十数年ほど前へFEif世界に拉致られたナニカサレタ男が自分一人の問題からくる戦争に挑むまでの過程とその結末を綴るだけの物語 作:エーブリス
その話が後3話以内に出来上がりそうに無ければお蔵に未完成のまま放り込まれます。
攻殻SAC、プライムの無料視聴終わっててカナシ…でもBLACK SUN面白かったのでいいれす。
――――彼の名はシノノメ、白夜国王の王子。
現在、修行のため大陸各地を奔放中。そのため、デーモン騒ぎはともかく三国を取り巻くマーシレス捜査線を知り得ず無縁の状態。
王子及びに次期国王候補という立場故にその身を危ぶまれ、旅に出ると言い出した時には多くの家臣から待ったをかけられた。しかしシノノメ本人は白夜国王に代々受け継がれる、その血縁による伝統的支配には疑問を持っている。
彼の修行には伝統に変わる何かを探し求める一面もあるのだ…変革に何が必要とされるのかを見極める、そのための時間が。
無事に国境を越えて透魔王国へ入国した彼は、作業用MTや大工たちがけたたましい音を立てて行っている作業を眺めていた。なんでもこれが後々に列車あるいは電車なる交通設備になるのだとか…。
暫くそれを眺めた後彼は踵を返し、そのまま暗夜の昔ながらの街へと潜り込んだ。
街…とは言うものの、そこは貧民街。最近は“例の虐殺事件”や戦争終結による治安維持の強化によって、嘗てのような悲惨な光景は大分減ってはいるが、そこはやはり法の目が未だ届かぬアンダーグラウンド…決して気を抜いて良い場所ではない。
それを分かって尚、白夜国王の雄々しき王子は足を踏み入れた。
――――その直後、何処からともなく銃声が響く。
「ッ!?
な、なんだ!」
シノノメは近くに立てかけてあった銃剣付きリー・エンフィールドを素早く構え、壁を背に周囲を警戒した。
王都から出てより愛用していた薙刀は、数日前にデーモンと交戦した際に破損してしまい、当分は小刀1本を頼りにするしかなかった。
暫く周囲を警戒していると、複数の足音が僅かに聞こえた。
「おい、こっちだ…!
先言ってろ」
「すまない…」
そして足音と同じ方向から聞こえる、僅かな声…そして直ぐ銃声が轟々と鳴り響く。
シノノメはうろ覚えの操作でライフルの弾倉を確認した。慣れない手つきだったもので、未使用の弾丸が1発飛び出てしまったものの、直ぐに弾倉に戻す。
少なくとも1発はあるようだ。
音のする方向を警戒していると…先の声の主であろう、一人の男が飛び出して来た。
男はシノノメを見るや否や、寂れたピースメーカーを彼に向けた。
「くっ…此処にも追手か!」
「え、え!?
いや…俺は」
咄嗟に相手が勘違いしている事を察したシノノメは、しかし自らが構える物品によって説得を難しくしている事を一段遅れて理解し、それを手放そうとした時さらに人がT字路の中央へと飛び込んできた。
奇しくもその男は…シノノメが良く知る人間であった。
「おいオッサン!なァにやってんだ、へンなトコで止まるんじゃあ…――――シノノメ!?」
その名はマーシレス…説明不要の、渦中の男である。
しかしシノノメはその荒れ狂う渦を未だ知らない。
「知り合いか!?」
「んってか、ソイツは…。
――――ッ!クソ!もう来てヤンの!シノノメ、お前良いもん持ってんな…ついて来い!」
曲がり角の奥から響く「待てやゴラァ!」「ぶっ殺してやるッ!」等のえらく物騒な叫び――それと連続した銃声――が聞こえるなか、シノノメはマーシレスに背中を押されて一緒に何者からの逃走を余儀なくされた。
戸惑う彼に並走する、最初の男が囁くような声で話しかけた。
「すまんな…お前も、巻き込んじまって…」
「え、いや…えぇ…。
――――なあ、この地形なら3人…無理でも2人いれば迎え撃てねえか?」
シノノメが言う様に、現在彼らが走っている場所は、それはそれは狭い裏路地なのだ。
幅をより正確に言うなら人一人がほんの少しばかり余裕をもって通れる程度の一本道は、4人以上の集団はその数の利点を生かすことなく、戦闘から各個撃破されていくだろう。
…しかし、そうもいかない理由があった。
「ダメだ、奴らPKPとRPG7で武装してやがるし、タマもバカみたいに持ってやがる!
