ソードアート・オンライン Re:紫紺の剣士   作:仮面大佐

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第11話 妖精達の観戦

レイヒムside

 

 俺たちは、イクドラル・シティの、キリトとアスナが借りている部屋で、BoBの観戦をしていた。


 

リーファ「お兄ちゃん、映んないなぁ。」

レイヒム「それを言うなら、カルム達も映らないぞ。」


アーロン「まあ、いずれ映りますよ。」

シリカ「そうですね。」

 

 俺たちがそう話していると、クラインも加わってきた。


 

クライン「アイツら……て言うよりはキリトは意外と計算高いから、参加者が適当に減るまで、どっかに隠れてるかもよ。」


 

 それを聞いたアスナが苦笑する。


 

アスナ「いくらキリト君でもそこまではしないわよ。ねぇ?ユイちゃん。」

ユイ「そうですよ。パパならきっとカメラに映る暇もないほど一瞬で敵の後ろからフイウチしまくりです!」


 

 ユイちゃんはそう言いながら、シャドーボクシングをしていた。

 それを聞いたリズは、笑う。

 


リズベット「あっはは、それはありそうだね。しかも、銃ゲーなのに銃じゃなくて剣でね。」


シリカ「キリトさんなら、あり得ますね。」

ノーチラス「まあ、カルムもどこかにいるんじゃないのか?」


ユナ「そうだよね!」


フィリア「カルム、どこ行ったの?」

レイン「確かにね。」


 

 今、この部屋に居るのは、俺、カナちゃん、アスナさん、ユイちゃん、リズ、シリカ、クライン、アーロン、リーファ、ノーチラス、ユナ、フィリア、レイン、パラドだ。

 ちなみに、アスナさんは、エギルのダイシーカフェからログインしているそうだ。

 大会が終わったら、キリト、カルム、ミトさんの3人を速攻で捕まえるためだ。

 

リズベット「それにしても、アスナ。あの3人は、なんの武器を使うのよ?」


アスナ「ええっと……………キリト君がフォトンソードで、カルム君がレイジングソードっていう実体剣とフォトンソードが混じった奴で、ミトがフォトンサイスっていう武器らしいよ。」


フィリア「それ、ALOの武器と大して変わらないんじゃないのかな………………。」

レイン「あの三人らしいね。」

 

 アスナ達は、そんな事を話している。

 キリト、カルム、ミトの3人の名前はまだALIVEとなってる為、脱落はしていない。

 そんな中、リズベットが言う。


 

リズベット「しっかし、何でキリトだけじゃなくて、カルムとミトもコンバートしてまでGGOの大会に出たのかしら?」

シリカ「確かにキリトさんはともかく、カルムさんとミトさんがALOからコンバートするなんておかしいですよね。」

 

 確かに、アイツら、何の目的でGGOに向かったんだ?

 すると、アスナさんが口を開く。


 

アスナ「それがね……、何だかおかしなバイトを引き受けたらしいの。VRMMOの、っていうより《ザ・シード連結体》の現状をリサーチする、みたいな。GGOにはゲームで稼いだお金を現実に還元できるっていう唯一の《通貨還元システム》があるらしくて……。」
アーロン「《通過還元システム》かぁ。ジン君も、あれはグレーだって言ってたしね。何か問題が無いか調べに行ったのかな。」


 

 確かに、カルムもその様に話していたけど、何か別な理由がありそうな気がする。

 ただ、胸騒ぎがする。

 そんな中、シリカが言う。

 

シリカ「だけど、リサーチだったらコンバートして大会に出る必要もないと思いますよ。それなら新しいアカウントを作って他のプレイヤーに聞くこともできますし。」


アーロン「もしかすると大会で優勝して早く大金を稼いで、実際に通貨還元してみるとかじゃないかな?前にネットでチラッと見たことあったけど、還元できる最低金額がかなり高いみたいだからね。」


 

 アーロンがそう言うと、ユイちゃんとカナちゃんが補足説明を始める。

 

ユイ「ネット上の記事によると還元最低額は、GGO内の通貨で10万クレジット、対JPYのレートは100分の1なので、1000円からになります。」
カナ「この大会の優勝賞金は、300万クレジットだから、還元すると、3万円です。」


