二週間更新出来なくて申し訳ないです......
諸事情により執筆ができない状態になっていました。
これからはなるべく早く更新出来るように頑張ります!
今回はタイトル通りです!
では、本編どうぞー!
俺が勇者に選ばれてびっくりしたけど、これであいつらを守れると思えば何も不安感はなかった。
敵を四人で倒せば怖いものは無いと思った。
でも、バーテックスは――があり――を練っていたとも知らずに俺たちは戦っていたんだ。
だからあの時俺は――バーテックスを――で―――って―――を失い、―――の――では――のせいで――と――を――。
勇者御記二九八年 五月二十五日
大赦書史部・巫女様
検閲済
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◇
愛翔がバーテックスと戦ってから翌日。
神樹館の六年二組の学活が行われていた。
敵と戦い正式に勇者となったのが昨日でそのせいでクラスメイトから質問されることになった。そのためある程度の説明を安芸先生から四人は神樹様から大切なお役目があると生徒にしてくれたので納得はしてくれた。
だが流石小学生。好奇心豊富で気になったことは知りたいのが常だ。
学活が終わった後の休み時間を見計らってクラスメイトは人気者である銀や愛翔に話し掛けて質問攻めをした。
「ねぇねぇお役目って大変なの?痛いの?」
「いやぁ......話しちゃダメなんだよねー」
銀の方は三人の生徒に質問されるが、にひひっと笑みを振舞ってはぐらしている。
「えぇー」や「けちー」や「教えてよー」と言われるが銀は頑なに教えることはしなかった。
「なぁ愛翔ーお役目ってさ、どんな事するんだ?」
「私たちに教えてよー」
「ん?あー.......すまん。これだけはどうしても教えられないんだよ」
「まじかー.......少しぐらい教えてくれたっていいじゃん!」
「それがだめなんだよ。すまんな」
愛翔がいる席に男女が寄って愛翔に質問をしてくる。
謝罪しながら愛翔は上手く躱した。
それを聞いた一人のクラスメイトは「んじゃ、話せる時になったら教えてくれよな!」と素直に諦めて自分の席に戻った。
それに続いて他の生徒も連れて戻っていく。
なんとも引き合いがしっかりしている子だと愛翔は感心した。
すると須美が席から立ち咳払いをすると口を開いた。
「ねぇ乃木さん、三ノ輪さん、黒結君。よ、良ければその......放課後の帰りに、しゅ、祝勝会でもどうかしら.......?」
勇気を出して須美は三人を祝勝会へと誘った。
それを聞いた園子、銀、愛翔の三人は微笑んで頷いた。
「おぉっ!いいねぇ!」
「うん!いこういこう〜!」
「そうだな。俺も賛成だ」
須美はもしこれで断られたらと思ったがそんな事はなく、心の底から安堵して笑みを浮かべた。
そして放課後になり四人はこの地域にある巨大ショッピングモール・イネスに向かい、そこにある一階のフードコートでジェラートを食べていた。
因みに銀のおすすめだ。
「どう、どう?ここのジェラート、めっちゃ美味しいでしょ!」
「うん!最高だよミノさん〜」
「そりゃイネスマニアのアタシ、イチオシだからな!」
ジェラートを食べながら銀がキラキラと瞳を輝かせながら熱く語る。
「美味しすぎて、何だか涙が出てくるんよ〜」
「いや、出てるぞ乃木さん?てか、ダチとかと来た時に、食べたりしなかったのか?」
「私、あいっち以外友達いなかったからね、あまりこういうのには行かなかったんだ〜」
「しれっと、重いこと言ってるんですけどこの人......」
ジェラートの美味しさに感涙した園子に銀は大袈裟だとツッコミを入れるが、その後の園子の発言に苦笑してしまう。
園子は大赦でのツートップの一つである乃木家のその御令嬢であり、彼女の他の人とは違う性格故のせいで孤立していた。
だが、愛翔のお陰でクラスに溶け込む事が出来るようになってそれは解消された。
それに勇者になってから銀や須美に出会って仲良くなれたのがとても嬉しかった。
そしてふと、須美の方を見てみるとジェラートを持ちながら固まっていたことに園子は気付く。
「.......」
「どうしたのすみすけー?」
「もしかして鷲尾さんにはジェラートは合わなかったか?」
難しい顔をしながら手で持っているジェラートを見ている須美に園子は声を掛け、銀は顔を伺うように言う。