カラシをチマチマ撃つそこらのチンピラとは訳が違ェ、自爆が望めるような狭さで無いと逆にこっちがお陀仏だ!」
マーシレスはこの後「何処で仕入れた」とか「アフガンじゃあるめぇし」とかと悪態をさらについていた。
「ぴーけ…?
あーる、ぴー…え?何だよそれ!」
この世界には「銃」という概念は既に広く広まっているものの、その性能の詳細と正式名称は流石に広まっていない。
「ああもう!
お前の持ってる…三八か?ソレの数百倍の連射能力と数十倍の装弾数を持ったバケモンみてえな銃と、お手軽ライナロック的な奴だよ!」
「つまり正面からはやべぇって事か!?」
「そうだぜあんちゃん…弾切れか、白兵戦を狙う以外は」
マーシレスと同行していた男――よく見ればその手にピースメーカーを持っている――は叫ぶマーシレスとは対照的に、物静かな様子で呟いた。
何はともあれシノノメは「なんだか訳わからねぇけど」と、詳細を理解した様子はないものの戦況は納得したようで、一先ず巻き込まれてしまった以上はとマーシレスともう一人の男と共に行動を開始した。
逃げていく内、時折聞こえる「魚の餌にしてやる」だとか「首をねじ切って玩具にしてやる」といった怒号は少しずつ遠のいており、3人はそれに比例して逃げ切る可能性を徐々に確信していった。
やがて怒号も遥か遠く、犬の遠吠えのような掠れたソレが耳元に囁く頃…シノノメとマーシレスはそのピースメーカーを持つ男の隠れ家に飛び込んだ。
「ふぅ…危なかったぜ。
にしたって、何をそんなに追いかけられてるんだ?」
「いや、知らん…俺らも今日会ったばっかりだし。
何なら俺もお前も巻き込まれたもんだ…俺は自分から頭突っ込んだケド」
そう言って、マーシレスは男の後ろ姿を見た。
「…本当に、本当に悪いな。
個人的な事に…見ず知らずのあんたらを巻き込んでしまって…」
「んな、気にしてねぇよ。
でも……あいつら一体なんなんだ?どう見たってカタギじゃ無いのは分かるが、それだけは知りたい」
シノノメの問いに対し男は「あぁ…」と一呼吸置いてから説明を始めた。
「まあ…なんてことは無ぇ。
裏のロクデナシ共が、おんなじ利益の為に集まって組織的にろくでもない事をしてるだけさ。鉄の掟なんて、それらしいルールを設けてよ」
「要するにギャングよギャング」
「なんだよソレ」
この世界にギャングやマフィアといった呼称は存在しないようだ。
「…んで、アンタそいつらに喧嘩売ったのか?」
「そんなもんだ、が…裏切った、って方が正しいかもしれんな」
男はそう言いながら、左手の薬指を撫でた。
ソレを見たマーシレスは「女か?」と問うと男は頷いて肯定した。
思えばこの隠れ家は死臭で満ちている。
腐臭よりも血臭の方が強い辺り、殺人はつい最近行われたようであると考えられる。
それに遅れて気が付いたシノノメは、今度はマーシレスよりも先にあるモノに気が付いた。人一人分ほどに膨らんだ、血塗れの布切れである。布の下に何が――――いいや、誰が永久に眠っているのか。彼も、その後に気が付いたマーシレスも察してしまった。
ぐぐぐ、ぎぎぎ…と、拳を握りつぶすような音が響く。
「…仕返すつもりか。
その、弾の入ってないシングルアクションアーミーで」
「もうやったさ…やるだけ。
だが…アイツとあの子と、下っ端2人3人の命じゃあ…やっぱり張り合わねぇなぁ」
男の声には、只々哀愁だけが強く強く漂っていた。
布の下の誰かは…男にとっても直視し難い存在だったのだろう。彼はそこから遠ざかる様に窓辺に近づき、外を眺めた。
…シノノメは、最早居ても立っても居られなかった。
親や、そのきょうだい達の血筋のような正義感が彼にもあるという事だろう。彼が小銃を握りしめる音がぎちぎちと響く。
銃床が潰れかねない程の力が加わった時、既にその足は隠れ家の外へと今にも飛び出そうとしていた。
そんな有り余るエネルギーを何処かへと逃がすように、マーシレスが彼の肩を叩いた。
「お前にゃ無理だ…やめとけ」
「んな!?マーシっ…!?
