星狩りのヒーローアカデミア   作:魔女っ子アルト姫

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星辰「この世界がビルドの新世界である事を知った仮面ライダーエボルの石動 星辰は戦兎さんと万丈さんとなんとか仲良くなるのだった。これからの先の戦いに備える為に」

戦兎「にしてもこの世界って珍妙にもほどがあるよな」

万丈「この前なんて頭の先から手みたいな角持ってる奴にあったよな」

星辰「そう言えばお二人は個性あるんですか?」

戦兎「いやねえよ、まあなくても俺は天っ才だから問題ないけど」

万丈「俺もねえけど俺にはこの筋肉があるからな!!何せ―――俺はプロテインの貴公子、万丈 龍我だからな!!」

戦兎「何、マジでそれ気に入ってんの?こんな馬鹿は放っておいて第92スレをどうぞ!!」

万丈「筋肉付けろ!!」

星辰「いや付ければいいってもんでもない気が……」


92スレ

「おう、ちゃんと弁当持ってきたか?」

「持ってきましたけど……この状況で食べるつもりですか、まあ貴方らしいと言えばらしいと思いますけど」

 

思わずあきれ果てた言葉を浮かべながらも、持ってきた荷物から重箱を取り出す。それを会議室の扉を蹴破るかのように入ってきたミルコへと手渡す、そのまま隣の席に着きながらも持ってきた水筒から汁物などを注いだりして食べる準備を進めていくが、会議室から一気に視線を集める。まあ当然だろうが……。

 

「遅刻だぞミルコ、出来るならば遅刻は勘弁してほしい物だな」

「悪かったな。だけど進捗あったぞ―――ほれっ」

 

そう言いながらもミルコは腰に下げていた袋を星辰へと渡した。それは一体何なのか……と視線が注がれているのだが、それに手を合わせながらもミルコは答えた。

 

「アタシに刺さった弾丸のサンプルだ、とっちめたヴィランが持ってやがったから持って来てやったぜ。んじゃいっただきま~す!!」

 

そう言いながらも弁当に喰らい付き始めるミルコ、極めて破天荒だが仕事はキッチリとこなしてくるのだから困ったものだ。何故こんな会議をしているのか―――それは緑谷がインターンを行っている事務所、以前オールマイトのサイドキックを務めていたヒーローのナイトアイからのチームアップ要請があったから。それを受けてリューキュウ事務所は要請を受諾。その話し合いの為に集まった。他にも切島とそのインターン先であるBMIヒーローのファットガム、雄英ビッグ3も到着しいよいよ本格的な話し合いに移行する事になってきた。

 

ナイトアイ事務所は今現在、極道組織・死穢八斎會を追跡中、その過程で敵連合の一人、トゥワイスと接触している事も明らかになってきている。既にかなりの大人数がいるこの場にはグラントリノまでいる。かなり大掛かりなチームアップになっている。そしてその議題としてあげられているのが……死穢八斎會が大基になって流していると思われる特殊な弾丸だった。

 

「そして先日の烈怒頼雄斗デビュー戦……うちの環が今まで見た事もないような薬物が入った弾丸を食らってしもうた、それの出所が八斎會っちゅう訳や。そして―――その打ち込まれた弾丸は個性を壊す薬……しかも、その中には人間の血やら細胞が入っとった……!!」

 

周囲の空気が死んだ。現環境、世界を壊しかねない薬だ。しかも恐らくだが、死穢八斎會の若頭である治埼が個性を用いて壊理という娘がいる。緑谷とミリオが遭遇した時、彼女の腕や足には夥しい量の包帯が巻かれていたという……つまり、治埼は娘の身体を弾丸へと変えている可能性があるという事。何とも悍ましい話。

 

「ミルコ、君のその弾丸を受けたと聞いたが問題は無いのだな」

「ああ、肩に喰らっちまったが問題ねえよ。そいつもぶちのめした個性もお元気だ、星辰吸い物お代わり」

「ああはい」

 