声を掛けられてはっ!と須美は気付いてすぐさま二人に首を横に振り口を開いた。
「い、いえ、違うの!ただ、合わないどころか.......宇治金時味のジェラートが......とても美味しくて......」
今須美が食べているのは宇治金時味のジェラート。
和と洋が揃った奇跡のコラボレーションといったところだがそれを須美は美味しく食べていた。
だが何故か彼女は何かと戦っているのかまた難しい顔になりジェラートと睨めっこをする。
すると淡々とジェラートを頬張っていた愛翔が口を開いた。
「じゃあ鷲尾、何でそんな難しい顔してるんだ?」
「私、おやつは和菓子か、せいぜい、ところてん派だったから。それがこの味......僅かに揺らいだ私の信念が、情けなくて......」
須美は超が付くほど和に対して拘りが強い。
なんなら彼女はカタカナや英文すらも苦手な部類に入る。
それなのにジェラートを食べその気持ちが変わりそうな自分と葛藤していたのだ。
「何だかすみすけが難しい事を言ってる」
「ウマかったんなら、それでいーじゃんね?」
「拘るのはいいが、そこまで自分を追い詰めたら美味しいもんも美味しく思えないぞ」
「そうだよ〜。はふぅ、しあわせ......メロン味大正解〜」
「そ、そうね。確かに考え方の固さは実戦において、命取りになるかもしれないわね。素直に美味しく食べるわ」
三人に言われた須美はジェラートを大人しく一緒に付いてきたスプーンを使って頬張りはじめた。
「この、ほろ苦抹茶とあんこの甘さが織り成す、調和が絶妙だわ......うん」
普段は大人な面を見せる彼女だがこの時だけは年相応な笑顔を浮かべ、口を動かし続ける。
「ふふ、何だか鷲尾さんって面白っ!」
「ね〜。もうちょっと怖い人かと思ってた〜」
「こ、怖い人とは、失礼ね.......」
「まぁ、そう思われても仕方ないんじゃね?」
「うぅ.......」
愛翔に言われ思い当たる節があるので反論出来ない。
でも真面目でも悪いとは思ってはいない。
だが、それは時と場合に寄るんだなと須美は思った。
取り敢えず落ち着けるために須美はジェラートを食べ続けた。
「じぃー.......」
「な、なにかしら、乃木さん......?」
物欲しそうに須美のジェラートを見ている園子に声を掛ける。
「なんだか、スミすけの食べっぷりを見たら美味しそうに思えたから.......一口欲しいなーって思ったんよ〜」
「え?あ、あの、そのぉ.......」
「一口めぐんであげなよ、鷲尾さん♪」
園子の行動にどうすればいいのか分からず困惑する須美に銀は促した。
「え、ええと〜、こういうの、初めてで.......えと、どうぞ.......」
「あーん......はむっ......ん〜!美味しい〜。初めての共同作業だね〜」
「はぅ///!!」
「言葉の意味がおかしいゾー」
「まぁ......園子だからな......」
須美は自身のジェラートをスプーンですくい上げ、園子の口に入れ込んだ。
そのあとに園子が新婚に使う言葉を言うと須美は顔を赤く染めて俯いてしまう。
それを見ていた銀と愛翔は和みながら見ていた。
すると今度は愛翔の方に園子は顔を向ける。
口を開けながら。
「あいっち、あーん!」
「は?」
「あーん」
「......ほらよ」
「わーい!あいっちありがと〜」
口を開けながら待つ園子に愛翔は諦めて自身のジェラートをスプーンで掬い上げて彼女の口に入れた。
「はむ.....ん〜!おいしい!ありがとうあいっち〜」
「喜んでくれてなりよりだ」
園子に食べさせたら目を輝きさせ笑みを浮かべた。
全く、ねだってくるのはいいが、女の子が気軽に男子の口をつけたものを平気で食べるのは些か大丈夫なのだろうか?
でもそれで愛翔も平気で園子に差し出しているので何も言えないが。
「あ、愛翔......」
「ん?」
と、銀に呼ばれ愛翔は顔を向ける。
その方向へ見ると銀の顔は何故か赤くなっているし、目もあちこち逸らしている。
「どうした?」
「えと、あの、そのぉ......」
「......」
言葉を渋っているのかそれとも言えない何かなのかは分からないが、何故か銀も愛翔のジェラートをチラチラと見ている事に気付く。
どうやら彼女も味が気になるのだろうか。
でも、エネスマニアの銀がそんなに気になるのだろうか?
