ソードアート・オンライン Re:紫紺の剣士   作:仮面大佐

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第18話 因縁の戦い

カルムside

 

 俺は後ろにミトを乗せて、ブーストライカーを走らせる。

 その横には、キリトが乗ったブーストライカーが駆ける。

 目的地は、コルトが居る場所だ。

 コルトも、サテライト・スキャンで場所は分かっている。

 SAOから続く因縁は、ここで決着をつける。

 俺はそう決意をする。

 すると、ミトが話しかける。

 

ミト「カルム。大丈夫?」

カルム「大丈夫……………かな。」

ミト「嘘つかないで。そんな顔で大丈夫な様には見えないわ。」

 

 お見通しか。

 まあ、実際には、あまり大丈夫な様には思えないのだがな。

 すると、ミトが後ろから更に強く抱きしめる。

 

カルム「ミト……………?」

ミト「大丈夫。私も居る。だから、この因縁に決着をつけましょう。」

カルム「ミト……………。ああ。これ以上の悲劇は生ませないさ。キリトも居るしな。」

キリト「そうだな。やるぞ。」

 

 そう。

 これ以上の悲劇は、絶対に生ませてはならない。

 俺たちはその決意の元、ブーストライカーを走らせる。

 しばらくすると、コルトの姿が見える。

 俺たちは、バイクから降りて、話しかける。

 

カルム「まさか、そんな堂々と待ち構えているとはな。」

コルト「お前なら来ると分かっていた。」

ミト「あなたに、カルムの何が分かるって言うのよ。」

コルト「分かるさ。お前は死に、あのシノンとかいうスナイパーも死ぬ。」

キリト「シノンは死なせはしない!」

コルト「ふん。」

 

 俺たちがそう話す中、コルトは駆け出して、サブマシンガンを撃ちまくる。

 俺たちは、それを躱す。

 

コルト「ふん。躱すか。」

カルム「当たり前だ。」

キリト「それにしても、随分と余裕そうだな。こっちは3人居るんだぜ。」

コルト「三対一と言いたいのか。だとしたら、それは大きな間違いだな。三対二なんだぜ。」

ミト「キリト!」

キリト「っ!?」

 

 俺たちがそう言う中、コルトはニヤリと笑いながら、そう言う。

 すると、何者かが奇襲をかけてきて、キリトはそいつの攻撃を防ぐ。

 

キリト「お前は……………!?」

???「よお、久しぶりだなぁ……………黒の剣士……………!」

キリト「お前、シーフか!?」

ヴォルール「そうだな。だが、この世界では、ヴォルールだぜ。」

 

 キリトがそう聞く中、シーフ改め、ヴォルールはそう答える。

 キリトとヴォルールが戦う中、俺とミトは、コルトと対峙していた。

 

コルト「あの時の決着と行こうぜ、紫紺の剣士に紫鎌よ。」

カルム「あの時の因縁は、ここで終わらせる。」

ミト「行くわよ。」

 

 俺とミトは、コルトに向かって行く。

 俺はレイジングソードを、ミトはヘルサイスを振るう。

 だが、コルトはバルブが付いた短剣を振るい、俺たちの攻撃を捌いたり、反撃したりする。

 

カルム「なっ……………!?強い…………!」

ミト「そうね……………!」

コルト「お前達が俺を黒鉄宮に送り込んだ後、俺は貴様への復讐心で、短剣スキルを磨き上げた。今では、短剣スキルは完全に習得したぞ。さらに。」

 

 俺たちがそう呟く中、コルトはそう言う。

 コルトは、俺への復讐心で、短剣スキルを上げていたのか。

 そんな中、コルトはバルブを回転させて、刀身に電気を纏わせる。

 それを使って、俺とミトに攻撃する。

 それが掠っただけでも、痺れが来る。

 

カルム「痺れが……………!?」

ミト「電気を纏わせているの…………!?」

コルト「御名答。このスチームブレードは、そういう能力があるんだぜ。」

 

 マジかよ……………。

 俺たちは、何とか痺れが取れた体で、コルトと応戦して行く。

 一方、キリトの方は。

 