給仕のようにミルコの要望に応える星辰。個性に戦闘力を依存しきれないのはヒーローとしては正しいが、混乱も何もせず相手を倒せたミルコには呆れる他ない。

 

「今回、皆さんを集めたのは他でもありません。死穢八齋會と接点のある組織・グループ及び死穢八齋會の所有する土地。それらを可能な限り、ピックアップしました。各自その個所を探っていただき、それらの弾丸の貯蔵場所や壊理という少女の捜索を頼みたい」

「成程、それで俺達みたいなマイナーヒーローが……」

 

此処に集められているのは有名処だけではない、それぞれの地域に根差した活動を行っているヒーロー達も多い。つまり土地勘を持ったヒーローが集められている。

 

「ミルコ、貴方がその弾丸を得た場所は?」

「あん?あ~……藤沢だな」

「成程、その辺りでも情報を集めておく。後何時まで食べるつもりだ」

「良いだろ腹減ってんだよ」

 

本当に我が道を行くというか、マイペースなヒーローだ……そんなナイトアイは星辰を見た。何処かその瞳は得体の分からない未知の生命体を見つめるかのように、冷たく警戒心を抱いているかのような物だった。その視線に気づいて星辰が顔を上げる。

 

「あの、何か」

「……いや、君の変身した姿、エボルと言ったか。それは随分と汎用性が高いと聞いたのでね、後でそれを聞いておきたいと思っただけだ」

「分かりました。幾らでもお話します」

 

眼鏡を上げながら視線を隠すようにしたナイトアイに星辰は何か、妙な物を感じた。そのまま話し合いは進んでいく、ナイトアイの個性である予知でこの先の未来を調べて情報を得るという意見も出たが……ナイトアイの強固な反対にダメ押しに使うという事に限定された。様々な話し合いが行われた後、行動の指針の決定が終了して行動に移ろうとした時……ナイトアイに促されて星辰は会議室に残り続けた。

 

「まずは突然の事を謝罪しよう、君の事はデクから聞いている。素晴らしい力を持っているヒーローだとね」

「まだヒーローじゃないのに、緑谷君は全く……それで聞きたいというのは」

「単刀直入に、言わせて貰おう―――私は、間接的にだが君の未来を見てしまった」

 

その言葉に驚きを隠せなかった。ナイトアイは自分の未来を見たという事に、だが話し方からすると見るつもりは全くなかったらしい。如何やら事件の捜査で必要に迫られた見た際の予知にエボルの姿を見たらしい。

 

「何を見たので」

「妙なんだ、私の個性では今までなかった事が起きた。突如として光景がぼやけて雑音塗れになったかと思えば数時間後の未来になっていた。一定の時間の余地がごっそりと抜けていた」

「時間が、抜ける……?」

「兎も角見たものを伝える」

 

不明瞭ではあるがナイトアイは見たものを懸命に説明してくれた。仮面ライダーエボルの姿となっていた星辰、それと並ぶ数人の影、その前に立つ何か。そしてそれが何かをしようとした時に時間が抜けた。しかももう一度見ようとしてもその時間だけではなく、他の時間さえも虫食い状態になっており、遂には予知その物が通じなくなったという。

 

「済まない、私は君の未来を決定づけてしまったかもしれないのだ……」

 

何も分からない未知が迫っている、ただそれだけが伝わってくる。だが星辰はそれに心当たりがあった、つまり―――そういう事なのだ、これは確定だと分かる。

 

「有難う御座いますナイトアイ、俺はその予知を知れてよかったと思ってます」

「何を……」

「対策が取れる……ああ、やってやるとも」

 

その時、ナイトアイは金縛りにあったかのように硬直していたという。後にミリオがナイトアイの様子を見に来た時に、彼はこう語った。

 

「彼の表情は……まるで覚悟を決めた特攻隊のような表情だった、死を覚悟し死を受け入れ、それでも尚、それを変えようとする男の顔だった……」

 

「エボルト、戦兎さん達の元に向かう」

『ああ、間違いない……来やがるぜ』

「『キルバスが』」

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