なんでだよ、おい!」
シノノメはマーシレスに胸の内を見透かされた動揺からか、或いはただ単に見下されたからか声を荒げるが、彼はソレを無視して男に話しかけた。
「…なんてぇか、まっ、此処であったのもナントヤラだ。
そのアンティークにどんな思い入れがあるのか知らんが…この先生きのこるにしても、そうでないにしてもコレ持っとけよ」
そう言って、マーシレスはコルトガバメントを手渡した。
何の彫刻も無い地味な外見だが、よく手入れされている上にフレームの素材もより頑丈で軽いものに換装されている。
「アンタも知っての通り、ここいらはまだ治安が最悪だ…その分、あのボンボンが簡単に歩兵銃を拾えたように45口径弾もそこそこの数拾えたりする。
流石にマシンガン相手に正面からやり合えないが、射程範囲内なら大概一発でノせるだろう。チョッキも無い分効果は9mmパラ以上だ」
「そうか。
悪いな、何から何まで」
「なぁに乗り掛かった舟だ。
あぁ、これの使い方は――――」
「大丈夫だ。
オートマチック?とやらの心得もある」
男はそう言ってガバメントの点検を行い、ポケットに仕舞った。
しかしマーシレスらがこの男に施しを与えるのはここまでだろう。マーシレスにはまだきっとやるべき事があるし、シノノメも求める答の為に進み続けなければならない。何より彼の復讐は彼自身が成し遂げてこそ、その踏み出した足に意味がある。
…とは言え、シノノメはまだ納得していないようだが。
「なあ…あのおっさん、生き残れると思ってるのかよ」
「いや、全く。ぜってー死ぬべ」
「おい!
だったら何であんな事したんだよ!あれじゃ死にに行かせるのと何ら変わらないじゃねぇか!」
「んなもん他人が決める事ぁねえ、結局個人の問題なのさ。
第一お前…あんにゃろうの女と娘が何されたか知ってんのか?」
「ッ…。
というか、娘?」
「ああ、娘やったわ。
お前検死ぐらいあの戦争の時1度や2度した事あンだろ」
「いや…ない。
俺そういうのは苦手で」
何気にシノノメは、子世代の中では人を殺す事への慣れが遅かった方だ。
慣れが速すぎる他の子らが特別だったのか、或いは殺しをせざるを得ない環境とさせてしまった親たちに罪があるのか、それとも誰もが逃れる事の出来ない“死”へと向き合うための教育の一種だったのか…そこの追求は程々に、マーシレスは淡々と布の下にあった遺体について述べた。
「先ず致死性の低いんトコ言ってくと、スッ転ばされたんだかで出来た擦り傷やらちょいちょいと裂傷やらが全身にあった。胸や腹にも擦り傷があった辺り、掴まって早々身包み剝がされた可能性が高いな。ついでに貫通性の銃創やナイフによる深めの切り傷…んで、殴る蹴るで出来たであろう打撲痕も当然あった」
「身ぐ…ッ!?
