華結を繋ぐは勇者である『凍結』   作:バルクス

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どうもバルクスです!
戦闘会やっぱ難しいですわ!
どうやって書けばいいか分からないので取り敢えず勘で頑張って書いてます....(誰か私に文才をくれ)
では、今回はタイトルの通りです。
どうぞ〜


第6話:冒涜者と再生者

 

樹海化した世界の中。海斗と千景は鎌と大剣を持ちながら眺めていた。

世界の時間が停止し、そこには大きな蔦が建物や人々を呑み込んでいく。

そんな海斗はスマホの中にあるマップを表示して樹海化した周囲を確認しながらバーテックスの位置を探していた。

四国の壁を越え、押し寄せてくる人類の天敵。

勇者達はそれぞれの武器を持ち、バーテックスの一群へ立ち向かう。

今回の侵攻は初陣の時よりも、入ってきたバーテックスの数がはるかに多い。

だが、今の海斗達は初陣とは違い、奴らに対しての恐怖はなかった。

そして、スマホから映るマップのレーダーにバーテックスを模した赤い点が無数に現れ、こちらに近づいてきた。

 

「海斗.....行ける?」

 

隣から鎌を持った千景が海斗に声を掛ける。

それに答えるように海斗は肩に背負っていた大剣――村正を構えて霊力を纏わせる。

 

「あぁ。何時でも万全さ」

 

余裕な笑みを千景に見せながら言う。

千景も大葉刈を両手で持ち構え始める。

今回のバーテックスの数は以前より多い。

一人で数百の星屑を相手することになるだろう。

そして、こちら側の戦力は一人補欠。

先の初陣で友奈が精霊。『一目連』を自身の身体に降ろした為、大社から病院での検査入院を余儀なくされた。

よって、今回は友奈はいない。

だがそれで屈する程勇者達の心は脆くはない。

一人いなくても我々の力は衰えてはいない。

 

「......行きましょう!」

 

「あぁ!」

 

二人は地面から強く脚に力を入れ跳躍する。

目の前に星屑が複数現れるが、それを苦にも思わず大剣と鎌で返り討ちにする。

消滅する前に斬り裂いた死骸を足場にしてこちらに向かってくる敵を次々と屠る。

 

「ちーちゃん!!」

 

「......えぇ!」

 

海斗が叫ぶと千景は自身の後ろにいた敵を海斗に任せ彼の後ろにいた星屑を斜めに切り伏せた。

地面に着地した時にはある程度片付けられただろう。

 

「ナイスよ、海斗」

 

「そっちもナイス鎌捌きだった」

 

賞賛してハイタッチをした二人。

二人の連携はゲームでも鍛えられてはいるが、それよりも互いの信頼が厚くてあのような芸当が出来る。

 

「さて、まだ敵が残ってるんだ。次、向かうぞ」

 

「了解よ.....」

 

海斗は再び跳躍して千景も続いて海斗の後を追う。

一休みもいく訳にはいかない。敵はまだ残っているのだ、一刻も早くバーテックスを倒さなければ他の勇者達にも負担が掛かる。

今ここにはいない友奈の分も埋め合わすためにも――

 

「え......高嶋さん?」

 

千景が何かに気付きそこに降下した。

海斗も後を追うがそこにいたのは

大社が運営する病院で検査入院しているはずの高嶋友奈が樹海の中で勇者装束を纏いながらバーテックスと戦っていた。

 

「高嶋さん.......病院にいたんじゃ......?」

 

辺りにいる星屑を一掃した友奈はこちらに合流した千景と海斗に気付いた。

千景の言葉に友奈は気まずそうな笑みを浮かべながら答える。

 

「あははは......ごめんね、ぐんちゃん。時間止まってるから、抜け出して来ちゃった。みんなが戦ってるのに、私だけお休みなんてできないよ!」

 

友奈らしい答えに、千景は思わず口元が緩むが、直後に海斗が友奈に向けて頭に手刀を入れる。

それをまじかに受けた友奈は頭を抑えるが、神樹の力を身体に宿しているのだから、バーテックスの攻撃を食らうよりは別に痛くもないだろう。

 

「いったぁい!うみくんなにするのー!」

 

「友奈さぁ.......お前、馬鹿なの?」

 

友奈は頭を両手で擦りながら海斗に言うが、彼は謝りもせずに罵倒を差し向けた。

 

「うぇぇ!いきなり叩いてきて罵倒!?」

 

「うるせぇよ......大体お前は本来、休みなんだろ?」

 

「うぅ......そうだけど、みんなが戦ってるのに私だけ見ているだけとか嫌なんだ!」

 

友奈の目には何かを守りたいという決意が秘めている。

でもそれは自身の体のことを考えてものを言っているのだろうか?

