初期設定も終えて、目を開けると、そこには街が広がっていた。
インプの首都に着いていた。
カルム「へぇぇ。結構凄いな。」
すると、突然、メッセージが届いた。
カルム「メッセージ?誰だ?」
俺は首を傾げながら、メニューを開き、メッセージ一覧を見る。
そこには、メッセージが一件だけあった。
メッセージの差出人は不明。
内容は、『パラドは君が育ててくれ。今後のために。』という物だった。
それとしか書かれていなかった。
ていうか、パラド?
誰?
そうやって周囲を見渡していると、1人の女性が声をかけた。
???「すいません、もしかして、カルム?」
カルム「ん?」
そこに居たのは、ポニーテールにした女性で俺はその人を見間違う筈がない。
カルム「ミトか?」
ミト「良かった!カルムだった!」
何とかミトと合流して、俺達は少し離れた裏路地に向かった。
ミト「どう思う?」
カルム「もしかして、見た目か?」
ミト「それもあるんだけど、ステータスを見てみて。」
カルム「え?」
ステータスを見ると、初期値そのものだったのだが、スキルを見て、驚愕した。
それは、SAOで習得した熟練度そのものだったのだ。
流石に、《フュージョンジャック》や《エボリューションキング》といったスキルは無くなっていたが、それらはSAOとは共通ではないという事だ。
カルム「何で、SAOでのスキルが。」
ミト「少し、アイテム一覧も見てみて。」
カルム「おう。………うわ。」
アイテム欄も見てみると、殆どのアイテムが文字化けしていた。
つまり、これではブレイラウザーが使えるかどうか分からない。
しかし、あの2つのスキルが使えない以上、ブレイラウザーやラウズアブソーバーが使えない事は確かだ。
カルム「あっ……。」
ミト「どうしたの?」
カルム「待てよ……。まさか。」
俺はアイテム欄をスクロールしていくと、とあるアイテムを見つけた。
《MHCP003》。
それをミトにも見せると、ミトの顔に驚愕の表情が浮かんだ。
実体化させて、クリスタルを2回叩くと、光が迸った。
カルム「あっ……!?」
ミト「クリスタルが……!?」
俺達がそれを見守っていると、光から1人の少女が出てきた。
白いワンピースを着ていて、黒い髪だった。
俺達は、その子を知っている。
少女が目を少しずつ開いていく。
やがて、俺たちをまっすぐ見つめた。
カルム「俺だ…‥。カルムだ。」
ミト「私は、ミトよ。分かる……?」
俺達はそう呼びかけたが、今更気づく。
俺たちの見た目は、SAOとは違う事に。
だが、それは杞憂だった。
カナ「また、会えたね、パパ、ママ。」
俺たちにカナが抱きついた。
カナ、俺達がアインクラッドで出会った俺たちの愛娘だ。
暫く抱き合っていて、路地にあった箱に腰掛けた。
カルム「さて、どうなってんのやら。」
カナ「………?」
ミト「いや、ここはSAOの中じゃないの。」
俺達は、カナが消滅してからを掻い摘んで説明した。
カナ「ちょっと待ってね。」
カナが眼を瞑ったが、すぐに開けた。
カナ「ここは、《ソードアート・オンライン》サーバーのコピーだよ。」
カルム「コピー……?」
ミト「どういう事なの?」
カナ「はい。基幹プログラム群やグラフィック形式は完全に同一で、私がこの姿を再現出来るのもそれが理由。でも、カーディナル・システムのバージョンが古いわ。」
ミト「なるほどね。」
カルム「なら、何で俺たちの個人データがここにあるんだ?」
カナ「ちょっと、2人のデータを覗かせてもらうよ。」
カナは再び眼を閉じた。
カナ「やっぱり……。これは、SAOでパパとママが使用してたキャラクター・データその物だよ。セーブデータのフォーマットがほぼ同じだから、2つのゲームに共通するスキルの熟練度が引き継がれたんだと思う。所持アイテムは、破損してるから、全て破棄した方が良いと思うよ。」
カルム「そ、そっか。」
ミト「勿体ないけど、しょうがないよね。」
ありがとうな、ブレイラウザー、安らかに眠れよ。
そう念じながら、破棄した。
残ったのは、正規の初期装備だけだった。
まあ、アスナを助ける為には、こんなステータスでも文句は無い。
カルム「そう言えば、カナはこの世界ではどういう扱いなんだ?」
ミト「そういえば、そうね。」
カナ「えーと、このアルヴヘイム・オンラインにも、プレイヤーサポート用の擬似人格プログラムがあって、《ナビゲーション・ピクシー》って言うんだけど、私はそこに分類されているね。」
カナは一瞬難しい顔をした。
その直後、カナが消滅した。
カルム「カナ!?」
ミト「どうしたの!?」
膝を見てみると、身長は10センチで、半透明の翅が2枚背中から生えている。
カナ「これが、ピクシーとしての姿よ。」
カルム「へぇ……。」
ミト「可愛いわね。」
カナ「2人とも、くすぐったいよ。」
俺達が指先でほっぺたを突いていると、カナは俺の肩に止まった。
それで、本題を切り出す事に。
カルム「カナ。実は、協力して欲しい。」
ミト「実は、この世界に、アスナがいるの。」
カナ「えっ……アスナさんが!?どういう事なんですか?」
須郷の事は伏せつつ、掻い摘んで話した。
カナ「そうなの……。ごめん、パパ、ママ。私に権限があれば……!」
カルム「いや、場所の検討は付いている。」
ミト「それで、ここからどうやって世界樹に行けば良いのか教えて欲しいの。」
カナ「それなら、北西方面に飛べばいけると思うよ。」
カルム「そうか。なら、俺たちの装備を整えないとな。」
ミト「そうね。」
俺達は、この街で出来る限りの準備をする事にした。
俺は、良いバスタードソードを見つけたのでそれと片刃の片手直剣をサブとして買う。
ミトは、鎌を購入した。
そして、紫紺色のコートを見つけたので、それも装備する。
カルム「それじゃあ、案内頼むな。」
ミト「お願いね。」
カナ「私に任して!」
そうして、俺達は旅立った。
一応、その前にカナから、展望台に行ってロケーターストーンを使った方が良いと言われたので、戻り位置をセーブした。
ていうか、本当にパラドって誰だよ。
アーロンside
まさか、
しかも、レコンがやられたし。
リーファ「アーロン!大丈夫?」
アーロン「うん!今の所は…………。」
彼女はリーファ。
現実では、僕の同級生だ。
それにしても、しつこいな…………!
