【完結】マヤさんは諦めた(ハーメルン移植版) 作:ブドウ冷やしんす
なんか疲れた……学校の登校初日。
自己紹介とか、苦手なんだよなぁ。
なんとか無難に済ませたけど、目立ちたくないって思いが先に出ちゃうから、どうしてもパッとしない感じ。
わかってはいるんだけど、何を言ったらいいかなんてわからないし……
『パイロット?』って質問には正直困った。
一応機密だっていうし、けど、どうせいつかバレるだろうし……って、もう少し『後の反応』を考えて答えればよかった。
質問責めにされちゃったし。
けど、そのおかげでトウジやケンスケとは友達になれたんだし、結果オーライってやつなのかな。
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「いやーお前がパイロットとか見えんわー! ホンマなんか?」
「そうだけど……何でさ」
「そらお前パイロットいうたら訓練とかしとって面構えちゃうんやろな思うやろ!」
「そうだよなー、俺だって半信半疑だし。あ、どうやって選ばれたんだ? テストとかは?」
「……一応機密なんだけど……」
「そこを何とか! 頼むよー」
「ワシも気になるわ。誰にも言わんて約束するさかい教えてや」
「……いきなり父さんに呼び出されて乗れって……嫌なら帰れとか言われて仕方なく乗った」
「……え」
「何やねんそれ……ネルフって大丈夫なんか……」
「父さんが何考えてるかわかんないだけで、他の人たちは普通だよ」
父さんのせいで他の人たちまで正気を疑われちゃ、さすがに申し訳なさすぎる……
「あー、せやろな、ぎょーさん人おるやろしな……苦労しとるんやな……」
「……何か、ごめんよ」
「うん……ありがとう……」
なんだろう……ビミョーな気分だ……父さんのせいだよ?
「ま、まぁ、実際しっかりした人が大半なんやろ。おかげでワシの妹も助かったし」
「え、トウジ何かあったのかよ」
「おう、言っとらんかったな。妹が避難しとったシェルター崩れたんや」
「おいおい! 大事じゃないかよ、大丈夫だったのか?」
「いや直前に点検の人来てくれたらしいんや。昼間くらいに一辺揺れたやろ。そのチェックで亀裂が見つかったとかで、隣の区画に移動したんやて。ぎゅうぎゅう詰めにはなったらしいけど生き埋めよかマシや。話聞いてゾッとしたわ」
「……シェルター……あぁ、マヤね、んんっマヤさんが言ってたやつかな」
「誰や? その人」
「オペレーターの人。深刻そうな顔してタブレット見てた後、何かホッとしてたから気になって聞いたんだ。国連軍が……エヌツー、だったかな、使ったから心配して緊急点検をお願いしたんだって」
「はぁ!? 街ん中でN2使ったのかよ! マジか……」
「何やその、エヌツーいうんわ」
「放射線の出ない核兵器みたいなもんだよ」
「んなもん
「俺の事もケンスケって呼んでくれよ。よろしくな!」
「うん、こっちこそよろしく。家に帰ったらマヤさんに伝えとくよ」
「「……帰ったら?」」
「……え?」
「おう、どういう事や。何で家帰ったらマヤさん
「……
「……あー……そうなんか、大変やな」
トウジは普通に同情してくれて、嬉しいけどなんか悲しかった……
けどケンスケの次の言葉が
「てかシンジ、マヤさんって美人だったりする?」
ニヤケ顔に、ついカチンときて
「ケンスケ、マヤさんをそういう目で見ないでよ」
「…!? シンジまさかお前その人の事」
「? ……! ち、違うよ、マヤさんがそういうの苦手ってだけで僕は別にそんな! ……お、お世話になってる人なんだから、怒って当然だろ!」
「……せやな。ケンスケ、今のはお前が悪い」
「ぇえ!?(なんだよトウジ、いっつも写真の事で)」
「(それとこれは話が別やろ。妹の命の恩人やで? そないな目ぇで見れるかアホぅ)」
「(それはまぁ……お前はそういう性格だもんなぁ……はぁ)わかったよシンジ、俺が悪かった」
「あ、うん、わかってくれたらいいんだ」
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なんて事もあって(マヤ姉さんの事で改めて質問責めにされるのも回避できたし)まぁ、自分にしては順調なスタートなのかな。
……今日の夕飯、何にしよう。
肉じゃがにでもしようかな……マヤ姉さん帰ってきたら、お礼いってたの伝えないと。
喜ぶかな……「当然の事をしたまでよ」って照れそうだけど、マヤ姉さんが感謝されてるのは……僕は、なんだか嬉しいな。
二度目の戦いに挑むシンジ。
彼の奮闘に心痛めながら、戦いを取り巻く余計な雑音に、マヤは不満を募らせる。
第拾参話「アフターケアは諦めた」
さぁ! 次回もサービス、サービスぅ♪