キリト「くっ!この……………!」

ヴォルール「ははっ!」

 

 キリトは、苦戦を強いられていた。

 ヴォルールは、色んな武器を取り出していた。

 

キリト「まさか……………!色んなプレイヤーの武器を奪ったのか…………!?」

ヴォルール「御名答。色々とぶっ殺したもんでな。頂いてきたぜ。」

キリト「このっ……………!」

 

 そう。

 ヴォルールは、倒したプレイヤー達が使っていた武器やアイテムを使っていたのだ。

 色んな戦術に、キリトは苦戦を強いられていた。

 

アスナside

 

 千代田区のお茶の水の都立中央病院に着いた私は料金を払うと、タクシーから飛び降りる。

 時刻は夜の10時近くだったため、入口にある自動ドアは電源が落ちていて、その脇にある夜間面会口の表示があるガラス戸を押し開け、面会受付カウンターに向かう。

 

明日奈「7025号室に面会の予約がある結城です!」


 

 そこにいる女性看護師さんに菊岡さんから聞いた部屋番号と私の名前をいい、学生証を出す。

 菊岡さんからすでに連絡が入っていたようで、女性看護師さんはすぐに面会者パスのカードを渡してきた。


 私はすぐさまに、キリト君達がいる部屋に向かおうと小走りでエレベーターへと向かっていく。

 エレベーターの手前にある駅の自動改札口に似たゲートに面会者パスのカードをかざし、ゲートが開くとすぐに上に行くボタンを押す。

 エレベーターの扉が開くと飛び込んで、キリト君達がいる部屋がある階のボタンを押す。

 たった7階上がるだけなのに、遅く感じる。


 すると、私の携帯から、声がする。

 

ユイ「ママ、大丈夫ですよ。」

カナ「2人は強いじゃない。」


パラド「須郷の陰謀を打ち破った奴らだぜ。この程度で諦めるわけないだろ。」


アスナ「3人とも……………うん。そうだよね。」
 

 

 私がそうしていると、3人は声をかける。


 その間にも目的の階に着き、私たちはエレベーターから降りる。

 3人のナビ通りに無人の廊下を走り、7025号室の部屋の前まで来る。
 そこにあるプレートに面会者パスのカードをかざし、ドアのロックが解除されるとドアを開ける。

 部屋の中には三つのベッドがある。

 そのベッドには2人の少年と1人の少女が、横たわっており、医療関係の機械と接続されたコードが幾つも枝分かれして彼らの剥き出しの胸に貼り付けられている。

 そして、3人の頭にはアミュスフィアがある。

 近くには髪の毛を三つ編みにし、メガネをかけた1人の女性看護師さんがいた。

 

看護師「桐ヶ谷君っ!小野君っ!兎澤さん!」

 

 
ベッドに横たわっていたのは、ミトにキリト君にカルム君だったが、2人は息を切らして苦しそうに見える。

 

明日奈「3人に何があったんですか!?」

看護師「あ、結城さんね?お話は伺っています。3人とも身体的に危険ということじゃないから大丈夫だわ。でも、急に心拍が百三十まで上がって……。」

明日奈「心拍……………。」

 

 私はそう呟いて、隣のモニター装置を見る。

 そこには、グラフが鋭いピークを次々と刻み込んでいた。

 私は、SAOから解放されて以来、あの3人が余裕を失った事はただの一度もない。

 何が起こっているの……………。

 

ユイ「ママ、壁のパネルPCを見てください。」

カナ「回線をMMOストリームに繋ぐわ。」

 

 
 ユイちゃんとカナの声がして、モニターの方を見ると、ALOで見ていた中継が映る。


 そこには、黒いフードを被った男が2人居た。

 そして、それと相対していたのは、黒寄りの紫色の髪をポニーテールにしてる女性と、紫紺色の髪をポニーテールにしている美男子で、もう片方の黒フードの男の方には、長い黒髪を風に靡かせる小柄のアバターだった。

