十数年ほど前へFEif世界に拉致られたナニカサレタ男が自分一人の問題からくる戦争に挑むまでの過程とその結末を綴るだけの物語 作:エーブリス
因みに本作は初代【ナニカサレタ男…】の大体直接の続編となり、それに伴い今まで展開していた【マーシィ提督編】【M.A.R.C.E】等々の展開作品は半ばパラレルワールド扱いとなります。まあ起きたことは大筋的には一緒だけれど、内容が違うって感じですね。
と言うか↑で上げた二作、未完なのでそこらへんを補完するような内容も後々書いていきます。
そして本作は【新訳:ナニカサレタ男】としての側面を持ちますので、設定の変更が数多く見受けられる事になると思います。言うなれば「旧メタルギア」と「メタルギアソリッド」の関係性ですね、大まかな事象・事件等は同じだけれど、細かい所で違うと言うか…。
まあここらの真意としては「もう4、5年前の文章と脳による描写と設定をあまり引き継ぎたくない」という個人的なエゴなんですけれどね。
まあいいや、この作品が何処まで続けられるか分かりませんが、ナニカサレタ男シリーズを読んでくださった皆様、どうぞよろしくお願い致します。
パラベラムの終焉
13年前、突如として自分が何なのか分からなくなった。
記憶喪失…そう表すにはあまりにも歪な、もし無理やり一つの日本語にするとなれば――――そう、“自己の喪失”。つまりは記憶の海から己を特定する因子の大部分が消滅した状態に陥ったのだ。
浮かぶ顔も名前もある、見て来た風景も残っている、好き好んでいたゲームやアニメ・漫画の数々だって覚えている。それなのに…その中で、どれが俺なのか全く分からなくなっていた。俺は主観的にも“正体不明の日本人”になっていた。
更に気が付けば…その記憶をしまう脳や、そして全身でさえもが自分のものでは無くなっていた。なまじ僅かに自己証明が残っているだけあって――きっと投薬の影響もあったのだろうが――俺の精神はより不安定になってしまった。
『次のニュースです。
2年前に起きた――――区強盗殺人事件を受け、警視庁は主犯格である――――組の…』
それからずっと…この戦争で荒れ果てた世界の不条理に流され続けて、遂には“無関心”を手段とし、俺は目と耳を閉じ口を噤んだ人間となった。傷を負う心があるのなら風化してしまえ、なんて…ずっと苛立ちながら。
前述の“変身”と、精神のスタンドアローン。この二つが
――――俺は録音機を操作し、お気に入りの邦楽を流す。
何であれ、音楽というモノは特別な道具や魔法を通さずとも力を与えてくれる。
伊藤計劃が“虐殺器官”と称したその本能を、カムイの軍に参加してから一層理解した。
今思えば何もかもが不思議だった…たとえそれが、一人の男がゴネ続けた結果という必然だったとしても。
どんなに捻くれながらも、やはりあの空間が心地よかったのかもしれない。
何であれ…俺の“個”を保ち続けてくれた、あの連中が。
――――曲が、サビに到達した。
もし俺が女だとして…俺に結婚指輪だけを押し付けて、「愛してます」や「結婚してください」の一言さえ言わず、そのまま死地に飛び込むようなヤツに、俺はきっと一生傍にいてあげようなんて思ったりもしない。
…けれど、アイツは違った。
未だにあの時の“訳”が分からない、否、分からなくてもよかった。
何故なら…幸せであったから。
感じたことも無い様な幸福感の中で俺は全てを忘れていた、苦痛も…悲しみも…足元から広がる地獄も。
――――俺はオーディオの電源を切り、ドアを開けて“そこ”に戻って来た。
…一面に広がる、黒と白で真っ二つに寸断された世界。
3年間、“文字通り”世界から消えていた間に、この世界の“侵略”が大分進んでいる。
全てがそうなった訳では無い所を見るに、それは余りにも緩やかであるようだ。
元々そこに存在していた普遍性をまるっきり否定し…しかし誰も激しい苦痛で蝕むことなく進んでいく、中世ファンタジー然とした世界の工業化。
俺がその崩壊因子だったのか…あるいは以前から侵略が進められていたのか。
しかしそれがどうであれ、情報への一時的な関心はあまり変わらぬようで…自分が“清算”と“予防”の為に引き起こしてしまった大量殺人の話題はもはや遠くの彼方に忘れられていた。
――――通信機器を操作し、留守電のメッセージを再生した。
『…と、トウヤ?元気か?
その…もう、親父の言葉なんて聞いてられねぇって思うだろうけど…ハァ、何言えばいいんだ…とにかく!なんだ、ああ…帰ったら連絡、くれ。すまん』
…どうやら親父からの留守電だったようだ。
まあそうだ、俺に電話を寄越すようなヤツに…電話の使い方が分かる人間なんて1.5人くらいしかいない。
あのいい歳した男はどうやら久しぶりに会う我が子にかける言葉に困っていたようだが…自分も父親となった今ではその気持ちが痛い程よく分かる。
でも正直言って、まだ彼を許す気にはなれない。
父親の葛藤に対してずっと「今更なんなんだ」という憎しみが消えない。どうして助けてくれなかったんだ、お前は強いんだろ?力があったんだろ?ならあの時何をしていた?
…こんなの、スミカは自分の住む星界が襲撃されてから俺に会うその時までずっと思っていたに違いない。
だから自分が嫌になる。都合よく怒り、都合よく葛藤する自分の身勝手さに憎悪を抱く。
父親以上に、自分が好きになれない。
「もっと…時間をくれ」
だからではない、留守電に一切応えようとしなかったのは。
未だずっと、“俺には使命がある”。
こんなんばっかりだ…人生、やる事ばっかり。
いい加減この傷ついた黒い羽根を横たえて、アイツの…ベルカの元で眠りたいけれど。
散弾銃のセーフティを外した。
賽はもう投げられた、最早残された道は立ち上がるか死ぬかの分かれ道。
奴がまた、帰って来たんだ。
ナニカサレタ男のマーシレス周りの人間関係表とか、そういう過去の振り返り的なの欲しい
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ほしい
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いらん
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ガンイージ(無効票)