UMA-MUSUME GALE A MOMENT 作:ビデオマン
そんなIFのStory……
……何がどうなってやがる……
俺は気が付いたらYOKOHAMAではない、知らない場所にいた……
「あ……良かった、起きたんですね」
そして……目の前には耳と尻尾を生やした女……
訳が分からねえ……そもそも俺はさっきまで何をしていた……?
記憶……思い出そうとする意志……
そう……俺の最後の記憶は『Diablo』絡みの因縁にケリをつけた後……
俺は……『赤碕 翔』は……『D-Sleepシステム』によって作られた人格……
『オレ』が目覚めたとき……『赤碕 翔』は消える……
そして……『俺』はもうすぐ消える……
……何となくだけど……そんな予感がしていたんだ……
「どこへいくっていうんだ……?
みんながあんたを待ってる」
【声】が……本来の『オレ』が語りかけてくる……
「オレはあんたと一緒に
みんなのところにもどりたいんだ」
「冗談じゃねえ……」
「LAST RUN……走ろうぜ」
「REWARDSなんてない」
「ただ走る……勝ちも負けもない……そんな走り」
「最高の走り屋のあんたと走りたいんだ」
「俺は消える…………そのはずだろ?」
「あんたが消えたいときに消えればいいさ」
「それまではオレたち一心同体だ」
「相変わらず…………調子のいい野郎だ」
「…………………………」
「それに…………」
「やり残したことあるだろ?最速の彼方……蜃気楼をつかむ……まだだったよな」
「藤沢先輩と走った時だって…………」
「あんた、泣きそうな顔でさ……」
「……あんなに綺麗な朝だったのに……」
「ヘヘッ……いつかもう一度そんな朝が来るまでオレが相手してやるよ」
「いくぜ……」
そして始まったLAST RUN……
ただ……最速の彼方を目指す……
今にして思えば、あれはただの夢だったのかもしれねえ……
消えゆく『俺』が見た……最後の都合のいい幻想……
……結局……何も分からねえ……
唯一つ言えるのは……少なくとも俺が今見ているのは幻想なんかじゃなくて……紛うことなき現実ということだけ……
「あの……さっきから難しい顔をしていますけど、大丈夫ですか?」
「……1つ聞きたい……ここは何処だ?」
「ここは、中央トレセン学園の保健室です。運んできたのは私じゃなくて、トレーナーさんなんですけど……」
「中央トレセン学園……TRAINER……?」
TRAINER……ここはGYMみたいなものなのか……?
GYMの……SCHOOL……?
「はい、急用が出来たから戻ってくるまで見ていてくれって……正直私にも何が何だか良く分かってないんですけど……」
どうやら……そのTRAINERって奴が来ないことにはどうにもならないらしい……
……そういえば、昔の……本来の『オレ』はどうなったんだ……?
あの後……藤沢先輩達の所に戻れたのか……?
俺は……これからどうすればいい……?
そんな思考は……すぐに吹っ飛んじまった……
「おう!スズカ!悪かったな!!後……スズカのTRAINERが話したいことがあるから来いって言ってたぜ!」
「分かりました……それじゃあ私はこれで……どうかお大事に」
「……ああ……」
スズカと呼ばれた女が部屋を去っていった……
そして……今入ってきた男……そいつは……冗談じゃねえ……
「よう!!久し振りだな!!……まさかこんな所で会うことになるとは思わなかったぜ!……赤碕……!」
死んだはずのNIGHT RACERSのDRIVER……
沢木 誠だった……
続くかどうかは分からないのさ……