バスタード・ソードマン   作:ジェームズ・リッチマン

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異世界フライフィッシング

 

 鳥系の魔物にも様々な種類がある。

 小鳥っぽい奴から、若干人っぽいやつまで色々だ。翼を広げると大型トラックくらいのサイズになるような化け物だっている。

 

 しかし全体的に共通しているのは、防御力がショボめということだろう。

 魔力で全身を強化し、飛行能力を高めていても尚、重く頑丈な身体では空に上がれなかったようである。まぁ、“空飛ぶなら別にDEF振らなくて良くね? ”って結論に至ったんだろうな。この世界の鳥も、進化の過程で。

 

 前世でも鳥類の狩猟では小粒な散弾や空気銃が主だった。鳥はメタクソ軽いので、豆鉄砲みたいなサイズの弾でも充分にダメージを与えられるのだ。比較的デカい鳥であるカラスですら重さは700から800グラム程度しかない。

 この世界のムーンカイトオウルは体長が1メートル超え、翼長に関してはさらにあるだろうが、それでも重さはサイズほどではないだろう。カラスの例で考えると、多分20kgも無いんじゃねえかな。

 そんな軽い鳥に、銃弾より遥かにデカくて重い弓矢が突き刺さるわけだ。まともに命中すればスキル無しの矢でも大ダメージは必至だろう。

 

 そんな弓矢を扱う連中が“アルテミス”に三人もいる。正直、ムーンカイトオウルが長生きする未来が俺には見えない。

 しかもゴールドランクの魔法使いナスターシャに身軽な風属性特化の双剣士たるレオ、空中で二連続で気弾を放ってきそうなオーラを持つゴリリアーナさんまで揃っている。

 このラインナップだったら下手なドラゴンくらいなら討伐できるだろうよ。マジで俺が必要ない。なんなら遠距離攻撃手段のチャクラムを置いてきた俺じゃ活躍する場面がマジで無い。普通にお荷物だ。

 

 だから俺は釣りに専念する……! 

 そもそも俺はアーケルシアに狩りに来たんじゃねぇ。釣りに来たんだ! 

 

「魔物がいる島でのんびりと海水浴していられないわ。先にムーンカイトオウルを討伐してしまいましょう。泳いだり、遊ぶのはそれからね」

「水着着て泳ぎたかったけど、厄介事を終わらせてからの方が楽しめそうだもんねー」

「狩りだって楽しめそうっスよ!」

 

 しかし釣りに専念するのは俺だけである。“アルテミス”達はちゃっちゃと討伐を終わらせてくるつもりのようだ。

 高級宿で明らかに豪華な昼食を食い終えると、シーナ達は装備を着込んで出発準備を整えていた。

 

「モングレル先輩も来たらいいのに……」

「近接の護衛ならレオとゴリリアーナさんで充分だろ。俺はゆっくりと釣りをして待ってるさ。まぁ、討伐する自信が無いなら手伝ってやるけどな?」

「むっ……」

「モングレルさんブロンズなのに偉そー。別に平気だもん。私達なら今日中に仕留めてみせるもんねー!」

「ちょっとウルリカ、まだ下見もしてないのにそれは早いよ。アーケルシアの侯爵様が手を焼いている魔物なんだから、油断はよくないって」

 

 とはいえ、実際に一日で終わりそうなんだよな。空振りフラグ立ってそうなこと言ってるけど、やれるもんはやれるだろう。

 それでも駄目そうなら俺も手伝うが、荷物持ちと藪払い以外に仕事があるとは思えねぇな……。

 

「ま、楽しんで狩ってこいよ。俺はここら辺にいるからな」

「何かあれば呼ぶから、来てちょうだい」

「おー」

 

 そういうわけで、“アルテミス”とは一旦別行動となった。

 俺が手伝うのは万が一の時だけ。できればその万が一がないよう祈りたい。

 

「相手の姿さえ見つけちまえば、数時間で終わりそうなもんだけどな」

 

