十数年ほど前へFEif世界に拉致られたナニカサレタ男が自分一人の問題からくる戦争に挑むまでの過程とその結末を綴るだけの物語   作:エーブリス

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多分コレ見てる人って、初代ナニカサレタ男を知ってるって人達だと思うから要らないとは思うし、本作と初代って繋がりとしては旧メタルギアとメタルギアソリッドくらいの関係性だからそこまで重要でもないと思うし、何なら1~4話くらいで過去の振り返りと空白部分の埋め合わせみたいなのやったしでいいと思うけど…。


…マーシレス視点での人物関係表、いる?とりあえずアンケートしてまーす。




何はともあれ今回は…というか後数回はFEキャラ視点中心になる予定です。あくまで予定です。


戦争は今を以て継続中也

本当は何も終わっていなかったのかもしれない。

あの時あの場所――――戦争終結間際、例の灰の丘にて戦った者たちであれば抱き得る疑問。

 

透魔王国の新王城の窓から外を眺めるカムイもまた頭の片隅に抱え込んでいた。

 

 

しかし彼にとって幸運だったのは…それを話せる相手が居た事だろう。

決して“張本人”らの関係を疑う訳ではないが、しかし関係が深海の様に深すぎて…何よりも“張本人”が張本人であるが故に彼方は誰にも話せなかったのだ。

 

 

だから、カムイは(フェリシア)の「どうしたのですか?」という問いに対し、素直に答える姿勢を見せた。

 

「フェリシア…。

――――何処から話そうか」

 

彼は、膨大な情報を一つ一つ…出来る限り纏めながらフェリシアに話した。

 

「あの戦争の、終わり際辺りか…。

昔、僕があの3つ首の竜…確か“ギムレー”だったっけ?アレを倒した後、皆の元から少しの間去ってしまった事…覚えてる?」

 

「はい。

あの時はカンナと一緒にカムイさんをあちこち探し回っちゃって…それで備品とか機械とかを…」

 

因みにこの話、フェリシアだけでなく彼女のドジ遺伝子を受け継いだカンナも一緒に(しかも竜体で)ドジによる破壊を繰り返していた為、あまり言葉にするのも憚られる事案なのだが……今は関係ないだろう。

 

 

カムイは話を再開した。

 

「本当の事を言うと、実はあの時飛び去った訳は…自分でもよく分からないんだ」

 

何を言っているんだと思うだろうけど…カムイはそう付け加えて、更に話を続けていく。

 

「何かに導かれた…と言うより、自分から行かないとって思った。

本能、なのかな?」

 

「本能?」

 

「ああ…僕もハイドラと同じ竜だからね、きっと逆らえない本能があったんだろう。

――――ここからが本題だ」

 

長い前置きを経て、遂に今回の悩みの根幹に迫る部分を語り始めた。

 

 

 

…それは、旧透魔王国の奥底の…さらに奥。

辿り着いた者たちが「灰の丘」と呼ぶ吹き溜まり…そこでは、斃したハズのハイドラが。そしてその群れが。そしてパルヴァライザーと呼ばれる古代兵器が。そして何よりも…先日の襲撃で姿を現した、マーシレスが戦っていた。

 

それが意味する事を、カムイは知り得ない。

しかし、それでいて尚もその足を止める事は決してしないと断言はできるだろう。

 

 

僕に――――僕らに…まだ、やるべき事があるのなら…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


32.11.42.13.24.15


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…嘘だろ」

 

 

白夜王国のとある山奥の地、そこには3年前にかの審判の季節によって虐殺された山賊の生き残りが集結しているとの噂が立ち、実際に周囲の地域で少なくない被害が報告されていた。

 

グレイはその調査の為に派遣され、つい先ほどアジトと思われる洞穴へと潜入した…が、見つかるのは死体ばかり。ここの所の怪物騒ぎもあり、彼はその可能性も視野に入れ、慎重な捜索を行っていた。

