今後の話にカルムと因縁が出来るキャラを出したいと思います。
シュミットside
何故、こうなったんだ。
現在、ヨルコとカインズが赤目のザザと青目のローにエストックを突きつけられ、俺の方には、ジョニーブラックにシーフ、ラフコフ頭首のPoHが居た。
どうしてこうなったのかと、先程までの行動を思い出す。
聖竜連合の本部に、キリト、アスナ、カルム、ミトの4人に送ってもらった後も、鎧を解除する気になれなかった。
しばらくして、俺はグリセルダの墓標の前に向かった。
赦しを乞う為に。
グリセルダの墓標に着いて、懺悔していると、死んだ筈のヨルコとカインズが現れた。
それに説明していると、いきなり麻痺状態になった。
???「ワーン、ダウーン。」
そんな無邪気な声が降ってきて、視線を上げるとそこには、2人のオレンジプレイヤーがいて、ヨルコとカインズの方にも、もう2人いた。
この4人は、ジョニー・ブラックとシーフに、赤目のザザと青目のローだ。
という事は、あいつも………!
嘘だろう、やめてくれ、冗談じゃない。
そんな思いとは裏腹に、もう1人現れた。
シュミット「………PoH…………。」
そう、レッドギルド、ラフィン・コフィンの頭首、PoHだった。
コイツに煽動されて、一部のプレイヤーがPKに走ってしまった。
PoH「Wow……。確かに、こいつはでっかい獲物だ。DDAのリーダー様じゃないか。」
そうして、現在に至る。
だが、何故ラフコフのトップ5が、こんな所に居るんだ。
そんな事を考えていると、馬の近づく音がしてきて、PoHが残りの4人に警戒させる。
馬が後ろ足で嘶くと、プレイヤーが1人転げ落ちた。
更に、もう1人が飛んできた。
???「いてっ!」
???「何やってんだ。」
現れた闖入者は、黒の剣士・キリトに、紫紺の剣士・カルムだった。
カルムは、フュージョンジャックの状態になっていた。
キリトが馬のレンタルを解除して、走り去っていく中、2人が声を上げた。
キリト「よう、PoH。久しぶりだな。」
カルム「相変わらず、そんな悪趣味な格好をしてんだな。」
PoH「……貴様らに言われたくねぇな。」
答えたPoHの声は、隠しきれない殺気を孕んでいた。
ジョニー「ンの野郎共……!余裕かましてんじゃねーぞ!状況解ってんのか!」
シーフ「そうだぞ!」
荒ぶる部下を抑えて、PoHは右手の肉切り包丁の背で肩をとんとんと叩いた。
PoH「こいつの言う通りだぜ、キリトにカルムよ。格好良く登場したのは良いけどな、いくらのお前らでも、俺達5人を2人で相手できると思ってるのか?」
そう、PoHの言う通りだ。
状況は悪い。
なぜ、せめて閃光と紫鎌を連れてこなかった?
キリト「ま、無理だな。」
カルム「でも、色々と準備してるからさ、援軍が駆けつけるまでは耐えられるよ。そっちこそ、攻略組30人を5人で相手出来るとでも?」
カルムに直前とまったく同じセリフを返されたPoHが舌打ちして、4人を退がらせる。
PoHが包丁をキリトとカルムに向けると。
PoH「……黒の剣士に紫紺の剣士。お前らだけはいつか必ず地面に這わせてやる。絶対にな。行くぞ。」
そう言って、ラフコフは撤退していった。
その際、青目のローは、カルムに話しかけていた。
ロー「格好つけやがって。次は、俺がお前を追い回してやるからな。」
カルム「やれるもんなら、やってみろ。」
そう言い返していた。
カルムside
まさか、ラフコフのトップ5が来るとはな。
胸騒ぎがして来てみてよかった。
キリトにシュミット達を任せて、俺はウインドウを出して、十数人を引き連れてこっちに急行中のノーチラスに【ラフコフは逃げた、街で待機していてくれ。】とメッセージを送った。
ちなみに、PoHとは、一度会っている。
さて、どうしたものか。
これから話すのは、ヨルコさんとカインズに衝撃を与える。
ちょうどキリトが話し始めた。