 ぼやきつつ、俺は釣り道具を持って桟橋へと向かうのだった。

 

 

 

 浅瀬から伸びる長い桟橋の先は、俺たちが乗ってきた船をつけられるほどなのだから当然、それなりの深さがある。

 陸からは距離もあるし、地形も様々だ。カクタス島には地元民さえそう簡単に来られないはずなので、スレてもいないはず。そこにルアーがブルブルと震えながら動いていれば、何も知らない無垢なお魚ちゃん達は食らいついてくる……はずだ。多分。

 

「ほいっ」

 

 御託はここまで。日は高いし釣りに向いてない時間ではあるが、とにかく投げて確かめてみよう。

 ヒューっと飛ばしたルアーが遠くに落ち、小さな波を立てる。

 そこでグルグルと巻き取り、動きをつけながら手元へ。この繰り返し。

 

 麦わら帽子を買っといて良かった。海風が多少あるからといっても、日差しが強くてこれ無しじゃやってられん。

 

「お、今突いたな」

 

 そして早くも竿に反応あり。食いつかなかったが間違いなく何かがルアーにちょっかいをかけてきた。食いついても飲み込んでもいないが……警戒されてんのかな。全くスレてないってわけでもないのか。

 

「……食ってこないな。いるにはいるが……」

 

 中天は海中の魚を探すのに最適な時間帯だ。何せ海に全く影が差さない。だから桟橋の上からでもある程度はっきりと海の中の様子が確認できる。

 よく目を凝らせば、岩と海藻の中には小さく動く影が見える。

 小さいやつがいるならそれを食うデカい奴だっているはずだ。多分。

 

「ん!? 掛かった……けど動かないな。重いが……何に引っ掛けた?」

 

 リールを巻いてみると、海面から顔を出したのは褐色の海藻。茎がぷりぷりしててなかなか立派だ。

 

「大物ゲットだぜ……」

 

 こいつもヤツデコンブみたいに食えるんだろうか? 食ってみる勇気はないので食わないが……再トライだ。

 

 誰もいない桟橋で竿を振り、リールを巻く。その繰り返し。

 無駄の多い時間のように思えるかも知れないが、俺にとってはこのくらいの穏やかな時間がちょうど良い。

 

 レゴールで適当な魔物を狩りながら暮らすのも好きだが、こうして海を見ながら時間を過ごすのも悪いものでは……ものでは……。

 

「釣れなきゃなんも面白くねぇんだよ……! リール巻いてるだけで面白いわけあるか……!」

 

 嘘です釣れなきゃクソです。竿振ってるだけの時間は虚無だし話し相手もなく一人でぼーっとしてるのも退屈すぎてクソクソのクソです。

 俺はな……飽きっぽい男なんだ。スローライフはそれなりに好きでも退屈な作業は嫌いなんだ。釣れろ! なんか釣れろ! 一分おきに何か釣れてくれ! 

 

「うおっ、掛かった!?」

 

 心の中で海を恫喝したのが効いたのか、ついにアタリが来た。

 竿先がしなり、ビビビと震えるような手応えが伝わってくる。

 

「おお、いいねいいねぇ! さあ何が釣れる!?」

 

 俺の今使ってるルアーなら30cm以上の奴がかかっているはずだ。でないと飲み込めない程度のサイズのルアーだからな。

 しかし竿のしなりや手応えは独特の震えこそあるが、そこまで強いものではない。潜るでも離れるでもなく、中途半端に抵抗しながら横に走るような動き。

 あまり強い泳ぎじゃないな……。

 

 と、淡々と巻いていたらついに釣れた魚が海面からこんにちわしてくれた。タモを使うまでもない。

 

「おー……ああこいつ確か図鑑で見たなぁ。キリタティス・ケルプだったか」

 