アスナ「ありがと、ユイちゃん、カナちゃん。」


 

 そう話している内に、色んな戦闘シーンが映し出されて、リズとパラドが注目している。

 


リズベット「あの人、強いわね。」


パラド「確かにな。」


アスナ「あの青い服の人?」

 

 アスナが拡大すると、そこに映ったのは、アサルトライフルを連射している人と、青い服を着た人が機動性を活かした戦闘スタイル人による戦闘シーン。

 青い服を着た人がショットガンを使って、アサルトライフルの人を倒したところで決着が着いた。

 


リズベット「あの人強いわね。なんか、こうしてみるとGGOも面白そうだなぁ。銃って剣や槍とかと同様に自分で作れるのかな?」

レイヒム「おい。リズまでGGOにコンバートするとか言うなよ。」


アスナ「そうだよ!新生アインクラッドの攻略がまだまだこれからなんだよ!もうすぐ20層台解放のアップデートが来るんだから!」

リズベット「ごめんって。」

パラド「俺もGGOやりてぇな!カルムに頼み込むか!」


ノーチラス「でも、接続料が高いんじゃ無いのか?」

パラド「ウッ……!」

ユナ「まあ、カルムなら許してくれるんじゃない?」


 

 ノーチラスに釘を刺されて、固まるパラド。

 まあ、カルムなら許してくれそうだしな。

 すると、青い人が倒れ込む。


 

クライン「おいおい、ダメじゃ無いか。」

リズベット「まだやられてないわよ!」


 

 クラインの言ったことにリズは反論すると、青い服を着た人が映っている映像を拡大する。

 青い服を着た人は《ペイルライダー》というキャラネームらしく、倒れはしたがまだ死んではいない。

 攻撃を受けたと思われる右肩のところを中心に細かいスパークが這い回っている。

 それを見ていると、リーファとアーロンが口を開く。

 


リーファ「あれって、風魔法の《サンダーウェブ》みたい。」

アーロン「確かに………。見たところ、一定時間対象を麻痺させている様に見えますが…………。PvPの大会で、使うのはどうかと思いますがね。」


 

 それを見て、シルフ勢がコメントする。

 ペイルライダーというプレイヤーが倒れてから、映像には10秒ほど特に変化はない。

 突然、画面の左端に黒いボロボロの布きれみたいなものが一瞬映り、映像はその姿を完全に映し出す。

 映っていたのは、全身を隠すくらい丈の長いボロボロのフード付きマントを身に纏い、マスクを被ったプレイヤーだった。

 ボロマントのプレイヤーは大きな黒いライフル銃を右肩にかけているが、何故か一丁の黒いハンドガンを取り出した。

 銃口をペイルライダーに向けると、左手を額にあて、胸に動かし、左肩、右肩へ持っていく。

 まるで、十字を切ることを示しているかのようだ。

 突然、ボロマントがいきなり体を大きく後ろに仰け反らせ、そこにフレーム外から巨大なオレンジの光弾が飛んでくる。
 多分誰かがボロマントを狙い撃ったのだろう。
 でも、いきなり飛んできた銃弾を避けるなんて相当な技術がないとできないものだ。

 銃弾をかわしたボロマントは、今度こそ本当に倒れているペイルライダーに銃口を向けてトリガーを引いた。
 しかし、HPを完全に奪うことはできなかった。

 スタンから回復したペイルライダーは、起き上がってボロマントにショットガンを向ける。

 だけど、ショットガンを落とし、胸を掴んで苦しみ倒れた。

 数秒ほどするとペイルライダーは光に包まれて消滅した。

 そこには回線切断を意味する【DISCONNECTION】と書かれた文字が現れた。

 何事かと私たちは見ていると、画面にボロマントの顔が映る。
 

 ボロマントがライブ中継カメラに向かって、銃口をこちらに向ける。

 


???『……………俺と、この銃の、真の名は、《死銃》……《デス・ガン》。俺は、いつか、貴様らの前にも、現れる。そして、この銃で、本物の死をもたらす。俺には、その、力がある。忘れるな。まだ(・・)終わっていない(・・・・・・・)何も(・・)終わって(・・・・)いない(・・・)。イッツ・ショウ・タイム。』


 