 

その時彼は見てしまったのだ。

 

「コイツは…まさか」

 

グレイがその手で拾い上げたのは、緑色のプラスチックで出来た10ゲージのショットシェル。暗夜、白夜、透魔で僅かに出回っている12ゲージのショットシェルより一回り程大きなものだ。

 

それが見渡す限り点々と、と言うか死体の数だけはある。

表だけでなく裏の市場をも知るグレイには、その異常さが理解出来た。そもそもこの世界では10ゲージなんてものは滅多に出回らない。例え何処かの貧民街の物売りがたまたま店に出していたとしても、先ず火薬が湿気っている等の要因で使い物にならず、そもそも10ゲージに対応した銃火器が殆ど無い。

 

この世界で良く出回っていたのは主にAK-47(若しくはAK-47M)であり、それも現在では国際的な一斉摘発により闇市の市場でも珍しいものとなっている。更に追い打ちをかけるのが、銃火器を構成するどのパーツも、この世界の(公の)技術力では作成不可という事実だ。

 

 

…既に彼は確信の域にまで至っている。

貴重品の大量消費の痕跡、そして何より物品に対する“見覚え”。最早ここまでくると思い当たる人物など一人しか居なかった。

 

 

 

――――突然、背後で金属が干渉し合う音がした!

グレイは咄嗟に反応し、腰部に収納していた苦無…ではなく、至急された小型消音銃を胸の前で抱きかかえるように構えた。

 

しかし…。

 

「…CARシステムだな、それ。俺を追って来た時に習ったか。

だが、その構え方はこの間合いじゃ少々不適切だ。出の速さ以外に、なんのタクティカルアドバンテージもない」

 

「やっぱりッ…!」

 

「まあそれ以前にお前自身バターの匂いがキツイってのがある。

…勘弁してくれよ、俺朝からビフテキ食ったばかりなんだ」

 

彼はそのまま拳銃を構える腕を前に持って行き、照準を覗き込もうとする…が「動くな」と、ショットガンを構える目の前の男――――マーシレスに牽制され、中途半端な位置で腕が止まってしまった。

 

「素直に苦無でも投げていればよかったものを。

齧りかけの技術なんかより、しっかり身に付いた技術を使えと…サイゾウに習わなかったんか?」

 

「この間合いで手裏剣が銃に勝てるならそうしたぜ」

 

「…それもそうか。

まあどちらにせよ、その銃じゃどうしょうも無ぇ。貫通も衝撃も足りんよ」

 

 

マーシレスはショットガンを下ろし、グレイに楽にするよう指示を出したが彼は未だに銃の構えを解いていない。

 

「どうした?

疲れるだろ、座れよ」

 

「悪いが俺はそうは行かない。

まだあんたを連れ帰る事を諦めちゃいないんだ」

 

「相変わらずだねえ…本当。

そんなにあいつが好きになったのか、グレイ」

 

「…チッ」

 

己の行動原理を指摘されたグレイは、恥ずかしそうに口元を歪めた。

 

 

「まあお前か…ええと、ディーアあたりだとは思ってた。

なんにせよ、分かるし良いと思うよ?その笑顔が見たいが為に…傷ついても斃れても一切構わないって気持ち」

 

「――――今思ったんだが、マーシレス。アンタの言葉って半分ほど物語の引用だよな?」

 

「言い返しとしちゃ、ソレ大分苦し紛れだぞ?