「食べたいんだろ?」
「え!?い、いいのか?」
「そんなにチラチラと視線をこっちに寄せて来るのが気になるんだよ。欲しいなら欲しいってちゃんと言えよ」
「お、おう.....あ、ありがとうございます.......」
そのやり取りをしながら愛翔はスプーンでジェラートを掬い上げて銀の方へ向けた。
「はい、あーんしろ」
「あ、あー........」
銀に口を開かせ食べさせた。
「うまいか?」
「お、おう。お、美味しい,.....でふ.......」
すると愛翔のジェラートを食べた銀は頬を染めながら顔を俯いた。
感情の起伏が激しくて一々意味が分からない。
愛翔に食べさせてくれた事をお礼した銀だが最後に呂律が回らなかったのか、篭ってしまった。
「........」
「何だよ鷲尾」
視線を感じると須美がこっちをジト目にしながら見つめていた。
「黒結君.......少しは気にした方がいいわよ」
「いや何がだよ」
いきなり何を言い出すかと思えば何を気にすればいいんだ。
別に園子や銀にジェラートを一口あげただけなのに。
その後は何も言わなかったが、問い詰めたかった。
だが何も聞いたとしても別に気にすることではないと思い気持ちを切り替え、愛翔はため息を吐いた。
そしてその後に須美がこれから自身と仲良くしてくれますかと言うが園子も銀も愛翔も微笑んで受け入れた。
というか既に仲良しだろというツッコミは無しだ。
そもそも仲良しじゃなかったら祝勝会や話し合いなんてしないだろう。
すると須美が園子に自身の名前をすみすけと呼ぶのはやめてほしいと言うが、園子が悲しい表情を向けてくるので結局は折れて『わっしー』と言うあだ名で完結した。
そして愛翔達が勇者になって初めてのお役目を果たしてから半月後、二体目の敵がやってきた。
だがそのバーテックスは一体目の敵より苦戦を強いられた。
「クソっ!これじゃ近づけねぇ!」
敵の形は細長く、左右に非対称な重りを付けておりそれを豪快に振り回して突風を作り出していた。
その風は強風とも言っていいほど荒く、神の力を宿した愛翔たちでも身動きが取れなくなっていた。
今は園子が展開してくれた盾に入って、園子、銀、愛翔、須美の順で互いに掴みあって耐え忍ぶ。
「これじゃ身動き出来ねーよ!」
「あの、ぐるぐる!上から攻撃すると、弱そうだけど......!」
「どうしようもない!ハメはずるいよな!」
銀が不満を言う。
園子が天秤の弱点ぽい所を見て指摘する。
今すぐにでも攻撃をして即座にカタをつけたいと思うが強風のせいで動けない。
このままだと樹海が侵食されて現実世界の影響も大橋すらも崩れかねない。
すると須美が掴んでいた愛翔の肩から手を離して空中に漂う形で上がって行った。
「おい須美何を!?」
須美は直ぐさま弓を呼び出し形を変えて大きくする。
「南無八幡.......大菩薩っ!」
そして巨大化した弓で矢を持ちながら弦を引いてバーテックスに放った。
だがその矢はバーテックスまで届かず強風で速度を殺され地面に落下した。
「そんなっ!きゃあ!」
当たらない事を確認した須美は驚愕するが、次の瞬間に須美は強風に煽られ飛ばされた。
「鷲尾!」
だがそれを愛翔は見逃さず、咄嗟に片手に腰からチェーン型の鞭を出して須美の方に投げて巻き付かせる。
そして巻き付いたのを確認したら愛翔は力一杯引っ張り、須美を引き寄せた。
衝撃は愛翔の胸で押し殺して軽減する。
「大丈夫か、鷲尾?」
「え、えぇ.....ありがとう。助かったわ」
抱き寄せる感じになっているからか少々顔が赤くなっているが、それは今考えることでは無い。
気持ちを切り替えて天秤の方を見つめる。
するとバーテックスが回りながら左右に付いている非対称の重りを園子が盾を展開している方に攻撃をしてきた。
「ぐぅぅぅ!」
「園子!」
その一撃は遠心力が乗っているからか衝撃が重く、これが連続で続けば園子は耐えれないだろう。
銀が園子の心配をするが事態は一刻を争う。
