星狩りのヒーローアカデミア   作:魔女っ子アルト姫

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58スレ

「君なら理解していると思うんだがな」

 

YESともNOとも取れる対応をし続ける、ヴィラン連合にとって自分は利用価値があるというよりも得難い収穫。ヴィランがヒーロー、いや社会そのものに勝利したケースとして自分は絶対に必要。その為に粘り強い交渉をし続けて来る、その為に様々な手段を講じて来るのも当然……一番効いたのは雄英を猛烈にバッシングするマスコミの放送。

 

『マスコミってのは本当に下らねぇな、頭ン中空っぽな連中しかいねぇのか』

 

エボルトの言葉にも同意する、というよりも自分も心からそう思っている。そしてそれを利用して懐柔して来ようとするのも理解出来る。既に拉致されてから数日が経過している、雄英へのバッシングの激しさは更に増して行っておりTVには相澤先生とブラドキングが根津校長と共に謝罪会見を行っている。

 

「エボルさん、如何して貴方はヒーローを目指すんですか?こんな生きにくい社会で如何してそんな事が出来るんですか?」

 

トガが質問してきた、あの変身が忘れられないのか逐一血液を求めて来る彼女が別の意味で一番辛い。

 

「……答えるつもりはない」

「知りたいですね~聞きたいですね~♪」

「―――なら応えてやろうか?」

 

その時、星辰の声が変化した。同時に口角を大きく持ち上げながら歪みきったような笑みを作り出していく、その雰囲気はヒーローなんて物じゃない。紛れもない……ヴィランのそれ。

 

「あれっその声って……?」

「体育祭で聞いたなその声」

「二重人格って奴かしら、アンタみたいね」

「えっ何これ一緒にされてんの? ハァッ!?ちげぇし!!

 

突然の変貌にヴィラン連合からも戸惑いの声が溢れ出してくるが、その内の一人であるトゥワイスに極めて近い何かを感じられる。そして死柄木弔はそれを見て何かを掴んだように口元を上げる。

 

「よぉっそれがお前の本性か」

「本性とはひでぇ言い草だな。俺は俺だ、俺は俺のやりたいように生きたいだけだ、ヒーローを目指すなんてその一部分にすぎない」

 

肩を竦めながらもそう語る星辰、いやエボルトの言葉に死柄木は何かを感じる。内に潜めた膨大で強靭で猛烈な悪意。

 

「俺はいわば石動 星辰という箱に押し込められている禁忌、相棒との生活も悪くはないが……いい加減俺も自由に動きたいんでね」

「成程な……禁忌か、差し詰め石動 星辰はパンドラの箱か」

「俺はパンドラボックスと呼んでるがな」

 

声高に笑うエボルト、だがその出現は余りにも突然すぎた。エボルトは身体を震わせながらも顔に手をやり何かを抑えつけようとするような苦悶の表情を浮かべる。

 

「テメェ……出て来るな、やめろ……!!」

『相棒、俺とお前の目的は一致してるが……余りにもお前のそれは遅いんだよ」

「何を―――』

「少し寝てな相棒、次起きる時には……俺達は完全になってる」

『やめろお前……』

 

そう言うと星辰は完全に封じ込められる、そしてエボルトは空を仰ぐようにしながらも何やら心からこの時を待ちわびていたと言わんばかりの声を出した。

 

「ハァァァァァッ……相棒にも困ったもんだ」

「個性そのものに意志がある、そう言う認識で良いのか」

「それでも構わねぇが、俺にはエボルトっつう立派な名前があるんでね。そっちで呼んでくれると助かるぜ連合大将閣下」

 

軽くおどけながらもエボルトは声を弾ませながらも、何処か相手を見透かすかのような口調で死柄木に問いかける。

 

「―――成程、変身って個性らしいがお前に変身してるって訳か」

「間違ってはないな。相棒は俺の力で正義を成そうとしている、頑張ってはいるが俺の真の力を引き出せてねぇ。相棒の目的も俺の目的も一致はしてる、完全体になる事だ」

 

そう言いながらもエボルトはその手の中にある物を出現させ、それを手の中で遊ばせ始めた。

 

「なぁ大将さんよ、俺を仲間にさせたいなら相応のメリットって奴を提示してくれねぇとな。俺は別にこのままヒーローを目指してもいい、時間こそかかるが完全体にはなれる―――だがな、お前達が俺を完全体にさせてくれるってんなら俺は連合加入も吝かでもねぇんだ」

「フフフッ……初めて好意的な返事をしてくれて嬉しいよ、星辰いやエボルト。ならお前に紹介してやるよ、俺の先生をな」

「大将の先生とは呼び方に困るねぇ……フフフフッ」

 

 

 

 

 

140:普通のカウンセラー

ちょっとウルトラニキこれ絶対にやばいわよ!?