現在、火妖精族を何人か倒して、隠行魔法を使って隠れている最中だ。
滞空制限の影響で、飛べなくなっている。
アーロン「まさか、レコンがやられるなんてね…………。」
リーファ「今はそんな事を言ってもしょうがないでしょ?」
アーロン「だね。」
そんな風に話していると、火妖精族の面々が降りてきた様で、僕たちを探している。
すると、サーチャーが放たれたみたいで、僕たちの位置がバレる。
火妖精族「居たぞ!あそこだ!!」
アーロン「バレたか!」
リーファ「出るよ!」
僕とリーファは、サーチャーにバレた事で、やむなく木陰から飛び出す。
すると、火妖精族は僕たちに槍を向けて来る。
火妖精族「梃子摺らせてくれるじゃねーの。」
火妖精族「悪いが、こっちも任務だからな。金とアイテムを置いていけば、見逃す。」
やっぱり、目的は金とアイテムか。
僕とリーファは、アイコンタクトをして、武器を構えて、火妖精族達を睨む。
リーファ「あと何人かは、道連れにするわ。」
アーロン「勝てなくても、道連れにするよ。」
火妖精族「諦めろ。アンタら、もう翅が限界だろう。こっちはまだ飛べるぞ。」
確かに、今の僕たちは、飛ぶ事は不可能だけれど、命乞いするなんて、性に合わない。
すると、後ろから黒い人影が現れる。
???「うう、いてて……。着陸がミソだなこれは……。」
そんな声と共に立ち上がったのは、
しかも、装備を見る限り、
リーファ「何してるの!」
アーロン「早く逃げろ!」
僕とリーファがそう叫ぶ中、その黒衣の少年は、声を発する。
???「重戦士3人で、二人を襲うのは、ちょっとかっこよくないなぁ。」
火妖精族「なんだとテメェ!」
僕たちは、そんな事を宣ったニュービーを助けようとするが、リーダー格が牽制している結果、迂闊に動けない。
そんな中、火妖精族のプレイヤー達がそのニュービーに襲い掛かるが、なんと、片手で槍を受け止め、背後に投げ捨てたのだ。
そのニュービーは、背中の剣に手をかけようとして、こちらをやや戸惑った表情で見てくる。
???「ええと…………あの人たち、斬っても良いのかな?」
リーファ「…………そりゃ、良いんじゃ無いかしら…………。」
アーロン「まあ………少なくとも、向こうはそのつもりだし………。」
???「それもそうか。じゃあ、失礼して………。」
そのニュービーがそう言うと、あっという間に、サラマンダーのプレイヤーの一人が斬られる。
速すぎる。
僕は、現実でリーファと共に剣道部に所属しているけど、あんなに速い斬撃は見た事がない。
そんな風に思っている中、もう一人も撃破して、そのニュービーは、火妖精族のリーダーに声をかける。
???「どうする?あんたも戦う?」
その声に、リーダーは苦笑して、答えた。
火妖精族「いや、勝てないな、やめておくよ。アイテムを置いていけというなら、従う。もうちょっとで、魔法スキルが900なんだ。
そんな風に言って、火妖精族のリーダーは去っていった。
さて、どうしたら良いんだろう。
僕は、そう思った。
今回はここまでです。
カルムとミト、キリト達は、前作通り、中立都市で合流する予定です。
そして、リーファの彼氏キャラ、アーロンが登場しました。
ヴァリアント・ショウダウンのPVが公開されましたが、良いですね。
ユージオとグリームアイズが戦ったら、あんな風になるんですかね。
もしかしたら、アリシゼーション編が終わったら、ヴァリアント・ショウダウンのエピソードをやるかもしれません。
フェアリィ・ダンス、extra edition、ファントム・バレット、キャリバー、マザーズ・ロザリオ、アリシゼーション、日常回に関するリクエストがある場合は、下記のアドレスから受け付けます。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=286358&uid=373253
色々と、宜しくお願いします。
カルムのGGOの武器はどうするか
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ゼットソード
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ブラストソード
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ハンドル剣&ドア銃
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マグナムシューター
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その他