十数年ほど前へFEif世界に拉致られたナニカサレタ男が自分一人の問題からくる戦争に挑むまでの過程とその結末を綴るだけの物語   作:エーブリス

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そういえば、原作の表記の問題だとは思うんですけれど…現状「原作:ファイアーエムブレムif」のチラシ裏作品ってこれだけなんですね。(2022/07/19)

…そうそう、前回の投稿から程なくしてこの作品、検索除外設定からチラシの裏設定に変更しました。



第二節
デーモンオブラーズグリーズ


 

 

場所:透魔王国、王都

内容:未確認生物態による襲撃

 敵性反応内訳:2体

負傷者:調査中

死者:調査中

 

備考:王都付近の森で謎の戦闘報告アリ

 

 

   ~数時間前~

 

「…ッ!」

 

手綱を思いっきり引っ張って、トレントに停止を命令した。

正直、十数年…いや、繰り返したあの数日間~数十年間の時期を含めれば数知れない。そんな長い間で幾度となく死線を潜る生活をしていれば、別に強化人間のレーダーがどうとかって無くとも「ヤバい」って気配は分かるようになる。

 

俺は背負っていたKSGを構え、トレントを再び道なりに進ませた。

一瞬は迎え撃とうとも考えたが…そんな事をしている暇は無く、止まる必要性さえ無かったと判断するくらいだ。

 

仮に待ち伏せ等があったとしても、俺もトレントも並みの火力では死ぬどころか大怪我もしないので力押しで突破する方が無難だという結果に落ち着いたのだ。

 

 

暫く走り続けて約数分、とっくに立ち止まった場所は遥か彼方の後方という所まで到ったその時だ。

 

「何…っ!」

 

ガサガサという物音と、僅かに視認できるシルエットから“何か”がトレントと並走しているのが分かった。

 

視界をスキャンモードに切り替え、より詳しい情報を確認すると、それは形状的には犬や狼に近い生物だという事が分かった…とは言え実際に犬或いは狼かどうかは怪しい所だ、何せ普通の生き物には存在しないような物質がゴロゴロと検出されている。

 

そもそも俺を実験台にして得た技術で身体強化されたトレントに並走する時点で並みの動物ではない。

 

「厄介なっ…!」

 

俺はKSGを再び背負い、トリプルスレッドショットガンを腰から引っ張り出した。

8ゲージを使ったコッチの方が火力は上だし、弾数は兎も角連射も効く。詰めてあるバックショットだってタマ一粒一粒に劣化ウランのコンドームを被せてある(効果の程は分からんが…)。

 

 

先ず左方から、犬モドキが飛び出して来た。

ソイツが俺かトレントに噛みつく前に、トリプルスレッドの銃口を向けて撃ち落とした。運よく頭部に命中したそれは犬モドキの顔面を一片あたり1㎝四方程度の肉片へと変える。

…つまりあの一撃で死んだのだ、そうに違いない。

 

続いて右方からも飛び出すがそれも難なく迎撃、

しかし今度は当たり所が悪く、胴体を4分の1程をすっ飛ばしただけに留まった…予想通り、頭を潰さないと死なないらしい。

 

「ケルベロスかよッ、バイオの――――痛ッ」

 

今のは舌を噛んだ、走る馬上で喋るもんじゃない。しかしこの程度の傷なら直ぐに修復されるだろう。

口内に溜まった血液を唾液やら何やらと一緒に吐き捨てながら、重厚を向け直す。

 

続く第三射目は、しかし犬モドキの驚異的な瞬発力によって回避されてしまった。恐らくここでリロードしたら容易に追いつかれてそのままガブリと…下手すれば俺達でも肉を持って行かれる可能性があるだろう。

 

なので左手でセカンダリのトーラス・レイジングブルを引き抜き、ファニングショットで4発ほど撃ち込む。流石に胴体に大穴が開いた状態で50口径弾を…それも4発も叩き込まれたら一溜まりもないらしく、そのまま走行の慣性に従い、ずざーっと滑るようにして犬モドキは絶命した。

 

 

これで一安心…かと思いきや、目的地の王都を見下ろした時…何やら黒煙が立ち込めているのが一目見て分かった。

 

まさか…と、ぞわりとする感覚と共に脳を何かが過ったのと同時に、前方で再び森の中から複数の影が飛び出して来た!

お次は何だ?と銃を構えると、それは数多のノスフェラトゥであった。

 

 

戦時中と違って、今時見かける方が珍しくなった、今や懐かしきノスフェラトゥが多数…で、ある。

更に言えば某霊山にて確認された金色の変異種。

 

「何でだよ!もぉおおお!」

 

咄嗟にKSGを構え、とにかく碌な狙いも付けずに連射した。

こっちは散弾銃で向こうは道を埋め尽くす程の大群…こんなの一々狙っている方がバカバカしい!