 2人の足元には、小さなフォントで、プレイヤー名が表示されていた。

 女性の方は【Mito】で、美男子の方は【Calem】、黒い長紙を靡かせるプレイヤーの方は、【Kirito】と書いてあった。

 

明日奈「あれが……………ミトとキリト君とカルム君……………。」

 

 ALOとは姿が違うが、あの3人に間違いない。

 仕草が完全に一致する。

 すると、安岐さんが口を開く。

 

安岐「あそこに映っているのが、3人のアバターって事?つまり、ここにいる3人がリアルタイムであれを動かしているのね?」

明日奈「そうです。戦闘中で……………だから、心拍が上がっているんだと思います。」

 

 私は、そう答える。

 3人が戦っているのは……………青目のプレイヤーと、色んな武器を使うプレイヤーだった。

 

明日奈「あ……………あっ……………。」

 

 それを見て、私は、遠い記憶がキリキリと疼く。

 あの2人は、《ラフィン・コフィン》の幹部だ。

 ただ、私が見ている目の前で、ペイルライダーを殺したプレイヤーは見当たらなかった。

 プレイヤーの一覧を見て、気になるのがあった。

 

明日奈「すて……………スティー…………ベン?Stevenのスペルミス?」

ユイ「いいえ……………違います、ママ。」

安岐「あれはドイツ語よ。同時に、医療関係の用語でもある。読み方は…………《ステルベン》。」

明日奈「ステル…………ベン。」

安岐「意味は……………《死》。病院では………患者さんが、亡くなった時に使う言葉…………。」

 

 そんな意味が……………!?

 私が首を傾げる中、ユイちゃんと安岐さんがそう言う。

 3人とも……………!

 3人が苦戦している中、安岐さんが口を開く。

 

安岐「……………フルダイブ前に、多めに水分を取って貰ってるけど……………もう4時間以上経つし、こんなに汗をかくと脱水の危険があるわ。一度ログアウトしてもらう事は……………出来ないのよね?」

明日奈「ここで何を言っても3人には聞こえませんし……………そもそも、PvP大会中ですから、ログアウト機能が有効かどうか…………。一応、アミュスフィアが脳内血流を監視してて、危険なほど脱水する前に、自動カットオフする筈なんですが……………。」

安岐「分かりました。もう少し様子を見るわ。まさか、患者さんでもないのに、輸液で水分補給する訳にもいかないし。」

明日奈「そう……………ですね。」

 

 私の言葉に、安岐さんはそう言う。

 私としては、3人のアミュスフィアを無理矢理外したい。

 そんな思いを、懸命に押し留める。

 3人は、己の全てを賭けて戦っているのだ。

 でも、何かできる事は無いのか。

 私はそう思う。

 すると、ユイちゃん達が言う。

 

カナ「なら、手を握ってあげて………。」

ユイ「3人の手を握ってあげて下さい。アミュスフィアの体感覚インタラプトは、ナーヴギアほど完全ではありませんが、ママの手の温かさならきっと3人に届きます。私達の手はそちらの世界には触れられませんが、私達の分も……。」

パラド「頼む………。」


 

 3人はそう言う。

 そうだよね。

 3人も、不安なんだもんね。

 

明日奈「ううん。そんな事ない。ユイちゃんにカナちゃん、パラドの手もきっと届く。だから私と一緒に、ミトとキリト君とカルム君の応援をしよう。」



 

 私はそう言って、キリト君とミトの手を握って、携帯をミトとカルム君に握らせる。

 ただ、3人の無事を祈って……。


 

カルムside

 

 俺たちは、苦戦を強いられていた。

 やはり、電気だけでなく、氷の煙を纏った武器の攻撃をしてくるので、本当に苦戦する。

 キリトの方も、苦戦していた。

 すると、カナ、パラドの想いが届いたような気がする。

 ミトとキリトも、似たような反応をしていた。

 

カルム「2人とも……………大丈夫か?」

ミト「ええ。アスナはきっと見てる。負けてられないわね……………!」

キリト「だな……………!」

コルト「いや。お前達は負ける。」

ヴォルール「閃光も見ているのなら、都合が良いな。閃光に一生消えない傷を残してやるよ!」

カルム「いや、俺たちは、お前達を倒す!」

 