エボルトの奴、イッチの身体を奪い取ってるわ!!

 

141:光の国の戦士

これは、まずいですね……絶対に不味い……!!

 

142:IS世界のメンタルセラピスト

イッチィィィィィィィィッッッ!!!!ウオオオオイッチぃぃぃぃぃぃ!!!

 

143:ヒスイの調査兵

取り敢えず落ち着けセラピストニキ!!

言うなればビルド本編の万丈みたいな状態だろ!!

だったら望みはある!!

 

144:D×D風紀委員長

だったら早く!最悪の場合、ヒロアカ次元の地球が消えますよ!?

 

145:纏め役の転生者

待て、イッチはこれ応答してるか!?

 

146:超次元中学生

えっ!?分かんないけど全く応答ないよ!?

 

147:青春学園の熱血教師

エボルトによって眠らされているのか、封じ込められてるのか……

 

148:円卓の鬼

それが何か問題なのか?いや心配なのはわかるけど

 

149:IS世界のメンタルセラピスト

心配って言ってくれてよかった、言わなかったら殺してた。

 

150:無法地帯の料理人

取り敢えず今は自重してくれセラピストニキ。

 

151:大地の虎

んでイッチに反応ないのは問題あるっすか?

 

152:纏め役の転生者

掲示板で繋がってはいるが基本的に俺達の世界は自由に行き来が出来ないようになってる。

だが、何かしらのSOSがあった場合には掲示板を利用してその世界に行く事は出来る。

 

153:IS世界のメンタルセラピスト

>>152

マジでぇぇぇ!!?じゃあリアルイッチに会えるのか!?

何で先に言わないのよアンタ!!

 

154:普通のカウンセラー

絶対にそういう反応するからでしょ……。

 

155:ヒスイの調査兵

んじゃ、助けに行こうと思えば行けるのか?

 

156:纏め役の転生者

可能ではある。ウルトラニキの次元移動もこれを応用してる。

幾らウルトラマンと言っても何か指標がないと難しいからな。

 

157:光の国の戦士

ええ、宇宙を超えるって普通にやばい事ですから

学校のグラウンドに落とした砂金を探すようなもんです。

ビーコン的何かがあれば別ですけど……。

 

158:無法地帯の料理人

ビーコンあればそんなレベルの事でも実行可能な辺りやべぇよウルトラマン。

 

159:纏め役の転生者

だが、掲示板の移動の場合は対象世界の転生者のシステムへのその場での申請が居る。

LIVEモードへの切り替えみたいにな。

 

160:大地の虎

えっ、それって……イッチの承諾が居るって事です、よね……?

 

161:円卓の鬼

でもイッチは今、意識がないのか応答がない。

 

162:クトゥルフ系狩人

という事はシステム様への申請が出来ないからビーコンが打てない。

 

163:D×D風紀委員長

という事は……

 

164:ヒスイの調査兵

イッチを助けに行けない!?

 

165:纏め役の転生者

エボルトの奴、此処まで分かった上で計算してたのか!?

 

166:エボルトヒロアカ

おいおいおい他の世界の奴がこの世界の事に首突っ込もうなんて野暮な事するなよ。

 

167:普通のカウンセラー

!?

エボルトアンタ……!!!

 

168:エボルトヒロアカ

―――一言言っとくが……俺の意志は相棒の意志だ。

全て、相棒が望んだ事だ。さあ引き続きLIVEモードにはしといてやる。

 

さあ……存分に楽しみな、俺達のショーをな!!

 

 

 

「やぁっこんな姿で済まないね、だが君とこうして言葉を交わしてみたいと常々思っていたよ石動 星辰君」

「今の俺はエボルトだ。さて、アンタは俺達の望みを叶えてくれるのかな?」

 

何処までも深い闇の中で厄災は遂に悪の帝王とも言うべき悪意と接触した。

 

「力の限り手助けをしよう、何が必要かな?」

「先ずはそうだな……連合大将閣下の先生様の呼び名を聞かせてくれ、でなきゃ勝手に元帥閣下とでも呼ぶぜ」

「そうか。まずは挨拶が必要だったね、僕の事はそうだね―――オール・フォー・ワン、そう呼んでくれたまえ」

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