星狩りのヒーローアカデミア   作:魔女っ子アルト姫

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ヒーロー仮免許取得試験、その全工程が終了しいよいよ合格発表が成されようとしていた。やれる事だけはやった、星辰もやれる事は全てやったとそんな思いで発表を待ち続ける。後は天に運を任せるのみと思っているが皆緊張した面持ちで発表のときを待っていた。

 

「……ぁぁぁっ~……マジで首いってぇ……」

「大丈夫か星辰、お前ずっとミルコと戦ってたもんな」

「それに関してはもう全身痛い、もうマジであの人何なん、というか本当に生き物なのって疑問を持つレベルでやばかった……」

「マジでそうだよね……」

 

それに関して耳郎も何の異論もなかった。跳躍力、攻撃力、危機察知能力、耐久力、あらゆる分野が全て飛び抜けている。どれか一つに特化している訳ではない、全てに優れている上で精神力と肉体のレベルが常軌を逸している。エボルラビットでも対応は出来たがあくまで対応が出来ただけで善戦が出来た訳ではなかった、寧ろ相手を本気させることがギリギリで出来たのがやっと。

 

「首蹴られたのか?」

「いや顔面蹴られた」

『顔面!?』

「ビルぶち抜いてそのまま地面に叩き付けられた」

『なんで生きてるの!?』

 

周囲からそんな言葉を掛けられて確かに……と思うがそれだけエボルの安全機構は精度が高いという事なのだろう。

 

「いやなんか気に入られたっつうか……それでネックロック喰らったっというか……」

「気に入られてそれか……良い整体紹介するか?俺も世話になってるとこ」

「教えてくれると助かるわ……」

 

素直に焦凍の厚意に甘える事にする星辰。その最中、耳郎はずっと薄暗い瞳を作っていたが、それは気付かれる事は無かった。

 

「ケロ、響香ちゃんも怪我がないみたいで安心したわ。緑谷ちゃんから姿が見えないって聞いて心配してたのよ?」

「ありがとね梅雨ちゃん、あいつ一人だけで抑えられるとは思わなかった応援に行ってたの。ウサギだから音が弱点だと思って」

「成程、見事な状況判断ね」

 

話しかけられた瞬間にそれをしまいこみながらも普段の自分で返答する。誰にもバレる事なく自らの闇を封じ込める事が出来る辺り彼女も相当に出来るようになっているのだろう……だが、こっそりと自分の胸を撫でながらも八百万のような抜群にスタイルに憧れる。

 

「(やっぱり星辰もあんな感じみたいなのが良いのかな……)」

『え~それではこれより、合格発表者を発表したいと思います。モニターに50音順にて名前が表示されますのでどうぞご確認ください』

 

そんな何処か悩ましい事を考えていると遂に表示されたモニターに映り込む合格者の名前、それらに皆が食い入るように自らの名前を探していく。星辰も同じく、こんな時は探しやすい自分の苗字に感謝する。

 

「い……いす……イァイァ……シュブ=ニグラス……」

『おい。クトルゥフニキの影響受けてんぞ』

「あっあった!!」

 

そんな事を言いながらも石動 星辰という文字を見つける事が出来た。間違いなく自分の名前だ、数度確認を繰り返した後漸く確信を持てたのか体中から力が抜け、倒れこみそうになりながらも安心感に満ちた言葉を口にする。

 

「あったぁぁ~!!!!」

「ッシャアアアアアア!!!」

 

と次々と声が上がっていく、如何やらA組の全員が受かる事が出来ているらしい。これで相澤先生の肩の荷も下りた事だろう。

 

『えー、全員ご確認頂けたでしょうか、それでは続きましてプリントをお配りします。採点内容が詳しく記載されていますのでしっかり目を通しておいて下さい。全員100点からの減点方式で採点しております』

 

職員から次々とプリントが配られていく。自分の持ち点と評価内容が詳しく記載され、どんな行動で減点されているのかも詳しく書かれている。

 

「星辰、如何だった?ウチは87点だった」

「えっ結構高い点数じゃない?」

「うん。でもアンタの救援に行った時に誰にも言わずに行っちゃったのがまずかったみたい」

「あ~報連相」

「うん、失念してた」

 

耳郎の点数は87点。基本的に減点は行われていない、目立ったものは救助作業での少々の粗さと星辰の救援に行かなければと焦ってしまった事で報連相を怠ってしまった点のみ。それ以外は概ね高評価であった。

 

「ア"ア"ッ!!?51点だぁ!?」

「うっわギリギリじゃねぇかお前!?」

「何々……要救助者に対する暴言による著しい減点……但し力強い言葉により励ましは評価に値する……」

『爆豪らしい』

「ンだとゴラァ!!!」

 

一応爆豪も合格こそしているが、余りにもギリギリすぎる点数に怒りを露わにするが減点が余りにも彼らしいので周囲は寧ろ良く合格出来たな……とある意味での尊敬のまなざしを送るのが当人は全く嬉しくない事だろう。他人を気にするのは良いが好い加減に見なければ……と自分のを見てみる。

 

「97点!?」

「えっ高!?」

 

『個性を利用した様々な応用、要救助者に対する配慮を忘れる事も無く細心の注意を払い続けていた。ヴィラン確認直後に最も危険と思われる相手を判断して一対一に持ち込む素早い判断も素晴らしい。が、救援を求めるタイミングを見誤ってはいけない、この点を注意されたし』

 

と書かれた。基本的に問題はなく、ミルコを抑え続けていた事は評価に値するが応援を何とかして呼ぶべきであったという評価が下される。抑え込んでいたが故に被害はなかったがあのままでは確実に自分はやられていた、なので応援を呼んで対応するという判断も重要なのだという事だ。

 

「あ~……でもミルコ相手にそんな事考えてる余裕ねぇんだよなぁ……一瞬でも気を抜いたら一気に叩き潰されちゃうし……」

「うんあれはマジでやばい……」

 

単純に強い、何処までもシンプルに強いのである。其処に鋼の精神力がプラスされる事でその強さは何倍にも増幅されていく、仮免試験で自身の鼓膜を破るなんて判断もどれだけのヒーローが出来るのだろうか……それにあの人はラビットヒーロー……どうしてもビルドと重ね合わせてしまう。

 

「目指すべきヒーローはあんな感じのヒーローなのかもしれないな……」

『俺はごめんだぞ』

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