ミトside
私とカルムは、ユウキに引っ張られるアスナを追いかけていく。
2人は、アインクラッド外周から外に出て、九十度ターンして、垂直上昇を行う。
ミト「………随分飛ぶわね。」
カルム「多分、27層に行くんだろ。俺たちの時にもそうだったし。」
そう、私とカルムは一度、ユウキが率いるギルド、《スリーピング・ナイツ》に、とある理由で誘われたのだ。
その際に断って、アスナを紹介した。
そして、ユウキはまた九十度ターンして、27層の中に。
私たちも追っていき、ガーゴイルの索敵を避けつつ、主街区である《ロンバール》へと到着する。
アスナ「………ね、どうしてここに連れてきてくれたの?この街に何かあるの?」
ユウキ「そうだよ!………その前に、まずはボクの仲間を紹介するよ!って言いたいけど、そこの着いてきてる人達、出てきたら?」
どうやら、バレたらしい。
ユウキの発言に、アスナが警戒するような表情を浮かべる。
私たちは観念して、2人の目の前に出る。
すると、アスナが驚いた表情を浮かべる。
アスナ「ミト!カルム君!どうして?」
ミト「アスナが心配でね。」
ユウキ「2人とも、ありがとうね!アスナを紹介してくれて!」
カルム「ああ。」
アスナ「…………え?」
カルム「それより、ユウキの仲間をアスナに紹介したらどうだ?」
ユウキ「そうだった!着いてきて!」
アスナ「あ、ちょ………。」
アスナが私たちを見る。
その視線は、後で説明をお願いという視線だった。
ユウキに着いて行って、着いた先には一軒の宿屋が。
その中に入ると。
???「お帰り、ユウキ!見つかったの!?」
そこには、5人のプレイヤーが陣取っていた。
ユウキは彼らに歩み寄り、アスナの方を振り向いた。
ユウキ「紹介するよ。ボクのギルド、《スリーピング・ナイツ》の仲間たち!で、このお姉さんが………。何だっけ?」
カルム「この人はアスナって言うんだぜ。バーサクヒーラーとして名を轟かせ……イテッ!」
カルムの語尾の悲鳴は、アスナに思い切り蹴られたからだ。
流石に、揶揄うにしてはやりすぎ。
アスナ「まあ、私がアスナです。」
すると、小柄なサラマンダーの少年が勢いよく立ち上がる。
彼は確か、ジュンだった筈。
ジュン「僕はジュン!アスナさん、よろしく!」
その次に、ノームの巨漢が話しかける。
彼はテッチだった筈。
テッチ「あー、えーっと、テッチって言います。どうぞ宜しく。」
次はレプラコーンの青年だ。
タルケンだった筈。
タルケン「わ、ワタクシは、そ、その、タルケンって名前です。よ、よ、よろしくお願いし………イタッ!!」
タルケンの語尾に悲鳴が重なったのは、スプリガンの女性、ノリが蹴ったからだ。
ノリ「いい加減、その上がり症を直しなよタルは!女の子じゃの前に出るとすぐこれなんだからさ!アタシはノリ。会えて嬉しいよ、アスナさん。」
最後の1人は、アスナと同じくウンディーネのシウネーというプレイヤーだ。
シウネー「初めまして。私はシウネーです。ありがとう、来て下さって。」
ユウキ「んで、ボクが、一応ギルドリーダーのユウキです!アスナさん………一緒に頑張ろう!」
アスナ「えっと………何を頑張るのかな?」
ユウキ「…………そっか、ボクまだなーんにも説明してなかった!」
その発言に、スリーピング・ナイツの面々とカルムがずっこける。
カルムって、こういう時の乗りは凄いのよね。
ユウキが語ったのは、この27層のボスモンスターを、アスナを含めた7人だけで倒したいという事だった。
手短にアスナがその辺りの事情を説明していく。
アスナ「………っていう訳だから………7人っていうのは、ちょっと無理かなあって思うんだけど…………。」
ユウキ「うん、全然無理だった。実は、25層と26層のボスにも挑戦したんだ。」
カルム「へぇ。」
ユウキ「ボク達的には頑張ったんだけど、どうしてもMPと回復ポーションが持たなくて。あれこれ工夫してるうちに、でっかい集団に倒されちゃった。」
ミト「そう…………。」
そういえば、25層と26層のボスは、同じ集団に倒された筈。
きな臭い噂も立っている。