まあ…その言い分は否定しない。俺の人生9割がアニメ・映画・漫画・ゲームだ」

 

「だと思ったぜ…」

 

グレイは腕を折りたたむような形で銃を斜めに構えつつ、マーシレスへと近づいて行く…が、それを察知した彼は直ぐにショットガンをグレイに向け、同じく背後へと後ずさっていく。

 

この狭い空間では、マーシレスがどんなに離れようともグレイは10ゲージバックショット弾の脅威から逃れる事は出来ない。逆にグレイがどんなにその消音銃の弾を放とうともマーシレスに有効なダメージを与えるまでには少なくともマガジン3つ分が必要となる。

 

 

互いにその有利不利を理解しているからこその膠着状態だった…詳しく言えばグレイは火力不足で攻めあぐね、マーシレスは圧倒的優勢から余裕を見せている。

 

「お前とは、日本でどんな作品を見たのか一つ一つ聞いて行きたかったが…時間が限られている。

今度は同じことを繰り返す気はない…」

 

マーシレスは粗雑な扉のドアノブに手を掛けた。

彼の意図を何となく読むことが出来たグレイは、いつでも苦無を抜けるようにしている…少なくとも、これならばあの不死身の男にそれなりの抑止力を与える事が出来るだろうと。

 

「まだ言うのか!

もういい加減にスミカの元に帰れ!」

 

「…今は、その勇気が足りない」

 

瞬間的に、マーシレスの目つきが変わった。

明らかな殺意を含んだ視線に晒されたグレイは、流石に肝を冷やした…何であれ、目の前の男は殺す時はあっけなく殺す。それを知っていたからこそ、自らの死…或いは負傷を覚悟したのだ。

 

「終わりだ」

 

彼が引き金を引いた――――が、何も起こらない。

強いて言うのであれば、引き金を引くカチカチという音が何度も響くだけだ。

 

そう、彼のショットガンには最初から弾が入っていなかったのだ…!

 

 

グレイは怒りを覚えた。

目の前の大人の、気まぐれな遊びと…己のミスに。

 

「クソッ…!」

 

「へっ。

クソガキが…頼んだぞ」

 

その瞬間!グレイの背後で何かが爆発した!

咄嗟に彼が振り向くと、そこには軽く焼け焦げた木箱の欠片があった…何が爆発したのだろうか?しかし問題はそこでは無かった。

 

「しまっ――――!?」

 

後ろの爆発に気を取られて、マーシレスを見逃したことに気が付いたのと同時に…再び前を向いて、閉じられたばかりのドア目掛けて突進した!最早ドアノブを捻るでもなく、ドアそのものに突撃して破り、其の先の真っ直ぐな一本道を見た…が、そこにマーシレスの姿は無かった。

 

 

「ッッッ…!!!!!

何が頼んだぞ、だ!」

 

彼は、力任せに壁を叩いた。

暫く怒りに任せ、その場で奥歯を噛み締めた後…自らを落ち着けて、胸ポケットに隠していた焼き菓子を口に放り込んだ。

 

グレイにとっての日常的なストレスコントロールではあったのだが…いつもより値の張った焼き菓子をこんな事で雑に消費してしまったと、彼は内心後悔していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

時を同じくして、白夜王国王都周辺地域。

ある目的の為、かなり広大な敷地を確保された白夜軍の野営地にてその少女――――マトイは書類を読み漁っていた。

 

その手元には槍…ではなく、銃剣を付けたボルトアクション式ライフル銃があった。

そう、ここで行われているのは戦後になって異界から流入した銃火器やアーマードコア等の高等技術兵器の評価試験、及びに運用・対策といった戦術の模索である。

 

何故戦争が終わった後の平和な世に…と考えるだろうが、何度も言う通りこれらの流入兵器が大陸のあちこちに出回ってからというもの、国軍だけでなく傭兵、さらにはならず者たちもまたそれを使用している場合が多くあるのだ。それを踏まえると、国は戦争が終わったからと言ってそれらの兵器に対し無知ではいられないと言うのが現実である。

 

よって、此処では主に防犯・治安維持を目的とした活動が行われている事になる。

 

 

彼女が見比べているのは現状最新とされている白夜兵法書全巻と、これまでの流入兵器の試験運用で得られた結果の報告書。そして…何故かグレイから寄越された、異界における銃火器の運用理念等の報告書だった。

