星狩りのヒーローアカデミア   作:魔女っ子アルト姫

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19スレ

「第一種目はいわゆる予選、毎年ここで多くの者が涙をのむ(ティアドリンク)!!さて運命の第一種目、今年は障害物競走!!一学年の全クラスによる総当たりレース、コースはこのスタジアムの外周で距離は約4㎞よ!!コースを守れば何でもあり!!」

 

選手宣誓後、息をつく暇もなくいきなり開始される第一競技、障害物競走。会場の周りをぐるりと一周すると言えば聞こえはいいがどんな障害物が待っているかは分からない上に4キロというのは聞こえる以上に長い。ペース配分も重要になってくる。そしてスタートのゲート前には凄まじい人数がすし詰めのようになっておりスタートしたとしても本当に走れるのかと思うほどである。

 

「さぁって……ちょっと張り切っちゃおうかな?」

 

エボルトに軽く乗っ取られていたからか、何処か鬱憤が溜まっている星辰。なのでちょっと位大人げない事をしてもいいよね?と内心で想ったりしていた。その中で、鳴り響く開始のゴング。

 

「スタァァアアアトォォオオッッッ!!!!」

 

一気に全員がゲートから走りだそうと前へと進む、誰よりも先にこのスタジアムから出る為に。スタートは宛ら満員電車状態―――と言いたい所なのだが、誰もスタジアムの出口であるゲートに辿り着けていないのである。

 

「な、なんだこれ氷ぃ!?」

「う、動けなっ……!!」

「A組、あいつかぁ……!!」

 

一早くゲートをくぐったのは轟、地面を凍らせて他人の足を取る事で足止めを行いつつ一早く抜け出す事に成功していた。だがそれは決して轟だけに言える事ではない。

 

「待ちやがれ半分野郎ぉぉぉぉ!!!」

「そう簡単には、行かせませんわっ!!」

「そう言う事ぉ!!」

 

クラスメイトであるメンバーからすれば轟の氷の事は熟知しているし開幕で使えば相手の足止めに有効な事は承知している。なので素早くそれに対応していく、轟もそれについては了解しているが―――

 

「この位で止まりはしないんだよなぁ!!」

「だろうな、お前は……!」

 

予想していた人物は凍り付いていた生徒達を飛び越えながらも圧倒的な存在感とオーラをまき散らして猛追を開始する、開会式にてその存在を見せ付けて、その力を今見せ付けている。

 

『さあA組が猛追を開始ぃ!!轟を追いかけるが此処で主席の石動も出撃だ!!というかお前なんか浮いてねぇかぁ!?おい解説のイレイザーヘッド説明プリーズ!!』

『俺も知らん。あいつの個性は謎が多い』

 

ほぼ無理矢理解説席に座らされた相澤がマイクに話を振られるが、何とも言い難い。星辰の個性は変身として登録されているが、変身というには謎が多すぎる。アイテムを生み出してそれを用いて変身を行う、何方かと言えば八百万の創造に近い物がある。

 

『さぁ、そんな事をしてたら先頭の轟が早くもお待ちかねの障害物走の第一関門に突入だ!!名付けて―――"ロボ・インフェルノ"!!仮想敵ロボがお出迎えだっぜ!!ご存知ッ雄英受験実技試験で出てきたヤツらだ!!』

「しかもこいつは、0ポイントか」

「あ~懐かしい」

 

とそこへ星辰もやって来るのだが、そこに広がっていた光景は30m級のロボットが無数に待ち構えている光景、よく見れば小さなものもあるがそれ以上に0ポイントヴィランのインパクトがとんでもない。

 

「なら―――あの時同様にスクラップにしてやるぜ!!」

 

真っ先に飛び出して行く星辰、地面を蹴って一気に跳躍する。それ目掛けてロボが拳を一気に振り抜いてくるが、それを空中で静止しながら意図も容易く受け止める。

 

『石動ぃぃっ!?お前飛べるのかよぉ!?』

 

流石に空まで飛べることには驚きなのかマイクからの絶叫が響いてくる、ワープも出来るエボルからしたら容易い事なのである。そして受け止めた拳をそのまま押し返して光弾を作り出して放とうとした瞬間、ロボは一気に凍結していった。下を見ると轟がスケートのように地面を凍らせてその上を滑り抜けながらもその最中にロボに触れて一気に凍結させていく姿が見える。

 

「なんならもっと凄ぇの用意して欲しいもんだ、クソ親父が見てんだからな」

「やれやれ、随分と張り切ってるねぇ~……んじゃ……そぉら轟パァァァスッ!!!」

「なっ!?」

 