一応、カルムがアルゴに依頼して、調査中の筈。
アスナがなぜそこまで1パーティーで倒したいのかを聞いて、シウネーが説明する。
スリーピング・ナイツは、春に解散する。
だから、全員の名前を剣士の碑に残したいからと。
気持ちは分かる。
アスナも、お母さんが強硬手段に出て、私たちと会えなくなってしまうかもしれない。
シウネー「………どうでしょう?引き受けては貰えませんか?私たちは、コンバートしてまだあまり経っていないので、充分なお礼が出来ないかもしれないんですが……。」
アスナ「あ、いえ、どうせ経費が山ほどかかりますから、手持ちのお金はそっちに回した方がいいです。報酬は、ボスから出た物を何か貰えればそれで………。」
シウネー「じゃあ、引き受けて頂けるんですか!?」
スリーピング・ナイツは目を輝かせる。
アスナはどうしようか迷っていた。
すると、カルムが近づいて。
カルム「良いんじゃないか?」
アスナ「カルム君?」
カルム「折角頼ってきてるんだ。答えてやるのも悪くはないだろ?」
ミト「そうよ。偶には当たってみたら?」
アスナ「…………そうね。やるだけ、やってみましょうか。この際、成功率とかは置いといて。」
すると、ユウキが目を輝かせ、アスナの右手を握る。
ユウキ「ありがとう、アスナさん!最初に剣を撃ち合った時から、そう言ってくれると思ってたよ!」
アスナ「私の事は、アスナって呼んで。」
ユウキ「ボクもユウキで良いよ!」
そうして、パーティーが始まり、私とカルムも参加する。
すると、アスナが聞きたい事があるそうだ。
アスナ「そういえば、ユウキさ……ユウキは、デュエルで強い人を探してたんだよね?」
ユウキ「うん、そうだよ。」
アスナ「それなら、私じゃなくても、カルム君やミト、黒ずくめで片手直剣使いのスプリガンとか。」
ユウキ「実は、カルムやミトにも頼んだんだけどさ………。」
カルム「俺、互角に渡り合ったけど、ユウキの方が実力が上だし、俺は前衛タイプだから、作戦を立てるのなら、アスナが適任だと思ったからな。」
ミト「私もカルムと同じ。」
ユウキ「あの人は、ボクの秘密に気付いちゃったから。」
キリトは何に気付いたのかしら?
そんな事を考えつつ、パーティーは進む。
すると、タルケンがアスナに聞く。
タルケン「それで………攻略の、具体的な手段ら、ど………どうなるんでしょう?」
アスナ「あ………えっと………。」
カルム「まずは、ボスの攻撃パターンをきっちりと把握する事が大切だな。回避できる攻撃は回避して、防御するべき時には、ちゃんと防御して、攻め時には全力で攻めるのが大事だと思うぜ。」
ミト「問題は、その手の情報は、ボス攻略専門の大ギルドに聞いても無駄だと思う。一度はぶっつけ本番で挑むべきだとは思うわ。」
ユウキ「ボク達は大丈夫だよ!ただ、前の二つの層でも、ぶっつけ本番で全滅した後、すぐに攻略されちゃったんだ。」
ジュン「3時間後に出直したらもう終わってたんだよなー。気のせいかもしれないけど、何か、僕らが失敗するのを待ってたみたいな……。」
やっぱり、怪しいわね、その大ギルド。
大ギルドによる管理が過ぎるというのが多い内容だ。
カルムと顔を合わせて、頷く。
その後、パーティーはお開きになり、アスナとカルムと共に転移門に向かって行く。
アスナ「それにしても、2人とも知ってたなら、先に言ってよ!」
ミト「ごめん。」
カルム「そういうのを抜きで、ユウキと戦って欲しかったからな。」
アスナ「でも、ミトだって、副団長としてのスキルもあるでしょ。」
ミト「流石に、アスナには劣るかな。」
そんな事を話していると、大量のメッセージが届く。
怖くて開けられないなと思っていると。
アスナ「っ………!?」
カルム「アスナ?」
ミト「アスナ!!」
アスナがいきなり硬直したと思ったら、倒れ込むので、カルムに支えてもらう。
呼びかけるが、反応がない。
私とカルムは、22層のキリトの家へと向かって行く。
カルム「キリト!」
ミト「ユイちゃんかカナは居る!?」
キリト「カルム、ミト!?どこに行ってたんだよ………アスナ!?」