 

――――残り9発!

 

6発も消費して、処理できたノスフェラトゥはせいぜい2体か3体。

向こうの身体が強靭すぎるせいで、いくら文明の利器といえども少々火力が足りないようだ…全く、何のための10ゲージだ。

 

――――残り3発!

 

弾を消費し過ぎたので、KSGから軍刀仕様の日本刀に切り替え近接戦闘を試みた。

結局これだ…やはりこの一応剣と魔法だった世界で銃はナンセンスだったようだ。

 

「北軍騎兵ごっこ開催だ、このウスノロ共ッ…!」

 

手始めに左右から迫って来たノスフェラトゥを斬り捨て、次に前方で拳を振り上げているヤツの頭部を縦に両断。

 

流石は高周波ブレードだ、訳が違う。

 

再び前方からやって来た奴を、トレントに踏み台にさせてそのまま大きく跳躍。群れのど真ん中に、空中からプラズマグレネードを落として一網打尽に吹き飛ばした。それでもまだ4か5体ほど残ったようだが…この際問題ではない、後は国営の対ノスフェラトゥ部隊に擦り付けるとしよう。

 

「畜生、ここまで然程災難が無かった埋め合わせってか」

 

どっかの顎割れ(ハロルド)では無いが、自分も余程の不幸体質だとは思う。

 

“ヤツ”の因果律操作を無しにしたって多分そうだ、俺はきっと2歩に1回ポケモンか魔物にエンカウントするように運命が設計されてるんだ…多分。

 

 

それは兎も角、既に透魔王都は目前。

関所は内側のゴタゴタのせいか、警備は緩い…しかし正面切って突破すると何処からか足が尽きそうなので、暗夜の国境警備を突破した経験を使う事にした。

 

とは言っても、単なる壁登りだ。しかし今回は昔と違って便利グッズが満載である。

 

「トレント、この後は何処か安全な所に身を潜めていろ!」

 

俺は熱光学迷彩の電源を入れて、トレントの背中から大きく飛び上がり、城壁に向かってグラップルテンタクルズを打ち込み、再び人間パチンコで城壁のその彼方へと飛び去って行った。

 

 

王都上空を透明人間になって見下ろした時、先ず見えたのが…数日前に現れたのと同種の尖兵であった。

そして次に見えたのが、竜体のカムイである。国王まで前線に飛び出してくる異常事態かと思いながら、俺は真下の建物の屋根目掛けて再びテンタクルスを射出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 あの時、獣をも飲み込んだ後に共食いの巣窟までも取り込み…やがて滅びを受け入れぬ竜すら、ノコノコと近づいた所を喰らい尽くした。だが…あの戦争の最後、地下に眠らせた揺り籠を放った直後…全ては鴉に啄まれた。透けたる魔の主たる竜も、共食いの巣窟も…唯一獣は、鴉が遠い遠い空の果てまで飛び去った隙に逃げ出したが結局の所、その時には獣ではなかった。その時には既に何であったか…数多の記憶が入り交じった今では定かではない。故に表す言葉は多くあれど、定義する言葉は既に無い。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

この世界では、極稀に怪獣映画のような光景を目にすることがある。

その要因として真っ先に挙げられるのは、透魔国王カムイの存在だろう。

 

 

というより今そのカムイが、こうして竜体となり正体不明の大型生物と戦っているのだ。

 

「うぉおおおおおおあああああああッ!」

 

雄叫びと共に、その角で突撃しデーモンの腹部に突進しノックバックさせ、更に追撃として竜のブレスを叩き込む!

それらの全力の攻撃を受けて尚デーモンは平然と立ち、その手に持った斧を振り翳してカムイへと迫り来る!

 

彼は斧の一撃をひらりと躱し、再びタックルを…今度は威力を引き換えに出の速さを優先して繰り出し、そこから前脚の爪による連撃に繋げてゆく。その直後に振り翳された斧目掛けて、今度はより強いブレスを吐き出しそのゴツゴツとした腕ごと滅却。

 

 

流石のデーモンも、自らの腕が消し飛んだことには狼狽え、カムイがトドメの一撃をとブレスのチャージを始めたその時――――背後から影が飛び込んできた。

 

「なッ!?」

 

カムイはブレスのチャージを止め、その影――――マンイーターと取っ組み合いになり、殴り殴られのインファイトを始めた。

 

 

その隙にデーモンは残った左腕で近くの瓦礫を掴み、自らに背を向けているカムイに1歩、1歩と…ただただ、怨念だけを総ての糧に進み続ける。それが己のモノかどうかなど眼中に無く、ひたすらに憎い相手にフォーカスを合わせ、次第に周囲が見えなくなっていく。