 俺たちの呟きに、コルトとヴォルールがそう言う中、俺はそう返す。

 俺とミトはコルトに、キリトはヴォルールの方へと向かう。

 俺とミトは、連携攻撃でコルトに攻撃していく。

 コルトは、スチームブレードという短剣だけでなく、銃も取り出して攻撃していくが、俺がマグナムシューターで撃ち落とす。

 俺が短剣をレイジングソードで抑える中、ミトがヘルサイスで攻撃する。

 コルトは、スチームブレードで攻撃していく。

 お互いに、HPが減っていく。

 

コルト「平和ボケしていたのに、何故、こんなにも……………!」

ミト「アスナを傷つけようとする奴は、絶対に許さない!!」

カルム「ここで、過去の因縁に決着をつける!!」

コルト「ほざくなぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 俺とミトがそう言う中、コルトは絶叫して、俺たちに迫ってくる。

 俺とミトは、アイコンタクトを送って、ミトのヘルサイスで、コルトのスチームブレードを吹っ飛ばす。

 

「「ハァァァァァァァァ!!」」

コルト「ぬわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 俺とミトの一閃で、コルトはHPが全損して、その場に倒れる。

 一方、キリトの方は。

 

キリト「ハァァァァァ!」

ヴォルール「ふっ!この…………!」

 

 キリトは、フォトンソードを振るい、ヴォルールの攻撃を躱しながら、攻撃をしていく。

 そして、ヴォルールの武器を落としていく。

 

ヴォルール「くっ…………!貴様…………!」

キリト「ハァァァ!!」

 

 ヴォルールが毒づく中、キリトはFN・ファイブセブンを取り出して、銃撃する。

 ヴォルールは、何発か攻撃を喰らうが、すぐにサブマシンガンを撃ち、キリトにダメージを与える。

 

キリト「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 キリトは、二刀流重突進技、ダブル・サーキュラーを模した動きをやり、ヴォルールを撃破する。

 俺たちが息を荒くする中、2人は呟く。

 

コルト「まだ、終わらない……………!」

ヴォルール「あの方が、いずれ、お前達を……………!」

 

 その2人はそう言うが、そのまま事切れる。

 それを見ていた俺たちは、口を開く。

 

キリト「いや、これで終わりだ。」

カルム「ラフコフの殺人は、もう終わった。ここはもう、SAOじゃないんだ。」

ミト「諦めなさい。」

 

 俺たちは、そう言う。

 そして、顔を見合わせる。

 

カルム「何とか勝てたな。」

キリト「ああ………。」

ミト「お疲れ様。」

カルム「エターナルとシノンの所に行きたいけど、疲れたな。」

キリト「あの2人なら大丈夫だ。少し休もうぜ。」

カルム「お前って奴は………。まあ、いいか。」

ミト「そうね。休んでも、怒られはしないわよ。」

 

 俺たちはそう言って、GGOの夜空を眺めながら休憩する事に。




今回はここまでです。
今回で、カルムのSAOから続く因縁は、決着がつきました。
ヴォルールは、フランス語で盗人を意味する単語です。
シーフも、英語で盗人ですし。
次回は、エターナルとシノン、ザザの戦いです。
いよいよ、ファントム・バレットも大詰めです。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
Re:紫紺の剣士とは別に、新たなSAOの小説をやろうかなと思っています。
オリ主が槍を使って、ヒロインはミトというのを考えています。
もし、リクエストがあれば、下記から受け付けています。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=299680&uid=373253
もし気が向いたら、リクエストをお願いします。
こちら側でも、リクエストは絶賛受け付けています。
新たなSAOの小説では、リーファ、シノン、ユウキはオリキャラの彼氏を作ろうかなと思っています。

アリシゼーションでのカルムの武器はどうするか

  • 刃王剣十聖刃
  • オージャカリバー
  • オージャカリバーZERO
  • その他
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