どうしてこうなった。
俺は、雪山を見ながらそう思った。
リーファ曰く、ここは、氷と闇の世界、ヨツンヘイムらしい。
リーファ「ぶぇーっくしょい!」
ミト「クシュッ!」
女性陣のくしゃみを聞きながら、俺は焚き火を焚いていた。
焚き火を見ながら、こうなった経緯を思い出していた。
あの調印式の後、俺達は央都アルンへと、休憩を挟みつつ向かっていたが、今日は切り上げて最寄りの宿屋でログアウトする筈だった。
しかし、その村が丸ごとモンスターの擬態であり、巨大なミミズ型モンスターに襲われてしまい、食われた。
しかし、ミミズ型モンスターの胃に合わなかった様で、吐き出されたものの、その先がヨツンヘイムだった。
アーロン「それにしても、あんな体験はもう一生ゴメンだよ。」
カルム「それに関しては同意。」
パラド「………もう、あんなトラップにはかかりたく無い。」
パラドはトラウマになったみたいだな。
一方、キリトはこんな状況下で呑気に寝ていた。
俺達は、紅茶を出しながらどうしようかと思案中だ。
カルム「悪いけど、このヨツンヘイムに関する情報は、俺組は、知らないんだけど。そもそも、ここは一体何なんだ?それと、どうやったら脱出出来る?」
リーファ「一応、ダンジョンがあるにはあるんだけど、守護する邪神が強いのよ。」
キリト「その邪神ってのは、どんくらい強いんだ?」
アーロン「噂じゃあ、あのユージーン将軍ですら、10秒も持たなかったらしいよ。」
ミト「嘘……。」
恐らく、スカルリーパークラスの邪神が彷徨いているという事だ。
一応、インプの俺とミトは、この暗闇の中でも飛べるが、30秒持つかどうかという所だ。
リーファ曰く、今の俺達のパーティーでは、瞬殺されるのがオチだそうだ。
ユイとカナに周囲の索敵をお願いしたが、プレイヤーは確認出来ない。
アーロン「いつまでも、ここにいる訳にはいかないね。」
カルム「なら、一刻も早く、世界樹に行くためにも、ダメもとで行くか?」
キリト「そうだな……。」
ミト「そうね。」
リーファ「じゃあ、行こう……。」
すると、雷鳴でも、地鳴りでも無い異質な大音響が響いた。
恐らく、邪神だ。
だが、様子が変だ。
リーファ「不味い、4匹なんて……!」
カナ「でも、接近中の邪神級モンスターは、互いを攻撃してる!」
ミト「モンスター同士で戦闘?どうなっているのよ?」
アーロン「とにかく、ここから出て、確認しよう。」
カルム「そうだな。どうせ、ここじゃ持たないだろうし。」
俺達は、意を決して外に出ると、象と水母が合わさったような見た目の邪神2体と、巨人の邪神が2体居た。
さて、どうしたものかと思っていると。
リーファ「ねぇ、キリト君、アーロン君、カルムさん、ミトさん。助けよ。」
アーロン「えっ?助けるって、どっちを?」
リーファ「勿論、虐められてる方をよ。」
キリト「どうしたもんか……。」
カルム「なあ、あの攻撃を受けてる方、なんかクラゲみたいだな。」
ミト「本当だ。水棲生物なのかしら?」
キリト「それだ……!ユイ、近くに川とか湖とか無いか!?」
ユイ「北に200m離れたところに、氷結した湖があります!」
カナ「そこに行けばいいと思う!」
パラド「じゃあ、行きますか!」
すると、キリトがピックを取り出した。
投擲スキルを使うのか?
