華結を繋ぐは勇者である『凍結』   作:バルクス

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どうもバルクスです。
また一ヶ月経ってしまいました.......本当に申し訳ない。
でも、この作品を好きで読んでくださってる読者様がいるからこそ作品を投稿出来ているんです!
投稿頻度が落ちていきますが、完結は絶対にさせます!
これからもこの作品を宜しくお願いします!

では本編どうぞ!


第8話:健やかなる穏やか

 

園子の家に遊びに来た愛翔達。彼女の部屋に入って遊ぶかと思いきや、何故か。

 

「うぅ......この服は.......やっぱりアタシには......似合わないんじゃないか?」

 

「そんな事ないよー。ねぇ、わっしー?」

 

「ブハァー!」

 

「わーそんな出し方する人初めて見た〜」

 

鏡に立って銀の格好を見ていた。

銀の服装は普段の動きやすい服だが、今は女の子らしいワンピースの格好をしていた。

デザイン的にはフリルやリボン、花の髪飾りが付いており、とてもお嬢様と言っていいほど様になっている。

元々銀自体は容姿がいいのでこういう服装を着るのは問題では無い。

だが彼女自身動きやすい服装や女の子っぽいものを着ないので中々のギャップだ。

それに、今はとても弱々しくなっているため普段元気に見せる彼女とは打って変わってとても庇護欲が唆られる。

困惑している銀に園子は綺麗と言い須美は血を勢い良く噴射していた。

 

「おふっ.......はぁはぁ.......と、とても似合っているわ.....銀!で、でもこの胸の中から込み上げてくる気持ちは何かしら!」

 

須美はそう言うと何処から取り出したのかとても性能がいい一眼レフカメラを銀に向けて写真を撮り始めた。

その凄まじいスピードは残像が見えるぐらいに繊細な動きをしながらブレもなしに銀を捉えていた。

だが鼻息や息を乱しながら撮るのも些か恐怖を感じるのはどうかと愛翔は思ってしまう。

その様子を園子は見ながら口を開いた。

 

「なんだか今のわっしーって、プロみたいで素敵ー!」

 

「はぁ......写真は愛よ!あぁ......銀!今日はとことん美三雄衣服に挑戦よ!」

 

「いや、別に今のままでもいいだろ!アタシはもうじゅーぶん!」

 

「いえ銀、これは銀の為でもあるのよ!」

 

「そうだよーミノさん、もっと可愛くなろうよ〜」

 

「だぁー!わかった、わかったから!もう好きにしろぉ!」

 

須美の以外な所が発揮されそれに便乗して園子の後押しがあり銀はやけくそ気味に言い放った。

その後も銀は着せ替え人形のごとく服を着せられた。

 

「凄いわ銀!これもう、金よ!」

 

「訳わかんないぞぉ!」

 

「打点高いよ〜?」

 

須美はもう何を言っているのか分からず園子も変なスイッチが入りもうやりたい放題だ。

因みに愛翔は銀が着替えている時は外に出ている。

でも、男子一人女子三人は中々落ち着けない。

 

「愛翔ぉ.......助けてくれぇ......」

 

「俺に言われてもな........」

 

「愛翔もアタシにはこの服なんて似合わないと思うだろ!」

 

「いや、そんな事ないと思うぞ?今のお前めっちゃ可愛いし綺麗だから」

 

「うぇっ!?」

 

素直に返した愛翔の言葉に銀は頬を赤らめて硬直してしまう。

 

「?銀大丈夫か?」

 

「な、なんでもないゾ!だ、大丈夫だから!」

 

銀の様子がおかしかったため愛翔は声を掛けるが、銀はビクリと驚き心配を掛けないために手と首を振った。

その行動に愛翔は首を傾げてしまう。

 

「(......そ、そっか.......アタシ可愛いんだ......えへへ.......)」

 

銀は頬を染めながら愉悦感に浸ってしまう。

普段は動きやすいものにしているし、自分はフリフリなものは性格上似合わないと思っているから着なかったが、愛翔が可愛いと言ってくれたのだ嬉しくないはずがない。

そう思うとこれはこれで良いと納得した。

それを見た須美と園子が暴走度をヒートアップしてしまい

銀は次々と色んなバリエーションを追加されてしまう事になった。

 