そんな」
「まあ過激なトコは見せしめでそれ位の事はしたりするわな…寧ろ今回のホトケは綺麗な方だよい。
――――とは言え此処からが問題だ。明らかに目立ったのが推定28~39回程の蚯蚓腫れだ。しかも箇所からしてヤった方はほぼほぼ愉しんでる」
「箇所…って、一体」
「こ、こ」
マーシレスはそう言って、遺体の蚯蚓腫れがあった箇所を指差した。
「ッ…」
「そんで確信的証拠は手首足首の荒縄の後と…顔、膝辺りに押し付けられたような痣だか何だかだろうな、恐らく四つん這いに近い体位だったんだろ。あーあとおまけに予定調和な位置に例の白いのまであった」
やっぱそういう事よね――――その一言を最後に、マーシレスはリボルバーのシリンダーをカチャカチャと弄り始めた。その手つきは明らかに落ち着いておらず、意味も無く右に左に回している。
口角もやたらと吊り上がっている辺り、もう既に碌な精神状態ではなさそうだ。
そして時間が経って尚も…或いは遺体の話を聞いた故か、シノノメの怒りは冷める事を知らなかった。
突如として彼は、踵を返して来た道を戻り始める。
「ま、直接の死因はどっちも後頭部から粗悪品の球形弾で――――ん?どこ行く?」
「やっぱり見逃せない…おっさんの敵討ちを手伝いに行く!
どう考えたって間違ってるだろ!あのままおっさんだけが碌な目に――――うごッ」
また貧民街へと戻ろうとしているシノノメを止める様にマーシレスは咄嗟に追いつき、彼の肩に腕を回した。
…いや、腕を回す等と生ぬるいモノではない。最早絞め殺す、或いは背骨を折るかのような勢い。名詞を使うのであれば、所謂ヘッドロックに近い状態だった。
そして表情は酷く歪み、声も何処か震えている…。
「おぉい…またそれぇ?
本気で言ってんの?ガバだけ持った推定30、40過ぎの中年と、使い慣れてもいねぇエンフィールド担いだ20行ったか行ってねぇガキだけっスか?」
「く、クソッ…」
「だから言ってンだよ、お
カムイんとこで何学んだよ…下手に手柄焦って、単身凸ッて、ええ?どうなった。俺は生き残ったがよ…」
マーシレスは彼の口に、ゆっくりとリボルバーの銃身を差し込んだ。
実は弾は抜かれてあるのだが、それを知る由もないシノノメは目前に迫った死の恐怖を感じて居た。
眼前の男は、何か軽いハズミで人を一気に4,5人は殺す…そういう人種なのだ。
「第一お前王族だろ…政治やら治政やらに関わる可能性が誰よりも高いじゃねェか…あ?
…んなトコでチマチマ知らん一個人の仇討ちなんざやってねぇで、国の力使って街ごとゴッソリ浄化するなりした方が、合理的ってモンだろ。ここ暗夜だけどよ」
それだけ言ってマーシレスはリボルバーを引き抜き、前方にシノノメを投げ飛ばした。
しかしそこは白夜一の侍の倅、勢いに負けて倒れ込むなどせず踏ん張って見せた。
「ハァ…ハァ…っ!
分”が”っ”で”る”ッ”!一人でどうにもならない事なんざ、俺が王族だって知った時から分かってる…!
だから“今”じゃない…!今は何としてでもおっさんを生かす!そして、仲間集めて…ッ!」
シノノメが激情に任せてそこまで言いかけた時――――明らかにマーシレスの目が変わった。今までの恐ろし気な眼ではない…寧ろそれは哀しい眼だった。
「今じゃない、って…はァ……………ふへっ。
わーったよ。ほら、奴らの本拠地は向こうだ。逃げてる時に確認した」
やるだけやってみろ………と、シノノメの肩をポンと叩き見送った。
「…………なぁ、マーシレスさん。
よければ、その、アンタも協力してくれないか?」
「俺がそういうのに首突っ込む男に見えるかよ」
彼はそう吐き捨て、リボルバーに弾を込めながら…シノノメとは真逆の方角へと進んだ。
――――蟋蟀の化け物が出た。
そんな報告と銃声が根城中を駆け巡った時には、既に“ボス”だとか“カシラ”だとか呼ばれる男の前に現れていた。構成員のほぼ全てを辺り一面にぶちまけてから…。
たった今、彼の右腕的存在もまた綺麗に解体されて床どころか壁に天井に破片を撒き散らした。
随分長い時間をかけ、人間が出せるだけの悲鳴を最大限出されて始末されたので、飼い主たるこの男には割と色々考える時間が出来た。
散らばされた右腕は、とにかく使える男だった…居るだけで十分だとも言えた。
女の扱いの趣味は酷い(或いは
とは言え、(組織の大型化は)例の大掃除事件でライバルが軒並み消滅したのが大きな要因だったのだが…。
しかし奢れる日々も今日までだったらしい。
側近まで死んだ今、男は今度の標的が自分であることを理解すると、怯えに怯えながら、腰を抜かして後ずさり、しかしとうとう壁まで到達してしまった。
「か、金か!?い、いくらでもくれてやる、やるからッ、見逃してくれっ!