カルム「待て待て待て!」
俺の静止も間に合わず、キリトがピックを投げて、それが巨人に命中して、こっちにタゲが向いた。
俺達は、すぐさま走り出す。
アーロン「うわぁぁァァァ!!」
リーファ「ひぃぃどぉぉいぃぃぃぃぃ!」
カルム「走るぞ!」
ミト「キャアアアア!」
パラド「嘘だろォォォォォォ!?」
俺達は、すぐさま駆け出したキリトを追っていたが、唐突に止まった。
俺たちもキリトと合流した。
すると、俺達を追いかけていた巨人が沈んでいく。
リーファ「そ、そのまま沈んでぇぇ……。」
アーロン「多分………無理かな…………。」
そう、巨人は、こちらに近づいてくる。
だが、後ろから象水母が2体共に近づいてきた。
象水母は、両方とも、足を巨人に絡ませて、そのまま電撃を食らわして、巨人を倒した。
その後、象水母は、こちらに近づいてきたが攻撃の素振りは見られない。
だが、長い鼻を伸ばしてきた。
カルム「げっ……。」
カナ「大丈夫よ、パパ。この子、怒ってない。」
そう言うと否や、俺、ミト、パラドが巻き取られて、上に乗っけられた。
片方の方には、キリト、リーファ、アーロンの3人が乗った。
その2体は、移動を開始する。
ミト「どうするの?」
カルム「どうするって言われても……。」
パラド「ならよ、名前つけようぜ!」
カルム「……良いけど、そこまで良い名前は思いつかんぞ。」
ミト「ならさ、ジョンはどう?」
カルム「……それって、随分と残酷な名前な気がするが、まあ良いか。」
パラド「なら、コイツの名前はジョンだ!」
どうやら、向こうの方は、トンキーに決まったらしい。
何でこうなるのやら。
しばらくして、世界樹が垂れ下がっているところまで来ると、トンキーとジョンは、足と鼻を丸めて動きを止めた。
背中から降りてどうしたものかと思っていると。
カナ「パパ!東から多数のプレイヤーが近づいてくる!」
パラド「何?」
すると、ウンディーネと思われる一団が現れた。
ウンディーネ「アンタら、その2体の邪神、狩るのか狩らないのか?狩るなら早く攻撃してくれ。狩らないのならどいてくれ。」
リーファ「……マナー違反を承知でお願い。この邪神は私達に譲って。」
ウンディーネ「まさか、こんな所でそんなセリフを聞くとはな。」
まあ、普通なら、あり得ないよな。
だけど、この邪神には、助けられたんだ。
キリト「頼む。……カーソルは黄色だけど、この2体の邪神は、俺達の友達なんだ。」
カルム「この2体は死にそうな目に遭いながらここまで来たんだ。」
アーロン「最後まで、したいようにしせてやってほしい。」
ミト「お願い。」
そう言うと、笑われた。
仕方なく、下がった。
しばらくすると、トンキーとジョンの2体に容赦なく攻撃が降り注ぐ。
カナを見ると、泣いていた。
パラド「心が滾る……!」
パラドも、怒りに満ちていた。
なら、やるべきことは一つだ。
キリト「リーファ、アーロン。」
カルム「ミト、パラド。」
リーファ「分かってる。」
アーロン「助けよう。」
ミト「ええ。」
パラド「行くぜ!」
俺達は、メイジ部隊に強襲をかける。
それぞれの武器を叩きつけ、メイジを倒す。
メイジ「しょ……正気かよ!?」
リーファ「さあ、どうかしら……ね!!」
パラド「遊ぼうぜ!!」
だが、ウンディーネ達の切り替えは早く、俺達は次第に追い詰められる。
ここまでか……。
そう思っていると、鳴き声が聞こえた。
見ると、トンキーとジョンから純白の光が降り注ぎ、支援魔法や攻撃魔法が消えていく。
リーファ「フィールド・ディスペル!」
カルム「何だそれ!?」
アーロン「一部の高レベルボスモンスターがもつ特殊能力なんだ!」
ミト「嘘……。」
すると、トンキーとジョンから翼が生えて、垂直に舞い上がった。
更に、トンキーとジョンの羽が、青く輝きだした。
カルム「伏せろ!」
俺達が伏せた直後、トンキーとジョンから雷撃がウンディーネ部隊に降り注ぐ。
その後、弓使いやメイジの中から一撃で四散した者もいて、撤退していった。
トンキーとジョンは、勝利の声を響かせて、こちらに来た。
カルム「どうすんだ?これ?」
ミト「そう言われても……。」
パラド「生きてて良かったぜ!」
その後、またそれぞれの背中に乗せてもらって、世界樹の根の所へ。
途中、ダンジョンの最下部を見たリーファとアーロンの反応が凄かった。
リーファ曰く、聖剣エクスキャリバーが刺さっていたそうだ。
ゲーマー心を刺激されたが、アスナの救出を優先すべく、諦めた。
それは、ミトとパラドも同様だったようで、未練が顔に出ている。
その後、階段がある所に送ってもらった。
そうして、階段を駆け上がると、苔むしたテラスに出て、そこに広がっていたのは、世界樹だった。
カルム「すげぇ……!」
ミト「……あれが世界樹……。」
リーファ「間違いないよ。……ここがアルンだよ!」
アーロン「漸く着いたね。」
パラド「ああ!俺はカルムの体に引っ込んでいるわ。」
キリト「漸くだな。」
その後、午前4時から午後3時まで、メンテナンスが入るそうで、宿に泊まってログアウトする事に。
今回はここまでです。
今回は、少し短めです。
いよいよ、アルンに到着して、世界樹へと向かっていきます。
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