心底呆れる。

確かに、自分が友奈と同じ立場だったら同じことを言うだろう。

しかし―――

 

「もしお前が万全の状態じゃなくて戦いに出て死にそうになったら、周りはどう思うんだろうな?」

 

「うっ......」

 

友奈は痛い所を突かれたのか言い返しもしなくなる。

余計なお世話かもしれないが、ここで釘刺さなければまた友奈は病院を抜け出すだろう。

どんな傷を負ったとしても守るべきものの為に自身を犠牲にして戦おうとする自己犠牲の精神。

とても素晴らしい事だと褒め讃えたい。

けど少しは残される人の事を考えてほしいものだ。

少しキツく言いすぎたのか涙目になってるのかは分からないが、海斗は友奈の優しく頭を撫で始めた。

反応した彼女は目を細めるが、安心して受け入れていた。

 

「......ま、この話はまた後でにするとして」

 

区切りを付けて海斗は友奈の頭から手を離して村正に霊力を纏わせバーテックスがいる方に向く。

 

「まずは、彼奴らを掃討してからだな!」

 

「そうね.....」

 

「うん!よ〜し、それじゃバーテックスなんて全部倒して四国を守るよー!」

 

調子を戻した友奈は拳を構えてバーテックスのいる方へ駆けて行った。

海斗も続いて行こうとするが、ふと千景が海斗の袖を指で掴んできた。

 

「.....高嶋さんのことありがとう」

 

「なんだよ突然」

 

「さっきの言葉......心配だから言ってくれたのでしょう?」

 

今まで黙っていた千景が海斗に問い詰めてきた。

表情は笑っていて微笑んでいる。

 

「さぁな。気まぐれだよ」

 

「そう。.......今はそれで勘弁してあげる」

 

海斗は顔を逸らして千景から離れてると跳躍して友奈の後を追って行った。

その後ろ姿を見つつ千景は海斗の後ろに続いた。

千景は海斗の本心を理解している。

あれは、友奈の事が心配で言葉を投げかけたのだ。

過去に同じことをした自分が分かるのだ、少しは改心して欲しかったのだろう。

性格は変わっても根元は変わっていない。

その優しさは今も尚残り続けている。

彼もまた自己犠牲精神の異常者なのだから。

 

 

 

残りのバーテックスがいる方へ向かった海斗は異変が起こっていることを感じる。

目の前では今まさに星屑が数体融合を始めた。

進化体を生み出そうとしている。

早く止めなければ厄介な事になる。

 

「あいつは.......私が殺す.....!」

 

何としても止めようと思った矢先。海斗の後ろにいた千景が前に出て先行した。

 

「ちーちゃん!」

 

思わず彼女の名前を叫ぶのと同時に融合を果たして新たな形態となったバーテックスは、元の姿の口部分だけを残して巨大化した。

そして次の瞬間、進化体の巨大な口から、無数の矢が流星のように射出された。

矢が勇者達に降り注ぐ。

珠子は慌てて杏と自分を守るため旋刃盤を盾形状にして矢を防ぐ。

進化体は珠子達へ攻撃が通じないと分かると、次は海斗と友奈へ標的を変え狙いを定めた。

 

「わわわわわわ!」

 

「クソッ!」

 

二人は無数の矢から慌てて逃げ惑う。

 

「うみくん!これじゃ近づけないよー!」

 

「分かってる!.....どうすれば......」

 

矢の射出量は、杏のが持つクロスボウの比ではない。

無理に接近しようとすればあっという間に蜂の巣だ。

矢の嵐から逃げ惑いながらこの現状を打破しようと考えていた海斗は進化体の方を見ると、既に矢の追撃が無くなっていたことに気付いた。

だが、次に進化体は海斗達に向けた矢を今度は千景がいる方に標的を変更した。

咄嗟に身体を動かした海斗は千景の方に手を伸ばす。

 