そ、それとも、そ、そ、組織か!?」
男は必死に命乞いをするものの、提示した対価を…目の前の蟋蟀人間が欲するようには思えないとして、また別のモノを提示した。
「に、肉か!?
う、ウチが手引きしてやるよ…へ、へへっ、丁度人身売買のビジネスも始めたんだ…頼むよォ、蟋蟀の旦那ァ」
確かに蟋蟀は殆どの種が雑食且つ、完全な肉食種もおり、このサイズであれば人も喰らうだろうが…それでも蟋蟀人間が交渉のテーブルに応じる事は無かった。
蟋蟀は、男の首根っこを掴み、天高く持ち上げた。
ギチギチと…まるでニッパーのような口を起用に動かし、声を発する。
「お前のせいで…まァた寝つきが悪くなった…。
テメェん
「そ、そんな馬鹿なッ――――」
反論をする間もなく、男は宙に放り投げられ…そこへ蟋蟀の強靭な回し蹴りが襲った。
この一撃で男の身体は上下に文字通り分離し、下半身はその場に落ちて、上半身は窓を突き破って空高く飛んだ後…貧民街の何処かに落ちた。蟋蟀の記憶が正しいのなら、落下地点はゴミ溜まりだったような気もするが正直どうでもいい事だ。
彼にとって、この分かりやすい勧善懲悪の茶番劇に意味は無かった。
最早弔い合戦ですらない。ただ単に、抱えて来た古傷がズキズキと痛んだのみ。
どうして奪えてよいとするのか…しかし特別なそれは奪えてしまうのだ、いとも簡単に。
だからこそ今日も地獄を征く、けれどもいい加減に足が痺れて来た。もうこれ以上はいい、もういいだろうと思いつつも…その度に“やるべき事”が見えて、余計に足を進めていく。
誰かに頭を下げればいいのに…信頼できる誰かに託せばいいのに…いいや、そんなものが無いから墜ちてしまう程にもがいてしまうのだ。
黒い外套の男は、ようやく3つの墓穴を掘り終えた。
二つは非業の死を遂げた親子の為、そして最後は…怒りよりも愛情を選んでしまった、優しくも弱かった男のため。
しかし弱かった男は…少なくとも彼にとって、憧憬の対象だった。
遅すぎたとは言え、還り、共にゆく事が出来たのだから。抜け出せたものの(或いはそれすら出来ず)一人でゆくしかなかった彼らには余りにも眩しい存在だった。
もうそんな遠い昔に戻る事なんかできない。
遺体を格納し、埋めた墓穴の上に建てた墓標――――その一つに、血塗れたガバメントを手向けた。この世界に似つかない銃の中でも、一際モダンチックで乖離の激しいそれを、付着した血もまた証であるとして。
彼は一連の仕事を終えて、トレントに乗り、外套を風になびかせて去っていった。
――――シノノメがカムイ一行に加わり、再び此処へ訪れたのは今から約3日後の事であった。
仮面ライダー555のさ、挿入歌の【EGO~eyes glazing over】って、歌詞的には「自分のヒーロー活動(の方針)に疑問を持ったヒーローの話」なんだけど、曲そのものが持つ雰囲気的には「ギリギリ間に合いはしたけど、結局の所遅れて来てしまったヒーロー」って感じするんだよね。
ナニカサレタ男のマーシレス周りの人間関係表とか、そういう過去の振り返り的なの欲しい
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ほしい
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いらん
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ガンイージ(無効票)