We are The Super STAR!** 作:A×K(アツシくん)
強化合宿、初日はとても普段の練習とは比にならない位のハードメニューだった。
「……大丈夫か、みんな?」
メイ「な、なんてことねーぜ…」
四季「まだ、まだ…」
きな子「初日からバテる訳にはいかないっす…!」
夏美「痩せ我慢はダメですの、アフターケアはしっかりとするですの」
「……よく見てんだな、夏美は」
夏美「当たり前ですの、どれだけカメラを構えてると思ってるですの
それくらい事、見抜けて当然ですの」
???「おかえりなさーーーい!♪」
「誰?」
きな子「お母さんっす」
「マジか…何だろう、旅に出たくなってきたな…」
きな子「???」
きな子母「わざわざ遠くから…………って、えぇっ!?男の子!?」
まぁ、そうだわな…と苦笑いを浮かべる命の前にきな子が立つ。
きな子「話に出てた、先輩っすよ」
きな子母「あぁ~、君か~♪」
「は、はじめまして…」
嬉しそうに頭を撫でるきな子の母、くすぐったいのか片目を瞑り相手のなすがままになる命。
きな子「だ、ダメっすよ!先輩はきな子の中で一番の先輩なんすっから!」
きな子母「あらあら、はいはい♪」
メイ「にしても……」
四季「大きな家…」
きな子「ペンションを経営してるっすからね~」
「……気分が上がってきたな」
四季「それはテンション」
「体の調子が……!」
メイ「それはコンディションだろ……お前、そんなキャラだったか?」
きな子「先輩っ、さすがっす~♪」
メイ「甘々だな……と言うか、夏美の奴どこ行ったんだ?」
四季「部屋に篭ってた」
(また良からぬことをしてるな、さては……)
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動画サイト【オニナッツ~っ♪
今日は夏の新作スムージー制作動画ですのっ♪
題して……納豆青汁ビスクスムージーですの~っ!♪】
カタカタ……。
夏美「……やっぱり、スムージーネタでは再生数が稼げませんですの
……ならば、今日の練習風景を上手く加工して……後は、切り抜き動画を何本か上げて…」
タイピングをしつつ、画面を見て考え込む夏美。
夏美「……脚色は必要ですの、こうして…」
制作中のサムネイルには【Liella!のマネージャー鬼になる!?1年生達が号泣寸前!】と書かれていた。
夏美「んー、もう少し刺激的な方がいいかもしれませんね」
2枚目のサムネイルには【Liella!成長の裏に隠されたマネージャーとの秘密の特訓……!?】と書かれていた。
夏美「うーん、でも中身はただの練習風景ですの~…
……ま、いっか♪これで再生回数爆上がり~♪
マニーもたくさん転がり込んできますの~♪」
「こりゃ~管理者権限でアカウントBANされっかもな~…」
ポケットに手を突っ込んで後ろから画面を覗き込む命。
夏美「ひゃ、ひゃわわわぁああああぁっ!?!?」
「おいおい、それって炎上商法って言うんだぞ」
夏美「ま、まだ炎上してませんの!」
「まだって事はする前提じゃねぇか……あ、謝罪動画なら俺が撮ってやるよ?」
夏美「こ、これはその!ただのサムネイルの練習ですの!深い意味は無いんですの!」
「……まぁ、動画サイトに上げられてたらすぐ発見するし隠し通せる訳は無いしな、とりあえず飯だってよ」
夏美「すっかり編集に夢中で……」
「大人しく練習風景を上げればいいものを…」
夏美「そ、それだと2年生と比較を…」
「されるだろうな、でも最初だけだろ」
夏美「……へ?」
ベットに腰かけた命が話を続けた。
「メイやきな子が言ってたよ、2年生達がしていたライブを越えるのが夢だって」
夏美「……夢?」
「Liellaも8人になったろ?だから1年生が入ったからLiellaも去年を超えてもっともっとパワーアップしたってみんなに見てもらいたんだって…目を輝かせて言ってたよ」
夏美「……それが、夢?」
「良い夢じゃんかよ、それに俺も……きっと実現できるって自信しかないからな」
夏美「良い……夢…」
「何でもそうだけど、目標があるって大事だからな
お前にもあるだろ?夏美」
夏美「……夢とか、目標とか…夏美には、特にないんですの」
「……無いのか?」
夏美「強いて言えば、お金を沢山稼ぐこと……ですの」
「それは…夢、なのか?」
夏美「れっきとした夢ですの、将来の事をきちんと考えた夏美なりの夢であり目標ですの」
「………………そっか」
夏美「って、長々話してるとこ悪いんですが
ここ、女の子部屋ですの、とっとと戻るですの」
「あぁ、それもそうだな…ごめんごめん、待ってるからな」
夏美「……全く、くだらないんですの」
ため息混じりで手を動かす夏美。
先程作っていた、サムネイルを削除し…動画を上げていた。
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【部室】
かのん「ねぇねぇ!これ見て!」
パソコンを操作していたかのんが、興奮気味に他のメンバーにパソコンの画面を見せてきた。
千砂都「LTube?」
