも、喜んでくれるはずだからっ」
すみれ「……アンタも元通りになったみたいね」
かのん「……ごめんなさい、私……あの時はホントどうかしてて…」
すみれ「本当よ、練習に張り合いも無いし、変な気分だったわ」
かのん「………………」
千砂都「でーもー……今日からビシバシっ、鍛えてくからね~…?♪
まーずーは………………はいっ、これ!!」
そう言うと、かのんの机にパンと飲み物を何個も置く千砂都。
かのん「こ、これは……っ……?」
千砂都「かのんちゃん食べ無さすぎだからエネルギー蓄えないと!
これが、カルボナーラパン……こっちがのっぽパン……これがバターミルクマウンテンパンケー…………」
かのん「さ、さすがにこの量は無理かな~……」
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よろしくお願いします!
???「…………さ、てと…コレで一件落着かねぇ」
夏美「だ、だだだだ、誰ですの~っ!?」
???「……いや、こっちこそ誰って感じなんだけど…」
きな子「同じ高校生っすか?私は桜小路きな子って言うっす!」
???「俺は─────」
夏美「ふんっ!!!」
???「ぶはっ……」
メイ「じ、自撮り棒で殴りやがったぞ、アイツ…」
四季「クリティカルヒッツ……」