星狩りのヒーローアカデミア   作:魔女っ子アルト姫

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星辰「新世界の仮面ライダーエボルである石動 星辰はナイトアイから、近い未来、キルバスの襲来を聞かされる。宇宙の存在を賭けた戦いが迫ってきている」

エボルト「あ~あ、まともな兄貴が欲しかったぜ」

星辰「まともだったらお前絶対おちょくってただろ」

エボルト「ああそれは確実だな、それでグレてキルバスみたいになった所を狩る。あっそれ最高だな」

星辰「……お前、マジで一回死ぬか」

エボルト「もう何度も倒れてはいるけどな」

星辰「こんなのが相棒なのは嫌だけど、93スレをどうぞ!!」

エボルト「今更過ぎんだろそれ言うの」


93スレ

「戦兎さん、お話があります」

 

ナイトアイからの話を受けた星辰はすぐさま桐龍開発工房へと訪れた、そこではパソコンに向かっている戦兎とトレーニングを行っている万丈の姿があった。万丈はまた弁当でも持って来てくれたのか?と思ったが、直ぐに彼の表情から違う物だと悟った。その表情は余りにも覚悟に満ち溢れすぎている。

 

「話を聞こう」

 

星辰は隠す事も無く全てを打ち明ける、これからこの世界にエボルトを超えるような厄災がやって来る事、そしてそれがパンドラボックスを復活を目的として宇宙と共に心中を図ろうとしているイカれた存在である事、対抗する為には仮面ライダーの力を結集させるしかない事を。

 

「キルバス……そんな存在が……」

「マジかよ、だけどマジなのか」

「間違いないと思います、ナイトアイに言われた時に俺にもそのビジョンに似た何かが見えた。そこには戦兎さんや万丈さんだけじゃない、グリスやローグもいました。カズミンさんや幻徳さんの力も必要になります」

 

それを聞いて益々キルバスという敵の強大さが明らかになっていく。旧世界で戦ったエボルト以上の怪物というのも理解出来る……だが如何やって皆の記憶を取り戻すかが課題になって来る。そもそも、平和の新世界で生きてる彼らを戦いに巻き込むという判断に二人は戸惑いを隠しきれていなかった。

 

「お気持ちは分かります、ですが」

『んな事言ってる場合じゃねぇって事は桐生 戦兎大先生なら分かってんだろ』

 

影がエボルトとなり、星辰に寄り掛かりながら語り掛ける。

 

『このままだと新世界どころか、宇宙その物の危機だ。そうなったら平和なんて無に帰る。良いか、あいつは支配するんじゃねえ、消しちまうんだ。其処に何の躊躇もなくな』

「……だけど如何やんだよ」

『それについては俺と相棒がやる、ちょっとパンドラパネル借りるぞ』

 

そう言いながら星辰と共に歩みを進めながら共に、白いパンドラパネルへと手を触れる。万丈はそれに触れることを警戒するが、戦兎が止める。意識を集中させながら身体の中にある力を最大限にまで高める。星辰に青い光、エボルトに赤い光が宿り始め、それを一気にパンドラパネルへと注ぎ込む。

 

「『エボルテックフィニッシュ!!!』」

 

力が注ぎ込まれた時、パネルは金色に輝きだしながらも一気に波動を放出していく。それは倉庫を越えて日本へと波及していく、その放射が終わるとエボルトは倒れこみそうになる星辰の中へと引っ込んでいく。

 

「おい大丈夫かお前!?」

「大丈夫、です……ちょっとエネルギー使い過ぎたみたいで……」

「何をしたんだ、今」

「エボルトの力で起こしたエネルギーを注ぎ込みました、パンドラボックスは元々、ブラッド族の物……それを使ってこの新世界が出来ている。だったら、その創造の根源の力を使えば、改変された世界の記憶を呼び覚ます事が出来る筈です……」

 

キルバスがやった事をやった、という事だ。但し、パンドラボックスを復元せずに行った為に必要なエネルギーは大きく負担も大きい。だがそれ以上のリターンがある。やる価値はあった。

 

『おい相棒、身体の制御俺に変われ。お前は休んでろ」

「……煽るなよ』

「それとこれは別ってね」

 

そう言いながら星辰の肉体の主導権がエボルトへと変化する。力としては互角、だが力の扱いという点ではエボルトの方が優れているので星辰が疲弊すれば主導権はエボルトが優勢になる。身体を明け渡すと身体を回しながら腰のポーチからある物を取り出した。

 