 サイズは32cm程度。青い細やかな鱗に黄色い横縞。筒形に近い身体に大きな口。全体的にどこかスリムなナマズを思わせるこいつは、キリタティス海に広く棲息するごく普通の魚だ。

 食欲旺盛で小魚を吸い込むように飲み込んでしまうのだとか。

 図鑑には調理法に関してはあまり詳しく書かれていなかったが、ハルペリアでよく用いられているナンプラー的な調味料を作る際にはこのキリタティス・ケルプを使うことも多いそうだ。

 まぁそんな使われ方をしてるわけだから、多分まともに食っても美味くはないんだろう……。

 

 とはいえ、一匹目だ。釣れたは釣れた。これで大分気は楽になった。ありがとうケルプ君。

 久々にまともな魚が釣れたから、せっかくだし浜辺で焼いて食ってみるか……。

 

「ギャアギャア!」

「うわっ!?」

 

 俺の気が緩んだその瞬間、白っぽい影がバタバタと音をさせて俺の背後を襲ってきた。

 思わず反射で最高強度の身体強化を掛けて身構えたが、下手人の狙いは俺ではなく、今まさに釣り上げたキリタティス・ケルプであった。

 

「ギャア!」

「あっ! てめっ!?」

 

 ものすごい力で魚を奪い取られ、離れた場所まで引きずられてゆく。

 鳥だ。さっき船と一緒に飛んでいた海鳥のデカいやつがそこにいた。

 

「おまっ、それ俺の……」

「ギャアギャア!」

「ああー……」

 

 海鳥は尖った嘴でキリタティス・ケルプの横っ腹を突き、きったねぇ食い方で食事に勤しんでいる。

 ケルプは暴れているが、あれはもう駄目だろう。派手に内臓を食われている。

 

「てめ……人の奪うならせめて丸呑みにしろよ……」

 

 海鳥はどうやら魚の内臓が好みらしく、ある程度ケルプの腹を啄んだあとは他の身には手をつけようともしなかった。

 じゃあ残った部分を食いたいかというと、もう内臓が飛び散っているわ鳥の足に踏まれまくってるわで散々汚されているんでね……無理だね……。

 

 それにしてもこの海鳥、ふてぶてしい。

 人から奪っておきながら少し距離を取っているだけで飛び去ろうとしない。

 “次の魚はまだか?”みたいな顔をしてじっとこちらを向いている。……あ、顔横向いた。でもあの目の位置だとこっちは丸見えなんだろうな。

 

「クォラーッ!」

「ギャア!」

 

 ちょっと怒鳴り声をあげて近付くと、海鳥は飛び去り……そうになったが、桟橋の入り口あたりでフワリと降り立った。

 “ここなら安地やろ”ってその緩慢な降り方がマジで腹立つわ。俺が本気になれば一瞬で踏み込み斬り決めてやれるんだからな。調子に乗るなよ。

 

「お前な……次やったらマジでバスタードソードの刑だからな。ここにはお前を守ってくれる優しい環境団体なんてねえからな。覚悟しろよ」

 

 どうもまだこちらを狙っているらしい海鳥をよそに、俺は再びルアーを投げて釣りを再開した。

 ……次釣り上げた奴は一瞬で桶に入れて、上に物置いとかないと駄目だな。また取られちまう。

 

「まあ、まあまあ……食用ってほどの魚ではなかったし……次はもっと美味くてデカいの来るから……」

 

 竿を構え、投げる。巻き取り、また投げる。再びそれだけの時間が続いた。

 時々気になってチラリと桟橋の後ろを見ると、未だに海鳥はそこにスタンバっている。完全に味を占めてやがる……。

 

 だが次釣れた時は流石の俺も身構えてるからな。思い切り掴んで捕獲してやるよ。なんならそのまま魚の餌として活用してやっても良いんだぜ俺は……。

 

 内心でどう復讐してやろうかと考えながら釣りを続け……気付いた。

 釣れない。一気に来なくなった。

 

「……さっきのはマグレ当たりだったか……?」

 