 

グレイの報告書に関して、何故彼がこのようなものを作成した…或いはし得たのか。その深い訳をマトイが知る事は無かったのだが、ともあれこれのお陰で研究が大きく進歩したのだ…一先ずは感謝しなければと、彼女は一息つきながら思った。

 

「さて…と」

 

マトイは筆を手に取り、自らの報告書の〆に取り掛かった。

 

 

彼女は作業を続ける内、戦時中に想い馳せていた事が脳裏に過っていた。

それは戦後――――当時から見た今の事だ。その頃には、戦術・戦略だとか兵法とか、そういった戦に類するものは必要無くなり、自分もその手の仕事に関わることなく…例えるならば、牧場仕事のような平和な事をしているのだと思った。

そうでなくとも、きっと内政を取り仕切るような仕事に就いているものだと。

 

しかし…現実は違った。マトイは未だに兵の仕事を続けている。

人類の平和とは、常に戦い続ける事によって得られると言うのならばそれが必然だろう

 

だが、彼女もまた思うのだ。何かが終わっていないような気がする…と。

 

 

「…考え過ぎ、よね」

 

報告書を作成し終えたマトイは、それらの巻物を纏め、散らかった書類を分類ごとに纏めた。

丁度その時、天幕の入り口が開き、誰かが入って来た。

 

彼女はその“誰か”の正体を知って、嘗てない程に驚愕した。

 

「…マトイ。此処に居たか」

 

「りょ、リョウマ様!?」

 

天幕に入って来たのは、現白夜国王のリョウマだったのだ。

マトイは慌てて姿勢を正そうとするが、彼は「楽にしていい」と指示を出した。

 

「何故…こんな所に?」

 

「お前に用があってな。

正式な書類を渡そうとも考えたが…偶々近くを通りかかったのでな、直接言った方が速いだろう」

 

「…用、とは?」

 

「既にサイゾウやカゲロウには伝えているのだが…一度、軍の中の有識者を集め、今後の方針に関する会議を開きたくてな」

 

リョウマが伝えた内容に、マトイは思い当たるフシがあった。

 

 

「件の、怪物騒ぎ…でしょうか?」

 

「ああ…大体はその通りだ。

しかしまだ決まった事ではない、何よりあの怪物の出所が掴めていないのだ」

 

「旧透魔王国のハイドラ、もしくは白竜シースの関係者では?」

 

「その線でも調べてはいるのだが…全くもって情報が出てこないらしい。

選りすぐりの斥候が水辺を見張ってもいるが成果は得られていない」

 

つまり、リョウマは全国的に深刻化するデーモンによる被害に対し、どのように対処するべきか…それを一度、白夜内の有力な何人かで話し合おうと計画しているのだ。

 

「成程…承知いたしました。

丁度、私の管轄の報告書も出来上がった所でしたので」

 

「助かる。

日程は後日伝える、それまでにしっかりと休んでいてくれ。では…」

 

「はい…!」

 

そしてリョウマは天幕を去った。

マトイは彼を敬礼で見送りながら、先の疑問が確信に変わっていた…やはり、何かが終わっていなかったのだと。

 

 

 

 

 

 

 

 




正直、ナニカサレタ男にはマジで回収どうするんだっていう伏線が一つあるのよ…主にモズメの事なんだけど。

そして初代連載当時にギムレーを三つ首にして出した自分の脳味噌状態を思い出せない…。



オマケ

 Q:なんで剣と魔法の世界なのにオリ主にシャッガン持たせてるんですか?

 A:他にSGで人体破壊を気軽かつ長期的にできそうな小説が無かったから。
   (態々新作作るのもメンドい…)

ナニカサレタ男のマーシレス周りの人間関係表とか、そういう過去の振り返り的なの欲しい

  • ほしい
  • いらん
  • ガンイージ(無効票)
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