「――ちーちゃん!!」

 

間に合え、間に合えと心の中でその言葉を連呼しだす。

だがその願いは一瞬にて砕け散る事になる。

発射された矢が千景を襲い――千景の体を無惨に射貫いた。

彼女は崩れ落ちるように倒れ、樹海の中に落ちていく。

 

「ぐんちゃあぁ―――ん!」

 

それを見ていた友奈は悲痛な叫びを響かせる。

海斗もそれを自身の目で確認したのか伸ばした手をだらんと下げて膝を突いてしまう。

 

「........」

 

現実が海斗に突き付けてくる。

また守ることが出来なかったと、救えなかったと。

それと同時に怒りが湧く。

彼女が死んだ事が一番胸に穴が空いた気がした。

でも、それよりも今はアイツ(彼女を殺した元凶)を殺すのが先だ。

ここで立ち止まるな。

 

「......立てよ――」

 

抗うんだ――

 

「手を伸ばせ――」

 

 

誓いを忘れるな――

 

 

「何の為に俺は勇者になったんだ......」

 

膝を突いた海斗は村正を強く握り立ち上がり自分の体の内側に意識を集中させた。

神樹の持つ概念的記録にアクセスする。

そこから力を抽出して、自らの体に宿す――

 

「うみくんッ!!」

 

友奈の声が聞こえた瞬間に身体に異物が複数刺さり吐血をする。

それは進化体が放ってきた矢だった。

戦意喪失した海斗を真っ先に倒そうとしたのだろう。

友奈の声がまた響く。

だが無数に矢を食らってもそれで海斗は倒れない。何故なら――

 

「護りたいものがあるんだよ!」

 

海斗が叫ぶと全身に紫の炎が覆い包み込む。

するといきなり炎が破裂したかのように飛び散り。その中から紫の炎を銀色の勇者装束に纏わせた海斗がそこに立っていた。

それに先程矢で受けた傷が塞がっていた。

進化体は再び矢を海斗に射出する。

海斗は真正面で顔を守りながら矢が体に刺さりながら突撃した。

 

「根性を......見せてやるよ!」

 

駆け出すことを止めずにそのまま走り続ける。すると矢を食らった全身に炎が舐めるように優しく包み込み数秒には何もなかったかのように傷が消えた。

刹那、海斗は右手に持っていた村正に霊力を纏わせて次に向かってくる矢を切り飛ばしながら接近して村正を横薙ぎにして進化体の一部に傷を入れた。

 

「あ、一つ忘れていたよ」

 

ポツンと海斗は進化体に告げる。

 

「お前の死神は俺じゃないんだよ」

 

笑いながら言うと瞬間に進化体バーテックスの頭部が傷付けられた。

それに続いて、左右や斜めからも斬撃が進化体に刻まれる。

樹海の蔦に着地した海斗はその後に同時期に着地した少女に声を掛ける。

 

「.......死んだかと思って戦意喪失しちまったよ」

 

「ごめんなさい......待たせたわ」

 

その声は進化体の矢に体を射貫かれたはずの郡千景だった。

 

「分身の術!?ぐんちゃんは忍者だった!?それに、うみ君は不老不死なの?」

 

遠くで友奈が言っているが、少し違う。

千景が自身に宿している精霊は『七人御先』。その力を纏った千景はそれを使い七人の分身を作り進化体を切り刻んだ。

それに『七人御先』は同時に自分が7人存在しておりそれを同時に殺されなければ死なない。

すなわち今の千景は不死身である。

そして海斗が宿した精霊はどんな傷も一瞬で直し、たとえ身体の一部が欠損しても致命傷を負っても死なない。

その精霊の名前は『鳳凰』不死鳥と呼ばれ再生を司るといわれる。

海斗はそれを自身に宿し、進化体の矢をゴリ押しで受けて懐に飛び込んで一閃を叩き込んだ。

二人は並び立ち、武器を進化体に向ける。

 

「それじゃあ。さっきの借りを返しとくか?」

 

「えぇ......海斗を悲しませたのだから.....