 欲張りすぎてルアーを大きくしすぎたせいか。もうちょっと別の仕掛けにした方が良いのかもしれない。そんな事を考えていた、その時。

 

 後ろの方、どこか遠くでドーンという大きな音が響いてきた。

 

「お? なん……ああ、スキルか。これはウルリカの“強射(ハードショット)”かな?」

 

 桟橋の入り口にいる海鳥は大きな音を聞いてどこか落ち着きがない。岩山の方と俺の方に忙しなく顔を動かしている。

 スキルでこいつを駆除する奴なんていないだろうが、危ない音であろうことはなんとなくわかっているんだろうな。

 

 ……それにしてもスキルを使ったってことは、もう見つけたのか? 

 この島じゃ他に大物なんていないだろうし……ひょっとすると今の一撃で仕留めきれたのかもしれん。となるとマジで数時間での討伐コースだな。船長もビビるんじゃないか。

 

「やべぇな。てことは“アルテミス”の連中が戻ってくるってことじゃん。向こうが大物のフクロウ仕留めたのにこっちは何も釣果無しってのは不味いぞ」

 

 時間がないかもしれん。今使っているルアーじゃ無理だろうなということで、仕掛けを少し変えることにした。

 鮮やかな赤系の色をした、さっきよりも少し小さめのルアーだ。針も少しサイズダウン。これで少しは獲物の幅が広がってくれるはず。

 

「よーし、じゃあ早速……行ってこーい!」

「ギャアギャア!」

「ってうぉおおおい!?」

 

 そんな調子で俺が勢い良く投げ放った赤いルアーは、後ろから飛んできた海鳥によって捕獲されてしまった。

 

「おい馬鹿やめろやアホ鳥! せめて何か掛かってから襲撃しろ!」

「ギャアギャア!?」

「ほらーみろ引っ掛かった! 馬鹿野郎、そんな真っ赤な魚ここら辺に泳いでるわけねえだろ! よく見ろ!」

 

 その赤いルアーで魚を騙すつもりだったことは棚に上げ、面倒くさい事をしてくれた海鳥を引き寄せる。

 このままリールを巻いて回収し、絡まった糸を解いて……考えるだけで面倒な作業だな! 

 

「ギャア!」

「おい! 飛ぶな! 仕事増やすな! おいコラ!」

 

 しかも海鳥が飛びやがった。ルアーが脚に絡まってるくせに強気すぎる。

 しかも無駄に高く羽ばたこうとするもんだから、なんかもう海鳥で凧揚げしてるみたいになっている。

 あー糸が出る! マジでもうやめてください! ちゃんと糸を解いて解放してやるから! 大人しくしててください! 俺がお前に何をしたっていうんだ! 

 

「ホーッホーッ」

「え?」

「ギャア!?」

 

 意図せず発生した異世界流フライフィッシングに難儀していると、そんな俺たちを襲う新たな影が! 

 

 巨大な純白の翼を広げて飛んできたフクロウ、ムーンカイトオウルである! 

 お前生きてたのか! 

 

「ギャッ!?」

「ホーッ」

 

 鎌のように長く鋭い爪が海鳥の喉と腹を突き破る。なんて鮮やかな手並みだ。お前は多分俺たちの敵ではあるけど良くやった! 

 俺が糸の回収をするまでの間は見逃してやっても良いぞ! 

 

「ホーッ!?」

「って、お前も絡まるんかーい!」

 

 空の彼方で海鳥を鮮やかに仕留めたムーンカイトオウルだったが、そこに針つきのルアーと強靭な糸が備わっていたのは奴の誤算だろう。んなこと誰にも予測できるはずもない。俺だってしていないし。

 

「ああもう良いから! 糸切れ! 頑張れ! お前ならできる!」

 

 ムーンカイトオウルの飛行能力は凄まじいものだった。

 ホバリング、急上昇、急降下、急旋回、蜂のような鋭い動きで、地上から糸を伸ばしている俺から逃げようとしている。

 攻撃してくる様子はない。ひたすら糸を外そうともがいている。しかし動けば動くほど余計に糸が絡まって、収拾がつかなくなる……。

 

 し、しかもこいつ……水の中にいる魚よりも力つええ! 