遡る事30分前。
俺達が圏内事件の真相に気付いて、後は3人に任せようとした。
キリト「なあ………。」
アスナ「何?」
キリト「アスナ。お前、結婚した事あるの?」
キリトがそんな失礼な質問をすると、アスナに殴られかけた。
カルム「何やってんだ、キリト。」
ミト「…………。」
あれ?何かミトの顔が赤い。
何も言ってないぞ。
アスナのストレージ共有化の言葉を聞いて、違和感を感じた。
そう言えば、結婚したら、ストレージが共有化されるんだったな。
だが、片方が死んだら、どうなるのか。
一応、ミトに聞いてみる。
カルム「なあミト?」
ミト「ええっ!?な、何!?」
カルム「何で慌ててんの?それよりも、片方が死んだら、アイテムはどうなる?」
ミト「えっ?………まさか!!」
アスナ「どうしたの?」
キリト「何だ?」
ミト「片方が死んだら、もしかしたら、もう片方にアイテムが全部行くんじゃ………!」
カルム「そういう事か………!」
アスナ「指輪は……奪われて、いなかった……?」
キリト「いや、その理屈で行けば、グリムロックこそが、指輪事件の黒幕だ……!」
現在。
キリトが事情を説明している中、ミトからメッセージが来て、キリトに伝える。
カルム「キリト。」
キリト「あぁ……。動機までは分からないけど、本人が来てるから、聞いてみよう。」
丘の西側の斜面から、ミトとアスナに連れられてきたのは、まさしくグリムロックだ。
カーソルは全員グリーンだ。
グリムロックは、シュミット、ヨルコさん、カインズ、そして墓標を見て、口を開いた。
グリムロック「やあ……、久しぶりだね、皆。」
ヨルコ「グリムロック……さん。あなたは……あなたは、本当に……。」
大分動揺してるな。
まあ、無理もないか。
かつて仲間だった奴が自分達を消し去ろうとしたのだから。
背後のアスナとミトが武器を仕舞って、俺達の隣に来たところで喋り出した。
グリムロック「………誤解だ。私はただ、事の顚末を見届ける責任があると思ってこの場所に向かっていただけだ。そこの2人に従ったのも、誤解を正しかっただけだ。」
否定したか。
確かに、PoHに情報を流した証拠は無いな。
アスナ「嘘だわ!」
ミト「アンタ、プッシュの中で隠蔽してたじゃない。私達に看破されなければ動く気もなかったでしょ!」
グリムロック「仕方ないでしょう、私はしがない鍛冶屋だよ。この通り丸腰なのに、ラフコフの前に出る訳には行かないでしょう。」
まあ、その通りだな。
ミトとアスナを抑えて話し始める。
カルム「初めまして、グリムロックさん。俺はカルムで、こっちはキリト……まあ、ただの部外者なんだけどね。」
キリト「確かに、アンタがラフコフと繋がる材料は無いな。」
カルム「でも、指輪事件は関係あるだろ、いや、主導している。指輪は、グリセルダさんが殺された時にアンタの手元に残った。」
キリト「それをアンタは換金して、半額をシュミットに渡した。これは犯人にしか取り得ない行動だ。故に、アンタが圏内事件に関わったのは、関係者の口封じだ。違うかい?」
俺とキリトの推理を聞いて、グリムロックが反論する。
グリムロック「なるほど、面白い推理だね、2人の探偵君。……しかし、残念ながら、ひとつだけ穴がある。」
キリト「何?」
カルム「アンタの言いたい事は分かるぞ。もし、グリセルダさんがその指輪を装備してたら、どうなんだって言いたいんだろ?」
グリムロック「察しがいいね。」
ミト「……!」
アスナ「あっ………!」
一応、想定に入れておいたが、本当にそうなのか?
グリムロック「……グリセルダはスピードタイプの剣士だった。売却する前に体感してみたかったとしても、おかしく無いだろう?彼女が殺された時に、アイテムは残った。しかし、あの指輪は無かった。そういう事だ、2人の探偵君。では、私は失礼する。」
まずい、逃げられる!
どうすれば……!
