ソードアートオンライン~Quantum Anomaly~ 作:Yunice
基本的にはSAOの世界観で勧めてキャラや背景によう実要素をもりこんでいきます。
これからよろしくお願い致します!!
天才と天災
多くの愚者を友とするより
一人の智者を友とすべきである
デモクリトス
8月早朝, ここ一週間で猛暑日を何度も観測し注意を促すお天気お姉さんのモーニングコールで目が覚める。眠気眼に体を起こすと, お台場に新設された学費全額免除の高校の特集や大国による軍事衝突の現状を報道するニュース番組の専門家による解説に変わっていた。おそらく6時になったのだろう。そんなテレビの音をよそにヘルメットをかぶり再度ベッドに横になる男が一人
剣道大会の遠征に出かける妹の挨拶を無視し自分の世界に入り込む。
そこは夢ではなく電脳世界。
すべてのものが手に取って触れることができるのにそれは全て現実のものではなく0と1の組み合わせによるデジタル情報。
その事実に困惑しながらもそこに広がる草原でひたすらモンスターを狩る。自分だけの世界。それはだれもが憧れ夢見てきた理想郷。それが実現した。
これを作った人はきっとアインシュタインに並ぶ天才に違いない。
鋼鉄の城,アインクラッド第1層で人狩り終えた少年,桐ケ谷和人はこの世界に感動していた。
* * * * *
βテスト開始日の8月, 選ばれしものが自室のベッドにフルダイブする中
東都工業大学のとある研究室に引き籠った青年がいた。
僕の名前は山﨑優。現在東都工業大学のポスドクをしている。
5年前, 恩師である茅場先生に依頼されSword Art Onlineという世界初のフルダイブ型ゲームの研究開発に携わり, ナーヴギアに用いられる量子デバイスの研究を行い, それが去年ようやく完成した。その半年後, 世間に公表されてからは当ゲームの音楽の作曲を先生から頼み込まれ, 地獄のような毎日を過ごし鬱憤がたまり続いている。先生は僕を便利屋か何かだと思ってるのかよ…と思いながら今は研究そっちのけで大学の研究室にもかかわらず作曲活動に勤しんでいた。少々疲れたので大学構内を散策するとしよう。
言っていなかったが, 子供の頃からピアノが得意でロンドンの高校に通っていた頃ピアノコンクールと作曲家コンクールで優勝し, その才覚を買われ世界の巨匠らに師事した経歴をもっている。茅場先生はこのことをどこで知ったのか, 作曲の依頼もしてきたのだ。引き受けなければ音楽無しでゲームを売り出すとまで言い出し断るに断れなかった。お蔭で作曲の出版社からはかなりの反感を買い一時期はどうなるかと思ったがまあなんとかなった。本当言い出したら何も聞く耳持たないんだよなあの人は。
そんなこんなで辿り着いた自販機, いつも買うのはドクターペッパー。研究室の学生にも勧めているのだがなかなか受け入れてもらえん。年内にはドクターペッパリアンを増やしたいものなのだが……。プシュッと音を立て蓋を開け一口。やはり疲労して一口目に飲むドクペは格別だ。そうだ茅場先生にもこの良さを教えてやらんとな。あの人はたしかとなりの実験室だった気がする。彼のもとに行ってドクペの良さを分かってもらうとしよう。
どうやら実験室の更に奥の先生以外立入禁止の一室にいるようだ。タイプ音が聞こえるから何やらPC をいじっているのだろう。そう思った瞬間深いため息が聞こえた。
信じられなかった。
今までに疲れる素振りなんて全く見せない人だったから。完璧超人だったから。やはり彼も疲れるときはため息もつくごく普通の人間であるのだと。
それから数分が経過すると今度は独り言を発した。
とても意味深な独り言を
「さあ茅場晶彦,私はどこまで耐えられるかな。」
やはり疲れているのだなと改めて感じたのだが
真の意味を理解するのはもっと先のことである。
ポスドク:ポストドクターの略。Ph.Dと書くこともある。任期付の研究員で給料も安い。このポジションの研究者は研究機関の職(ポスト)を求めて日本だけでなく海外にまで行く場合もある。業績を残せば給料も上がり研究機関に長く居座れる
量子デバイス:電子が粒子でもあり波でもあるという量子力学の性質を利用したナノレベルの精密機器。これらの機器を応用したものが量子コンピューターである。
こういうの大好きマンなので専門用語がたくさん出てきて申し訳ありませんが、その都度注釈を入れるのでよろしくお願い致します!