 体が持っていかれるほどの力ではさすがにないが、竿を手離したら間違いなく持ち去られるくらいの力を持ってやがる……! 

 頼む勘弁してくれ、この竿だけは作るのにすげえ手間と金が掛かってるんだ! ちょっとくらいの糸とルアーなら見逃してやるから! 頼むからそのまま離してくれ! それか死んでくれ!

 

「うおー! 誰かー! こいつを仕留めてくれー!」

「うわっ!? なんか凄いことになってるっス!」

「ウルリカ、チャンスよ! 散弾でやっちゃいなさい!」

「な、何事かよくわかんないけど!? ええい、やっちゃえ! “強射(ハードショット)”!」

 

 頭の上でバーンと大きな音がして、上空のフクロウの姿が一瞬だけ震えた。

 何枚かの羽毛が空に舞い……それが落ちるよりも先に、巨大なムーンカイトオウルが力を失って落下してきた。

 

「うおっ」

「ホッ、ホーッ」

 

 ウルリカの“強射”によって打ち出された散弾用の鏃が炸裂し、それをまともに喰らったんだろう。

 複数の致命傷を受けたムーンカイトオウルは、ほどなくして動かなくなった。

 

「やったっス! ……はぁ、はぁ……いやぁ、走ったっス。超疲れたっス……」

「良かった、仕留めたんだね……はあ、大変だったなぁ……」

「そ、それより貴方、モングレル……何やってたのよ。釣竿使ってるくせに、鳥を釣るなんて……ふふっ……」

「空を飛ぶ鳥相手に釣りをする様は、一周して幻想的ですらあったぞ」

 

 どうやら“アルテミス”の面々はこのフクロウを発見し、追いかけていたらしい。

 そこで空で泳がせ釣りしていた俺の餌にムーンカイトオウルが突っ込んできて、御用になったと。……今日は完全に釣りをするつもりでいたのに、何故か“アルテミス”の狙っていたフクロウを釣ってしまった。どういうことだよ……? 

 いや俺だっていまだに呆然としてるわこんなん。

 

「ウルリカが決めてくれたおかげで助かったわ……ウルリカ?」

「ああ、うん……」

「どうしたんだい? ウルリカ」

 

 肝心のムーンカイトオウルを仕留めたウルリカが、どこかボーッとした顔で弓を眺めている。

 

「……いやーこれ、多分間違いないかな。……ねえ聞いて! 私、新しいスキル覚えちゃったよ! 今ので!」

「え、ええっ!? 本当に!?」

「嘘、もう三つ目を? 凄いわね……おめでとう、ウルリカ!」

「マジっスか!? すごいっス! おめでとうっス!」

「お、おめでとうございます!」

「早熟だな……おめでとう」

 

 しかも新しいスキルが生えてきたらしい。おいおいこれ以上情報増やすな。俺の脳がパンクする。いや、それはともかく。

 

「もう三つ目のスキルを覚えるなんてすげえな、ウルリカ。おめでとう」

「みんなありがとー! ……ねえねえモングレルさん。もしかしてモングレルさんが釣ったものを仕留めるとスキル覚えやすかったりする?」

「私の時と似てるっスね!」

「そんなことないと思うけどなぁ……今はひょっとするとあり得るんじゃないかと思ってるわ……」

「あははは!」

 

 夕暮れ前にムーンカイトオウルは討伐され、ウルリカは新しいスキルまで覚えてしまった。良いこと尽くしである。

 その影では俺の死闘もあったことは、皆に話しておかねばなるまい……。

 数日間はその話題だけで盛り上がれそうだわ。

 

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