何か......何かこの状況を打破するものはないのかと考える。
と、愛翔の中で一つの策が生まれた。
だがこれは賭けに近い。けど、やるしかないのだ。
「鷲尾、銀に掴め、早く!」
「え、黒結君はどうするの!」
「俺は、アイツを叩くっ!」
突然須美は愛翔に声を掛けられ困惑するが、素直に従い愛翔の手を辿りながら銀の腹を両手で掴んだ。
すると愛翔はそのまま須美から手を離して空中へと向かう。
途中で三人の声が聞こえたがこの突風の中だ、強すぎて何を言っているのか分からない。
でも今は気にしてる余裕はない。
直ぐさま斬馬刀を呼び出してそのままバーテックスの上まで飛翔する。
「風に特化してるんなら――」
遠距離も中距離も無理なら後は中に入ればいいのだ。
「刃も弾いてみせろよぉぉぉっ!!」
斬馬刀を構えて風が弱まった所まで来てそのまま落下しながら振り下ろした。
それを何回も―――
「ゴリ押しにも程があるでしょう!」
『はい.......』
バーテックスを撃退した翌日に愛翔達は神樹館の教室で安芸から説教を食らっていた。
怪我は軽度なもので済んだが四人共絆創膏や包帯やガーゼなども貼っていた。
安芸はスマホの画面越しから映る愛翔を見る。
それは彼が天秤に斬馬刀を振るってその反動で残りも切り刻んでいた。
それを見ている安芸は溜息を吐いて口を開く。
「これじゃあ、貴方たちの命が幾つあっても足りないわ。お役目は成功して、現実への被害も軽微なもので済んだのは良くやってくれたけども」
「それは三ノ輪さんと乃木さんと黒結くんのお陰です」
須美が三人の方に向きながら言うと銀と園子は照れて愛翔は目を逸らした。
すると安芸はまたもや溜息を吐くと口を動かした。
「貴方たちの弱点は連携の演習不足ね」
お役目をするためには必ずチームでバランス良く戦うことが重要だ。
だが須美達は訓練は受けていてもまだ連携の訓練は受けていなかった。
それに愛翔も勇者になってからまだ日が浅い。
そして安芸はとあることを呟いた。
「まず、四人の中で指揮を執る隊長を決めます」
その言葉に四人は肩を震わせた。
指揮を執るというのは命を預けるということ。
だがそれは柔軟かつ、咄嗟に判断出来る者に限られる。
そして安芸は園子に向いて口を開いた。
「乃木さん、隊長を頼めるかしら?」
「え、私ですか?」
園子は自分が選ばれた事に不思議だと思い須美たちを交互に見る。
すると銀が首を振って口を開く。
「アタシはそういうのはガラじゃないから、アタシじゃなければどっちでも」
「私も乃木さんが隊長で賛成よ」
「あいっちー......」
確かに銀は猪突猛進な所があって肌で感じ取るような人だ。
とても隊長には向かないと自分でも自覚はしている。
そして須美の方は何かを考えていたのか分からないが気持ちを切り替えて、受け入れた。
そして園子が心配そうに愛翔の方に向く。
確かに園子は咄嗟な判断力や柔軟な思考を持っているため作戦や戦略を思い付くのは早い。
だがそれを自分が果たせるかどうか不安なのだ。
すると愛翔は園子の頭に手を置いて優しく撫でると園子の表情が柔らかくなりいつも通りのにへらーとした顔になった。
「そんな顔すんなって、お前はやれば出来るんだ。自信を持て」
「.......うん、うん!私やってみる〜!」
「決定ね」
園子を勇気づけた愛翔はそのまま微笑んだ。
自信が出てきたのか変なテンションになってそうだが、そこは園子なので仕方ない。
そして間を開けずに安芸が地面に置いたレポートを手に取って口を動かした。
「さて、神託によると次の襲来まではわりと時間があるみたいだから。四人の連携を深めるために、合宿を行おうと思います」
「「「「合宿?」」」」
四人は揃って驚いた表情を見せた。
原作、アニメ版、漫画版の三つを混ざいるからちょっと楽しいw
でも自分でもちゃんと書けてるか分からないんですけどねw
さて、次回は合宿会です!
ではまた次回にお会いしましょう、さらば!
次回。第4話:纏める個性