星狩りのヒーローアカデミア   作:魔女っ子アルト姫

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13スレ

USJ全体の照明が一瞬消え、不気味な雰囲気が生み出されていく中で悪寒が身体を貫いた。噴水広場に反射的に顔を向けるとそこには黒い靄のような何かが空中で不気味に渦巻いていた。そこからは底知れぬ悪意と殺意が漏れ出ている。そして噴水前の空間が奇妙なほどに捻じ曲がり広がっていく光景に素早く指示を飛ばしながらゴーグルを装着し、13号も動き出す。

 

「皆さん避難します!!これは訓練ではありません!!」

 

現実として受け止めきれていなかった生徒達も緊急事態だという事を飲み込む事が出来たのか、その指示に従い始める。相澤は自らの得物である捕縛布を握り締めながらも飛び出すタイミングを見計らう。此処まで進入するヴィランだ、恐らく先日のマスコミの一件もあれらの手があったのだろう。ならば油断せずに行くしかない。

 

「13号、生徒を頼むぞ。俺は時間を稼ぐ」

「先生っ!!イレイザー・ヘッドの戦闘スタイルは個性を消してから捕縛!一対一ならまだしもあの数との正面戦闘は危険すぎます!!」

「一芸だけじゃヒーローは務まらん」

 

緑谷は相澤のヒーローネームであるイレイザーヘッドの事も当然知っていてその戦闘スタイルを熟知している為に心配をする。一対多のこの状況では不意を突いての奇襲が精々な筈、だが相澤は一蹴しながら相澤は敵陣へと突っ込んで行く。自らの個性、抹消にて相手の個性を消す事でペースを乱しつつもかく乱、捕縛布を巧みに使って別のヴィランへとぶつけるなどして上手く集団を乱していく。その隙に13号に連れられてUSJからの脱出を試みるのだが―――

 

「逃しませんよ、13号と生徒の皆様方」

 

自分達の向かう先、出口を封鎖し立ち塞がる霧のような姿をしているヴィラン、他のヴィランをここに連れてくる役目も担っている黒い霧のヴィランは慇懃無礼な口調をしながらも明確な敵意と悪意を向けてくる。それらから守るように13号が一歩前に出る。

 

「はじめまして生徒の皆様方。我々はヴィラン連合。この度、ヒーローの巣窟であり未来のヒーロー候補生の方々が多くいる雄英高校へとお邪魔致しました。我々の目的、それは平和の象徴と謳われております№1ヒーローであるオールマイトに息絶えて頂く為でございます」

「オールマイトを……随分な事を言いますね」

「大胆不敵でしょう、不敵、正しく我々ヴィランの特権です」

 

オールマイトを目的として事件を起こすだけでも狂っているとさえ思えるのにオールマイトだけではなく多くのプロヒーローが教師として在中している雄英高校に乗り込んでくるなんて正気の沙汰ではない。しかも肝心の目的がオールマイトの殺害、出来っこないと皆の思考が鈍るがヴィランの瞳に嘘が滲んでいない、本気で殺すつもりで来ている。そして直後―――

 

「そして生徒の皆様が金の卵という事も承知しておりますので―――散らさせて頂き嬲り殺しにさせて頂きます」

 

今度は黒い霧が伸びて自分達を包み込んでいく。身体が何処かに飛ばされているかのような感覚を味わうが直ぐにそれは明らかになった。霧が晴れるとそこは周囲を岩壁で身動きが取りづらい場所―――大勢のヴィランが自分達を待ち受けていた。周囲には八百万、上鳴、耳郎が居り自分と同じく周囲を警戒している。

 

「石動さん、御無事ですね!?」

「ええ、其方は?」

「上鳴さん及び耳郎さん共に無事ですわ、無事ですが……」

「完全に囲まれてる……!!」

「畜生なんだってんだよぉ!!」

 

上鳴は顔を歪めながらまさかこんな事になるなんて……と言う後悔に染まっている。その気持ちはよく分かるが、出来ればしまって欲しい物だ。

 

 

60:クトゥルフ系狩人

イッチはヤオモモ達ととか!!

 

61:ヒスイの調査兵

だけどこりゃ不味いな完全に分断されてるし包囲も完璧だ。

 

62:円卓の鬼

戦力の計算は人数の差で求められる。色々省くけど同じ実力の人間が一対三だと

一人側は9倍の力の差がある事になる。

 

63:IS世界のメンタルセラピスト

正しく、戦いは数か……。

 

 

「ひゃはははっ!!!女、女がいるじゃねえか!!しかも片方は完全に誘ってるじゃねえか!!」

「んだテメェはそっち派か、ならボブは俺が貰うぜ」

「どっちにしろどっちも餓鬼だ、ヒヒヒヒッ……楽しめそうだなぁ……!!」

 

64:普通のカウンセラー

……ゲスな会話を……!!

