カナがまた寝始めた時に、俺とミトは、相談していた。
ミト「………カルム。」
カルム「分かってる。カナの母親で居たいのは。でも、それをやると、攻略が遅れて、あの子が解放されるのも遅れる。」
ミト「………うん。」
カルム「まあ俺も、カナの父親で居たいのは事実だけどな。」
ミト「とりあえず、第一層に行って、小さい子を預けているところに行って、尋ね人リストにも入れてもらいましょう。」
カルム「………そうだな。キリト達はどうするのか聞いている。」
ミトの顔に影が差している。
やはり、カナと離れたくない気持ちがあるのだろうな。
俺も、カナとは離れたくない。
だが、本当の両親がいる筈だ。
キリト達の方にも聞いてみた結果、同様の感じになったそうで、俺とミトは、カナを連れて第一層に行く事に。
だが、カナの服装は、ノースリーブのワンピースだけなので、流石に服を着替えさせる事に。
カルム「カナ。ウインドウ、開けるか?」
カナは何の事か分からないように首を傾げる。
カルム「じゃあ、右手の指を振ってみて。こんな風に。」
俺の動きを見たカナは、おぼつかない手つきで動きを真似たが、ウインドウが開かない。
むきになって右手を振っていたカナが、左手をふると、ウインドウが出現した。
カナ「出たよ!」
ミト「カナ、ちょっと見せてね。」
ミトがカナのウインドウを可視モードにして見ると、驚いた様な気配がした。
ミト「な……何これ!?」
カルム「どうした?」
俺も覗いてみると、カナのウインドウの最上部には、《Kana-MHCP003》という奇怪なネーム表示があるだけで、HPバーもEXPバーも、レベルも存在しない。
ミト「システムのバグ……?」
カルム「バグというよりは、元々こういうデザインって感じがするな。ますます訳が分からなくなってきた。」
ミト「まあ、これ以上考えてもしょうがない、わよね……。」
ミトがカナにセーターにスカート、タイツ、赤い靴を装備させるのを見て、俺も装備を確認する事にした。
第一層は現在、軍のテリトリーだ。
何か起こった場合に備えて、一応武器を入れておく。
カナ「パパ、抱っこして。」
カルム「ああ。……ミト、一応だが、すぐ武装できる様にしてくれ。」
ミト「分かってる。」
俺達は、キリトとアスナと合流して、第一層、始まりの街へ。
始まりの街を見ると、あの日を思い出す。
ミトと出会い、あのデスゲームが始まった、あの日の事を。
キリト「お前達の方がカナで、俺達の方がユイって感じだ。」
カルム「それにしても、謎が多いよな。この2人って。」
俺とキリトがそう話している中、ミトとアスナは同じ様な表情をしていた。
やはり、2人は、同じ様な思考回路に至ったようだな。
キリト「ミトの方もか。」
カルム「そっちもな。」
そうこうしている内に、教会で若いプレイヤーが暮らしているのを聞いて、教会の方へと向かう事に。
ミト「ちょっと待って。」
アスナ「キリト君も。」
カルム「ん?」
キリト「どうした?」
ミト「もし、この子達の保護者が見つかったら、2人を……置いてくるんだよね。」
アスナ「そうなんだよね……。」
「「……………。」」
思い詰めているミトとアスナに、俺はミトを、キリトはアスナを抱き締める。
カルム「別れたくないのは俺も同じだ。」
キリト「………でも、会えなくなる訳じゃない。2人が記憶を取り戻したら、きっとまた訪ねてくれるさ。」
ミト「………そうだね。」
アスナ「………そうね。」
しばらくして、件の教会に着いた。
しかし、一見上は誰もいない。
アスナ「あのー、どなたかいらっしゃいませんかー?」
ミト「留守かしら?」
カルム「いや、隠れてるだけだな。」
キリト「右の部屋に3人、左に4人、2階にも何人かいるな。」
そう、索敵スキルを熟練度980ぐらいまであげると、壁の向こうにいる人数も分かる。
ミト「何で隠れてるのかしら?」
アスナ「あの、すみません、人を探してるんですが!」
アスナが少し大きな声で呼びかけると、右手のドアがわずかに開き、1人の女性がか細い声を上げた。
???「………軍の人じゃ、ないんですか?」
ミト「違いますよ。上の層から来たんです。」
現在、俺達は私服姿だ。
これなら、軍とは無関係だと分かるだろう。
やがて、1人の女性プレイヤーが出てきた。
???「本当に……軍の徴税部隊じゃないんですね……?」
カルム「はい。俺達は人を探していて、ついさっき上から来たばかりです。軍の連中とは無関係ですよ。」
そう言った途端。
???「上から!?って事は本物の剣士かよ!?」
そんな叫び声と共に、子供達がばらばらと走り出してきた。
皆、興味津々の体で俺たちを眺めている。
???「こら、アンタ達、部屋に隠れてなさいって言ったじゃない!」
女性がそう言うも、誰も言う事を聞く子はいない。
だがすぐに、真っ先に寄ってきた少年が失望の叫び声を上げる。
???「何だよ、剣の一本も持ってないじゃん。ねえアンタら、上から来たんだろ?武器くらい持ってないのかよ?」
キリト「いや、ない事は無いけど……。」
カルム「俺も、あるにはあるが……。」
そう言うと、子供達が見せて、見せてと、口々に言い募る。
???「こらっ、初対面の方に失礼な事言っちゃダメでしょう。………すみません、普段お客様なんてまるでないものですから……。」
ミト「いえ、構わないです。」
アスナ「ね、キリト君、カルム君、幾つかアイテム欄に入れっぱなしだったと思うから、見せてあげたら?」
カルム「そうだな。キリト。」
キリト「あ、ああ。」
俺達は、モンスタードロップの武器を机の上に置くと、子供達が歓声を上げて周囲に群がった。