凍り付いて動きが完全に停止しているロボ、それに思いっきり蹴り砕き残骸を轟の方へと飛ばす。それに気付いたのか轟は咄嗟に強く地面を踏みしめると地面から飛び出した巨大な氷柱がロボの残骸を貫いて行く、爆発を起こして行くロボの残骸に何処かホッとしたような息を漏らすと直ぐ近くから拍手が木霊してきた。

 

「お見事お見事、流石は轟君だ」

「石動、お前……」

「おいおいおい妨害がありって言ったのは教師陣だぜ?文句を言うならそっちが筋ってもんだ、俺はゲームに定められたルールに従ってるだけなんでね。それに―――こういった催しはライバルがいた方が盛り上がるもんだろ?」

「……お前、本当に石動か?」

 

意図的に声も変えているし口調も性格もまるで違う、戦闘訓練時のヴィラン役に徹していた時とそっくりだ。あの時も思ったが、これは本当に石動 星辰なのか?と疑問に思いたくなる。

 

「おいおい随分と失礼な事を聞くもんだな―――……っいや悪い、ちょっと悪ふざけが、過ぎた」

 

唐突に声が変わった、と同時に頭を押さえながら何処か苦し気な言葉を漏らしている。何処か体調でも悪いのか、本当なら保健室にでも連れて行ってやりたい所だが今は体育祭中だ、自分も自分でやりたい事があるのでそちらを優先したい。

 

「な、んでもない、先を急がせて貰うよ轟君。それと君が凄い相手を御所望なら俺が相手になるよ」

「―――良いなそれ、なら行くぞ。着いて来れるか」

「逆だな、お前が俺に着いてくるんだ」

 

また声が変わったと思ったら、直ぐに星辰は頭を振るってそのままスタートしていく。トップを二人で独走しつつも第二関門へと差し掛かる、第二関門は大きな警告のようにがっぽりと口を開けて待ち構えている切り立った崖のような足場、それらを繋ぐように張られているロープ。それを伝って越えて行けという事なのだろうが……。

 

『先頭の二人ががいよいよ第二の関門へと差し掛かったぞぉ!!!落ちれば即アウト、それが嫌なら這いずりなっ!!!ザ・フォォォオオオオオル!!!!って

轟はロープを凍らせてその上を滑るし石動は空飛んでいくしもう関門関係ねぇ!!?しかも石動は飛行個性向けの妨害も屁とも感じてねぇ!?』

 

飛行個性向けの妨害として強風を発生させる扇風機や模擬弾を放ってくるドローンなどがあるが、星辰にとっては妨害にもならない。寧ろ……

 

「グッ……引っ込めっ……テメェの出る幕なんてねぇんだよ……!!」

『つれないねぇ~仲よくしようぜぇ相棒♡』

「やめろ気色悪い!!」

 

ハザードレベルが上がった事によって姿を現し始めたエボルトが本格的に星辰への干渉を始めている、ロボを蹴り飛ばしたり勝手にしゃべり始めたりしたのも全てエボルトが身体の支配権を一時的に奪取したせい。

 

『ほれほれっ俺に構っていいのか、轟がだいぶ先まで行っちまったぞ?』

「誰のせいだゴラァ!!」

『ハハハハッ似た者同士、仲良くやろうぜ相棒。俺だってウルトラニキに殺されるのはごめんだからなぁ』

 

歯軋りをさせながらも轟の後を追う。エボルトは掲示板の事も知っているしそこに干渉も出来る、このエボルトがどんな存在なのかは分からないが今の所は自分の邪魔をする気はないと言っている……言ってはいるが自分も楽しみたいと勝手に身体の支配権奪取を狙って来る。

 

「お前は面倒臭いバイスか!!」

『おっいいねぇ俺もああいう感じに悪魔系としてデビューしちまうか?』

「すっこんでろ!!」

 

「(石動の奴、なんか一人で喋ってるけど、悩みでもあるのか?)」

 

この後、星辰は色々と奮闘するのだが……事あるごとに話しかけてくるエボルトのせいで集中力を欠いてしまった結果……障害物走は3着になってしまった。因みに1着はなんと緑谷で轟は2着だった。

 

「(くそっ……全部お前のせいだ!!)」

『ハハハッ嫌われたもんだな!!まあ長い付き合いになるんだ、気楽に行こうぜ?』

「(ウルトラニキィィィィ!!こいつにコズミューム光線撃ってくださいぃぃっ!!!)」




エボルト

イッチこと石動 星辰が特典として持ったエボルトの力……ではなくエボルト自身。現在はハザードレベルの関係で話しかけて来たり、勝手にしゃべったりする位だが……これからは謎。
ビルド本編のように何か目的を持っているのかも謎、現状は新しい相棒?である星辰とのヒーローライフを楽しんでいるように見える。流石にウルトラニキに対処されたくないからか大人しくはしている。
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