「むぅ.......」

 

「よしよし」

 

「はぁ.......良かったわ」

 

「何がだよ!」

 

それからまた暫くして銀の着せ替えが終わり銀は最初来ていたフリルが付いたワンピースを着替え直し、座っていた愛翔の後ろで頬を膨らませて怒りを露わにした。

須美が満足して倒れながら感謝を述べると銀はふしゃーと猫みたいに威嚇しながら言った。

というかなんで俺の後ろにいるのだろうかと愛翔は愛翔で不思議に思いながら彼女の頭を優しく宥めるように撫でた。

その後、銀の次に須美がドレスを着せられ、銀と同じく愛翔に褒められ照れてしまい、大和撫子を志す彼女がぶれたのはまた別の話。

 

 

 

 

 

「てっいう夢を見たんよ〜」

 

「お客さん入ってた?」

 

「そこ気にするとかロックだな」

 

「すげぇなその夢」

 

日曜、イネスのフードコートでジェラートを食べながら話していると園子が寝ている時に須美達がドームに似たような場所でアイドルをやっていたという夢を見たと語り始めた。

銀は和太鼓披露し園子は動物の格好した服で須美はアイドル衣装、愛翔はダンスを披露していたとの事。

とても種類が別れており、アイドルをやっているのが須美と愛翔しかいないという時点でツッコミしたい。

だが、それは園子が見る夢なので言うのは御法度だ。

相変わらず園子の夢はワンダフルだと思った。

次の日。神樹館の六年二組の教室で勇者達は休み時間に黒板に絵を書いていた。

 

「ん?須美が書いてるそれ何だ?」

 

「翔鶴型航空母艦の二番艦。瑞鶴よ」

 

「すげぇリアルー!」

 

「でしょ?旧世紀。昭和の時代に数々の戦いで主戦力として活躍した 我が国の空母よ!囮になって最後の最後まで頑張ったのよ.......!」

 

「須美ってそういうのやたら詳しいよな」

 

「夢は歴史学者さんだから!」

 

「やっぱり真面目さんだ」

 

「わっしーぽいよねだよねー」

 

須美は他の人以上に日本の歴史に対して詳しい。

まだ小学生なのに情報量が豊富なのだ。

そこは見習うべきと素直に感心する。

すると須美が口を開いた。

 

「そのっちは何か夢はあるの?」

 

「私は小説家とかいいなと思って時々サイトに投稿したりしてるんだよ」

 

「あぁーなんか納得」

 

「独特な感性だものね.......」

 

「まぁ、園子だしな」

 

確かに園子は他の事達は少し違うものを持っている。

それはいい意味では柔軟で柔らかい。

悪く言えばマイペース。

これは捉え方によるものだと思う。

 

「二人も小説の中に登場人物として実演して欲しいなー。優しく頼れるミノさんに、真面目で時々面白いわっしー!」

 

「と、時々面白い......」

 

「ん?つまらないよりはいいじゃん」

 

「そうなのだけど、私も頼ってほしいわ」

 

「アタシ、そうやって軽くいじける須美の顔好きだなー」

 

「え!?そんな風に褒められても.......」

 

最初の頃より須美はだいぶ変わった。

これが素なのが良く分かる。

とても可愛らしい。

 

「おぉ!なんかいいよ!今の二人の空気!とってもいいよ〜!いいですよぉー?」

 

「また目覚めたよこの人......」

 

全く園子の感性は所々で掴みにくい。

でもそれが乃木園子の魅力の一つだ。

 

「そういう銀の夢は!?」

 

そういや、銀の夢は一度も聞いたことがなかった。

そもそも彼女自身からあまり話そうとはしないし聞くタイミングすらなかったのだ。

須美に言われた銀はにこりと笑みをして話を始めた。

 

「幼稚園の頃は家族を守る美少女戦士になりたいって思ってたな!」

 

「分かる!御国を守る正義の味方!それは、少女の憧れよ!」

 