???「すみません、本当に……。……あの、こちらへどうぞ。今お茶の準備をしますので……。」
俺達は、礼拝堂の右の小部屋に案内されて、振る舞われたお茶を一口飲む。
???「それで……人を探してらっしゃるという事でしたけど……?」
アスナ「あ、はい。ええと……私はアスナ、この人はキリトと言います。」
ミト「私はミト、こっちはカルム。」
サーシャ「あ、すみません、名前も言わずに。私はサーシャです。」
アスナ「で、この子が、ユイです。」
ミト「この子は、カナです。」
それを聞いたサーシャ曰く、当初はフィールドでレベリングをしていたが、子供達を放っておけずに、現在に至るそうだ。
サーシャ「皆さんの様に、上層で戦ってらっしゃる方もいるのに、私はドロップアウトしちゃったのが、申し訳なくて。」
カルム「そんな事無いですよ。子供達を守りたいという気持ちは立派ですし……。」
サーシャ「ありがとうございます。でも、義務感でやってる訳じゃないんですよ。子供達と暮らすのはとっても楽しいです。」
この人はすごい。
子供達を守りたいという気持ちがある。
俺にはできない事だ。
サーシャ「だから、二年間ずっと、毎日1エリアずつ見て回りましたが、そんな小さな子達が残されていたなら、絶対気付いた筈です。残念ですけど……始まりの街で暮らしてた子じゃあ、ないと思います。」
アスナ「そうですか……。」
ミト「あの、毎日の生活費とか、どうしているんですか?」
サーシャ「それは、他のプレイヤー達も手伝ってくれてるので、大丈夫です。………贅沢は出来ませんが……。だから、最近目をつけられちゃって……。」
カルム「………誰にですか?」
目を一瞬厳しくしたサーシャが口を開こうとすると。
子供「先生!サーシャ先生!大変だ!!」
サーシャ「こら、お客様に失礼じゃないの!」
子供「それどこじゃないよ!ギン兄ィ達が、軍の奴らに捕まっちゃったよ!!」
サーシャ「場所は!?」
子供「東五区の道具屋裏の空き地。軍が10人くらいで通路をブロックしてる。コッタだけが逃げられたんだ。」
サーシャ「分かった、すぐ行くわ。……すみませんが……私は子供達を助けに行かなければなりません。お話はまた後ほど……。」
子供達も助けに行こうとするが、押し留めて、俺達も加勢する事に。
サーシャに着いていくと、軍の面子が取り囲んでいた。
軍の面子の言い分を聞くと、税金を滞納しているから、装備を全部置いていけとの事だ。
軍の面子に、殺意が湧いた。
アスナ「行こう、キリト君、ミト、カルム君。」
キリト「ああ。」
カルム「言われるまでもない!」
ミト「ええ!」
俺達は敏捷力と筋力補正を全開にして、跳躍して、空き地へと。
子供達はインナーだけの姿だ。
カルム「もう大丈夫だ。装備を戻して。」
目を丸くしていた子供達が慌てて防具を拾い上げて、ウインドウを操作する。
軍A「おい………オイオイオイ!!」
軍B「なんだお前らは!!軍の任務を妨害すんのか!!」
リーダー「まあ、待て。……アンタら見ない顔だけど、解放軍に楯突く意味が分かってんだろうな?何なら本部でじっくり話聞いてもいいんだぜ?」
剣を出すと、わざとらしくペタペタ刀身を掌に打ち付ける。
あれは、損傷した事も、修理した事もない武器特有の薄っぺらい輝きだ。
リーダー「それとも圏外行くか、圏外?おお!?」
アスナ「……キリト君、ユイちゃんをお願い。」
ミト「カルムもカナをお願い。」
俺はミトの鎌を渡す。
そこからは、本当に凄かった。
アスナのレイピアとミトの鎌が軍の面子に炸裂し、軍の面子は逃げた。
子供「すげぇ……すっげぇよ姉ちゃん達!!初めて見たよあんなの!!」
キリト「このお姉ちゃん達は無茶苦茶強い。」
カルム「そう言ったろ。」
子供達が歓声を上げてると、後ろから声がしてきた。
ユイ「みんなの……みんなの、こころが。」
カナ「みんなのこころ……が……。」
キリト「ユイ!どうしたんだ、ユイ!!」
カルム「カナもどうした!?」
アスナ「ユイちゃん……何か、思い出したの!?」
ミト「カナもなの!?」
2人が何かを思い出そうとすると、ノイズじみた音が響いた。
謎の怪現象は、数秒続き、2人から力が抜けた。
キリト「何だよ……今の……。」
カルム「分からない……。」
俺達の虚な呟きが、低く流れた。
今回はここまでです。
ユイとカナの正体は、次回、明らかになります。
何とか、頑張っていきます。
一つ、アンケートを取りたいと思います。
それは、ギルバートの武器です。
武器種としては、フェイタル・バレットを参考にします。
種類は、ハンドガン、サブマシンガン、ショットガン、アサルトライフル、もしくは仮面ライダーの武器のどれかです。
ちなみに、アーロンの武器は、ゼロガッシャーかデンガッシャーナギナタモードのどっちかです。
アーロンの装備のモチーフは、ゼロノスかNEW電王のベガフォームのどちらかをベースにしたいです。
アリシゼーションでのカルムの武器はどうするか
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刃王剣十聖刃
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オージャカリバー
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オージャカリバーZERO
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その他