可可「これは……きなきな達デスか?」
すみれ「ちょ、ちょっと!再生回数120万ってどういう事!?ホントなの!?」
恋「ど、どうやらそのようです……!」
かのん「こんなに人気があるんだ…!」
可可「しかも、コメントも高評価ばかりデス!」
かのん「良かった…やっぱり、命くんに任せて…本当に良かった…っ」
千砂都「ありゃりゃ……ウットリしてる…でも、これで1年生達も自信がつくね!」
すみれ「でも、良い事ばかりとは限らないわよっ
逆に自信がつきすぎちゃって……」
………………。
トントン。
すみれ【んん?】
メイ【すみれ先ぱぁい、焼きそばパン買ってきてくれない~?】
すみれ【eh?……あっ、eh???】
四季【会長~、肩…揉んでくれません~?】
恋【は、はいぃ!仰せのままに~!!】
きな子【かのん先輩、先輩もらってくっすね~♪】
かのん【ぎぃぃいぃやぁああぁ!!】
………………。
すみれ「なんて事に……!!」
可可「誇張し過ぎデス」
恋「……かのんさんも、オロオロする必要は無いかと…」
かのん「し、してないよ!?してないからね!!??///」
すみれ「そ、そんなことより!」
可可「すみれから振った話デス」
すみれ「じゃかましい!……あの夏美って子、ホントに大丈夫なのかしら?」
かのん「……夏美ちゃん?」
すみれ「あの子がわざわざ手伝うなんて…何か裏があるとしか思えないわ!」
恋「私も気になってました…一度、ちゃんと夏美さんに話を聞くべきだと思います」
千砂都「大丈夫なんじゃないかな」
かのん「ちーちゃん?」
千砂都「このLiellaってグループで一番頼りになるの…だーれ?♪」
すみれ「それは……」
可可「メーさんデス!」
千砂都「ピンポンピンポーン!♪
きっと、命も同じ事を考えてくれてるよっ」
恋「だと、いいのですが……」
────────────────────────
【次の日の朝】
昔の夏美【私の夢は、将来オリンピックで金メダルを取ること!】
昔の夏美【私の夢は、ノーベル賞を取れるような科学者になること!】
昔の夏美【私の夢は、モデルさんになって世界中を駆け巡ること!】
昔の夏美【私の夢は────────】
夏美「……っ……!!!
……朝……ですの……?
……嫌な夢を、見てしまったですの…」
ベットから起きて、カーテンを開ける夏美。
すると、外で電話している命を見かけた。
「おはよう、かのん」
かのん「命くんっ、おはよ!」
「ちょっとひとつ、頼まれ事をして欲しいんだが」
かのん「えっ、なになに?」
「今そっちの2年生でやってる振り付けあるだろ?」
かのん「うん、あるよ?……それがどうしたの?変更?」
「ううん、こっちにその映像を送ってほしいんだ…1年生に同じ振り付けをさせたいから」
かのん「ええっ!大丈夫なの……っ?」
「まだアイツらには言ってないけど…今のアイツらなら出来るって思ったからな」
かのん「…プレッシャーにならないかな?」
「そのプレッシャーを跳ね除けるほどの夢や目標があるから、大丈夫だよ……うん、じゃあ、後で送ってね」
夏美「…………………………」
……………………。
きな子「えええぇっ!?かのん先輩達と…同じステップを……っすか!?」
メイ「おい……流石にいきなりすぎるだろ」
四季「まだ練習始めたばかりなのに…」
「気持ちはわかる……けど、1年生達の目標は聞いた
でも、Liellaの目標は、ラブライブ優勝……その為には絶対に避けては通れない道だ
遅かれ早かれ…こういった同じ振り付けをって話にはなる」
3人共「「「……………………」」」
「もちろん、少しずつ覚えていけばいい」
きな子「わ、分かったっす…やれるだけ、やってみるっす…」
メイ「でもよぉ…」
四季「……………………」
夏美「辛気臭い顔、しないでもらいたいですのっ
動画の映りが悪くなってしまうんで~すの」
メイ「なっ、お前……こんな時まで…!」
夏美「────越えるのが、夢なんでしょ!」
きな子「……あっ……!!」
夏美「先輩達のステージを越えるのが夢だったはず…!
だったら…責任を持つべきですの!」
メイ「おまっ─────」
夏美「諦める位なら…夢なんて語って欲しくない……っ!!
動画撮影をしてて……夏美も、思ってましたの
皆さんの夢は…とっても素敵な夢で…実現不可能な目標では、無いと…!」
きな子「本当に……っ?」
夏美「少なくとも……夏美よりかは…3人の方が、とってもとっても素敵ですの」
(夏美……よりか、は…?)
メイ「……だああぁ!らしくもねー事言うなよ!調子狂うな!」
四季「……正直、後ろ向きになってた」
きな子「先輩っ!…振り付けのレッスンと練習……引き続きよろしくお願いしますっす!」
「戦う顔になってきたな、それでこそ3人だ!」
「……それと、夏美……お前…」
夏美「なんですの?早く練習に行きますの」
「……あ、あぁ…分かった…(夏美…お前、何かを…隠してるよな)」
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