また須美が暴走寸前になり掛けているが気にしないでおくことにした。

 

「そしたらミノさん今はどんな夢なの〜?」

 

「えへへ.......」

 

園子が聞くと銀は途端にモジモジとし照れ始めた。

 

「なんで照れたんだ?」

 

「いやー家族っていいもんだから......普通に家庭を持つのもありかなって......でもそうなると将来の夢が.......お、お嫁.......さん、だからさ」

 

銀から放たれた言葉は少女が夢見るもので憧れるもの。

とても尊く、乙女らしい。

それを聞いた須美と園子は銀に抱きついた。

 

「ミノさんなら絶対なれるよ〜」

 

「えぇ。白無垢が楽しみだわ」

 

「そうかな.......なれるのかな?」

 

何故か銀は愛翔の方に視線を向ける。

それに気付いた愛翔は笑みを浮かべながら口を開いた。

 

「お前ならなれるよ。家事もよし、面倒見もいいし、将来結婚する男はさぞ幸せものだろうな」

 

「なっ!?......くぅ......またお前はそんな事を......」

 

正直に嘘偽りなく言ったがまるで道化だ。

でも、愛翔にとって三ノ輪銀はそれ以上に眩しくて輝いて見えるのだ。

 

「?何か良くないこと言ったか?」

 

「.......知らない」

 

愛翔がそういうと銀は頬を赤らめてそっぽ向いてしまった。

良く分からん。

須美と園子はそんな現状を密かに微笑ましく思っていた。

するとそっぽ向いてた銀が愛翔に顔を向けて口を動かした。

 

「そ、そういや愛翔は何か将来の夢とかあるのか?」

 

「夢?」

 

「あ、それ私も気になるー」

 

「そうね。私も気になるわ」

 

夢......考えてはいなかった。

昔から何もかも手に入って不自由もなく育ってきた愛翔。

愛情も名誉もそれ以外も揃っており特に何もなかった。

でも、今は少しだけならその将来の欲が出来たかもしれない。

友達が自身の夢を叶う所をその眼で見るという。

 

「将来の夢なのかは分からないけど、俺はお前らの夢が叶う姿を見てみたい。そしてそれが果たされるまでずっと守りたい.......とかかな」

 

その言葉に三人は固まってしまった。

普段言わない言葉を放ってしまったと思い恥ずかしいがそれぐらいしか愛翔は思い当たらなかった。

でもよくよく考えればこれって――

 

「あいっちーそれってプロボーズ〜?」

 

「は!?そ、そんなわけないだろ!」

 

その沈黙を破ったのは園子だった。

途端に復帰した須美が慌てて言葉を発する。

 

「そ、そうよそのっち!愛翔君は道化を演じていただけよ!」

 

「俺は道化じゃねぇよ須美さん!?」

 

「あ、愛翔が.......アタシの将来の......旦那......さん......えへへ......」

 

「小さくて何言ってるか分からないけど戻ってこい銀!銀さんー!?」

 

「あいっちも罪な男だぜぇい〜あ!メモしとこー」

 

「お前この期に及んで今やるかそれ!やめろォ!」

 

フォローになっていない須美に自分の世界に入ってしまっている銀。

それをネタとして使おうとしている園子。

 

「(もう......何がどうしてこうなったんだぁ!)」

 

結局誤解を解くのに相当時間を費やした。

素直な気持ちで話しただけなのに誤解が生まれるのはあまりいい気分ではない。

だがそんなハチャメチャな日のそれが楽しく感じた。

その次の日はどんな事が起きるのか楽しみだ。

しかし、一年のレクリエーションで国防に沈ませようとするのは些かどうかと思った。

 

 





銀ちゃん可愛いよね?
普段着ない服を着ながら恥ずかしがって照れてるのってめっちゃ萌えるよね!
だがこれでいい!!

さて次回は遠足の前日まで書くつもりです!

先程も言いましたが、投稿頻度は落ちると思いますが、必ず投稿はしますのでお許し下さい......。
では、また次回にお会いしましょう!さらばっ!


次回。第9話:伸ばし掴む
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