 その男がそう言うと、俺のとある記憶が刺激される。

 何かと思い出そうとすると、後ろから何かが割れる音がした。

 振り向くと、クラインがグラスを手から落としていた。

 


リズベット「ちょっと、アンタ何やってんのよ……。」


クライン「嘘だろ……アイツ……まさか……!」


アスナ「クラインさん、知ってるの!?」

レイヒム「アイツが誰なのか!?」


 

 すると、クラインが恐怖に彩られた目でこちらを見てくる。

 


クライン「ああ……。間違いない……。野郎は…………《ラフコフ》のメンバーだ。」

 

 この瞬間、SAO生還者全員の顔に驚愕の表情が現れ、息を呑む。


 中層プレイヤーにまで浸透してたから、当然といえば当然か。

 俺は、クラインに向かって叫ぶ。


 

レイヒム「クライン!アイツが誰だか分かるか!?」

アスナ「ま……………まさか、アイツらのリーダーだった、あの包丁使い…………?」


クライン「いや…………《PoH》の奴じゃねぇ。野郎の喋りや態度とは全然違う。でも…………さっきの、『イッツ・ショウ・タイム』ってのは、PoHの決め台詞だったんだ。多分、野郎に近い、かなり上の幹部プレイヤーだ…………。」

 

 

 クラインのセリフに、リーファとアーロンを除いた全員が驚く。

 そんな中、リーファとアーロンが口を開く。

 


リーファ「あの、ラフコフって何ですか?」

アーロン「どうしたんですか?」


クライン「そっか。リーファちゃんとアーロンが知らないのも無理はねえか。ラフコフはSAOで凶悪な殺人ギルドとして恐れられた集団なんだ。SAOではどんなことがあってもHP全損だけはさせないっていう不文律があったんだ。なんせ0になったら本当に死じまうからよ。だがな、ラフコフの連中は大勢のプレイヤーを殺してきたんだよ……。」

リーファ「えっ………………!?」

アーロン「嘘ですよね……………?」

 

 クラインの言葉を聞いたリーファとアーロンは、そう聞いてくる。

 

レイヒム「……………本当だ。そのラフコフの討伐戦に、キリト、カルム、そしてミトも参加してたんだよ……。」

ノーチラス「まさか!あの時の決着をつける為に!?」

ユナ「その為にGGOに行ったの…………!?」

アスナ「私、一度その依頼者に連絡してみる!ユイちゃんとカナちゃんは、GGO関連の情報のリサーチお願い!」

ユイ「了解です!」

カナ「はい!」

 

 そうして、アスナは一旦ログアウトして、俺たちは待つ事に。

 それにしても、カルム……。

 まさか、決着をつける為に……。

 アイツなら、そうしかねないな。




今回はここまでです。
今回は、ALOで、BoBの中継を見ているアスナ達の視点です。
レイヒムは、カルムの事を案じています。
次回は、GGOでの話になっていきます。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
今日、ラスト・リコレクションの新情報が明らかになりましたね。
まさかの、リズベットとシリカの2人も、神様アカウントを使うとは。
この小説のアリシゼーション編は、原作通りに行くのか、ゲーム版のストーリーで行くのかは、未定です。
アーロンとエターナルも、神様アカウントを使わせる予定ですが、何の神様にするのかは、考え中です。
まあ、その前にオーディナル・スケールに代わるエピソードも考えないといけませんが。
考えているのは、オーグマーを使ったゲームが流行っていたが、何者かによるハッキングが起きるという感じですね。
そこで、カルムの秘密を出そうかなと思っています。
カルムの相棒である五十嵐大二モチーフのキャラに関しては、アドミニストレータにシンセサイズされて、その際に神器を手に入れる感じです。
その為、ベルクーリ戦までは、普通の剣で戦います。
カルムの先輩キャラは、呉島貴虎モチーフで行きますが、後輩に関しては、どうしようかなと思っています。
もし、後輩キャラや、オリジナルの整合騎士でリクエストがある場合は、活動報告にて受け付けています。
ちなみに、五十嵐大二モチーフのキャラの先輩は、門田ヒロミモチーフです。

アリシゼーションでのカルムの武器はどうするか

  • 刃王剣十聖刃
  • オージャカリバー
  • オージャカリバーZERO
  • その他
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