 

――――故に、すぐ真横の存在に全く気が付けなかったのだ。

ピュー、という口笛を聞いてようやく左隣に立つ人間の存在に気が付き、デーモンはとっさにそちらを振り向いた。

 

「ハーイ、ジョージ…いい船だね」

 

瞬間!デーモンの視界が光に包まれ、その三つ目は真っ黒に焼き焦がされた!頑丈な表皮が蒸発するほどの熱量を喰らい、苦しみ悶える内に先ほどの怒りや憎しみは何処へやら、ただ乱暴かつ出鱈目に瓦礫を振り回すだけとなった。

 

 

その頃カムイはマンイーターとの取っ組み合いに押し勝ち、拳骨を叩きつけて首の骨を折ってとどめを刺した。

後は…と、彼がデーモンの方を向いた時には、デーモンの眉間に刀を突き立て、血塗れになりながら、より刀を深く刺そうとする1つの人影があった。

 

やがて、刃が脳の中枢まで到達する程深く突き刺さると同時にデーモンはピクリとも動かなくなり、そのまま地に伏した。

 

 

一体誰が…と、カムイは刀を引き抜く誰かを注視するが、血塗れであるだけでなく、(人型ではあるものの)明らかに人外的なシルエットを持っていたため人物の特定には至らない。

 

しかし…彼には何処かその所作に見覚えがあった。確かその刀の――忍びの者とも違う――扱い方のクセは過去に一度、よく知る誰かがしていたハズなのだが。

 

 

彼が記憶をたどっている内に、血塗れの人物はカムイを一瞥してそのまま跳び去ってしまった。

――――この時になってカムイは目の前にいた人物が誰であったのかを確信した。過去において、殆ど刀や通常の武器を使う事の無かったあの男の面影を…!

 

「マーシレス…?」

 

竜体から人の姿に戻ったカムイは、ただ立ち尽くした…。

 

 

 

 


 

幾万幾億幾兆と時を超え、それで尚も補強し続けて存在し続ける記憶がある。

しかし次元の渦の中に巻き込まれ、最初から存在していなかったかのように消え去る現実もある。

 

鴉頭の伝説はその根幹を失い消えるその時に、新たな伝説が市井に刷り込まれた。

最初は悪魔として生まれ、英雄として去り行く一つの童歌として。

 

けれども彼を良く知る人は今でも覚えているだろう。

黒い羽根を持ったその虚像と、哀れな程瘦せ萎えた痛ましい実像を。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

…最初は、一つの依頼だった。

普通ならば読むだけ読んだ後、不明瞭だとして破棄するような取るに足らない…欠片の明白さもない、提示された金額含めて稚拙な依頼だった。

 

 

しかし私には何故か――――いや、この際ハッキリと言い切ろう。

私にはこれを捨てる事が出来なかった、何故なら…この字面を良く知っていたからだ。それが模倣子によるものか遺伝子によるモノか、それだけが今も分からない。

 

しかし真理はある…より明白な関係性という真理が。

 

死ぬその時まで…いや、きっと死してゴーストとなっても、必ずそれを真理だと信じ続けるだろう。

 

 

 

 

故に私はここにいる、何時までも時代の波に流されてはいられない。そして手を伸ばさずにも居られない。

私の大罪に対し、償いをするのだとすれば今しかないのだ。

 

『来るぞ、ジン。

ざっと30体だ』

 

「OK、ファットマン」

 

 

此処に、鉄と火薬臭い我々は不釣り合いかもしれないが…そんな事は関係ない、やる事をやるだけだ。

 

 




初代ナニカサレタ男での竜体カムイって腕にグラインドブレード付けたような獣人形態になってたけど、アレは限定的なモノだったって事で…。




【グラブレ透魔竜カムイが生まれた経緯】

夜刀神・終夜ってほぼほぼチェーンソーよな…
  ↓
チェーンソー…チェーンソー…はっ!(当時思考のAC汚染の酷かった私、覚醒)
  ↓
せや、これでグラブレ作るか!
  ↓
でも残りの5本どうしよ…
  ↓
あ、そういや虹の賢者生かしたまま放置してたな
  ↓
ついでにSEKIROの桜竜みたいな見た目で出して(←!?!?!?!?)、謎のパワーブーストで残り五本の夜刀神作らせるか!
  ↓
  ↓
  ↓
馬鹿だねぇ、昔の私←イマココ



ナニカサレタ男のマーシレス周りの人間関係表とか、そういう過去の振り返り的なの欲しい

  • ほしい
  • いらん
  • ガンイージ(無効票)
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