星狩りのヒーローアカデミア   作:魔女っ子アルト姫

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38スレ

「という訳で到着だよ~!!」

 

ハイテンションな先輩に連れられてやって来たのはオフィスビルを一つ丸ごと事務所にしているプロヒーロー、ドラグーンヒーロー・リューキュウの事務所。受付で簡単な手続きを終えるとそのままねじれにエレベーターへと連れ込まれると着いた上層階の事務所、そこではドラゴンの爪と翼をイメージしているようなマスクに何処かクールでありながら温かみと優しさを持った瞳で此方を見つめる女性が笑顔を作りながら自分たちを待っていた。

 

「ようこそリューキュウ事務所へ、待ってたわよ石動 星辰君」

 

笑みをたたえながら自分を待ってくれていた女性こそ、この事務所に主にしてヒーロービルボードチャートでは現在9位という紛れもないプロヒーローの一人として名を馳せているドラグーンヒーロー・リューキュウ。

 

「ねじれに出迎えをお願いしたけど直ぐに分かったかしら?」

「ええ。先輩が俺を見つけてくれて直ぐに合流できました」

「うんうんうん直ぐに合流したもんね~後輩君~♪」

「ねっ~セ~ンパイ♪」

 

とね~♪と上機嫌に笑いあう二人を見て少しあっけにとらえるが、すぐに仲良くできているようで何よりと笑顔を作るリューキュウ。

 

「それじゃあ私が事務所の案内をするからねじれ、あなたはコスチュームに着替えてきちゃいなさい」

「は~い♪」

 

元気よく返事をしてからスキップをしながら去っていく彼女を見送ると溜息を漏らしながらリューキュウはどこか申し訳なさそうな視線をこちらへと投げかけてきた。

 

「悪いわね石動君、ねじれってばああいう性格だから色々と大変なのよ。苦手だったら直ぐに言ってくれていいからね?」

「いえ全然気にしてませんよ、寧ろ俺は先輩の事好きですよ。いつもニコニコしてて周りに元気を振りまけるなんてヒーローとしてこれ以上ないぐらいに適任だと思います」

「まあそれは確かにそうだけど、初見でそこまであの子と合わせられるのは初めて見たからちょっと吃驚したわよ?」

「アハハッ……もっと大変なやつを知っているから、ですかね」

 

星辰からすればエボルトを相手にするのに比べたらねじれに合わせるのなんて簡単だし気が楽で本当に楽しい、だから別段一緒にいる事は嫌ではない。そう伝えるとリューキュウからそれじゃあ基本的にねじれのお守をお願いしちゃおうかしら、と冗談交じりに言われるのであった。

 

「いや、立場逆じゃないですそれ?」

「フフフッそうかもしれないわね」

 

そんな風に笑いあってからリューキュウ直々の事務所の案内を受ける事になった。事務所は基本どんな所でどんな職員がいるのか、ヒーローやそのサイドキックはどんな風に待機して出動時はどんな風に出るのか、これから教わる事を懇切丁寧に教えてくれる。

 

「という訳よ、貴方にはこれからこの事務所の一員として頑張ってもらう事になるから宜しくね」

「はい分かりました」

「いい返事ね。それと……ちょっと事務所の事情に巻き込むようで申し訳ないんだけど……貴方は基本的に私やねじれと一緒に現場に出てもらう事になるわ」

「現場、ですか……」

 

それはヴィラン退治へと出動してその手伝いをする事になる、まさか職場体験でそこまでのことを迄させて貰えるとは正直思ってもみなかったがこれは寧ろどんどん経験を積む良いチャンスだと思うが……職場体験でそこまでのことをさせてもらっていいのだろうかと思った直後に先ほどサイドキックの紹介を思い出してみた。

 

「もしかして、サイドキックが足りないんですか?」

「ちょっと情けないけどその通りなのよ」

 

少しばかり困ったような笑顔を見せながらリューキュウは肯定した。彼女は最近になって独立して事務所を立ち上げた、その関係で事務員などの事務所を運営するには十分な職員を雇う事は出来ているのだがサイドキックが不足している。

 

「人材募集に力を入れたいけど独立したばかりだといろいろと他にもやらないといけない事があってね……インターンのねじれにも結構頑張って貰っちゃってるの」

「成程……」

「勿論、職場体験だから危険なことまではさせるつもりはないわ。現場の空気を感じられると思って手伝ってくれないかしら?」

 

本来職場体験に来る生徒たちは守るべきお客さんとして扱われる、一線引いた位置から普段の仕事ぶりを見学したり体験したりしてプロの世界を味わう事になる。だがリューキュウのお願いはその一線を越えてプロに交じって活動してほしいという本当は推奨出来ない事、だがUSJで既にヴィランの襲撃を受けている身としてはその位は何とも思わない、寧ろ……自分の成長の糧に出来るとさえ考える。

 

「いえ、寧ろお願いしてでもやりたい事ですよ。少しの間ですけどリューキュウ事務所の一員として使ってください、掃除洗濯に食事の支度、ヴィラン退治まで何でも引き受けますよ」

「石動君……フフッ頼もしいわね、そんな風に言える男の子って好きよ」

 

微笑みながら改めてリューキュウと握手をする。

 

「改めてようこそリューキュウ事務所へ。事務所の主として、プロヒーロー・リューキュウとして貴方を歓迎します」

「此方こそ少しの間宜しくお願いします、ヒーローネームは仮面ライダーエボル。好きなように呼んでください」

「そう?それじゃあこれから宜しくねエボル」

「あ~リューキュウ後輩君と握手してる~!!なになになに如何して如何して如何して~?」

 

そこへコスチュームへと着替え終わったねじれがやってきてどうしていい笑顔で握手しているのかと質問が矢継ぎ早に飛んでくるのであった。何処か困ったように笑っているリューキュウの姿を見るとこれがこの事務所の日常的なあれらしい。

 

「いえいえ特に何とも~これから先輩の助手というか一緒に頑張ってねアドバイスを貰ったんですよ」

「おっ~!!それじゃあリューキュウ、私がパトロールに行くときとか一緒に連れて行ってもいいの?」

「ええ、それは勿論良いわよ。ちゃんと色々その時に教えるのも忘れないならね」

「やった~一緒に行けるよ~♪」

「やりましたねセ~ンパイ♪」

 

元気いっぱいに飛び跳ねているねじれに所員たちは何処か苦笑いを浮かべているが、そのテンションに付いていけている星辰に驚きの視線を送ってたりもしていた。振り回されるあのテンションに付いていけるどころか同調できるのだからある種当然かもしれない。

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