「おい万丈、ちょいと手出せ」

「あ"っ?何でテメェの言う事聞かなきゃならねぇんだ」

「良いからさっさとしろ―――俺の相棒の頑張りを無駄にする気か」

 

その言葉には圧があった、今までエボルトから感じた事の無いような怒りの感情……これは同胞を侮辱されたような怒りだ。単純な怒りならば持っている筈だが、まさかエボルトからそんなものを感じるなんて思いもしなかった。それに押されるように手を伸ばすと手首を掴まれる。

 

「―――やっぱりな、お前程度じゃ俺には逆らえねぇよ……!!」

「グゥゥゥゥッテメェ、何をっ……!?」

 

手首を掴む力が強いのもあるが、それ以上に身体の中から何かを引きずる出されるような感覚を味わう。全身が赤く輝きながらもその光がどんどん星辰いや、エボルトへと飲み込まれていく。それが数秒続くと万丈から手が離された。

 

「お前、何をしやがった!!?」

「お前の中に居た俺の細胞を回収したんだよ、最後の決戦の時に万が一に備えて忍ばせた俺の細胞をな。それで今の俺をパワーアップさせて貰った」

「お前、んなことしてやがったのか!!?」

「俺の周到さは知ってんだろ、キルバスが来た時にその影響で覚醒するかもしれねぇ。最悪の場合俺が二人存在する事になったらいやだろ」

「「最悪すぎる……!!」」

「予想通りのリアクションだが、此処まで予想が当たって嬉しくねぇ事も珍しいだろうな」

 

二人のエボルトが同時にチャオ♪と言う光景でも想像したのか、顔を青くして身体を震わせる二人。まあそうなるだろうなぁ……と星辰は思っていた。

 

「後、ついでに俺の遺伝子をお前の遺伝子として定着させておいた。これで、お前の遺伝子から俺が復活する事は無い」

「ンな事までしたのかよ」

「どうしてそこまでする、お前からすれば復活のカードを一つ失ったようなもんだぞ」

「それだけをする価値があるって事だ、キルバスに勝つってのはそんだけ大変な事を理解しろ。後戦兎、こいつを解析しろ」

 

そう言いながら戦兎に向けてボトルを投げる、それはダイナソーエボルボトルだった。

 

「それには俺を含めた相棒のデータが入ってる。そいつを使えば恐らくだが対キルバスのアイテムが出来る筈だ、悪いがそいつを相棒に作ってくれ」

「如何して星辰なんだ、万丈でもいい筈だ」

「無理だな。定着させる過程で俺の遺伝子は完全に変質してる、変身能力もそのまま、ハザードレベルも上がる事は上がるが完全に俺とは別の生命体になった。つまり、未知の生命体万丈 龍我の誕生って訳だ」

「テメッ何勝手に俺を訳分かんねえ生き物にしてんだ!!?」

「ンだよだった今からまた弄るか?俺の復活の宿にして欲しいっていうのは妙なリクエストだな」

「ざっけんな!!」

 

話をしていて思うのはやはりこのエボルとは何かが違うという事だ、自分達が戦ったエボルトと同じではあるが間違いなく決定的に異なっている。

 

「エボルト、お前は星辰に妙な肩入れをしてるな。理由があるのか」

「んっ~?相棒に肩入れするのが変とは、お前にしては妙な事を聞くな」

 

肩を竦めながらも誤魔化そうとするエボルトだが、戦兎は一切目を反らさない。それに観念したように溜息混じりに答えてやる。

 

「相棒は面白れぇんだよ、今まで出会った生命体の中でとびっきりな!!此奴は俺という絶対的な悪を抱えている、それなのにそれを否定しねぇ、嫌いこそするが受け入れてる。自らがその力を正しく使うと言いながら、俺の力を使って悪を演じたりもする、こんな面白い人間が他にいるか?端的に言えば、相棒をキルバスに奪われる事が気に喰わねぇ、それだけの話だ」

「……人間臭いな」

「俺に感情を与えてそういう風にしてくれたのは何処の自意識過剰な科学者なんだろうな」

 

求める答えは得た、と言わんばかりに戦兎はボトルの解析を開始する。何時、キルバスがこの世界にやって来るかは分からない。だから出来るだけ急ぐしかない、その風景を見ながらエボルトは倉庫の外に出ながらも空を見上げた。

 

「ハァッ……覚悟、もう一度決めとけよ相棒」

『言われるまでもなく、出来てんだよこっちは』

「頼むから道連れだけはやめてくれよ」

『お前の心掛け次第だな』

「なんで俺、相棒に脅されてんだろうな」

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