 

最後千景が何を言ったのか分からなかったが。

それは今気にすることじゃない。

海斗と千景は高く跳躍して無数の矢の大群を切り伏せる。

 

「俺の武器は呪いの武器妖刀<村正>.......」

 

「(私の武器に宿る霊力は.....<大葉刈>......)」

 

その武器は色んな時代を巡った呪われた名刀。

その失敗作だった。

だが落第者でもその呪いは受け継がれている。

この村正だけは本来と違う性質を持つが、他者の生命(再生力)を奪い、毒を与え刈り取るもの。

そして千景に宿る武器の霊力は<大葉刈>。

かつて農耕を司る地の神の一人が、死した友人の喪屋を怒りのままに切り捨てるという暴挙を行った。

その際に使われた武器が<大葉刈>。死者をも冒涜する呪われし刃。ならゆえに――

 

「お前ら化け物には楽に死ぬより苦しんで死んだ方が――」

 

「お前達が死ぬには......」

 

 

 

「「相応しい武器だろ?(でしょう?)」」

 

 

村正に霊力と『鳳凰』の炎を纏わせて一刀両断した。

そして最後に千景の『七人御先』が粉々に切り裂いた。

進化体は形を保てず砕け散って消滅をした。

そして――

総勢100体を超えるバーテックスは全て掃討され、勇者二度目の出陣となる戦いは終わった。

 

 

 

二度目のバーテックス侵攻から数日後――

海斗は丸亀城にある訓練場で木刀を振っていた。

あれから海斗は切り札を使用と進化体に身体を射貫かれもしたため大社の病院で検査をされた。

結果は異常無しと返されたが、分からなかった。

確かに精霊を身体に宿すのは負荷がでかいのは分かるが.....なにもそこまでしなくても軽い検査で良かったと心の中では愚痴った。

その後、数日の間は病院で体を休む形で入院させられた。

そしてやっと退院出来て海斗は鈍った体を鍛え直すため訓練場で村正を模した木刀を持ち汗をかきながら振り続ける。

すると訓練場の入口から二人の少女がこちらに掛けて来ていた。

 

 

「うみくーん!」

 

「......」

 

入口からやってきたのは友奈と千景だった。

病院を抜け出した友奈はあれからこっぴりと叱られたらしくて退院期間が伸びたらしい。

そしてやっと退院を終えて丸亀城に帰ってきた。

千景の方は海斗同じく精霊を宿したせいで彼女も精密検査を受けさせられた。

だが、海斗より目立った外傷もなかったらしく入院もせずに早く終わって、丸亀城で訓練をしていた。

 

「またうみくん自主訓練してるんだね」

 

友奈が海斗が持っている木刀を見ながら言う。

海斗はそのまま彼女達に木刀が当たらない距離を取りながら振る動作を止めずに言葉を返す。

 

「数日の間だけだが、鈍りが出たら元も子もないからな」

 

そのまま百回過ぎたぐらいで海斗は木刀を振るのを止め、近くに置いてあるタオルで汗を拭きながら横にあるペットボトルを取り出して口に水分を補給する。

 

「......やっぱり、海斗も強く.......なりたいの?」

 

今まで黙っていた千景が海斗に問いた。

それを聞いた海斗は水分を飲むのを止め地面に置いた。

少し考えた素振りをすると口が開く。

 

「ちーちゃんの言うとおり.....俺は強くなりたい」

 

「........それは、義務?それとも使命?」

 

「そうだな。それも入っているんだろう」

 

千景は胸を抑えながら海斗の答えに真剣と向き合う。

前に海斗は一部だけだが、昔千景に彼の復讐のことを聞かせられた。

それは親戚が目の前でバーテックスに食われた事。

その時は何の力がなかった海斗だが、丁度バーテックスから逃げていた時に見つけた古びた神社を見つけてそこで勇者の力が目覚めた。

その後は話してくれなかったが、どうにも他の理由もあって今の海斗が成り立っている。

 

「そういやうみくんはさ。何でバーテックスと戦うの?」

 

今度は友奈が海斗に質問を問いかける。

 

何で戦うのか、それは復讐の為に決まっている。

でも、それは果たしていつか叶うのだろうか?