 

65:青春学園の熱血教師

そうか、そう言う意味でもこの状況ってマジでやばいのか

 

66:D×D風紀委員長

噛み殺したい。

 

67:無法地帯の料理人

ちょっと暴力協会から仕入れたグレラン取ってきます。

 

68:光の国の戦士

御待ちなさい、貴方達世界の壁超えられないでしょ。だからここは私が……

 

69:纏め役の転生者

お前ら全員落ち着け。此処はイッチにやらせるべきだろ。

 

 

ヴィランの会話を聞いてしまい、思わず身体に怖気が走る耳郎と八百万。此処で敗北した場合、自分達はどうなるのか、このヴィラン達に好き放題にされて慰み者にされてしまうのか……という最悪の未来が想像してしまう。

 

「―――これだから、人間は……

「お、おい石動如何したんだよ……!?」

「クククッ……アハハハハハハハッ!!!」

 

突然大声を上げて笑い出した星辰に上鳴達は驚く、それはヴィラン達も同様である。精々子供しかないと思っていた中に一人混ざる異物、あれは本当に子供なのか、それとも背伸びをしているだけと思うべきなのか、低く渋い声も相まって迷うが出る中で聞こえてくる笑い声に困惑する。そんな時―――

 

「があっ!?」

「ギャァッ!?」

 

響く銃声と共に二人の頭部をエネルギー弾が捉えて一撃のもとに倒してしまう。それは笑いながらも無造作に握ったトランスチームガンのトリガーを引いた星辰だった。

 

「なってねぇな、獲物を前に舌なめずりかぁ?三流のチンピラヴィランどもぉ」

 

70:IS世界のメンタルセラピスト

キャ~イッチ~!!

 

71:ヒスイの調査兵

無慈悲にヴィランを撃ったぁ!!俺達に出来ない事を平然にやってのける!!

 

72:無法地帯の料理人

其処に痺れる!!

 

73:無銘の転生者

反吐が出るぅ!!

 

74:ヒロアカエボルト

何でや!!!

 

75:無銘の転生者

>>74

ギャグよぉ~ギャグだってば~

 

 

「ふ、不意打ちしやがった!!」

「なんて卑怯な奴だ、それでもヒーロー志望か!!」

「リアリストだ。そもそもヴィランに歩幅併せてよーいドンで争う必要なんざぁねぇんだよ」

 

76:円卓の鬼

お前は何処のデュエリストだ。というか地味にまたエボルトになってるな。

 

77:光の国の戦士

正論ではありますけどね、この状況なら舌なめずりしてる相手に先制攻撃は良い手です。

 

78:D×D風紀委員長

でもいい感じに出鼻を挫けましたね。

 

79:クトゥルフ系狩人

まあこっちはこっちでクラスメイトの純潔とかそう言うのを守らんと行けないしね。

 

80:普通のカウンセラー

やっちゃいなさいイッチ!!私が許すわ、女の子にこんな事をするような奴なんて

容赦無用よ!!

 

81:IS世界のメンタルセラピスト

>>80

良い事言ってんだけどキアラが言ってると思うとなんかシュールな……

 

82:纏め役の転生者

>>81

言ってやるな。だが加減はしろよイッチ。お前が本気出したら

普通の人間よりは頑丈なヒロアカ次元の人間でもミンチよりひどくなる。

 

 

「お前らみたいな下衆が相手だと楽で良いな……気兼ねなく、戦える」

「んだテメェ!!」

「先ずはこいつからやっちまえ!!」

 

挑発的な言葉を投げかけて来る星辰にキレたのか、一斉にヴィラン達が襲いかかり始める―――が伸ばされた腕は的確にヴィランの首を掴むとそのまま他のヴィランごと地面に叩きつける。その際に地面は砕けて小さなクレーターが出来ていた。

 

「チェラァ!!」

 

そのまま軽く跳躍しながらの回し蹴り、同時に脚の機能を使って運動機能を強化しつつもオーラを放つ事で飛び掛かってくるヴィランを薙ぎ払う。

 

RIFLE MODE!!

 

そのままトランスチームガンにスチームブレードを装着してライフルモードへとチェンジさせながらそこにフルボトルを装填する。

 

FULL BOTTLE!!

 

83:光の国の戦士

おっ?

 

84:IS世界のメンタルセラピスト

イッチが作ったっていうフルボトル!

 

85:クトゥルフ系狩人

ああ、あの妙に殺意が見えてるラインナップの……。

 

STEAM ATTACK!!