その時、ヨルコさんが口を開いた。
ヨルコ「待って下さい……いえ、待ちなさい、グリムロック。」
グリムロック「まだ何かあるのかな?無根拠かつ感情的な糾弾は遠慮して欲しい。」
ヨルコ「あなたは言ったわね。リーダーが問題の指輪を装備していたと。でもね、それはあり得ないのよ。」
グリムロック「ほう。」
ヨルコ「あの指輪をどうするか、ギルド全員で話し合った時に、私、カインズ、それにシュミットは、ギルドの戦力にした方が良いと売却に反対したわ。カインズは、リーダーに装備させようとして、リーダーを立てた。」
その発言に、カインズがばつの悪そうな顔をする。
しかし、ヨルコさんは意に介せずに、語り続ける。
ヨルコ「それに対して、リーダーがなんて答えたか、私は今でも一語一句思い出せるわ。あの人は笑いながらこう言ったのよ。『SAOでは、指輪アイテムは片手に一つずつしか装備出来ない。右手のギルドリーダーの印章、そして、左手の結婚指輪は外せないから、私には使えない。』いい?あの人がどちらかを外して、レア指輪のボーナスを確かめるなんて、する筈が無いのよ!」
確かに、指輪アイテムは片方の手に一つずつしか入れられない。
しかし、弱い。
グリムロック「何を言うかと思えば。『するはずがない』?それを言うならば、まずこう言ってもらえないかな?私がグリセルダを殺すはずが無いと。君の言ってる事は、根拠なき糾弾だ。」
ヨルコ「いいえ、根拠はあるわ。彼女が殺された時に残されたアイテムをプレイヤーがギルドホームに持ち帰って来て、剣を消滅するに任せた。でもね、私は、遺品をもう一つだけ、ここに埋めたの。」
そう言って取り出したのは小さい箱だった。
アスナ「あっ……あれって!」
ミト「永久保存トリンケット……!」
永久保存トリンケットとは、マスタークラスの細工師だけが作れる物で、それに入れれば耐久値は減らない。
ヨルコはそこから2つの指輪を出した。
ヨルコ「これは、リーダーがいつも装備してた黄金林檎の印章。私も同じ物を持ってるから比べれば分かるわ。そして、これはあなたとの結婚指輪よ!この2つがここにあるという事は、リーダーは、圏外に引き出されて殺されたその瞬間、両手に装備してた揺るぎない証拠よ!違う!?違うと言うのなら、反論してみなさいよ!!」
語尾は、涙混じりの絶叫だった。
俺達はヨルコさんとグリムロックを見守っていた。
グリムロックがその場に膝をついた。
ヨルコ「………なんで………なんでなの、グリムロック。なんでリーダーを……奥さんを殺してまで指輪をお金にする必要があったの。」
グリムロック「………金?金だって?」
グリムロックがメニューを操作して、取り出したのは、コル金貨が大量に入った袋だった。
グリムロック「これは、あの指輪を処分した金の半分だ。一切使っていない。」
ヨルコ「え?」
グリムロック「金のためでは無い。私は、どうしても彼女を殺さなければならなかった。彼女がまだ、私の妻でいる間に。グリセルダにグリムロック。頭の音が同じなのは偶然ではない。なぜなら、彼女は、現実世界でも私の妻だったからだ。」
その発言に、全員に驚愕が走る。
グリムロック曰く、従順な妻だったが、SAOが始まって、とても生き生きした雰囲気になり、離婚を切り出されたら、耐えきれない。だからこそ自分の奥さんを永遠に思い出に封じたいとのことだ。
カルム「ふざけるなよ……!言う事が聞かなくなったからって、大切な奥さんを殺すだと?」
キリト「いつか攻略組の一員にもなれただろう人を、あんたは……そんな理由で……。」
グリムロック「そんな理由?違うな、充分すぎる理由だ。君たちにもいつか解る。愛情を手に入れて、それが失われようとした時にね。」
アスナ「いいえ、間違ってるのはあなたよ、グリムロックさん。」
キリトが左腕で右腕を押さえて、俺がブレイラウザーを持つ手に力を込めたのを見て、グリムロックが囁くと、アスナが反論した。
ミトも。
ミト「あなたがグリセルダさんに抱いていたのは愛情じゃない。ただの所有欲よ。」
アスナ「あなたはもう、結婚指輪を捨ててしまったのでしょう。」
その発言に、グリムロックは動かなくなった。
シュミットが静寂を破った。
シュミット「……キリト、カルム。この男の処遇は、俺達に任せてくれ。しっかり罪を必ず償わせる。」
カルム「分かった。任せた。」
シュミットがグリムロックを連れて主街区に向かい、ヨルコとカインズも向かった。
今回の一件は、グリムロックの暴走だったが、俺も起こるのか?
果たして、これからの人生で、そんな事が起きないと言い切れるのか?
そんな風に考えていると、ミトが声をかけてきた。
ミト「………ねぇ、カルム?」
カルム「うん?」
ミト「もしさ、仮に誰かと結婚した後で、相手の隠れた一面を知った時、君はどうするの?」
カルム「そうだな……。嬉しいって思う。」
ミト「え?」
カルム「だってさ、それを見せてくるって事は、それだけこっちを信頼してるって事だろ。それはとても嬉しい。」
ミト「そっか……。」
俺はそう答えて、キリト、アスナ、ミトと共にグリセルダの幻影を見て、グリセルダの攻略者としての意思を引き継いで、俺達は主街区へと向かって行った。
今回はここまでです。
ローとシーフが、カルムと因縁が出来る相手です。
シーフは、異名として、『武器奪いのシーフ』と呼ばれています。
殺した相手の武器を奪って、それを平然と使う事です。
シーフも、盗賊を意味する単語ですし。
ローはファントム・バレット、シーフはアリシゼーションにて、カルムと接触します。
次の話は、エボリューションキングを獲得するか、レインとの邂逅の話になるか、ラフコフ討伐戦の話にするかは、まだ未定です。
ちなちに、アーロンとギルバートのイメージCVとしては、アーロンは梶裕貴、ギルバートは古川慎です。
アリシゼーションでのカルムの武器はどうするか
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刃王剣十聖刃
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オージャカリバー
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オージャカリバーZERO
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その他