【完結】マヤさんは諦めた(ハーメルン移植版) 作:ブドウ冷やしんす
レイちゃんの退院祝いとして3人での食事を楽しんだ私だったけど、ある事を切り出しかねていた。
『チルドレン監督日誌』
必要性は理解してる反面、レイちゃんは別としてシンジ君には確実に嫌がられるノート。
『本当の家族』を望む以上、話すべきだとは思うし、どうせいつかバレる事だ。
なので話してしまおうと決心したのはノートを渡されてから『秒』である。
……決して思考停止ではない。
ないったらない。
自分の好きに生きると決めた以上、『史実』との差異なんて考えるだけ無駄だと思うの。
レイちゃんの事といい、この前の戦いといい、すでに色々やっちゃってるんだから。
これからシンジ君も使うシミュレーターだって、よりリアルさを追求して粉塵や天候のエフェクトをアプデしたばかりだし。
自信作よ。
葛城さんに「バカ! 敵が見えない!」なんて言わせないわ。
とはいえ……嫌われたらどうしようという不安が二の足を踏ませて、なかなかタイミングが掴めない……
いやダメよね! しっかりしないとって思ったばかりじゃない!
大丈夫よ、きっと話せばわかっ
「どうかしたの? マヤ姉さん」
……ぅう、ありがとうシンジ君。情けない姉でゴメンナサイ。
顔に出てたのね。
さすがというか気を使わせちゃって申し訳ないというか……
「……その、伝えたい事、っていうか、言わなきゃいけない事があって」
そして私は、隠し場所からノートを引っ張り出してきて、洗いざらい白状する事にしたのだった。
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「……というわけで、提出する必要はあるけど、隠し事なんてしたくなかったの。だから……ごめんなさい!」
「……なんで謝るのさ」
「……え?」
顔を上げて見れば、シンジ君の困ったような笑み。
「マヤ姉さんが心苦しく思ってくれてるのはわかるし、必要な事なんでしょ? ……全然気にしないよ」
思いがけない言葉に、
「……シンジ君……ありか゛と゛う゛ぅぅぅ」
「ぇえ!? 何も泣かなくたって!」
「あ、ごめんね? 安心したら、つい……えへへ」
「……マヤお姉ちゃん、何故、泣いているの?」
「……嫌われたくなかったのよ。あなたたちと一緒の時間が、幸せなんだもの……」
「……心配し過ぎだよ、もう……」
「とか言ってシンジ君も少し目が
うん、大丈夫だ。
きっとこの先も、うまくいく!
「……ポカポカ……」
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家族、温もり、心の居場所。
戦いや新たな学校生活への不安に揺れながらも、シンジは自身の欠落が埋まりゆく事を自覚する。
第拾弐話「新たな日常」
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