華結を繋ぐは勇者である『凍結』   作:バルクス

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どうもバルクスです。
今回は千景の誕生日会なので書きました。
短めですが結構自分では満足!
では、どうぞー


番外編
番外編:愛を込めて君に


 

「何にしようかなぁ......」

 

海斗は高知の村から離にある街のショッピングモールに来ていた。

流石に小学生一人でそんな遠くまでは行けず、父から使用人を同行させるのを条件として許可もらい、車を出してもらった。

車を走らせて一時間ちょいで街に入り一目散にショッピングモールに向かった。

そこであるものを買うために。

考えても何を買えばいいのか分からない。

ゲームか、ぬいぐるみか、またはマフラーか。

さて、どうしたものか。

 

「千景様の誕生日プレゼントは決まりましたか?海斗様」

 

頭を悩ませながら考えていると蟻峯が後ろから声を掛けてきた。

 

「全然何も決まらないよ......」

 

「そうですねぇ......無難にゲームとか購入しては如何でしょうか?」

 

「ゲームか.......ありだな」

 

他に決まりそうなものも考えつかないので蟻峯の提案に海斗は乗る事にした。

 

「そういえば新作のゲームが欲しいって言ってたな」

 

以前千景とゲームをしてる時にその話をしていることを思い出す。

それを彼女が欲しいと言っていた。

ならばその作品を買おうと新作コーナーの方に向かう。

 

「たしかここに......お、あったあった!」

 

新作コーナーに着けばすぐさま彼女が求めているゲームを探す。

指で辿って見ればそれは近くにあり、それを手に取った。

そのゲームは二人の主人公が別視点で対立し合う物語のアクションゲーム。

王道的でこれには千景も喜んでプレイしてくれるかもしれない。

海斗はレジに行き、彼女に送るプレゼントを買った。

小学生が買うには少々値段が貼ってるが別に問題ない。

 

「買えて良かったですね、海斗様」

 

蟻峯が微笑んで言う。

 

「まぁ.....あってよかったよ」

 

海斗は内心では焦っていた。

巷ではあの新作ゲームは人気が高すぎて大体の店舗だと即売り切れるぐらいには良作品なのだ。

それを手に入れただけでも奇跡に等しい。

 

「これで目標は達成しましたし帰りましょうか」

 

蟻峯が口を開いて撤収の準備を海斗に促す。

だが海斗は首を横に振り、手を前に出した。

 

「ごめん、まだ少し寄りたいところがあるんだけど......いいか?」

 

「海斗様の御命令のままに」

 

蟻峯頷くとそのまま海斗に従う。それからゲーム屋から歩いて数分。

海斗はアクセサリーショップに来ていた。

なぜここに来たかというと流石にゲームだけでは何かと勿体ないと思い、何か女の子が気に入りそうなものを探す為に足を運んだ。

そして海斗はその辺を散策していると、ふとあるものが視線に入った。

 

「これにしよう。喜んでくれるといいな」

 

それを手に取り、購入するためにレジに向かった。

 

「すまないな蟻峯、付き合ってくれて」

 

「海斗様に付き添うのが私の役目であり、好きでやってますので」

 

「そうだな.......よし、買うものは買ったし帰ろうか」

 

「御意」

 

 

買い物をすました海斗は千景が待つ高知の村に帰還するのであった。

 

 

 

 

 

午後19時に回りそうな時、千景は海斗の家で一人ゲームをしていた。

本当は海斗とゲームをする予定だったのだが、彼が用事で家を空けると言われたので千景は海斗の許可を得て、彼の自室でゲームを楽しんでいた。

今やっているのはどれだけ相手にコンボを決めれる格ゲーだ。

それを今まで彼女は五時間ぶっ続けでやっていた。

だが、一人でいるのか何かと憂鬱でもの寂しく感じてしまう。

 

「........」

 

千景はゲームを一時停止してコントローラーをテーブルに置いてソファに横になった。

海斗と出会ってから既に一年が経過しようとしている。

千景は過去の事を思い出していた。

海斗に出会っていなかったら彼女はこのままここでゆっくりゲームが出来ずに自身の家でも学校でも虐められていただろう。

だが、彼に出会ったお陰で千景は幸せを感じ取れた。

けどその本人がいないと千景の心のどこかでは寂しいと思ってしまう。

彼女自身、随分と変わったものだと自負はしているが、些細な事だ。

すると扉からノックが聞こえるとそのまま開き、中から海斗が入ってきた。

 

「ただいま、ちーちゃん」

 

「あ.......お、おかえり.......」

 

何も連絡を寄越さずに突然現れたのに驚いてしまい、上手く返せなかった。

 

「,.......もう用事は、終わったの......?」

 

「ばっちり!」

 

千景は顔を伺うように言葉を発し、それを海斗は微笑みながら応える。

すると海斗は千景に紙袋を差し出す。

いきなり渡された千景は困惑してしまう。

 

「え、え?あ、あの.......海斗、これは......?」

 

「用事で外出てた理由がこれ。今日、ちーちゃんの誕生日でしょ?」

 

「........誕生日.......」

 

この中にあるものを確認しようと千景は海斗に問うと彼女の誕生日プレゼントだと説明した。

千景は海斗と紙袋を交互に見る。

 

「あー.......いらなかった?」

 

「――ううん。そんな事ないわ.......とても嬉しい」

 

海斗が冷や汗を掻きながら千景を見つめるが、彼の声に反応した千景は首を横に振った。

彼女の笑みが溢れた表情を見た海斗は嬉しくなり、安堵する。

 

「良かったぁ.......」

 

「海斗。これ......開けてもいい.......?」

 

「勿論」

 

千景は海斗に渡された紙袋の開けると中からは千景が欲しかったゲームと赤色彼岸花の形をしたブレスレットがあった。

 

「これ、私が欲しかったゲームと........ブレスレット?」

 

「前にちーちゃんが欲しかったのを聞いたのと、このブレスレットは俺が君に似合うかなって思って買った」

 

頬を掻きながら照れくさく言う海斗。

千景は言葉が出なかった。

あぁ......なんて彼はこうも私を喜ばしてくれるのだろうか。

千景は今まで一度も誕生日というのをやった事はなかった。

だが、これが誕生日の嬉しさは直ぐに感じ取れた。

 

「......海斗、ありがとう。これ......一生大事にする」

 

「気に入ってくれて何よりだよ」

 

海斗が千景のために選んでくれたアクセサリー、それだけで心が暖かくなる。

後日。千景はブレスレットを付けてみた。

それはとても綺麗で、日に当てれば夕焼けに彼岸花が咲いているように見える。

千景にとって、この思い出は一生忘れる事は無いだろう。

だって、想いは決して散らないのだから。

 

 




デアラぶりに番外編を書くので良いリハビリになりましたわァ......これからも頑張ります!
本当は節分にもしようと思いましたが、脳裏で千景の誕生日を知っている虐め野郎達が彼女に何かしらしてそうと思ったのでやめました。
だって.......千景に取ってそれはトラウマにもなりそうじゃん?

では番外編を読んでくれてありがとうございました〜
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