 

ボトルを装填してからトリガーが引かれると―――先程とは比べ物にならないレベルの速さでエネルギー弾が連射されていく。低い唸り声のような音を上げながら弾丸を吐き出すその様は正しくガトリングのよう。

 

「うわああああああ!!!?」

「なんでヒーローがガトリングなんて持ってんだぁ!?」

「やべぇ死ぬぅ!!」

「安心しろ、死ぬほど痛いだけで死にゃしねぇよ!!感謝しなぁ!!」

 

トランスチームガンに接続されたスチームブレード、それによってライフルモードに移行したトランスチームガンは先程の一撃とは段違いの威力となっている。そこにガトリングフルボトルが装填された事で一撃重視である筈のライフルがガトリングレベルの速射が可能となっている。

 

86:纏め役の転生者

成程、威力重視のライフルモードの泣き所の連射力をガトリングフルボトルでカバーしたのか。

良い考えだ。

 

87:無法地帯の料理人

ライフルサイズでミニガンみたいに弾ばら撒けるって凄いな……。

 

88:普通のカウンセラー

いいわよイッチ!!もっとやってやりなさい!!

 

89:IS世界のメンタルセラピスト

おいおいおい……。

 

 

「調子に―――乗ってんじゃねえ!!!!」

 

ライフルを撃ちまくっている星辰の背後から一人のヴィランがナイフを構えながらその首筋に突き立てようと飛び掛かる、が―――

 

「させるかぁ!!」

「ぎゃああああああああああ!!!?」

「今ですわ上鳴さん!!」

「応よ!!」

 

ヴィランに耳郎が飛び掛かるとそのまま頭にプラグを刺しこんだ。そのまま自分の心臓の鼓動を大音量で直接流し込む、突然の爆音に悲鳴を上げながらも地面に落ちたヴィランに上鳴が鉄パイプを叩きつけた。そして耳郎がプラグを引き抜くと同時に放電してヴィランに直接電流を流し込んだ。

 

「アバババババババ!!!?」

「とどめですわ!!」

 

そう言いながらグローブをした八百万が木の棒のような物でヴィランの顎にフルスイング。その一撃でヴィランは完全に意識を失った。

 

90:青春学園の熱血教師

おおっ!!即席のコンビネーションアタック!!青春してるなぁ~!!

 

91:円卓の鬼

まず音で動きを封じてから電撃、ラストにヤオモモが顎をフルスイングか。

 

92:クトゥルフ系狩人

音×電気×人体の急所のコラボレーションとか

 

93:無法地帯の料理人

エグイ、エグイぞwww

 

 

「大丈夫星辰!?」

「おかげさんでな、有難うな」

「気にすんなって!!後ろは任せろ!!」

「石動さんはそのまま撃ち続けてくださいませ!!」

「フフフッ任せときな!!こういう時の為に準備してきたんだからなぁ!!」

 

FULL BOTTLE!!

 

「そぉら、逃げて見ろ……ヴィラン共!!」

 

STEAM ATTACK!!

 

新しくフルボトルを装填して放たれた一撃は煙の尾を引きながらも空を舞いながらも的確にヴィラン達へと迫っていく。

 

「な、なんだこの弾丸追って来るぞ!?」

「ま、まさかホーミング!?」

「ざっけんな何処の世界に誘導弾撃てる銃があるんだよ!!」

 

「目の前にあるんだなこれが、そぉら追加だ!!」

 

STEAM ATTACK!!

 

「「「「「ざっけんぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」」

 

94:纏め役の転生者

今度はロケットボトルか、ビルドでもやってたコンボだな。

 

95:D×D風紀委員長

追い打ち掛けるイッチ、なんかスゲェ楽しそうwww

 

96:普通のカウンセラー

良いわよイッチ!!そのままもっとやれやれ!!

 

97:円卓の鬼

鬼だwww鬼が此処に居るぞwww

 

98:無銘の転生者

>>97

鬼はお前だwww

 

 

STEAM ATTACK!!

 

「があああああ!!!?」

 

EVO-ツインコブラアイで一応索敵を掛けたら隠れていたので躊躇なく、タンクフルボトルを装填してから地面を撃つ星辰。すると地面の中に隠れていたヴィランが爆発に呑まれながら飛び出してきた。

 

「無駄だ、俺からは絶対に逃げられねぇ」

「バ、バケモノ……」

「俺が、バケモノ……フフフッ違うな、俺はお前達の敵だ」

 

そう言うとヴィランは完全に気を失ってしまった。そしてトランスチームライフルを肩に担ぎ三人にヴィランが潜んでいない事を合図すると三人から安堵と喜びの声が漏れて来た。それを聞くと安心する一方で―――何故か残念に思ってしまった。

 

「んっ……?」

「やったね星辰!!アンタ滅茶苦茶強いじゃん!!」

「ええ、本当に素晴らしかったですわ!!そちらの武器もボトルも、もしも作り出しているならば是非お話を聞きたいですわ!!」

「本当にお前がいて助かったよぉ~!!」

 

三人から様々な声を掛けて、思わず嬉しくなって頭を掻いてしまって先程の事なんて直ぐに忘れてしまった。

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