四国に2回侵攻されたというのにそれでも全然バーテックスが減っていないと思ってしまう。

この戦いに終わりが来るのか?たとえ来たとしてもそれは世界の破滅かまたは人類の足掻いた跡が残るだけか。

それは分からない――でも、数日前。あの時千景に言われた言葉が今でも覚えている。

 

『私の命は.......貴方の為に使うわ。

貴方が私を必要しない限り、守るし支えたいと思う。だって私は貴方に返せない程の恩を貰ったのだから』

 

その言葉は忘れもしない。

 

『.....私一人では多くの事は出来ない。けど、貴方と入ればなんだって出来る気がするの.......』

 

こんな自分でも―――

 

『だから、私とこれからも一緒にいてくれますか?』

 

大切に思ってくれているのだから。

あの言葉で海斗は密かに変わり始めた。

いや、戻ってきた(・・・・・)のかもしれない。

昔の自分に。

今まで想い()を背負い戦い続けていた。だが、その果てに何があるのかは自身の破滅だけ。

だからこそ海斗は千景(戻るべき居場所)に必ず支えると言ったし、約束をしたんだ。

失くさないように.....奪われないようにと。

海斗は静かに口を開く。

 

「奴らに復讐すること.....そして――」

 

この想いは自身に課せられた制約。それが終わるまでこれは続いていくのだろうと思う。

だからこそ受け入れよう(再生を始めよう)

友奈と千景に真っ直ぐ向き合って口を開く。

 

「護りたい人の為に、俺は戦う。戦って勝つんだ」

 

これが黒結 海斗が見つけた自身の生き様。

それを聞いた友奈と千景は何故か大笑いをした。

 

「ぷっ.....ふふ、あははは!」

 

「......ふふ、ふふふ」

 

何でいきなり笑うのかは分からないが、少し傷付いたのは気のせいだろう。

すると二人は笑いが治まったのか友奈が先に口を開く。

 

「やっぱり.....うみくんらしいや!私、嬉しいな〜」

 

「.....は?何で嬉しがるんだよ」

 

「え、だってうみくんは本質は優しい人なんだなと感じたんだよ」

 

「.......」

 

なんか聞いたのが馬鹿らしく思ってくる。

そもそも自分が他人に優しく出来てるのか疑いたくなるのにそんな真正面から言われるのはどうも恥ずい。

 

「海斗は昔からなにも変わってなかった.....という事ね」

 

「何言ってるんだよ特に何がだよ!?」

 

千景が海斗に向けて意味深な事を言うものだから少し感情的になってしまう。しかしコホンと息を整えると冷静になった。

一体何がしたいんだコイツらは.....訓練の邪魔しかしてないと思うが.......?

もう面倒なので先に荷物を纏めておこうと思っていたが。

すると友奈がパンッ!と手を叩き口を開いた。

 

「それじゃあ〜!そろそろお昼の時間になると思うから食堂でうどんを食べよう!」

 

そう言うといきなり海斗の手を掴んで引いてきた。

 

「お、おい!?荷物を持ったからって手を引っ張るなぁ!」

 

予め持っておいて良かったが、強く引っ張られたので落ちそうだった。

そして、友奈は右側で海斗の手を掴み、左は何時の間にか千景が少し頬を染めながら海斗の左手を掴んでいた。

 

「.....行きましょう海斗。うどんが冷めてしまうわ」

 

「ちーちゃんまでもか......」

 

口数が少ない言葉でもその行動によって強さが変わるものと初めて学んだ気がした。

しかし本当にこの二人は物好きだろう。

復讐を望みながら戦っている男にこうも近づいてくるのだ。

何回も突き放してもまたすぐにやってくる。

でも、それが今なら心地よく感じる。

自分でも思う――

この幸せな日々が続きますようにと。

だからこそ黒結 海斗は戦い続ける。

護りたい者のために、絶対の勝利を掴むために。

これからも敵を殺し続ける。

たとえ自分が死んだとしても。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





いつも思うけど海斗君面倒臭い性格してるなぁ.....大丈夫か?
まぁ、これから柔らかくなるだろうね〜

さて、次回は珠子がバーテックスにうどんで対話をする所まで書いていくつもりです!
(区切るかもしれないけど許して)

オリ精霊出しましたがモチーフ何か分かるかな?

では次回にまたお会いしましょう!

次回。第7話:絆の証明
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