私とカルムが急に入ってきた事に驚いたが、アスナの状態から、緊急事態なのは分かったのだろう。
すぐに駆け寄る。
キリト「一体どうしたんだ!?」
カルム「分からねぇ!急に倒れて!」
ミト「ユイちゃんとカナはどうしたの!?」
キリト「今、リズ達と散歩に出かけてる!すぐに連れてくる!」
そう言ってキリトが飛び出していき、私とカルムで協力してアスナをソファーに寝かせる。
すると。
ユイ「ママ!!」
カナ「アスナさん!」
キリト「連れてきた!」
カルム「速攻だな!頼む!!」
ユイちゃんとカナの2人が、ピクシー形態に戻り、アスナを調べる。
すると、リズ達も戻ってきた。
リズベット「アスナ!?」
リーファ「どうしたんですか!?」
カルム「分からん!急に倒れて!」
アーロン「何が起こっているんですか!?」
そこには、リズベット、リーファ、アーロン、シリカ、フィリア、レイン、パラドが居た。
しばらくすると、解析が終わったようで、2人がアスナから離れる。
キリト「ユイ、カナ。アスナは………?」
ユイ「………大丈夫です。ログアウトして、意識が現実に戻ったから、意識が無くなったんです。」
『………ハァ……。』
解析結果に、全員、力が抜ける。
カルム「それは良かったんだけど、突然のログアウトって、何があったんだ?」
カナ「アスナさんの場合、回線が切断されてしまってのログアウトです。」
フィリア「回線が……………切断?」
すると、思い当たった節がある。
ミト「そういえば、この時間は、アスナの夕食の時間だから、お母さんに切断されたかも!」
カルム「そういう事か。とにかく、大事に至らなくて良かったぜ。」
キリト「悪いな、2人とも。」
ミト「気にしないで。」
カルム「じゃあ、ログアウトすっか。」
私も疲れたからログアウトしようとすると、突然、腕を掴まれる。
何事かと思って振り返ると、私にはリズベット、シリカ、リーファ、レイン、フィリアが掴んでいて、カルムにはアーロン、パラドが掴む。
しかも全員、悪い笑みを浮かべていた。
リズベット「それで、アンタ達、どこに行ってたのよ?」
シリカ「アスナさんと一緒って事は、あの絶剣と一緒にいたんですよね?」
リーファ「そろそろ、話してくれませんか?」
フィリア「私たちだけ除け者なんて、ひどくないかな?」
レイン「そうだよね。」
アーロン「吐いたほうが楽になるよ?」
パラド「白ける事、すんなよ。」
カルム「いや、結構です。用事を思い出して………。その手を離してくれ。ちょっ……。離、離せェェェェッ!!!」
ミト「ちょっと!離してよ!」
キリトに助けを求めようとすると。
キリト「ユイとカナは見ちゃダメだ。」
ユイ「何でですか?」
カナ「ママとパパはどうなるの?」
目隠しをしていた。
私とカルムは諦めて、全員の尋問に答えた。
その間、ずっと正座の状態で。
キリトは、何かを考え込んでいた様に見えたが。
今回はここまでです。
アスナが、スリーピング・ナイツと接触しました。
そして、アスナはお母さんによって強制ログアウトさせられ、カルムとミトは、怒られました。
そんな中、何かを考えるキリト。
果たして、何を考えているのか。
次回は、ボス戦となります。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
今後の展開や、マザーズ・ロザリオとオーディナル・スケールに相当する話の間にやる日常回なども受け付けています。
アリシゼーションに関しても受け付けています。
アリシゼーションでのカルムの武器はどうするか
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刃王剣十聖刃
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オージャカリバー
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オージャカリバーZERO
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その他